Utakata
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一秋
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初心者です。よろしくお願いいたします。
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魂魄の 時雨しづかに 降り続き 白き星になる やがて雪の夜
7
猫が来て 人を見上げたとき 生き物の 孤独を想う 路地裏の冬
7
車椅子 押す冬家族 日だまりに 病院の空は 雲ひとつなく
15
一月の 町はよるの雨 闇の中 息しろく流れ 人声聞けず
5
霜しろく 平野に降りて 朝日差し 冬空に踊る
寒雀
(
かんすずめ
)
ふたつ
12
真夜中に 雪を踏む音 遠ざかり そのあと永く 残るしづけさ
18
この雪は 冬の帽子と 笑う子に 何あろうとも 生きてと願う
10
カルタ取り 取れずに泣く 弟に そっと指さす 幼き姉よ
33
寝たきりに なる夢をみた
慄き
(
おのの
)
は
深々
(
しんしん
)
と積リ はや根雪となりぬ
6
老妻の おせち獲り合う 孫達に ずっと健やかにと 祈る新年
14
暮れなずむ 急ぎし町の 賑わいも 雪にはならず 冬の
群雨
(
むらさめ
)
10
戦場に 泣く児の姿 映してをり 孫抱き寄せる 穏やかさも苦く
11
陽だまりの シャッター通り 声はなく 冷たき風が語らう 暮れの町
4
過ぎし日の ブーベの恋人よ 昭和のまま 死んでしまいたい そんな日もある
6
来る冬の 凍てつく心 暖めたく 晩秋の日向 両手に溜める
10
星屑の 流れ落ちゆく 年の瀬に 胸に数える われの残月
12
冬ざれの 道の草叢に 麦わらが 落ちていて風に 少し動いてをり
8
映画館 出ると通りは 雨の中 時雨の町で こころは震え
6
顔寄せて あれは夢だと 囁けり 冷たき頬に 外は雪の朝
3
陽弱まり 暮れていく町 息白く かじかむ指に 雪虫ふわり
9
晩秋の 昼間のひかり 薄まりつ 風にまざりて はや粉雪の舞ふ
10
通学路 日和雨降る ひなた道 学童の声
秋日
(
あきひ
)
に落ちて
4
霧の朝 落ち葉も濡れる 山道の 上より「聲」が 降り来る不思議
6
父が逝き 暑き夏過ぐ 小さき庭 今年も咲きし
石蕗
(
つわぶき
)
の花
23
晩秋の 夕暮れ暗き 病棟の 夜間外来 灯りに人のをり
7
山を行く アルバムの父 鉈持ちて
山窩
(
さんか
)
のごとく 紅葉の沢に
佇
(
た
)
ち
8
寒冷が 空を冷やして 雲高く
蒼
(
あお
)
澄むほどに 秋は深まり
10
一陣の
旋風
(
つむじ
)
舞い
起
(
お
)
く 駅伝の 野菊揺らして 秋走る
女
(
ひと
)
9
越えていく 雲も見えざる 万葉の 風に
雪崩
(
なだ
)
れる
紅葉
(
もみぢ
)
の峠
6
銀杏舞い 舗道の子らは 落ち葉蹴る 襟立つ冬の背 追風のなかに
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