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光のあみが足にやさしく絡みつく 初冬の海がゆびさきに沁む
25
秋の海 光のあみがゆれうごく僕のはだしと一緒にうごく
26
新品のマフラー整え 無意識に 君の温もり探してしまう
21
母船出えっさほいさと小舟旅いつかなれるか自由な帆舟
11
胡麻酢和え。酢と思てたら 白だしドバァー 虚無が創りだす 黒い卵焼き。
/
黒ゴマだった🙄
26
山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
44
不登校くさって部屋で泣いてたら父が差し出す少年ジャンプ/思い出
41
ちょっとだけヨコシマなことしてみる?と肩にもたれる霜月晦/八年目はじまる
15
振り返る少女のそばに天使たち「遊びましょう」とダンスで誘う
31
こんなにも積もっていたと時間差でわかる吹雪で見えてなかった
27
モーレツを装うスーツ纏っても毛玉だらけのパジャマがイチバン
15
先人の 運んだ 丸太と岩の道 踏みしめてゆく 三輪山登拝
36
神秘なる満月のもと進む帰路一寸先はホワイトアウト/濃霧
28
檜葉
(
ひば
)
の木の枝の中には遠い土地香りの中に私の中に
37
地震にもクマにも負けぬなぜならば母を守る使命があるから
30
次々と 食べ物こぼす 子どもらに なす術もなく 茄子ひとかじり
25
見切り米 半額処分に 飛び付くも 見切られてなお 高く感じて
23
冬を耐え花を咲かせよ林檎たち陸奥に明るい春を呼ぶため
39
内側に残るレッドに先ほどの口づけ思うマスク生活
19
娘
(
こ
)
の机使ひて思ふ引き出しの何処に悩みを仕舞っていただろ
58
みみっちくチマチマ節約した金で余計な物をアッサリ買ってる
23
「寒いね」と言ってもそれは
独
(
ひと
)
り言 「寒いね」と笑う君がいたなら
32
やる事とやる気が上手くからまらず「まぁいっか〜」がわたしを救う
33
いつの間に「お母さん」とはわたくしのこととなったの覚悟もせずに
30
突然の手術の姉を見舞う午後思いがけない笑顔に出会う
31
窓開けて透明な空気冬ざるる消えてゆくならこんな朝がいい
32
ガンダムのプラモを買った
玩具屋
(
おもちゃや
)
も消えた故郷の静かな師走
31
久方の 雨の早朝 鮮やかな カイヅカイブキ 緑濃く伸び
29
老いて目も うとくなる日々 縫い物はせぬが料理はまだまだいける
35
死ぬるとは夢から醒めることであるだからこの世を愛しているの
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