畳踏む夕暮れ時の満ちたりを 教えてくれるうたた寝の夢
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我ごとく友を喜ぶ吾子清しグリーンカードのあの日の勇者
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あまあらば吾子立てたろふインターハイ続けし友は県を越え闘ふ
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街中まちじゅうに散りばめられし紅葉の輝き増して霜月飾る
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お手紙の結びに迷う22時 ラブホテルにはいつ行きますか
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「さようなら」蒼くはかな五文字いつもじを 君がために知り 風と散りゆく
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世の中の ザクたち世界廻してる ガンダムよりも偉いよ僕ら
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よわいもの ころしてつかまるくらいなら 命遣り取り熊を殺すさ
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無花果とザクロとあけびをビヒダスに混ぜる田舎のアサイーボウル
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衣替へ茶色の背広を羽織ったら 枯れにさがる蓑虫のごと
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ボックスにギターかついだオッサン? それ俺だよね夢があるから
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紅葉こうようは 赤き金魚の形して 碧空あおぞらの池で 泳ぎ舞い散る
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インディゴに すでに染まりし 夜の街  あの日のカフェを 探し彷徨さまよ
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老友が三人みたり浸かった銭湯で お互いの腹こっそりみくらべ
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うまく生きるための方法は、死ぬ為にもなったりするんだよなあ
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いつもより三割増しの大きさで月は静かに側に来ていた
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風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
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奥津城おくつきのきぬぎぬにすそふむ人の 常世とこよにかへす波はあらじと
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秋風に たなびく雲間に顔を出す スーパームーン静寂を照らす 
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一会なる翁は教ゆ酒匂川さかわがわ 初めて見たり黒雁こくがん来る
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無造作に眺めて済ます前の月明日あすは一なる満月と知らず/曇天
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一会なる翁の知己は吾が師なり一会の黒雁こくがん酒匂川さかわがわに来る
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高々と咲き誇りたるハナミズキ歌思ひ出づ 翠雨すいう悲しや / あの歌は亡き母の歌
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意にそまぬ別れ選びし晩秋や 罪なき罪を共に背負いて
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呑み過ぎが因果と承知したるけど 酒なき余命なんぞ愉しや
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外出ればさほど寒くもなき夕べ 薔薇一輪の咲き残りをり
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ご夫君の単身赴任終わりしと 友から増える散歩の誘い
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肌寒き暮秋の夜風かぜは花の香の甘さ含みて疲れほどきぬ
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明るくて大きな月で立ち止まり見上げてしまう様な月です
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薄紅うすべにの 夢も想ひも 捨てたれば 身を罰するごと ニガウリを食む
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