テレビ前 後ろで手を組む父と息子は おんなじかたち やっぱり親子 \ 世界陸上観戦
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ぽっかりと空く穴に吹く涼風を 寂しいと言うならば、いつでも
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対面す人の表情作るのは実は私だ先に笑おう
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白黒で はっきりさせないこともまた 美しさかも 百鼠色
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晴れた朝クリアに見える稜線のほんのり赤み頬紅みたい
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いたずらに吾子が鞄に忍ばせた丸い積み木が今日のお守り
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花の色 草の緑を 焼きつける あとひと月も すれば白銀
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見上みあぐれば ガラスの床に 突っ伏した オリオン様ね 遠いね、そこは
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内向きな心を外に誘い出す巧みな陽キャ救われる秋
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執着を手放した夜の青い月孤独なようで自由で身軽
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新しい靴でお出かけ秋らしい秋は今では貴重な季節
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満月が照らす田舎の暗闇はスマホのライトも要らない照度
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カスハラは無理矢理にでもカステラを食わされるとかそんなんじゃない
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マップラバーだけでは描けぬ この世界 私はライフを 手放すものか
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木犀の香り満ちゆく十七夜霞みの月の輝く晩は
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物憂げな季節の変わり目明るさが取り柄の人の哀愁を見る
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神様の数限りなく今日の日は金木犀の色の夕焼け
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3日間君との距離が近くなる 偶然逢えたら…神様お願い!
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金の輪と 水輪の境い目 金輪際こんりんざい 浄土と地獄の 境い目らしい / 語源
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「ごめんなさい」 ヒラヒラ羽を 伸ばしけり さなぎの想いが あるからなのに
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いつもなら つがいの雉鳩 ぽつねんと 今日は素直に ごめんて言うよ
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十四年震災後 小さな骨箱 抱く母を 我に置き換へ ゆるむ涙腺 /今日のニュースより
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行く道は次第次第にくらくなり浮かんで消える面影増えて
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霜月の賀状じまいの挨拶文 人の断捨離したよなされたよな
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葉の裏で 淋しく揺れる 蝉のから 朱鷺とき色染る 秋の夕焼け
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熱闘は 悔し涙に たそがれて 雪のにおいの 空を見上げる / 日ハム
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霜降そうこう」前 仕事区切りて 墓参り あかきコキアが 映える参道
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妻と父 眠るお墓に 菊供へ 母がつぶやく「ここは寒かろ」
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貴方あなたへと贈るラストメッセージ 「来世でまたお逢いしましょう」
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ハナミズキ色づいて立つ足元に夏から変わらぬマリーゴールド
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