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人の世と 猫の世つなぐ 縁側で 冬用毛布をたたんで くしゃみ
43
春が三日、半減の雪に花壇のフェンス本日登場
30
お互いの 生まれた時代を 掛け違え それぞれの家 帰る足取り
27
千切りの大根広げ天日干し甘き香りは内腑にしみる
36
令和の世 個性派クセ強 褒め言葉 悪事せぬなら己のままに
37
庭の隅
二十年
(
はたとせ
)
共の古鍬よ出番失せては病を憂う
36
本当はやりたい事も有ったろと思うウクライナ4年の月日
35
デイケアに行けば言われる若いねと七十代はここでは若い
36
雪柳 早も数輪咲き
初
(
そ
)
めて 陽射し無き日の慰めとする
38
静寂の 森の泉に 波紋立つ たった一粒 あなたのLINE
14
玄関はタイムマシンだ開けたらもう、泣き虫だった僕に会えるよ
31
一口で僕の歴史を辿らせる 母ちゃんのスープは魔法と思う
40
今日という
一日
(
ひとひ
)
薄めて飲み干せば 猫と秘密の台所ひかる
27
重だるい幕を開ければ花ばっかむやみに咲いてばかにしやがる
9
子の熱に眠り削りて添う母に 豆電球の明かりやわらに
29
ふき味噌の 香りと苦味のハーモニー 春の息吹を噛みしむる朝
29
無い物は 別にいらない
失
(
あ
)
ったもの 返せ、返せよ 我慢ならない
21
いわし雲釣つてみやうかプラプラと折りたたまれたアンテナのばす
16
女房より六年長き付き合いの友と酌む酒 梅のほろ酔う
20
「ほら最近 流行ってるじゃない?長生き」と かろやかに笑う 人生の先輩
11
赤黄青 きららに透ける琥珀糖 母への想い 口にくゆらせ
14
ほうれん草はやく食べてと葉先から
萎
(
しお
)
れる前に早く茹でてと
14
愛をせず されもしないから 想像するだけで済ませる暖色の家庭
10
放課後の紙コップから君の声こっそり「スキ」と告げる糸電話
14
笑ってもカイリの皺が増してゆく海なら今はニヒャク乖離か
11
ああ無常笑い飛ばせよ人生はご縁が結び誤嚥が別つ
17
政権に 無駄はつきもの その原資 高齢弱者が被りたる
12
AIの指示に従ひパソコンの設定変更を半日で終ふ
11
わるいけど どこより綺麗で いっぱいの 河津桜を 見にいくもんね
11
謝罪なし 診療費額 間違い 指摘しても 差額返すのみ
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