Utakata
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愚息
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禁煙を君が心に決めたとき僕はぼんやり終わりを悟る
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読みかけの本に栞を挟まずに閉じる、そこには希釈された死
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明日には明日の向かい風が吹く「ケ・セラ・セラ」って幻想じゃない?
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見た目だけ取り繕って中身のないコンビニ弁当みたいな私
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広がった心の穴も愛おしい貴方の声がよく響くから
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雑踏の中で吐き出す弱音では不協和音にしかならなくて
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陽を浴びて赤い布団の舌を出しあっかんべーと笑うアパート
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「去ったか」と思わせといて夏は居るホラー映画のお化けみたいに
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鍵を閉め忘れてないか心配し夏が戻ってくる小走りで
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水道の水で食器を洗うときだけは夏とも仲良くなれる
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いつ死ぬか分からないから真夏でも冬のラブソングを歌っとく
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ドッキリの看板を持つスタッフをいつまでも待つだけの人生
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「二十五を過ぎたら死ぬしかない」という歌詞に私は生かされている
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謝ってばかりの人生だったから「先立つ不幸をお許しください」
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「遺書」という題のデータを削除する最後に開いてから三年
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若い
のに
(
・・
)
夢も希望もない命。「若い
から
(
・・
)
大丈夫」ってなに?
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ぎっしりと中身の詰まったベーグルに負けた気がしてよく噛んでみる
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自己愛を削ぎ落とされた肉体は適正よりも10キロ軽い
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幼子が野菜を
避
(
よ
)
ける無邪気さで私は社会から弾かれる
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「絶対に消えないものに依存したい」検索結果 もしかして:神
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二番線ホームの点字ブロックは現代社会の黄泉比良坂
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暖かな日差しの下で鼻をかむ回数が増え春はもうすぐ
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人生はマラソンみたい。苦痛だし、終わりばかりを考えてるし。
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醜さを直視するのが怖いから手鏡はまだひび割れたまま
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すっぴんのままで世界は美しく雪化粧など鬼に金棒
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お茶こぼす頭ぶつける道まよう世界から「死ね」と声が聞こえる
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「死にたい」と「殺してやる」は反対のようで案外近かったりする
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「何事も続かない」ただそれだけが二十五年も続いて
しまい
(
終い
)
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君からのもらいあくびで年が明け今年最初の涙になった
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過呼吸の俺を尻目に闊歩する俺より人に慣れている鳩
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