家賃五万六畳風呂付きワンルーム 死ぬには十分な広さだ
5
無くなれば 満たしてくれた おやつ缶 空っぽにして まだかな と待つ
24
友宅へ遊びに行ったとき他人の本棚覗く背徳感あり
4
お盆にはみんな帰ってきてたから黒く塗りつぶした絵日記
3
涙目にくすぐったいよ線香が 手を合わせてもそこにいないよ
9
結婚式場で半袖半ズボン 新婦の意向で勝俣スタイル
5
坂の街転がり落ちぬよう母は君の手つなぎ登ってみせる
13
母という海を超えゆきいつか知れ人しか人を刺さぬということ
11
やはり「また・・」 再燃病さいねんやまいに 悩まされ 岐路→岐路→岐路と 道は永遠
7
あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
47
新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
26
言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
22
あなたには 長生きをしてほしいから ポテチは私が食べてあげます
43
何度でもあなたの母になるだろう違った星で生きたとしても
22
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
28
10秒で 返信しないで ポストから 片道3日が ちょうどいい距離
36
どうしても別れの多い冬だった さよなら さよなら 手を振る 届け
13
シャリッと鳴る苺大福噛み締めて驚くほどの空の高さよ
20
亡き友が焼いた茶碗 温もりに 包まれて飲む 朝の一杯
18
ふるさとの氏神の祭り思い出す 今日の夕餉は たけのこご飯
17
脳のシワ増やすと良いと言うけれど増えて行くのは顔のシワだけ
14
眠るの耳元にそっと「さんぽだよ」ささやく夫に優しさを見る
19
父になったらもう父さんは考(とう)さんに「死ぬまで生きる」口癖だった
3
雨音に眠い目こすり窓開けば ほのかに香る土と草花
15
鼻つかみ 触って叩いて 一歳児 「どうぞお好きに」老犬寝そべる
23
身を寄せて傘に入ればここだけが宇宙みたいで もっと降れ降れ
10
「かみのけもぬいていいのー?」五歳児は初めて一人でトウモロコシ剥く
19
青虫がひょっこり現わるレタスから キミは野菜の安心マーク
20
真夜中に愛犬鳴いて我起こす まんじりともせず朝を迎える😣\老犬介護
17
母よりも子育て上手にやっている 娘を見ながら懐かしむ日々
28