Utakata
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一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。
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寝癖あり アホ毛に思わず 勉強せい なんのことやら キョトンと孫
4
縁側を 斜めに照らす 夕映えに 秋ほどく風 ゆっくりと晩夏
7
ラジオから シェルブールの雨傘 ゆくりなく 無音の窓に 豪雨の雨脚
4
淡色で 描く川舟 白壁に 水彩の秋 熱帯夜に飾る
3
今生の みじかき命 うらみ節 今から泣くぞ 月末の蝉
5
元気でな 仄白き灰 話しかけ 煙見上げる夏 空には入道雲
6
幼な孫 遠浅の浜 おずおずと スマホ撮る
娘
(
こ
)
に 重なりて波
8
蜩
(
ひぐらし
)
に 急かされて立つ台所
静寂
(
しじま
)
の床を 夏夕陽染めて
7
人生は 朝露のごたると 語る人 達観なき吾は 夜露のままで
5
将来は 鮫の恐竜に なりたい子 ママが泣くぞと
嘯
(
うそぶ
)
く
爺
(
じじい
)
9
750
(
ナナハン
)
で 八月の砂 駆け抜けし友 入道雲立つ バイクに散った夏
4
これじーじ
描
(
か
)
いた孫の絵
目口鼻
(
めくちはな
)
あちこち跳んで
爺
(
じじい
)
もゆらり
8
一人去り 二人去りして 見送れば 歳月の粉雪しろく 肩に降り積む
2
残り日を 終活などと おごそかに ひらひら踊る ふたりの食卓
5
白雨より 緑いちめん 洗われて 耕運機の空に 里山の夏
3
公園で ブランコだけが 夜を漕ぐ きしむ音残し 跳ぶ背中の
跡
(
あと
)
4
道端の ガクアジサイに 水はじけ 吉野の山に
裾野
(
すその
)
降る雨
3
人づてに 故郷の友の 逝きしこと 長き長き空白に 嗚咽する深夜
9
異世界に 転生したいと 語る君 ここが異世界だと なぜ思わぬのか
6
戦闘機 飛んだ昭和と 同じ空 心騒ぎて見る 高き夏雲
4
大昔 土橋のあった川 蛍いたね 埋められし川 いまも蛍とぶか
3
ベランダに 鉢の朝顔 咲かぬ日々 忘れられた夢 咲く青ひとつ
5
はじけ飛ぶ 線香花火の 火玉にて 亡父の笑顔 やさしく灯す
6
ごめんねと 言えずに泣いて 子は泣き疲れ 祖母の渚に まるく打ち上げられ
3
豪雨より 追い立てられし 崖の道 白煙る交差に 生死の信号ぼやけて
2
朝から 口喧嘩する おれたちの愛と経済 切実よそに
地球
(
ほし
)
は回り続け
6
突風に 緑乱の
竹林
(
たけばやし
)
揺れ騒ぎ しずかに残る 青い空の穴
3
夏の道 駈ける半ズボン 日陰まで 麦わらの子らは 今はもう居ず
6
ひたいに手 かざして歩く 夕焼け雨 女高生らの 声に追い抜かれ
4
ついと立ち しろき
朝靄
(
あさもや
)
背伸びして あらわれる人 確かめる朝
4
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