いただきを 目指せ 困難 有ろうとも 高い場所ほど 風吹くものだ
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春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
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諧謔ユーモアと 忠恕おもいやりさえ あればいい  世界平和は かくも易きに
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落涙し 絵になる女と ならぬ我 顔面格差に なお泣けてくる
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目を閉じる願いはひとつお互いが 幸せな日々送れますよう
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朝方の夢に追われて庭に出ず 一叢ひとむらの水仙ありて呼吸いきととのひぬ
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かすみたる山の端追へば川妬みわれ忘るなと水面ひかるや
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陸奥みちのくの 花の盛りを 見ぬままに  時は過ぎ去り 十五年
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今日もまた足を踏まれることだけが世間とぽくのコミュニケーション
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有明の夢とぞ憶えし逢瀬なら月満つるまで夜桜に泣く
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歴史上生まれた人の総計は千百七十億人といふ
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並ぶほど愛くるしいは雀なり後光を受けてわれにおはよう
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クシナダは 春の陽を浴び プラチナの 光りを放つ つるぎ のような
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満開のカワズ桜をLINE送 雪積む庭の写真が返る
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病窓に朝を告げ来る鳥の声見上げる空に朝焼けの雲
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霜柱立たぬ乾いた冬を終えやっとと思いの春彼岸入り
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幕下の五枚目までは上がってた 郷土力士の引退を知る
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咲きめば 心乱せし 桜花さくらばな 花吹雪はなふぶく前に 胸にとどめむ
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二年経ち 君 追う様に ミモザ枯れ 温む春風 遊ぶ残り葉
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菩提寺の墓の間に間に風遊ぶ夕には春雨そぼ降るらしき
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空腹にガタゴト響く鉄路なり 廃止されてた車内販売
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母の膝 若手の医師の 手はマウス おきなの医師は 患部触診 /意志医師の違ひ
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春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
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「姉ちゃんは…」と六十過ぎの弟に意見しているふるさとの午後
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春なのに うれひをまとひ 淋しそう うつむく姫は クリスマスローズ
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淡々と全てを置いて進むだけ黄色水仙咲く場所で咲く
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情報をすぐに共有する仲になって半年またラブレター
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お隣の 木瓜ぼけの花々 咲き誇り かぐわし香り  分けて頂き
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あの頃はヒロシマだった広島の戦後八十年も戦前
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木立打つ雨音枕辺に迫り 澱みたる悔いの念立ち現れたり
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