ここに来て 身長一センチ 伸びて オーラが少し 強くなったか
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夏好きの我も凹んだこの暑さ 冬が来ればこれまた恋し
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姿よく紫紺の色に咲くさまは平安のきみ野牡丹が合う
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草抜きを少し怠り庭見ればカヤ茅の類いが野放図に生え
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魂の 入れ物ひとつ ぼんやりと  駅のベンチで 電車 見送り
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あなたから巾着袋をうけとったわたしが死ぬるわけにいかない
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いま僕に また明日と言う太陽は 別の誰かに おはようと言う
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唐突に宇宙へ放り投げられる「どこでも好きなお席へどうぞ」
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狭くても木漏れ日が降るこの路地に君への想い置いておこうか
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ブラウスの白の眩しきOLは日傘の中に顔しかめ行く
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ひとの手でゆるく畳んで返されてなんだか照れているエコバッグ
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炎天にミニひまわりは萎れ咲く輝き薄くも我が子と思う
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バス停は人影も無くこの夏を閉じ込めるよに降る蝉時雨
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魂の部分しかないあの蝿は二万千匹でようやく一つ
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月は秋 気温は四十 更新す 夏は終わらず 暮らしを工夫
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この夏も仕舞いの市民プールからふわり飛び立つシオカラトンボ
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アボカドの水耕の種変化無く夏の絵日記白きままなり
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うらはらに思いと違い進み行くわたしはどこへ行くのだろう
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憧れた田舎暮らしにさようなら都会の暮らしに夢を語ろう
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女子らとは まるで違った 足音が どどどどどどど 男子のリレー
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空の音静かになってこの夏は本当は終わりと教えてくれる
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何となく太くなりしかコガネグモ庭に居続けひと月が過ぐ
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胸の中を掴まれる感覚が好き。寒い日に吸う煙草の話。
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月光が 部屋の奥まで 照らす夜 心と同じ 揺れる蜘蛛の巣
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通院の我を待ち居る虫の音の清けし音色に灯りを消しぬ
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木々の枝葉がわたくしの頭を撫でて慰めようとしていた土曜
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赤毛のアン まさに今また 読破中 毎夏泊まりし Pプリンスエドワード/猫母CAT様
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カップ見て陶器か磁器か悩む母伊万里焼だと教えてあげる
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気にしないでいてと言って去る君の背を眺めつつ胸に込み上げ
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蛇口から水滴ポトンと落ちる音静まる部屋でテストを受ける
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