じいちゃんとじいちゃんいぬが歩いてく朝凪あさなぎのみち海のある町
23
寒もどりふくらみかけの桃一輪ぎゅっとまぶたを閉じて待つ春
37
われこそが 普通と信じ 我を張って 何も変われぬ 人というもの
46
もし明日命尽きてもそうするか正しさよりも愛おしきもの
12
木の芽風 綻び進む雪柳 髪切り心軽やかな道
40
去る子らに光りを願う心さへ凍てつくままに寒風を聞く
36
値上がりは 二十円です。 灯油です。 赤紙みたいな 葉書一葉いちよう / 氷点下つづく
42
目覚むれば二日で二尺の雪積みて春は一気に振り出しへ戻る
38
寒かった今日振り返り汁物をコンポタとする米研ぎのとき
23
獣らも恋人たちも陽だまりでつがいで暖とる3月のZOO動物園 
20
また来年 雛人形を 片付けて 弥生も半ば 陽の向き変わり
37
いい嫁を 演じるつもり ないけれど 遣う気の分 魂抜ける
23
飯事ままごと乙女椿ヲトメツバキを洋菓子に見立て ケーキ屋営む幼日
37
おめぇ 誕生日だんべぇ ほれお前 今日誕生日だろう ほら」と 刺身の御馳走こちそう…「母」母たる由縁 /本人 忘れてました😅
30
携帯も 本も見ずただ 穏やかな 景色を眺む 各駅停車
27
いきなりの 子の帰省さえ 非日常 徹夜の家事も 今は懐かし
28
おくるみはパステルカラーのコットンで 思いを込めて編むは楽しき
31
春場所 夏場所前に 父は逝き 弔事切手の 紫 悲し /一周忌準備
38
名も柄もわれに似ているボケ木瓜の花 木偶の坊にも春の彩り
36
遅刻する 急ぐ足元 風過ぎて たんぽぽの綿毛 どこにゆくかな
14
我が足に 頭のせぐっすり眠る君 痺れがきても 動けず我慢
23
元部下と 神田駅にて 再会し ランチ富士そば 思い出の場
27
窓越しの 板の間に立ち 温もれる 足の裏から 春入りたり
24
梅残る彼岸の墓に香焚けば此岸のにほいの風に吹かるる
22
墓仕舞うおのこかいな休めるは仏法僧か 裏高尾、春
19
アイロンの熱を味方になじませて 未来の僕に会いに行く朝/明日はOB訪問
30
曲がり角ハッと目が合い同期して初めて君の存在を知り
20
ファインダー覗く世界は 変わりゆき モノクロームからフルカラーへと
15
春彼岸 息子の隣ちょこんと正座 ちさき手合わせ神妙なきみ
20
襟足に 春の予感が した日には 泣きたくなるよな 喧嘩がしたい
16