梅の園 梅の香こぼれ メジロさえずり  馬いななき 山里目覚め 空あかね
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キスはいつも貴方から私は目を瞑って待つ透明な貴方を
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さよならと 世界に別れを 告げしとき またどこかで 世界始まる
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溶けないを 売りにしたチョコ ほおばって この関係も 溶けないでくれ
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別れを一気に飲み込もうとしたが あまりに辛すぎて涙出てきた
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まただ! また、季節がグラデーションのように移り変わった。見逃したまま。
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木立緑葉 涼風戦ぎ 空碧く澄み 白雲流れ 幾山越えて 果てなき想い 届かねど 独り佇む 薄墨たなびき
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ヘッドホンしたまま粉薬を飲む初めてのコトまだあった春
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部屋用のフレグランスを机に置けばあっという間に脳は喜び
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ゴミ袋のセット、靴下裏返し、タオル取り替え、いちにちがおわる
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サイコロを 振ってゾロ目が 出たならば 結婚しよう 毎朝振る俺
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君のこと、好きな人など居なくなれ。世界は「二人」が丁度いい。
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川のなかにただ煙追いつくように桜とともに流れてく
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氷雨ふる年度初めの出勤の間際にあたふた手袋さがす
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後ろ髪  引かるる思ひ  花吹雪  田舎の町を  桜色に染む
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2時間余の眠りにて飛んでイスタンブール目覚めれば晴天あさひ眩し
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​ファスナーで夢をこぼさぬようにして 眠るチケット起きて時間よ
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白熱の逃げたい心捩じ伏せて由伸に点け二つ目の星
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折々に思いもよらぬ蹉跌来る世に萎縮する客人なるゆえ
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帰り道 風に向かって 花吹雪 その一瞬は 坂本冬美(さん)
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「返して」と言わずに見上げる青空は 飛ばされた分近くなるかな
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アルペジオ小川のように耳流れ春のコード季節が素肌に纏う
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ブロンソン脳裏に映るクラウディア風の平原スキャット渡る
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スーパーは隣町まで行ってます会ってもどうせ目をそらすんで
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もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
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愛してる つぶやいてみても 叫んでも 抱きしめるほうが あったかかったよ
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あかり むせび泣くよな 虫のは 夏のおわりを 告げる絶唱
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いなり寿司けんちん汁に串揚げを作り孫待つ猫とじゃれつつ
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一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
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朧月と寄り添うように山々は佇んでいる穏やかな夜
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