全容の分かっていない細胞を何十兆も抱えて生きる
35
同じ国、同じ言語のはずなのに三人寄ればわたし除け者
14
立春にこはるの様な赤子来て三歳の君姉さんになる
12
今更だ、うずくまっても立ってみる 横で猫、全お腹の無罪
26
幾重いくえにも、巻きて開かぬ うちの花 春立つ今朝は 意地を捨て解かむ
25
牡牛座の双子の猫に癒されて あなたのウタにほっと一息
19
覇気が消え 雪と寒さに丸くなる 筋肉よろい消え失せ ただのアル中
19
公園の南天の実はおおかたに喰い尽くされて立春迎ふ
34
「ふくはうち楽しかった」と立春の今日も豆撒く春呼ぶように /吾子三歳
49
冬晴れや水減るダムの底深く沈みし郷のまほろばの影
41
太陽も星もコンパスなるらしき 春待つ白鳥はくちょうシベリア思ふ
38
あたたかき空気がそっと身を包み振り子は元の平明に帰す
23
満ちる月 炬燵に入りて 羊かんを 栗の寄りしぞ君へと分けむ
25
憧れの逃亡生活準備して サンドイッチ用お手拭きもある
7
戸口へと貼った事など無いけれど「立春大吉」なんか好きだな/鬼除けとか
25
よどみない圧倒的な語彙力で会話してくるギフテッドの彼
25
永眠を致しましたと通知する者すらおらず風と化してる
18
嫁娘母よめこははの どれも中途にこなしては 泥のわたしを 慈しみおり
30
弱き支配到る處に晒されて候補の顏がよごれて立てり
23
いそいそと 今夜も飲み会 まっ、いいか 君のご機嫌 我も幸せ
11
小倉でねソニック止まり地獄かな外で眠ないとホテルがないよ
20
懐かしい詩を投稿待っていたこの一度のいいねドカ盛り
19
独り夜に 炬燵に入りて 口遊くちずさむ 涙を誘ふ「♪ かあさんの歌」
35
ぬか床を久かたぶりに掘り返し 胡瓜と蕪を埋めて春待つ
31
背は伸びて 各々の向きに 咲くひまわり 天までとどけ、 一、二、三。
7
質の悪い初期のうたほど膾炙かいしゃして晶子は「常に悲しむ」と云ふ
14
君生まれし今日 46年経てど おじさんになれど 愛は不滅だょ
13
君と乗りし ジェットコースター 絶叫し 笑い合う日々 今は帰らず
23
甘やかな愛情も義理も飛び越えたビターな惰性にリボンをかけて
16
恋なんて 映画で満たす 通り雨 エンドロールに 優しい嘘を
13