現在は過去と未来に挟まれた 一瞬だけでまさかあるまい
17
風呂キャンにとって試練の夏が来た
10
ピンクから青に変えたよバスタオル体感温度すこし下がりて
26
何も見て いないふりなど 出来なくて だからごめんね もうあわないね
7
浮き沈むこの質量が憎くても それを愛してくれた人のため
7
じんわりと沁みるぬくもり仄暗き日曜の朝寄り添う猫の
18
マカロニのイーストウッド三部作 何回観てもカッコいいよな(口笛)
15
青々と夏吸い込んだキュウリ持ち えみちゃん今日も窓辺訪る
7
お互いを信頼しない男達 それゆえにこそ相手が読める
18
寂しさは夕暮れ時の色をして 静かに胸の隙間を探す
14
十数年 目指した「昔」に辿り着く あと一つだけ すべてをかける 
11
本のなか 灯りのような 言葉たち 目線を上げると 宵闇にひとり
12
夜の街電車が通りすぎていく灯りがまるで星空の様
9
四十過ぎ 半分わかもの相手にリアルガチ エグい?何がさ 勝ってから云え
10
夜の海波打ち際がぼんやりとどこから海で私は何処に
7
海鳴りが耳まで届く堤防に微かに混ざるギターの音色
12
紫陽花は 青が一番好きだけど 辛抱強い愛などいらぬ
18
静けさに まぎれて消えた 声ひとつ わたしの奥が すこし軋んだ
11
おもひでの割れた器を買ひ直すいじらしきつままた怒る妻
18
祈りの歌 自宅からでも 届きます 天に向かって 感謝の祈り
23
花のなか ひとつ揺れずに 残された 香りはどこか まざれぬままで
9
風にのり 遠く聞こえる お囃子に 身も踊り出す 商談帰り
25
流れゆく 川にとけこむ 小石らと ちがう静けさ 抱えて沈む
15
なんじゃこりゃ節々痛いなんじゃこりゃハハンなるほど昨日のバイク
19
湿原の花目指し行く道中は清らかなブナの森に包まれ
18
触れてみるのっぽのブナの滑らかな木肌優しい温もり感ず
24
胸の奥 声にもならぬ 闇の中 うすい月さえ うつむいていた
11
今日だけは強く私を抱きしめて 包んでくれよ星降る夜に
14
開けられぬ 窓のむこうに いるだけで ぬくもりみたいな 猫をみている
16
どんどんと狭い世界に生きているそんな気がして歩き始めた
25