一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。

柔らかき 木目菓子バウムクーヘンの輪 そは重なり 残生ざんせいかさごとく 惜しみて食む
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手をつなぐ 幼き姉弟きょうだい レンズにて ふいに涙滲むは 老いの緩みか
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横降りの 驟雨を走る 土手堤 心ざぶざぶ 向かふ土砂降り
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路傍に ゆうべの糠雨ぬかあめ 水溜まり く足踏めば 青空の波紋
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子が育つこと 奇蹟に近し 出来事と 小さな手ひらけば なぜか哀しき
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よろしくねと げたる名札 朝陽受け 含羞はにかみ眩し 若き介護の人
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かげろふ立つ 芥の広場 草いきれ 廃工場こうばの真昼 誰も居ない夏
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雨夜うやにだけ 痛む古傷 丸まりて うつらうつらと 夜の雨音
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漂う夏 残暑のだるい風に きみとの記憶 いまは残らず 蝉のこえしきり
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茜空 夕陽も届かぬ 奥の間で 頬に冷え畳 秋を見つける
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薄曇り 水の冷たさ おもう朝 残暑こぼれる 夏の終わりに
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昼下がり やしろの蔭と 森に蝉 宿題みし子は 夏草に消え
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桔梗咲く 細き青の花 床の間へ 一輪に挿す 静寂しじまのかたち
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幾年いくとせつがいの鳥ごとく 暮らす日々 向き合う湯呑み いつの日か消えるまで
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寝癖あり アホ毛に思わず 勉強せい なんのことやら キョトンと孫
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縁側を 斜めに照らす 夕映えに 秋ほどく風 ゆっくりと晩夏
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ラジオから シェルブールの雨傘 ゆくりなく 無音の窓に 豪雨の雨脚
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淡色で 描く川舟 白壁に 水彩の秋 熱帯夜に飾る
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今生の みじかき命 うらみ節 今から泣くぞ 月末の蝉
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元気でな 仄白き灰 話しかけ 煙見上げる夏 空には入道雲
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幼な孫 遠浅の浜 おずおずと スマホ撮るに 重なりて波
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ひぐらしに 急かされて立つ台所 静寂しじまの床を 夏夕陽染めて
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人生は 朝露のごたると 語る人 達観なき吾は 夜露のままで
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将来は 鮫の恐竜に なりたい子 ママが泣くぞと うそぶじじい
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750ナナハンで 八月の砂 駆け抜けし友 入道雲立つ バイクに散った夏
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これじーじ いた孫の絵 目口鼻めくちはな あちこち跳んで じじいもゆらり
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一人去り 二人去りして 見送れば 歳月の粉雪しろく 肩に降り積む
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残り日を 終活などと おごそかに ひらひら踊る ふたりの食卓
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白雨より 緑いちめん 洗われて 耕運機の空に 里山の夏
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公園で ブランコだけが 夜を漕ぐ きしむ音残し 跳ぶ背中のあと
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