カップへと琥珀の滴る音さへも 君待つ時を満たしてゆかむ
21
干上がって 茶色だらけの ダムの底 いにしえの村 姿寂しく
33
喧嘩して、仲直りして、ご飯食べ。家族という名の終わらない恋
24
幼かった私に贈る指定席「大丈夫」という切符握らせ
30
失くしゆく 父の背なかに 陽が落ちて すべてが愛しき 冬のひととき
27
「おばさん」は 終わりの合図サインじゃないのよね未来を走る コースの呼び名
27
昨晩の吹雪は去りて幹の間の一音ひとね放つるヤマガラのあか
19
父の歳追ひこす春の来むとする 遺せる文字の飛龍のごとき
24
憂いなしと請負う人よ勇ましき言葉に日々吾が憂いは増して
20
古今集いい歌ばかり面白い一首一首で味わいがある
20
「ですね」から 「だよね」になった 瞬間も 気付かないふり 気付かれぬよう
17
​小さき手も あかぎれの手も 交じり合う 排球好きの 集える夜よ
24
納豆と カレーを頼む 一時に 唐揚げ追加 茶色ランチだ
27
※閲覧注意   「治るより首吊る方が早い」って この考えがまさに鬱です
15
冬枯れの 苅田に飛び来る白鳥に 古古米撒きて夕空眺む 
28
あどけなきさくら草にも雪のふる 立春越えに桃色ふるえ
34
鍵掛かり閉ざさりし窓 摺り抜けて流るる寒気かんき 夜半よわに降雪
28
楽したいただそれだけの気持ちから「差別」を「区別」にすりかえるんだ
11
かざす手に沁みゆく暖はしんしんとほのかな雪の火をゆらしつつ
16
薄桃の花びら震わせ寒風の中 花開いたこと悔やむ寒桜
13
降る雪の 白きを眺む あかつきに こころばめれば またの年けれ
6
「あ、雪だ」スマホのフィルムに一つだけぽつりと落ちてきた結晶で
7
五年振り風邪を引いたが日曜日ゴルフ休むも大雪が降り
8
遣らずの雨を願わなくても雨月だしビール飲む暇なしの仲良し
11
義母と母 真逆の道を 歩めども どちらも血肉 となり我が身に
10
外出の意気地を挫く春の雪 十五時になり陽は差せど、なお
20
君は云う 好きになって ごめんなさい 先に好きに なったのは僕
9
我が意決め 寒風の中投票へ 子らの未来託し筆圧強める
12
極寒も春に近づくステップと思えば2月も少しいいかも
11
日曜に子はべつべつの家へゆきサイズアウトの長靴すてる
12