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別れ際 半身になって手を振った 私ばかりが好きな気がして
4
茅葺きの 囲炉裏火弾け ともし影 峠凍てつき 去ぬ後ろ影
4
おろし風 山冴え返り 静けしや 白銀の舞い 凍る月影
4
昼休み 音楽室で ギター弾きと 夏色歌い ギャラリー賑わう
4
国益の ためと言へども 二枚舌 三枚舌ぞ 国を損なふ
4
世界中つなぐ画面の指先に声なき声が平和を祈る ・お題「スマホ」
4
「最高」を上書き続ける夜のなか 平和だなんて僕らが決める
4
歌をもて 我を殴るも 諌めるも 知りてなお堕つ 我が影の常
4
自由とか民主主義とか対話とか 無くなったのか 元から無いか
4
吾の奥の 影を認めて 撫でてやる 筆を手となし そっと書きおり
4
コイン精米の明かりを恃みつつ消えたいくらいただ帰り途
20
集まり後いまだ一人の反省会 損だと思ふこんな性格
47
噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
27
習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
20
ひよどりは声高高と飛び上がり凍れる空に朝の月見ゆ
25
AIが 瞬時に提示 夕飯の レシピを頼り ピンチをしのぐ
19
一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
餌
(
え
)
に
17
山茶花の花びら積もる坂道をのぼりつつ聞く鳥の囀り
36
掃除機をかけてないこと黙ってる旦那には黒は決して着せない
12
婚前に 君にもらった ミントチョコ 潤むまなこで 遺影に供へ
38
ひまわりのような恋なら古希だって「あのね」「介護じゃないよ」「うふふよ」
29
プランタを 花咲か婆ちゃんから もらい 花より野菜のタネ 選ぶ 孫
38
夫逝きて
三年
(
みとせ
)
目の春紅梅の咲きて嬉しや命の満ちる
49
バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
32
歌詠まぬ日々を重ねて帰りつく「ただいま」という一番の歌
33
「楽しかった」と 昨日に告げる ばいばいは 未来を走る コースの合図
28
まだ暗い 部屋にひとりの呼吸音
宇宙
(
そら
)
とわたしの 秘密の時間
33
浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
22
「安全」と「必要」と有った震災
前
(
まえ
)
古き広告よぎる朝かな/柏崎原発試験的発電開始に
25
浮き雲に寝ている心地 ごめんねと言えてすべてが軽くなりけり
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