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おじいちゃん 私の髪の毛優しく乾かす もう一度その手のひらで乾かしてほしいよ
10
恋焦がれ君の姿を追いかけて かなわないと分かっているのに
7
思い出すあなたの優しさ思い出と共に これが愛だと気がついたんだ
17
ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
43
あの頃に思い描いた大人とは程遠いけどホームへ向かう
19
割烹の女主人に咎めらる丈夫の二尺上の崑崙
20
三十一の文字は牢獄ならずと舎にいへ蒸し焼かる牝鶏
22
女王蟻に肖し式服の白纏ふ偶像たらむ。宰相寫眞も
37
街角に早くもツリーが登場し 短かい秋が逃げ去ってゆく
18
風邪の子に焼くオムレツの甘い香と休む仕事の後ろめたさと
47
今朝はまた妻が特別ご機嫌で 良い一日が待っているかな
10
じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
48
一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
41
鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
52
後輩にもらった絵だけ持ってきた 知らない土地で星を探した
17
今少し 眺めたきかな 遠き日の 夕雲に似て 山の
端
(
は
)
に沈む
29
覚めやらぬ 夢の疲れに ぽつぽつと
鹿
(
か
)
の子絞りに 鳥は群れ飛ぶ
26
無人駅 氷雨で濡れる単語帳 私は私を好きになれない
16
北国の寒波の報を聞くたびに この島国の広さに気づく
14
寒月のうら寂しげのそのままに今年はいかに凍てつく冬か
19
檜葉
(
ひば
)
の木の枝の中には遠い土地香りの中に私の中に
42
見るだけで満足だったあの影を 今は見るのがとても苦しい
11
ピークなる疲労の夜に浮かぶ星やさしいオリオン私を照らす
37
頼まれて買物提げて娘来しシンクの汚れを見かねて磨けり
17
ケアをすること業にする人たちをケアできたならと密かに思い
32
「家じまい無事に済んだよ父さん」と墓に供える白い秋桜
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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火をくべて ほくそ笑む軍需産業 この手にあるは 水か油か
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父さんの
お母さん
(
おばあちゃん
)
から僕の子へ繋がっている眉毛のアーチ
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年末の 夕方の家事 一人聴く 大貫妙子 身体に染み込む
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