設定を 3度落として 温みたる 陽射し入り込む 家ド真ん中
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寝不足で窓の景色もぼんやりと 春霞かと見紛う朝
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人生が終わったなんて恥を知れ!みんな同じさ崖を飛ぶんだ
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脛から血 口から椿 手には愛 北風の中走るあなたは
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目の前の うずくまる人に 我慢 説く 立派な理屈が 私を冷やす
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ウェールズ王子Prince of Walesなる名の紅茶淹れ今日を始める勇気を少し
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「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
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チャリ2台ランチに向かいひた走る 振り向き振り向き息子キミは優しい
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悲しみの 雨にうつむき 泣いてては 空に昇った 虹に気づけぬ
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友を絶たれ社会を絶たれ夢の跡嫁というのは奴隷ではない
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アルバムをめくりて若き吾に問ふ 夢見た未来獲得出来たか
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一通のメールはカンフル剤となりインセンスの火はひとすじの煙
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眠れぬ夜 羊かぞえるのはやめて 牧羊犬を走らせてみる
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君の横 すでに女の 見えつらむ 無駄と知りせば 恋せざらましを
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雪雲のベールに包まれ朧月やさしい金色まあるい輪郭
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群青の そら雪洞ぼんぼり 月あかり 描く吾の影 「まっくろくろすけ」
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広重歌川」が 描きし「みゑじ美江寺」 目に留まる 紅き椿に 想ふいにしえ
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「あんなにも優しかった父」と書く ペンさえ重い冬の朝です
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休み時間 隣の席で 大勢に 囲まれ笑う 君の横顔
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髪しばり「早くいくよ」といふ母に「ママ、かわいい」をぶち込む次男
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来年も 貴女に渡す イヤリング 今日から探す 誕生日まで
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ストレスが たまる日々でも 気遣いを グリーンスムージー 気休め程度
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苺大福だいふくをキメなきゃやってられないよ 試験と就活 中指を立て
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温燗で自分の機嫌とりながらエドシーランでおやすみ不穏
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春立つ日きまりのような陽射し受けごみ収集車は給油を受ける
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かさね着の万葉・古今のかたわらにニュートン・オイラー置かるも愉し
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生更木の 凍てつく大地に麦踏みの ザクザクの音春近づきぬ 
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三層の劇中劇を観るような半覚醒の悩ましき朝
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列をす 灯籠のあか燈火ともしび 古き和風のイルミネーション
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退職の日は近づきて 吾の中に 被害者という 鬼が目を出す
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