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豚こまを 醤油と
葱
(
ねぎ
)
と
大蒜
(
にんにく
)
と 炒め
拵
(
こしら
)
う 即席の薬
16
かすみたる山の端追へば川妬みわれ忘るなと水面ひかるや
16
陸奥
(
みちのく
)
の 花の盛りを 見ぬままに 時は過ぎ去り 十五年
20
父に似た人 二度見して すれちがい 背中見送り 春 ひとめぐり
59
悲哀とは 幸福たちの 存在を 証明し得る 唯一のもの
16
今日もまた足を踏まれることだけが世間とぽくのコミュニケーション
9
病窓に朝を告げ来る鳥の声見上げる空に朝焼けの雲
32
無駄足を何度も踏んだ野心家はしつこく古希の初恋をまた
26
月が綺麗 あなたの好きな 細い月 見て見てなんて 言える距離なら
15
居た場所に もう居ないこと 追いかける 言葉はゆっくり 植物に似て
43
一人
背負
(
しょ
)
い二人はバギーで「こんにちわ!」細い身体でたくまし 母は / 娘
44
花ながれ枝たゆたえば古の栄華ぞ散りぬ楼門の風
20
頬
(
ほほ
)
伝
(
つた
)
ひ 涙を隠す 春雨は 在りし日思ふ 弥生のしらべ
39
木瓜の花 塀の陰から顔出して「おは」とささやく青空の朝
42
一歩ずつ踏み出す足にいのち載せ幼な子笑むや 春の
階
(
きざはし
)
26
さくら花儚き色の風が舞う
幾年
(
いくとせ
)
過ぎて覚悟のせつな
20
剣岳の天井空へゆうらりと我よ飛び立て味わう煙草
17
空近き 稜線へ立つ童子を照らす小鉢の碧い竜胆 「りんどう」
14
テーブルに麦が生けらるランチ会 初にて噛みしむウクライナの味
43
いにしえの醍醐の花見してみるも心の疼き癒されぬまま
19
わが鬱の様を映しているようだ、桜花咲く重い曇天
33
ひさびさに ちま猫ちゃんの「おきてニャーン」 起きるよ食べるよ チーズ蒸しケーキ/アップルパイ売り切れ
23
仲立ちをしたカップルと写ってる 原作者って感じの顔で
21
「ジャガイモの芽出た?」「三本な」楽しげな会話を聞きつエアロバイク漕ぐ
33
ハードルはちょっと高めがちょうどいい華麗に決めたい背面跳びで
29
足跡を波に消されて抱き寄せた君は海より深くはかなき
27
適温のお湯に緑茶の蒸す待ちの束の間思う君への朝日 「今日は君と」
21
青バナナ吊るし置くうち黄に熟し やがてあばたの天人五衰
23
正義とか平和を本気で語るのがテレビの中のヒーローだけで
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「ストップ」は春にきかないブルーベリーわがままに枝緑をのばす
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