通院後涼し喫茶店さてんでお茶をする 3種の錠剤かたわらに置き
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ひむがしの楼にかぎろひのたつみえて かへりみすれば瀝青の路(万葉パロ①)
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いっしょだね リヨンに響く駅ピアノ 紡いだ音と何処の誰とも
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想いだま 投げてとばしてかわされて 勝負ならずに マウンドひとり
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現実を突きつけられて目が覚める 青春アオハル時代のふたりではもうない事
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わたくしの元気メーターゼロなので今日は一日海眺めます/題『海』
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鷹のよう 自由に飛ぶのを 夢見れど 蝶々のように 舞って待ってばかりね
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みんなより不器用だから仕方ない 焦げたパスタをお箸ですする
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データーを詰め込み過ぎたクラウドか 入道雲はみるみる肥えゆく /⛅️
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弾くことのない人たちも楽器置く空間がある休日のバス
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暗がりでホッとするのはこの星の影にやさしく抱かれてるから
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視聴すりゃ 12時間 広告の 表示無し…って 上から目線
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世の中のことを知る度 世の中のことを笑えなくなっていく
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夏やからアイス爆食いも許したろ。でもアンタの胃腸は許すかな?
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健康のため運動して筋肉痛。これがモチベになるのは、才能。
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電車でランドセルを見たとき、もう私、それ捨てたなあ、と瞼を閉じる
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熱帯びた 空気纏って うんざりし 冷めても消えぬ 眉間のシワよ
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めちゃ寝たい 冷房下げたい 歌いたい 他人の金で焼き肉食いたい
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夏なのに布団分かち合い床に就く体温と室温が混ざる  
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夏休み あなたのいない 40日 可愛くなるから 待っててください
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「世界って実はとっても面白い!」 目が笑ってない人に言われても…
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夏が傾けば思い出すのは腹の破れたメスガエル 母知らずとて ケラケラ跳ねるグロテスク
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あばら骨 腕を通して 亀に似る 隣家の火事に 白痴は唸って
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仏様 千々壊るるも 仏様 死骸を目指すは あぷあぷ嬰児
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焦らせてしまってごめんさもないといなくなってしまうかと思って
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いたいけなあの子の未来を断ち切った人差し指を濡らす雨粒
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労りで優しき言葉かけられし悪態をつく己を恨む
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