Utakata
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有明の夢とぞ憶えし逢瀬なら月満つるまで夜桜に泣く
23
歴史上生まれた人の総計は千百七十億人といふ
21
クシナダは 春の陽を浴び プラチナの 光りを放つ
剣
(
つるぎ
)
のような
42
満開のカワズ桜をLINE送 雪積む庭の写真が返る
27
病窓に朝を告げ来る鳥の声見上げる空に朝焼けの雲
31
霜柱立たぬ乾いた冬を終えやっとと思いの春彼岸入り
27
幕下の五枚目までは上がってた 郷土力士の引退を知る
30
二年経ち 君 追う様に ミモザ枯れ 温む春風 遊ぶ残り葉
35
菩提寺の墓の間に間に風遊ぶ夕には春雨そぼ降るらしき
46
空腹にガタゴト響く鉄路なり 廃止されてた車内販売
26
山せまり川が流れてふるさとの駅はもうじき二時間の旅
29
春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
25
保育園卒園式で歌わない娘が今は保育士になる
36
謎解きの様な短歌に出会ふ時 脳内サプリの効き目は未だ
41
「姉ちゃんは…」と六十過ぎの弟に意見しているふるさとの午後
33
春なのに
愁
(
うれ
)
ひをまとひ 淋しそう うつむく姫は クリスマスローズ
39
淡々と全てを置いて進むだけ黄色水仙咲く場所で咲く
26
情報をすぐに共有する仲になって半年またラブレター
18
貧困と暴力とあゝファベーラのただなか早く春よ来てくれ
20
あの頃はヒロシマだった広島の戦後八十年も戦前
22
ほかほかの白いご飯にねぎ味噌をかけて食べれば三杯いける
28
別れとは辛くあれども美しい思い出の曲できゅっとしていたい
31
あの方は今はどうして居るのだろう連絡先も知らないくせに
31
だだくさ
(
適当
)
に一日過ぎれど良き日なり今日に感謝の刻印ひとつ
41
Utakataに猫の声せぬ朝なれば明かり灯らず雨戸を開けぬ / お持ちしています
36
お彼岸の助手席の祖父その顔は どの
遠足
(
ピクニック
)
より春の輝き
31
春宵に 月がきれいねと 伝えたい あの月にいる うさぎと君
14
知らぬ間に守られている日々だったトゲの刺さった軍手を仕舞う
31
ちょっとした狂いで春は涙だけ流れ出胸で受ける術なし
21
零時過ぎ白鳥に似た声を聞く北帰行ならさみしすぎるよ
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