真ん中を行く人 僕は掘って行く ここでさよなら、地球のみんな
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体温が宿るシーツに包まれて窓の隙間はさわさわと秋
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その猫も死ぬよ 歌壇にてあらかじめ穂村弘が飼いはじめしも
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アルブレヒト・デューラー「復讐ネメシス」像の幾多度刷られ幾多度の戦争 
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やわらかな君の心に刺した矢を抜くのはきっとわたしではなく
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引きずられ差し出した手も振りほどき施設へ義母は 名月の夜に
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春ぶりに出会った君は真っ白な巾着袋の姿している
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投げた球追って帰ってこぬ犬は六文銭もきっと渡せぬ
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ざくざくと落ち葉踏み手に拾う子も母も父もが葉の海の中
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黄や紅の光の灯る元に居てたおやかに動く手に足に袖
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いつまでもいつまでもただ踊ったの今宵で夏も去り行くのだと
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木々の間をざぁっと吹いてセーターの真青の肩にとまる紅葉もみじば
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己が身を縮こまらせているよりか奢れる春を飲み干していろ
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私たち大口を叩いてようね青年という生き物だから
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楽しいとあなたが言ってくれるなら 生きている意味あるかも。やった!
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サラ金の荒いティッシュが涙吸う叔母の葬儀で叔父の老いみる
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あなたへの愛に溢れた今週も深夜の駅はやっぱ哀しい
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だんだんと早くなりゆく待ち合わせ昨日と少しちがう夕焼け
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会計でまごまごしてる老爺と父を重ねて目尻が滲む
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仕事として米の選別知る夫はいまだ田にある稲穂を憂う
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とんがらし色した夕陽落ちる秋若かりし日の驕りにも似て
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刈り取りの済みし田んぼにじっと立つ陶器にも見ゆ白鷺一羽
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病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの忘却わすれゆく人
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父母ちちははとむかし泳いだ海街で 獲れた蜜柑を我が子に与う
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一歳の我が子は全ての食べ物を ば・な・な、ば・な・な と呼んで笑うよ
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ほうき星が 近づく朝は なにもかも 裏はおもてに 切りかわる時
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緊急事態条項可決後の日本 その権限の意図する処
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人間は いったい何本人生で フライドポテトを食べるのだろう
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現実を見るとサ病むよねだからさァ、ゾンビみなごろしのパレード!
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※ふわふわの大政翼賛会が出来上がるまで暫しお待ちください
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