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目を背けたくなる世界を直視する 君を ヘヨカと呼んで見つめる
9
諦めと ニヒリズムへの誘惑に 負けるな踊れ 心のヘヨカ
11
山はない谷もない心電図から義父の新たなページめくられ
12
「つまらない大人になれておめでとう」自動配信メールが祝う
5
認められなくても生きていくように喩えた色で塗った爪先
4
やかましい小さな点の集まりのひとつが僕だ、プラネタリウム
6
熱風と焼け付く風を感じつつ花火眺める 八月六日
16
水の井の上澄みにしか掬はれず兵隊となつてゐる蟻一列
5
薬用石鹸手に遊ばせて覗きやる洗面台にふつふつと海辺は
5
ロベールドアノー苛性現像液ひてる市庁舎まへの遠ききのふに
2
匂はしく木槿の
腕
(
かひな
)
腐りきり差す月はいきわかれのふたご
4
棺工十三人のごろつきを指揮す 黙示は飾字の森
3
銀球鏡対称反射左利きなれば右手にかばふ利き腕
3
ここにない。あなたが欲す、そう、『希望』みたいな言葉。さわれたら、熱。
4
「どちらでもない」世界だと言い聞かす 何にもしたくないからだよね
5
希望なら手に入るけど絶望を歌うためには足りぬ文字数
6
行かなかった解散ライブ再生し部屋に時間の塊が降る
6
かっこいい言葉遣いに無理してる?感じたことをそのまま言って
5
肘ついてテレビ観ながら食事する。子が出てゆけば母脱ぎ捨てて
26
真ん中を行く人 僕は掘って行く ここでさよなら、地球のみんな
4
体温が宿るシーツに包まれて窓の隙間はさわさわと秋
15
その猫も死ぬよ 歌壇にてあらかじめ穂村弘が飼いはじめしも
5
アルブレヒト・デューラー「
復讐
(
ネメシス
)
」像の幾多度刷られ幾多度の戦争
3
やわらかな君の心に刺した矢を抜くのはきっとわたしではなく
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引きずられ差し出した手も振りほどき施設へ義母は 名月の夜に
19
春ぶりに出会った君は真っ白な巾着袋の姿している
7
投げた球追って帰ってこぬ犬は六文銭もきっと渡せぬ
9
ざくざくと落ち葉踏み手に拾う子も母も父もが葉の海の中
14
黄や紅の光の灯る元に居てたおやかに動く手に足に袖
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いつまでもいつまでもただ踊ったの今宵で夏も去り行くのだと
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