わたしが舞う季節にはいつもよく似たふたりづれがいる めぐりめぐるよ
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傷も涙も磨けば艶めくアクセサリー 飾り立てましょう 面白おかしく
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Saluvage なさる あなたの横顔に 熱い 時代を 思い出す
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純粋でいられないからこの命終わらせたっていい気がするよ
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夕焼けに照らされできるその影に、自分を何とか見ようとしてさ 進路について詠みました
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戦争の裏で 「お前もか」 (俺もだろう) 「お前もか」 (俺もだろう)
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抱き枕ぐらいの体重だったならほんとに抱いてくれたんですか
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たかがよりされどの似合ふ便秘症。生命予後まで左右すらしも
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いている 駅と心の 方方ほうぼうに 「広告募集中」の広告
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一夜だと思い出だよと騒ぐ人そのエゴがにじむ民泊トラブル
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咲き満ちて 零れんばかりに 麗しき 風と戯れ 散りゆく清さ
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自転車も 車も僕には 速すぎる 降る花びらが 如何いかに見えるか
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風生の 句のそのままに まさをなる 空より桜 枝垂れつるかも /富安風生
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いつの間に気温尋ねぬ季節かな夏へのあはひ肌におそはる
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鳴る風に吹きながれるは春の日の淡く舞い散る八重の桜木
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かすれつつ経路を上書きするSuica  なんか恋愛みたいでいやだね
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年の瀬の行人の顔見るたびに 己が孤独の現実を知る
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もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
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あかり むせび泣くよな 虫のは 夏のおわりを 告げる絶唱
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来客にすました高い声を出す米寿の母の現役感よ
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原爆忌から敗戦忌へ傾るおほきみに籠る聲の玉音
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朧月と寄り添うように山々は佇んでいる穏やかな夜
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言葉にはならない気持ち 春風が吹いて撫でてくこの感情を
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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サックスの深い音色は時をかけ心に届け夢みるごとし
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携帯も 本も見ずただ 穏やかな 景色を眺む 各駅停車
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菜の花の 苦味が鼻を ぬけてゆく 熱燗にして 「立山二合」
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約束の印をなぞる 日曜も赤き手帳に文字は踊らず
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あの頃はヒロシマだった広島の戦後八十年も戦前
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水仙の咲く星があり水仙の咲く春が来て花また咲いて
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