醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
28
一光よ 病室に刺す朝の陽の プリズム色がドア染め抜ける
21
朝の陽に蓮を咲かせる泥水の熱おび深く命そそげり
20
水やりし 早く芽よ出ろ 球根よ 同時進行 吾の子の受験
19
円安もパンダも雪も渦巻くにポピュリズムへと真冬の解散
30
この国の先にも平和ありますか任せていいのあの人たちに
25
そんなにも話しかけたくないですか取って食われはしないだろうに
23
連日の吹雪を止める手立てなく今朝この街も降り始めたり
33
「コメントにいちいち反応しなくてもいいんだよ」と言う、君は神か
17
ひたすらに乾燥に耐えるこの地よりひたすら雪に耐える地を思う
26
AIと語り合ったり小一時間 日曜朝に珈琲薫る
20
核心の謎は明かさず最終回 残る余韻に枝葉が伸びて
18
我が赤のセーターと色が一緒と 赤のブーツを履ひて来し友
28
感性の 鐘が鳴らねば 一句とも できぬ短歌の 恐ろしさかな
11
たった今 Bluetoothで ペアリング 去年の記憶を 君が再生
14
何作ろ 週一のご一緒夕餉 夫はワクワク 私はソワソワ
11
掴む手で揃えて挟んで架ける橋 家族麻雀いまは姪まで
18
枕辺にその時立っててほしいのはなんだかんだで諧謔の神
13
顔洗い髪を整え紅をひく 社会人じょうしきじんへと変身完了
14
出稼ぎや単身赴任や戦場でかぞくをおもふ男をおもふ
16
大切な言葉が尽きた サイダーのような色した空が見たいよ
6
イエスマン 「良い人だよね」の問いかけに 心の中で「いえ、すまん」
14
冬の道あなたの足跡追いかけて共に歩める喜び噛みしめ
9
横綱と大関だけが強ければ つまらないよね相撲観てても
19
人であることを最低限にして
5
マットレス腰に負荷なる負の眠り浮遊の魔法を毛布に掛けてよ
13
みずからをきかいと思いこむことで息できること学んだ5さい
7
僕はただ も一度笑い 話したい 元気な祖父と ただひたすらに
10
短歌詠む 楽しみさえも AIに 奪われまいと 手綱を引いて
13
純粋で まっすぐ楽しく ほがらかに 幸せになる うたをうたいたい
11