知り合いに 知られたくないのになぜか 見知らぬ人には見てほしい 歌
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紙芝居 ぼんたん飴と 散歩道 あの日から来た 今日のやさしさ
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王様へ 裸です風邪ひきますよ  無礼者 だまれ へックション
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諦めと ニヒリズムへの誘惑に  負けるな踊れ 心のヘヨカ
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現し世で隣り合わない生たちをより合わせるのが花束なのだ
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左様なら貴方を昨日に置いて征く私もいつか置いて征かれる
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三艘のヨット二足のサンダル一人だとして人間のはず
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わたくしは虚無のチョコレートコーティング中身がある様に見えていた今日も
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父だった 人のケロリに もて余す 名もなき感情 炭酸で割る
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人型を立派に努める私達 等しく欠けてそれを知らない
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なけなしの意地で紡いだ今日がある 涙で濡れても食べてきたんだ
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この技は可読範囲で封を解き言葉を連ねた破壊を赦す
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秘め事を分かつ相手が必要で今から貴方を特別にする
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喧騒を丸ごと呑んで即席の安寧を作り出し給え 雪
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日溜まりに布団を干してシーツ替え 吾子の家族の笑顔を待つ日
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日の出前目標時刻を確認す夜を越えたと証明させて
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雨粒が雨樋奏者となった夜 隣の寝息とデュエットでデビュー
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食事終え今日はゆっくり茶が飲める ちょっと雑だが息子が皿洗う
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しくじった!収穫一日待ったのに 庭は一面ビワの食べかす
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歩いたよ!ラインが届く祖父祖母ジジババに よーし、決まった今度のみやげ
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トリミング 毛まみれ奮闘三十分 犬はスッキリ近づく夏に
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愛犬は涼しい部屋で昼寝する 私はしのぐ扇風機の前
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祖父祖母じじばばはスマホに釘付けそれぞれに 確かに見たよ!はじめの一歩
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暑い日に涼んだ木の下懐かしく 桜は切られて残る切り株
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保育園 階段ハイハイ登りきり「お兄ちゃん、いた!」笑顔の一歳
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花びらが雨に濡れると浮き上がる 傘は未だかと梅雨入りを待つ
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おやじの会 若いパパたち汗流す プールも完成 園庭は夏
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「シシャモのね おかおもたべたよ ほーらみて!」ちょっと自慢げ 笑顔の五歳
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やっぱりね雑巾にするのやめとこう 家族旅行の温泉タオル
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出来ぬこと徐々に増えてく歳になり「できた」が一つ 今日は良しとす
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