寒き日も 言葉の灯り あたたかく 明日を潤す 桜雨かな
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「北風と太陽」のよな弥生の日 ぬくい日差しでコート脱ぐ午後
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「オシャレとは我慢!」と昔聞いたよな ちと寒いけどタイトスカートタイトで出勤
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そこここに開花す桜美しく それで十分お花見気分
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浮かれてた 1年後に来る どしゃ降りの 淋しさの雨 打たれるなんて
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お茶したい刺し子もしたい親友とも宛の手紙も書きたし明日の休日
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娘の誕生木ハナミズキが咲き誇る 遠くから見ても分かるキミん
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よく見るとツツジの蕾並んでる 順番待ちを楽しむように
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モコモコのパジャマは役目を無事に終え ぬくい日差しを浴びた日曜
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ホカホカと 太陽浴びる猫ちゃんよ あなたはずっと輝いている
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「化け物になれ」と手招く衝動が吹き込む加害 強張る身体
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文芸に選ぶ言葉が中二病臭い自分に恥ずかしくなる
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人間とルールは相性が悪いよう 勝手が好きな生き物だから
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消えたいと願えど消える勇気なく 生きる事からは逃げられない
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目を細め 首を伸ばしてうたたねを 布団なくともいいのね猫ちゃん
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娯楽すら不快蔓延はびこり嫌になり すがれるものはなくなっていた
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同じ生、生きるチャンスは一度だけ なのに命なぜこうももろ
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愛犬が長く生きると信じたい まだ共にしたい時間は多く
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静けさや部屋に染み入るアホの声
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あなたとしか共有してないプレイリストの再生数が愛しい
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お笑いの賞レースを見たあとの重いニュースが流れる時間
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急病の娘の家に向かう道不穏な夜を照らす満月
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紫陽花の花芽みつけし退院日移ろふ季節やっと目に入り
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何気ない 「好きな人とも 喧嘩する?」 子の問いにまた 育ちを感ず
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田の景色知らずに育ちし吾なれど海馬に在りて水張田に鷺
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窓を打つ雨粒見つむの胸の日々の煩ひ洗い流せよ
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君とでも、楽しめぬものあるならば それを知るのは楽しいでしょう
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片付け中、カゴと見るなり入る猫。私あなたをずっと愛すよ
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水無月の晴れ間に夏の熱気沸き脱皮するごと衣脱ぎ捨て
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紫陽花は色とりどりに咲き誇り、深き思いで散らず枯れゆく
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