温泉のコーヒー牛乳自販機の驚き価格一八〇円
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昨日まで ムクドリ賑わふ柿の木も 綿雪被りて夕暮寂し 
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雲覆う寒空の朝群れなして鴨は飛びゆく薄き光へ
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題名:「朝、カフェにて」 立ち昇る 香を纏う 漆黒の 底ぞ見えたり いざ参ろうぞ
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女房と孫娘ふたり 三人で消えた ルミネのショッピングかな
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土曜勤終えて仕事を納めたり 師走の空に うんっと伸びする
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題∶「年の瀬」 急ぎ足  新年向う  雑踏に  ただ立ち尽くす  我が思いかな 
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急いでも仕方がないことあるんだよベルを無視して終活休み
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冬休み中の子どもがマリカーで遊ぶ昔の自分のように
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勝手口開けらば東雲色淡く かの日見たよな帯色のごと
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題∶「Cafeの一時(ひととき)」 硝子越  凍てつく街を  眺めつつ  ぬくもり灯(とも)る  Cafeの一時 
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最近の家電はシュっとし過ぎてて電源入れる術が分からず
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冬晴れの墓参に賑わう朝のうち 花供えれば墓石すがしく
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針の目を たどるがごとく 街路樹の 背高ノッポの コニファーの列
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たましいは一面の霜 君という宇宙に熱を放ち尽くして
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雪止まぬ線路の先を睨む夜は優しさよりも誰か責めたい/昨日札幌駅にて五時間足止め
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拭き上げた窓越しに照る冬の月 夫の頑張り労いくれる
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縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
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編み物の目を数えつつ聞いている坂本龍一闘病の日々
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年の瀬に 子らが集まる新年の 食材求めあれやこれやと 
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茶葉のことダージリングと言うわりにポン・デ・リングはポンデ呼ばわり
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比べたら落ち込むだけだ働きたい働けぬ身とこころの痛み
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一年を漢字一字で表せば「凡」あるいは「疲」「痛」なるかな
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鳥はみな 味を知るのか 手つかずのまま 枝でれゆく 渋柿か
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カーテンを洗えば一皮剥けたごと明るくなった年末の日よ
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大晦日 暇持て余しブックオフ 行ってもやっぱセールまだだし
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極東で営み慈しみ生きる果てなき慕情を抱いて君と
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「私の最後の羊が死んだ」読み、ひとりの作家の生き方を知る
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習慣で猫は出てゆく朝散歩この頃まわれ右して戻る/寒い
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幸せは看護師の手の温かさ眠れね夜も痛みの朝も
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