雪おもくさくら草泣く声がして白無垢掘れば紫ねむる
26
この頃は 短歌うたの浮かばぬ日のありて 言の葉探しに風の吹くを待つ 
31
献立の予定は未定 差し出す料理に驚きもせず 食す君
7
梅が枝に降りし小雪の消え残り目白しば鳴く小さな声で
17
風景は 日々変はりゆく バス停の 落ち葉の数も 通る車も
35
一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
14
読みやすさは正義とおもう言葉派とか人生派とか超えて俵万智
14
リベラルな教育受けた若者も いま歳老ひて題目唱ふ
17
あんなにも高いとこから飛び降りて 良い子は真似をしないでスノボ
19
仏頭にさき傷あり境内けいだいの庭の日陰に斑雪はだれ残れり
14
勤務中窓外に見るレアな野鳥メガネとマスクで興奮隠し
33
情景の言の葉の糸 見へぬ時 無理に探らず 無理に繋がず
34
あしひきずる 罪なき鴨を ただ喰ひ 関心あると 動物愛護
7
着信の 画面を伏せて 深呼吸 愛していると 逃げたいは、似る
27
キモいかなこんなアニメが好きなんて 人目気にしてラバスト外した
7
ビジネスの顔で棒読み本当はあの時みたく笑い合いたい
23
帰宅する食べるすぐ寝るチャージするしばれる割れる湖面の上で
16
夢を食む 声なき声を芽吹かせば不戦の旗は草の根に立つ
30
コルティナの 白き山々輝きて 歓声の渦歴史を刻む 
24
ピタゴラの玉の軌跡のなぞる詩 転がる変わる心トリック
15
雨催あまもよひ 冬の星座の無き闇夜あんや とこに就き 明日あすの雨を待ちぬ
28
聞こえ来る カーペンターズ ラジオ深夜 ひょっこり春 連れてきた
10
雨もやにあずけて行こうほころびを癒していくさ僕の呪文で
18
桜の木ほんのり樹皮があかいのは雨のせいかな春のせいかな
28
血圧とレギュラー価格がだんだんと近づいてをりまだ夜明け前
17
日和よしやってみなはれ背にかかるやさしいはずの春の雨
11
甘えたり突き放したりわざとじゃない私は距離が測れないの
9
おかあちゃん かくにんしたら またねるよ ちま猫ちゃんは おかあちゃん・らぶ
24
コロコロと枝先につく蕾こそ不意に私の目を奪いけり
11
クリスマス以来の雨に傘さして明日は通院買い出ししとかな
20