Utakata
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一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。
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傘たたむ 道行く人の 空模様 雨のち心 緑清らか
5
静謐を ポチャリと跳ねた 池の空 野鯉隠れて
後
(
のち
)
の静けさ
8
川岸の 風に吹かれる 散り桜 水面に浮かび 春は流れて
8
はらはらと 桜並木に 散りぬるを 空仰ぐきみの 春は遠くに
7
満開の 桜樹の下 三人の 新しき黄帽
含羞
(
はにか
)
みて立ち
7
青空に 満開白き
桜花
(
さくらばな
)
儚き老いの 目に焼き付けて
7
この空が
温
(
ぬく
)
きひかり 届かせば 哀しきこの世 春来たるかと
3
薄暮なり 仄かな湿り
掌
(
てのひら
)
に 匂うがごとく 細き春の雨
8
ひな祭り 女雛真似する 孫娘 お澄まし上手に うれし淋しく
7
冬サラダ セロリ刻みし まな板の 立てるリズムに もうすぐ春が
7
残雪の
静寂
(
しじま
)
なる町 水音と 通勤の影 黙々とゆく
8
降りつづく 野辺にしづかに冬の雨 地蔵の我も 雨音のなか
7
餌つつく 灰茶の鳥 ふたつあり 春香るまで 寒空青く
9
ポックリと 逝くが理想と 妻は言い ときおり寝顔 覗かれしこと
6
また今度 隔てる窓に 呟いて 白く曇る さよなら哀し
6
小魚が うららの
陽光
(
ひかり
)
受け キラリ跳ねた側溝に
小
(
ち
)
さき春よ来い
6
傘重く 雪の交差点 それぞれの 孤独が無口で 渡りおり
6
降る雪に
頭
(
こうべ
)
垂れゆく 菜花ゆれ 呼ぶ声絶えて 綿雪の里
9
あと幾度 年を越せるかと 澄む夜空 家族と見上げる 冬月の夜
9
東雲
(
しののめ
)
の 遠き山なみ 町のひと 冬ざれのいまに 朝の粉雪
6
約束の
夫
(
つま
)
はもう居ずに 待ちわびて 心が消えた そのひとの冬
5
花壇にも 降り積む淡雪 真白にて 赤きシクラメン 鮮血のごとく
3
おはようと 霜柱踏む 朝の声 冷たき冬田の 空へ澄み渡る
10
魂魄の 時雨しづかに 降り続き 白き星になる やがて雪の夜
7
猫が来て 人を見上げたとき 生き物の 孤独を想う 路地裏の冬
7
車椅子 押す冬家族 日だまりに 病院の空は 雲ひとつなく
15
一月の 町はよるの雨 闇の中 息しろく流れ 人声聞けず
5
霜しろく 平野に降りて 朝日差し 冬空に踊る
寒雀
(
かんすずめ
)
ふたつ
12
真夜中に 雪を踏む音 遠ざかり そのあと永く 残るしづけさ
18
この雪は 冬の帽子と 笑う子に 何あろうとも 生きてと願う
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