一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。

葬列の 家族の空に 百舌鳥(もず)は鳴く 血鎖滅び 高鳴く谺
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風強き 秋の川波 光跳ね 水へと踊る あの夏さまよふ
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うす雲に 駅裏の秋 人気(ひとけ)なく 草の鉄路に 弱き陽落ちて
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柿の木の 古木なる枝 柿ひとつ 涯(は)ての熟柿(じゅくし)は 秋風にゆれ
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()奥比叡 頬冷やす風も 紅葉す 朱(あけ)色の葉散り もみぢ(、、、)と後ろの声
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篠突いて 橋ゆく傘を 叩く雨 欄干靄(もや)る 五条橋夜更け
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夜の車窓 微睡(まどろ)む若き母 その胸で 夢にあやされ 眠りつ笑う子よ
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待ちかねた その日の秋を 鈴虫が りりり、と鳴いて 夜の縁側
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直らない 玩具(おもちゃ)抱きしめ 泣く孫に 根負け爺(じじい) 同じ物買い
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棚雲に いちめんの茜 色づきて 人の世の夕焼け 美しきこと今更に
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林檎食う くしゃりくしゃり 咀嚼の音(ね) 寂しき生物 われに息づけり
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姿なく 消えたご近所 老夫婦 何処(いずこ)にゆきしか 知りたくもあり・なし
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朝顔が 今頃に咲く 夏庭の 色枯れるごと 秋は深まり
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墓石より 樹木葬と 老妻は 骨壺咲く木 ならねば良いが
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ホムセンの 園芸の秋庭 人群れに 赤を散らすごとく 彼岸花揺れ
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鞦韆(ブランコ)は 秋の乗り物 孫揺れて 砂場の横に 長き綱影
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西空に 暮れゆく老いの 紅き雲 仮寝の椅子に 差すひかり淡く
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夕焼けが 鉄棒の長き影 写しをり 足かけて回る 子らの影もずっと
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夜の湖(うみ) 水切りの石 飛び跳ねて 三世(さんぜ)のゆくへ 闇に消えゆけり
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今はなき 夜汽車の昔 思い出し 不眠の夜を 枕木の音(ね)に乗せ
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耳たぶの 柔らかきほどの 無花果(いちじく)の 紅く恥じる実 初秋に囓(かじ)る
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故郷(ふるさと)に 一所に一生 父はあり 小(ち)さき世(よ)の渡らぬ 燕ごとくあり
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()立ちのぼる 離れて久しき 母の声 電話の向こう 時雨(しぐ)れる夕暮
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二度寝する 毛布の手触り 思い出し 肌引き寄せる 初秋の朝
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まだ暗き 朝闇のなか 眠りつつ 夢に泣く人 そっと揺り起こし
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童(わらべ)は 風の子 夫婦(ふうふう)吹いて こさえたゆえ 孫さんいつも風邪
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風鈴の 細き音(ね)に惹かれ うつらうつら 眠れ昼寝の子 夢に木漏れ日
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銀箔の 夜明けの雨に 濡れた町 景色は冷(ひん)やり 秋の空気感
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延暦寺 朝霧に列(なら)ぶ 法衣の数 法華大会(ほっけだいえ)の日 凜として僧あゆむ
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朝明けに 長袖羽織る 肌寒さ 四季の変わり目 ゆるく線引く
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