積み重なった悔いの層一枚づつ剥がしてくれるのは 子の笑顔ありがとうのひとこと
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俺達は明日死ぬかもしれないぜもっと命を粗末に扱え
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許さない方がいいと知るされど「いい」とは一般的と云う意味で私は呆気ない程きみを
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野辺の草 寒さ緩みて 生き生きと 風に吹かれて さくら舞い散り ここは何処や 独り酒酌み
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遺言を 求められれば 仁愛と 思いつくまま 至福の情け
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孫が来て ホームセンター 行って買う イチゴの苗を 植える楽しさ
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元気出せ 辛いこととか 嫌なこと 経験すれば 引きずるなかれ
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忘れない あなたとの自分 最後のバイバイ 永遠なんてね、ないよね、きっと
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もういない飼い猫が飛びついたように風が雀らを散らす墓のない我が家
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朝霞 しなやかに揺れ 絹の雨  濡れて色濃き 野辺に咲く花 香こぼれる 微笑み溢れ
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陽の矢射し 垣根しなだれ 朝顔の 陽背負いし影 薄れ消えゆく  その影ひとり 夏の夕暮れ
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道化師が 再びあった いじり屋は 今は丸く よき後輩
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すべてを貫く普遍の原理 数学 あなたは遠いということ
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晴天から俺を四六時中監視する何者かを見返す目は無い
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子どもらが 欲しいともらった 風船を すぐに手放し 手を振り笑う
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春風に少年は駆けるよああいまもむかしもさあいけ何がなくとも
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もうやめろ 母とか犬とか海だとかあの日の彼女を思い出すのを
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Reach for me 桜貝拾う 染むる指先 Ripple Cherry Eternal 私に触れて
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生まれつきひねくれている梅の木よ 蛇になるわわたし這うわ
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指先が なぞる体温 ハンコさえ あればあなたは 私を抱くの?
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夜十時、電車のボックス席の隅、忘れられてた漱石の『門』。
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身を挺し誠のために生きた武士 鬼が認めた山崎丞の力量
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ぼくママの子になりたくてまた来たよ堕ろされたけど諦めないで
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織姫とわたしの間に横たわる線路五本をバスで越えつつ
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朝五時に使命を背負いひた走り僕を追い越すはたらくくるま
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願わくは浮世の慾を捨て去って草のいおりで世を過ごしたい
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初嵐 威勢良き名は 見目無垢の椿と知りぬ 詠う人いて
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老犬はよく食べよく吠えよく眠る脚さえ動けばキミは若者
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芽吹きては 咲きて散りゆく 花の生 我かたわらに 見届けており
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北向きの 玄関先に立つ梅の 固き蕾は これからひらく
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