王様へ 裸です風邪ひきますよ  無礼者 だまれ へックション
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ただ会って話して食べてまた話す また会う日まで生きるとしよう
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魂を悪魔に売れば21グラム痩せられるという噂
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旺盛な レモンバームを 刈りとって 床の間に活け まぶしい緑
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桔梗咲く 細き青の花 床の間へ 一輪に挿す 静寂しじまのかたち
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そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
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10秒で 返信しないで ポストから 片道3日が ちょうどいい距離
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言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
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ごつごつの桑の根っこに まばらの芽吹き 緑の生長 いのちたくまし
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誰だって誰かを失い生きていく 色んな後悔心に綴じて
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猛暑日は子供の遊びも奪い取る 歓声消えた寂しい公園
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ベランダで朝の日課のマッサージ 老犬は過ごす至福のひととき
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夏祭り 街の賑わい感じつつ 二人で過ごす静かな土曜日
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老犬は一生懸命生きている 介護しながら癒される日々
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やっぱりねゴミには出せない 眺め入る箱一杯の子供の作品
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偶像 暁の車へはきたらず山鳩のこゑながながし、闇
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鳩殺し ダリアの花蘂のダイアルを回し呼鈴ひびかふ夜警国家へ
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更でも属国 独立運動家はげしきののしりす生卵割れて
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われあやめたるもの数多千万の軍民草の骨編みて建つ塔
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平和論者の唇うすき遅夏もくれなむ重機工場の夕
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君からの声が綺麗に響くから心に空いた穴も愛せる
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明日には明日の向かい風が吹く「ケ・セラ・セラ」って幻想じゃない?
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決戦は次の休みとなりました 愛だけ持ってお越しください
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にゃーにゃーと話しかけてる我を見て「日本語でおk」と言いたげな猫
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童心に帰って布団にもぐり込む足はみ出して大人に帰る
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玉響たまゆらの雨が今宵を包み込む眠れる僕も眠れぬ君も
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心臓を切り取る様なメロディよ鳴り止まないで冬夜の鼓膜
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幼子を膝に抱えて朝ごはん温もり愛し冬はつとめて
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街角を曲がれば丸い冬の月僕の心臓浮かんだようで
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来し方の出逢い全てが星となり瞬いている真冬の銀河
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