たたみ皺のばせば子供のぼくがいて 光放った 衣替え、夏
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背理法 雨の気配に真っ直ぐな線引き直す数学教師
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幼日の 母に隠れて桑の実を 食みし唇紫に染む 
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『読みたい本リスト』に802冊ある 月にも届く夢の高さで
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線路沿い 紫陽花の道に 傘は揺れ 顔寄す人に 花の微笑む
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この世をば わがよとぞ思ふ 道長の 歌を聞きつつ 眠る5限目
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公園にトランペット吹く子いて 氷一片 頬にあてたし
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ラジオから 聞こえる声を 楽しみに 映像のない 世界の魅力
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散髪の落つ毛に白髪増えていて全部の量は減ってる気がして
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猟奇的事件のたびに犯人じゃないかと国の母から電話
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束の紙綴じさせるよに我を説く 曲がって留まるホチキスの針
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殺したい人と死なずにいてほしい人が同じ名前をしている
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寄る波を ひとり迎えて 砕けゆく 岸の痛みを 誰も知らねば
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「新しさ」が 持て囃される 時代でも 「あんたらしさ」を 捨てないでいて
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夜長して一人ぼっちと情けない犬と猫が吾支えおり
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さざ波を 眺めて終わる 一日よ 細かきことも 大事と思ふ
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誰なのか分からなくても母さんは話し合わせる認知症にんちの不思議
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こころにも 降るやわらかき 朝の雨 わざと強めし おはようの声
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梅雨の傘 抜け落つる水 沁み入りて 天の心と 吾は等しき
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貴女から こぼるる音は色もなく 哀れ呑み込む 闇のごとしも
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汗にじむ栗の花の香まといきてバス停までの長き坂道
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あの渡り廊下はとうに無くなって十四の僕の行方は知らず
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あの人と同じクルマを見るたびにナンバーを見る未練がましさ
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ヴォジーニャ(Vozinha)とふゴールキーパーの活躍でカーボヴェルデ(Cabo Verde)なる小国を知る
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月を見て 互いを想う 夜がある 三日月が見守る 幸せな時
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かねあらば 買ひたき本も 多けれど 青空のに 遊ぶ日々なり
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片恋を抱きしめたまま眠る夜 夢で君には逢えなかったね
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伯父伯母の 芋づる式に 病名を 語る口調は 熱を帯び
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使わない 大きな皿を セカンドショップへ 新たな場所で 輝けと願う
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歳取れば読み返すのは「津軽」のみ 少年はただ背伸びしただけ(桜桃忌)
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