Utakata
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一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。
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山を行く アルバムの父 鉈持ちて
山窩
(
さんか
)
のごとく 紅葉の沢に
佇
(
た
)
ち
9
寒冷が 空を冷やして 雲高く
蒼
(
あお
)
澄むほどに 秋は深まり
11
一陣の
旋風
(
つむじ
)
舞い
起
(
お
)
く 駅伝の 野菊揺らして 秋走る
女
(
ひと
)
10
越えていく 雲も見えざる 万葉の 風に
雪崩
(
なだ
)
れる
紅葉
(
もみぢ
)
の峠
7
銀杏舞い 舗道の子らは 落ち葉蹴る 襟立つ冬の背 追風のなかに
6
足早な 思い思いの 夕暮れの 人の列にかかる 秋雨の寂しき
12
この朝に 降る
繊
(
ほそ
)
き雨 濡れながら 冷気胸に吸い 生き直せし
朝
(
あした
)
6
やがてまた 曇り空暗く 降りかけて 秋雨の舌に 今朝も冷たく
4
雲ひとつ 無き青空に 迷い道
薄
(
すすき
)
野に
途
(
みち
)
なく
陽光
(
ひかり
)
薙いで風走る
6
抜けるほど 青極まる天 玲瓏の はや寒空に 秋
嚏
(
くさめ
)
ひとつ
5
濡れていた 私鉄の街角 別れし日 あの夏の小雨に 声もなくわれは
6
流れ去る 終電のひと 見送りて 置き去りにされし こころ畳む夜
8
幸薄き 老婆死して 俄雨 シャイロックどもの 長き葬列に
7
葬列の 家族の空に
百舌鳥
(
もず
)
は鳴く 血鎖滅び 高鳴く谺
8
風強き 秋の川波 光跳ね 水へと踊る あの夏さまよふ
8
うす雲に 駅裏の秋
人気
(
ひとけ
)
なく 草の鉄路に 弱き陽落ちて
10
柿の木の 古木なる枝 柿ひとつ
涯
(
は
)
ての
熟柿
(
じゅくし
)
は 秋風にゆれ
7
(
)
奥比叡 頬冷やす風も 紅葉す
朱
(
あけ
)
色の葉散り
もみぢ
(
、、、
)
と後ろの声
6
篠突いて 橋ゆく傘を 叩く雨 欄干
靄
(
もや
)
る 五条橋夜更け
7
夜の車窓
微睡
(
まどろ
)
む若き母 その胸で 夢にあやされ 眠りつ笑う子よ
11
待ちかねた その日の秋を 鈴虫が りりり、と鳴いて 夜の縁側
7
直らない
玩具
(
おもちゃ
)
抱きしめ 泣く孫に 根負け
爺
(
じじい
)
同じ物買い
16
棚雲に いちめんの茜 色づきて 人の世の夕焼け 美しきこと今更に
9
林檎食う くしゃりくしゃり 咀嚼の
音
(
ね
)
寂しき生物 われに息づけり
9
姿なく 消えたご近所 老夫婦
何処
(
いずこ
)
にゆきしか 知りたくもあり・なし
8
朝顔が 今頃に咲く 夏庭の 色枯れるごと 秋は深まり
10
墓石より 樹木葬と 老妻は 骨壺咲く木 ならねば良いが
6
ホムセンの 園芸の秋庭 人群れに 赤を散らすごとく 彼岸花揺れ
4
鞦韆
(
ブランコ
)
は 秋の乗り物 孫揺れて 砂場の横に 長き綱影
9
西空に 暮れゆく老いの 紅き雲 仮寝の椅子に 差すひかり淡く
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