Utakata
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もういない人の好みの味付けで 私のために作る肉じゃが
20
万葉の 人の嘆きを詠めばなほ 千の月日も 人は変わらじ
30
にょきにょきと 立派なアスパラ顔を出す 心と身体に 元気チャージ
18
青天が爽やかよりも汗を呼び 春の終わりを夏が追い越す
24
腐れ縁憎まれ口と減らず口破れ鍋一つ綴じ蓋一つ
16
味つけはせめて日毎に変えたいの今日は酢味噌で明日はごま和え
16
指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
34
二組の万年布団の片方が謝るように畳まれている
22
外来をすませ医局で一服し「一日一首」に生き甲斐おぼゆ
15
薫風に 揺れる藤棚風に乗り 甘き花の香ほのか届けり
27
花菖蒲ご無沙汰の友思い出す政治談義に花咲かせし日
19
やは肌の君の血潮も映らない写真にいいねを付けない指紋
14
春なのに 寒く冬服 春服を 交互に着ては 衣変えれず
14
春麗ら 予定も無い日を 子と過ごす ありふれた日々 いつもの笑顔
13
木々の
音
(
ね
)
の静けさそよぐ曇り日は葉の色合いもどこか安らか
13
大楠の洞に入りて息ひそめ樹齢に滲む樟脳のかほり
12
もしも今わたしが親鳥だったなら子供にさよなら覚えさせない
11
花火など鳴って何かの催事かと思いつ母の
襁褓
(
おしめ
)
を替える
26
君と飲む土曜日の夜今ここで言ってしまうか一人で暮らすと
11
青春は
10
代のものらしいけど私にとっては今 今なのよ
11
風薫り妻には妻の予定でき子どもとべつで集うママ友
10
夏近し 魔法使いは梅干しで 白米に描く六芒星
9
霜止みて苗
出
(
いずる
)
ころというらしき遅霜なきを祈るばかりよ/第十七候「霜止出苗 」
9
サワガニが横に進んだ道なりを 前に進んで追いかけて行く
9
せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
22
左手と右手の違い ペンを持つ方と子猫の背を撫でる方
18
国民の人気で天皇決めるなら大谷翔平以外にあるか
10
アイアム・ジ・オンリーパーソン生ごみのにおいを春のはじまりとする
7
子供でも 立派な人が いるもんだ 大人でもさえ ためらう勇気
7
目を開き明るむ空に雲流れ 烏が鳴いて私が泣いて
8
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