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ついたてに 秘めた想いも隠されど 「見えなくなったね」 君もそうなの?
4
モノクロの 古き乙女の 写真から 初恋乗せた 馬車の音きこゆ
4
赤っ恥晒して生きる我が身には 新芽青々 心
疼
(
ひいら
)
ぐ
4
宣ひし貧しきものぞ幸はひの証を問へよ楼閣王に
4
けだるさを かこちてなまけ すぐすまに はなのさかりぞ すぎてはかなき
4
わが好む 写生の歌と 異なれど 幾たびも読む かの人の歌
4
一年をおいた再会それぞれがそれぞれの一年を思い笑いし
4
オーディブル 行き合う単語に 気を取られ 歌の種を得、 話棒に振る
4
醜さと汚れ滅ぼす時迫る人間たちへくだす大鉄槌
4
なんとなく自分離れる感覚は似たり寄ったりおそらくみんな
4
日焼け顔麦わら帽子がよく似合う亡き父想う命日の春
17
ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
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夜桜の 狭間にみえる 星粒も 君が存ぬ今 散りゆく雫
15
弁当の 青菜はゴマか 塩コブか 聞くため出待ち
朝の雪隠
30
雨だれが 海の景色を 呼んできて 奇跡のように はじまる呼吸
38
路地脇の緑葉の中青柿が顔のぞかせて夏の陽を浴び
24
散らかって調和のとれぬ中に居て落ち着けるのが我が家と知りぬ
18
風の
音
(
ね
)
にひとの声聴き肩越しの白詰草に春告げる陽は
27
駅降りて 人々は散る それぞれを 待つ暖かな 灯りを求めて
33
ベランダのチューリップ今朝咲きそろい 孫は晴ればれ卒園式へ
22
春の雨つぼみを濡らし花濡らし 風を誘いて花吹雪へと
23
潮風とかけっこをした散歩道 桜散りゆく 3月下旬
18
この世には限りがあると諭されて今満開で咲き誇る
13
花弁
(
はなびら
)
が 妻 居た部屋に 舞い入りて 笑顔こぼれる「お帰りなさい」
45
雲去りて 沈む心を 撫でる風 照らす望月 光の衣
41
にぎわいの桜の並木何事もなかったような卯月の葉桜
35
朝の縁 答えに触れぬ 問いばかり それでも重さ わずか移ろう
9
業務スーパー
(
ぎょうスー
)
で 異国情緒を カゴに詰め 当たりあるかな 運試しする
28
桜花に負けじと枝の下にあり艶めき萌えるたんぽぽの花
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