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唐突に宇宙へ放り投げられる「どこでも好きなお席へどうぞ」
18
狭くても木漏れ日が降るこの路地に君への想い置いておこうか
14
ひとの手でゆるく畳んで返されてなんだか照れているエコバッグ
14
バス停は人影も無くこの夏を閉じ込めるよに降る蝉時雨
36
魂の部分しかないあの蝿は二万千匹でようやく一つ
5
この夏も仕舞いの市民プールからふわり飛び立つシオカラトンボ
42
うらはらに思いと違い進み行くわたしはどこへ行くのだろう
14
憧れた田舎暮らしにさようなら都会の暮らしに夢を語ろう
17
女子らとは まるで違った 足音が どどどどどどど 男子のリレー
19
空の音静かになってこの夏は本当は終わりと教えてくれる
37
何となく太くなりしかコガネグモ庭に居続けひと月が過ぐ
30
胸の中を掴まれる感覚が好き。寒い日に吸う煙草の話。
9
月光が 部屋の奥まで 照らす夜 心と同じ 揺れる蜘蛛の巣
36
通院の我を待ち居る虫の音の清けし音色に灯りを消しぬ
23
木々の枝葉がわたくしの頭を撫でて慰めようとしていた土曜
15
カップ見て陶器か磁器か悩む母伊万里焼だと教えてあげる
12
気にしないでいてと言って去る君の背を眺めつつ胸に込み上げ
7
蛇口から水滴ポトンと落ちる音静まる部屋でテストを受ける
9
チチチチチ 朝一番の台所 何処にいるのか ここにも秋が
33
朝イチの美しき声はキミだった! ひょいと現る小さなコオロギ
36
懐かしい匂いと声に乱されて 危うく君を引き止めかけた
17
人生の三叉路に立つわたくしに秋はやさしくあいさつをする
8
日々を詠む うたの しずくの 集まりて 渇く心に 慈雨のじんわり
65
新米を食らふ悦び奪はれし古米をあさる瑞穂の国よ
27
潮風に 季節外れなクリスマスソング流して忘れたふりを
16
あんたってなかなかひどい奴だよね
高天原
(
たかまがはら
)
を向いてむくれる
10
虫の音の夜明けの空は茜色 熱き太陽兆し満ちくる
25
手に入らないならなんで光ったのって言いたくもなる
眩
(
まばゆ
)
い瞳
13
ビルの影角度斜めに傾いて木枯し強く吹く季節来て
7
夜寒など書きつつ続き決めかねて燗を一本つけるか迷う
9
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