丁寧に機嫌伺い世話をする 私は自称肉の執事です
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人類で 薄めてあおる なさけなさ 主語自分 では 濃くて飲めない
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ニンジンの 新芽の横でニンゲンも 朝日を浴びて水を飲む今日
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正気ではやってられない世の中に なじめる狂気 身につけて冬
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叢雲に 星影覗く 天つ空 何処にいても 星は変わらず
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空裂けて 藍の滲むる 帰り道 独り残りて 愛も軋めり
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運命や奇跡を信じ生きていく 私はそれを成し遂げたから
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降る雨の 奏でる音色 背景に 一心不乱に パズル解く我
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オリーブの熟れる頃なり散歩道落ちた実拾えばポケットいっぱいに
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十七年たくさんの幸せ有難う! 愛犬キミのお家よ 骨壷を置く
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電線のスズメをぜんぶ奏でたらラフマニノフが聴こえるだろう
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オリーブの深緑色ふかみどりいろ 空き瓶に薔薇生けてみて勤労感謝
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山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
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三十年住み慣れた家を後にする また新婚ね 小さなアパート
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涙ぐむ理由がこんなにあるなんてあなたがいなきゃ知らなかったわ
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雨の日の黄シグナルは寂しかろう心の岐路にひっそりと立つ
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ケアをすること業にする人たちをケアできたならと密かに思い
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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言の葉は魂放つさえずりか空に放りて明日を待ちおり
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「またいつか」そんな伝言残す間に雨はみぞれに変わりゆく午後
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焼け石に 水でもいいと しぼりだす 言葉 3滴 ジュッと蒸発
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街角の喧騒の中立ち止まり「許してあげる」過去の自分を
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「お母さん寒かったね」と初雪をかぶりし母の墓を拭いぬ
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わたしってねたみひがみそねみのごんげ? 人の幸せ喜べもせぬ
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冬ざれの野にふりかかる粉糖と赤い実似合う 甘くない朝
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年の瀬の繁忙期にも容赦ない冬休み中の給食当番
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一年で一番長い夜が明けた喜びを歌い君と踊りたい
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「君に会い孤独を忘れた」クリスマスカードに書かれた最高のギフト
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ベランダの 物干し竿に 紙袋 たしかにサンタは 届けてた 愛
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老猫の病は我を道連れにただひたすらに静謐な時
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