ラベンダー 蕾たくさん 背伸びして 桜のあとの リレーの如く
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葉桜や川辺をゆけば陽を浴びて水面みなもを飾る花筏かな
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さくら花命いっぱい咲きほこり散りぎわみごと夢の如くに
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別れの日散りゆく花に送られて残り香撒きつ花道去りぬ
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葉桜に感謝をしよう花びらをつまむ指先おでこに触れた
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咲き満ちて 零れんばかりに 麗しき 風と戯れ 散りゆく清さ
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はな咲くも 風雨が散らし 形無かたなしに  憂世うきよを写す 春嵐しゅんらんの候
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ほろ酔いの花渦まいて桜みち春の嵐に蒲公英の咲く
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想ひ出も春の嵐に散りゆけばコート脱ぎ捨て光纏はむ
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輪唱の如 桜咲ひたら 躑躅つつじ咲き 花は順に 春を歌ふ
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「重たいか」心配そうに母の声 荷を持つための我が手なりしも
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鳥の歌いつしかやみて花寒に空の涙の音のみぞする
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門口に座布団積みて哄笑わらひと ズレた軸に手添えなきを悔ゆ
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聞き慣れた 値上げインフレ 少子化も 現時点では 序の口という
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我が部屋に干したシーツの洗剤の香りの満ちて雨の音優し
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この頃は ついぞ見かけぬ カマドウマ 何処に消えたか でもホッとする
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連綿の 美しき御手(おて) 目に浮かび ひた待つ恋の歌 読み返す
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ポチ撫でて 寄り添うポチが 朝の陽へ 駆け出すポチも 良いねとポチる
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死にかけの人が死ぬのを待っている天使がハエのようにむらがり
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坊さんがお経を唱えはじめたらのたうち回る二匹の天使
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閉店 蛍の光 流れても まだ終われない 俺は店員
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閃きが 雲の割れ目に 金を継ぐ 稲妻となりて 彼の地に嫁ぐ
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コロナから 回復途中 ふざけたら うるさいなあと きつく怒鳴られ
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5類でも なんだかコロナ 後遺症 全身痛に 洟の流失
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水道の トリハロメタン 除くため 煮沸10分 我が家の儀式
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恐怖心 取り去るほどの いい人に 会ってみたいな ほんとにいれば
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ダメージを 忘れることは 赦すこと 自分自身が 赦されるため
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夜の中 静かな声が 響いてる
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目も耳も 体中が 衰えて 悲しい気持ち これが人生
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子供らが 恐怖と怒号 抑圧に 耐えてる姿 戦前ですか
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