この街に雪は降らねど 積もったと君が囁く電話越し 冬
13
これまでの自分をいくら赦しても今日の自分が罪を重ねる
15
秒針が針もないくせ音立てて責めるあと幾時間寝れると
1
ズルズルと尻尾引きずりボロボロの猫冷え冷えの廊下南へ
3
やな奴に絡まれてたと延々と延びる木通の蔓は手ごわい
4
クリームは手に余るほどたっぷりとすり込みましょうアレ切れぬよう
1
切り口に沁みる冷たい新鮮な塩素の水で育て人参
2
ほっとけばなんとかなるが瓦解する緻密の粋の滲みの汚き
3
捩じ込めばささくれ条の抗いが漏れて蒸気の目論見を断ち
2
悪かった来たばっかりで既にさえ馬鹿になるなよなりかけの螺子
4
お手頃がなかったもので君のこと茸トレイに入れて育てる
2
なぜきみはひとのおしりのにおいなど嗅ぐのかチビを問い詰めてみる
6
つい飲んでしまったんだと萎んでる練乳チューブ右の手のひら
3
自爆装置が作動しましたゔぃんゔぃんという中まだ寝れていない
2
ああなんて短い長い一日だったな一日だったこと昼の記憶が無いほどに無為の時間をひたすら耐えて
2
無視すると立ち上がっては俺の肩トントン叩く猫の手痛い
4
ああ怖い怖いぞ怖い食うほどに満面笑顔俺の下腹
4
朝負けて起きては負けた夜負けて一日負けて今日はどうだろ
4
ミサイルが落ちるとしたら屋内に避難するのか風呂桶の蓋
4
なぜこれを選ぶのだろと文字面を妖艶なまでくねる平仮名
4
灼熱は信号線も焼き尽くし根性だろな操作できてた
3
ああこれはCPUを焼いちゃったときのあれれにとても似ている
5
難しい「なかなか」上手くいかないの「なかなか」がかなりの「なかなか」だ
27
お役に立ちませんでにそうでしたねと返されるニュートラルな日々
5
喉刺さる鯖骨痛し取れもせず前歯無ければ魚食うなよ
2
濃ゆいのにしろと前行く白セダンホワイトアウト無理言ってみる
1
事故だろかサイレンを聞き事故だよねサイレンを聞くたぶん近そう
2
主役なら水煮でしょうとサバ缶の味噌煮隅っこいじけて漏らす
1
首に輪を掛けられたまま後ろ手に縛られて立つスチールライフ
1
嬢ちゃんに会いに寄ろうと思ったが吹雪もよせと言う旧道は雪
4