金色の銀河が爛爛子猫の目 はじめましての小雪がほろろ
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冬枯れの 木にも命が 脈々と 枝を払いて 春を待ち侘び
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「死」より先、貴方の名前先に出る「死にたい」なんて打てなくなった
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ラブソングみたいな空だ冬風に星瞬いて輝く空は
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数人で 会話するとき 全員に 等しく目合わす そんな人、好き
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氷点下6度の夜を越えた朝 カップを取った指から解けそう
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悪かった、悪かったって終電でくまを抱えたひとが寝言を
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プラマイがゼロになるよう神様が 与えてくれた私の余生
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冬越せぬ 花のむくろを 土に埋め 来春にまた 逢はむと願う
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心地良く 寒い空気と 温かい 吐く息眺め けふは良きかな
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前に海 背に山控え 串本の 昼はとんびに 夜は鹿の音
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食べ切れぬ ぽんかん貰い 有り難く  次に何をか じいさまの為
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老梅の萎えし枝にも雪積もり 冴え冴えと立ち大寒迎ふ
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雪にさす 朝陽あさひの色は 生成り色 忘却の彼方かなた 竹を編む人
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留守電の長々しゃべる候補者に入れませんよとつぶやいてみる
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
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ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
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食事中テレビ消された幼き日 ウルトラマンの登場前に
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同じこと今夜も話す受話器越し 祖父はただ今二巡目生きる
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「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
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胸うずく想いする短歌うた高校生?帰れぬ日々を思い出します
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174分アイス食べかけのままであなたは春にいますか
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きさらぎの 神に捧げる さかきには 新芽がのびて 雪のふる春
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朝昼と 陽だまりの庭で 食事せば パン屑拾う 鳥の目丸し
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思い出を 沢山抱いて 眠るから 今夜はきっと いい夢見れる
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み吉野に われ問ふ鳥の来たりなば 袖振り示し給べ 山桜
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顔そむけゴミ出す人へ「おはよう」の苦さを連れて青空仰ぐ
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やさぐれて小銭取り出すこともせず重さ増してくショルダーバック
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一通のメールはカンフル剤となりインセンスの火はひとすじの煙
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