「天使」だの「春」だの言ってる口すべて雪で塞いでしまいたい夜
30
いそいそと 今夜も飲み会 まっ、いいか 君のご機嫌 我も幸せ
11
小倉でねソニック止まり地獄かな外で眠ないとホテルがないよ
20
懐かしい詩を投稿待っていたこの一度のいいねドカ盛り
19
独り夜に 炬燵に入りて 口遊くちずさむ 涙を誘ふ「♪ かあさんの歌」
36
ぬか床を久かたぶりに掘り返し 胡瓜と蕪を埋めて春待つ
31
背は伸びて 各々の向きに 咲くひまわり 天までとどけ、 一、二、三。
7
立ち待ちの月に引かれし通院の峠に待てり白雪の富士
37
質の悪い初期のうたほど膾炙かいしゃして晶子は「常に悲しむ」と云ふ
14
君生まれし今日 46年経てど おじさんになれど 愛は不滅だょ
13
君と乗りし ジェットコースター 絶叫し 笑い合う日々 今は帰らず
23
甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
16
恋なんて 映画で満たす 通り雨 エンドロールに 優しい嘘を
13
電線に雀もふもふ並ぶのをぬくぬく観てる朝のよろこび
23
何時も死ぬる覚悟は此処に有り二十九年の絶海孤島
14
面影を 見知らぬ人に 重ねては 記憶の彼女 上書きしてみる
7
会合を 終えて事務所に 戻る夜 貴女のチョコは 残業食に 
28
今はもう土間もかまどもなけれども我を仕込みし祖母眼裏に
31
百パーセント 身を委ねることこそ信頼 とりくりゅうが 教えてくれた
10
糸電話 今この宇宙そらに 伝えても 届かぬ声は 夜に放たれ
10
ダイヤルを回したことの無い恋は焦れて急かせる鼓動も知らない
31
指先で紡ぎ出される会話から吐息も声も汲める感性
35
喧嘩して、仲直りして、ご飯食べ。家族という名の終わらない恋
25
君の目の光が消えるその前に僕ならずっとここにいるから
15
幼かった私に贈る指定席「大丈夫」という切符握らせ
31
「おばさん」は 終わりの合図サインじゃないのよね未来を走る コースの呼び名
28
孫娘 父ちゃんのため夕餉作る一人キッチン  成長に目尻さげ
10
人生に無駄なことなどないのですピンチ乗り切る即興短歌
23
子供等は雪を望んで大人等は雨を願って明日を待つかな
29
錆びたネジ 巻いて時計の 動くはず 褪せた写真に 色をさしゆく
13