あの人はそんな言葉は使わない 理解してても振り切れなくて
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人は皆出会いと別れを繰り返す 初めて思う、別れが怖い
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吐き出した言葉はいつも届かない だから今夜も詩を詠むよ
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死にたいと思えば思うほどなぜか未練がましく溢れる涙
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歳ひとつ脱ぎさるごとに柔くなる 幼さゆえのこわばりを解き
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日曜の午後の陽ざしに誘われてデッキに集う私と猫と
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空は青何処までも蒼透き通り碧意外には何も見えない
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思考、感情、「私」らしさを詰め込んで でも全部消してただ箱になる
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頬に落ちる優しい光きみだけは幸せでいて小さな祈り
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あの人を赦すことなど出来ぬけど時々おもう思い出してと
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継続は力なりかを実験中やらないことをやるということ
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愛が雪みたいに溶ける
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信号の止まれのボタンを押すことに生きたいという意志を感じる
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あれもこれもしたいな、しなきゃと思ううち何もしないで終わる一日
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影にこそ光って伸びる霜柱泥にまみれて溶け出していく
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行く先も決めずに一人旅立って歩みを止めぬ人の営み
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夢で逢ふ 亡くしたばかりの犬児いぬころも 聲を忘れたファムファタールも
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連休の末尾に来る憂うつは命の大切さをうすくする
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ぼたもちを 自分で作って 棚にのせ 偶然じゃない けれど幸せ
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花曇り産声上がる冷風にやがて陽が差す祝福の日
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冬と春満天の空掻き混ぜて入れ替わりゆく如月の夜
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どこまでも吹く風の中きみはいて私に過去を忘れさせない
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今日もまた 独りよがりの 雪はふり 上書きなんか できやしないのに
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「昔は」ではなくて「昔も」良かったと思える今はきっと幸せ
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乗り換えで面影探す無意識がやになっちゃうねもうすぐ春だ
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もう僕に生きる理由はないけれど動き続ける心臓の音
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肩を寄せ歩いた道を真っ白な雪が覆って一人でなぞる
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真っ白な雪になぞった足跡の隣に探す貴方の気配
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皆が思うようにきれいに並んでいるものを美しいと思う
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私がしてやれることは何もない ねこはえらい ねこはえらいのに
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