一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。

これじーじ いた孫の絵 目口鼻めくちはな あちこち跳んで じじいもゆらり
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一人去り 二人去りして 見送れば 歳月の粉雪しろく 肩に降り積む
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残り日を 終活などと おごそかに ひらひら踊る ふたりの食卓
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白雨より 緑いちめん 洗われて 耕運機の空に 里山の夏
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公園で ブランコだけが 夜を漕ぐ きしむ音残し 跳ぶ背中のあと
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道端の ガクアジサイに 水はじけ 吉野の山に 裾野すその降る雨
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人づてに 故郷の友の 逝きしこと 長き長き空白に 嗚咽する深夜
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異世界に 転生したいと 語る君 ここが異世界だと なぜ思わぬのか
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戦闘機 飛んだ昭和と 同じ空 心騒ぎて見る 高き夏雲
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大昔 土橋のあった川 蛍いたね 埋められし川 いまも蛍とぶか
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ベランダに 鉢の朝顔 咲かぬ日々 忘れられた夢 咲く青ひとつ
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はじけ飛ぶ 線香花火の 火玉にて 亡父の笑顔 やさしく灯す
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ごめんねと 言えずに泣いて 子は泣き疲れ 祖母の渚に まるく打ち上げられ
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豪雨より 追い立てられし 崖の道 白煙る交差に 生死の信号ぼやけて
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朝から 口喧嘩する おれたちの愛と経済 切実よそに 地球ほしは回り続け
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突風に 緑乱の竹林たけばやし 揺れ騒ぎ しずかに残る 青い空の穴
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夏の道 駈ける半ズボン 日陰まで 麦わらの子らは 今はもう居ず
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ひたいに手 かざして歩く 夕焼け雨 女高生らの 声に追い抜かれ
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ついと立ち しろき朝靄あさもや 背伸びして あらわれる人 確かめる朝
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生け垣の 雨後の紫陽花 水しぶき 道行く人を しずくに写し
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沢はどこ 水音聞こゆる 方角に じっと耳澄ます 迷い人の森
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対岸で 騒ぐ渓谷 猿渡さるわたり 廃屋の村 え入る幻景うつつ
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傘さして 右に傾けど 離れるきみ 拗ねたいかり肩 濡らす雨の道
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今はない 悲しき雨音の 喫茶店 カスケーズ鳴る 雨の待ち合わせ
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なに願う 幼き孫が握りこむ 人生ゲームのサイコロ深し
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誰も来ず 誰も呼ばずの ひとり寝に ぽつんと消えそで 胸しめつけられる
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荒々と 岸辺削りゆく 速き濁流 流されていく私を 想像している
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うみへと続く キンモクセイの 坂道を 登り来るひとの背に 金波さざめく
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山にかかる 煙雨が好き 雨のへり 聞こえないように 呟くきみ
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君に似て うつむきかけた 向日葵よ 夏空を背に かげをはらみつつ
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