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春疾風
(
はるはやて
)
散るは痛むか
大桜
(
おおざくら
)
花は惜しめど 問う人はなし
4
スーパーは隣町まで行ってます会ってもどうせ目をそらすんで
4
ハイハイの孫に不要のベビーチェア老犬介護に大活躍
11
風は止み空から舞い散る初雪を君に知らせる冬の愉しみ
24
切なくて眠れぬ夜は思い出を揺りかごにして少しまどろむ
26
夕暮れにイルミネーション点灯し師走の街に銀河広がる
27
年賀状 やめると思うと寂しくて お元気ですかとまたペンを取る
35
もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
56
静寂な 田舎の夜は 淋しくて
雨東風
(
あまこち
)
の
音
(
ね
)
と 秒針の音
33
愛してる つぶやいてみても 叫んでも 抱きしめるほうが あったかかったよ
10
魂の 入れ物ひとつ ぼんやりと 駅のベンチで 電車 見送り
59
オレンジの皮を前歯に貼り付けてキャッキャッ笑って日曜日なり /吾子三歳
44
きさらぎの 神に捧げる
榊
(
さかき
)
には 新芽がのびて 雪のふる春
50
鬼は外 多様性の この時代 鬼も内にと なる日も近し
24
親といる限られた日は短くて元気なことはありがたいこと
18
辛口のジンジャーエールと焼きたてのピザで乾杯春の始まり
42
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
34
草を引き 蟻が驚き 目を覚ます その身体にも 春の到来
37
諧謔
(
ユーモア
)
と
忠恕
(
おもいやり
)
さえ あればいい 世界平和は かくも易きに
20
目を閉じる願いはひとつお互いが 幸せな日々送れますよう
38
三十年住んだ街は懐かしき 愛犬と歩いたあの道この道
45
若人
(
わこうど
)
よ
無闇矢鱈
(
むやみやたら
)
を 恐れるな
倫
(
みち
)
を守れば あとは自由だ
19
かすみたる山の端追へば川妬みわれ忘るなと水面ひかるや
16
陸奥
(
みちのく
)
の 花の盛りを 見ぬままに 時は過ぎ去り 十五年
20
父に似た人 二度見して すれちがい 背中見送り 春 ひとめぐり
59
悲哀とは 幸福たちの 存在を 証明し得る 唯一のもの
16
今日もまた足を踏まれることだけが世間とぽくのコミュニケーション
9
病窓に朝を告げ来る鳥の声見上げる空に朝焼けの雲
32
約束の印をなぞる 日曜も赤き手帳に文字は踊らず
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無駄足を何度も踏んだ野心家はしつこく古希の初恋をまた
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