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はれやかに高校生は卒業し混むはずのない道は混みゆく
4
大陸の 友と語りて笑いあう 小さき外交 祈りかさねて
53
コイン精米の明かりを恃みつつ消えたいくらいただ帰り途
20
集まり後いまだ一人の反省会 損だと思ふこんな性格
47
噴水が落ちる間際に映し出す街は眩しく崩れていたり
27
習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
20
雪にさす
朝陽
(
あさひ
)
の色は 生成り色 忘却の
彼方
(
かなた
)
竹を編む人
42
ひよどりは声高高と飛び上がり凍れる空に朝の月見ゆ
25
AIが 瞬時に提示 夕飯の レシピを頼り ピンチをしのぐ
19
カサついた くちびるから出る 言の葉よ 日が変わるまで 止まないように
12
奥さんと 冷戦中の 日曜に 空から雪の 仲介者
16
真夜中に 月と密会 したことは 家族に内緒の 銀の耳打ち
29
一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
餌
(
え
)
に
17
山茶花の花びら積もる坂道をのぼりつつ聞く鳥の囀り
36
紙パック 交換される日 待ちわびて 今日とてルンバ壁に佇む
13
新しいケリケリ猫に渡したら猫喜んで蹴りに蹴りけり
18
口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
19
やはらかな小春日和のぬくもりに 眠る氷河は空を夢見る
23
プランタを 花咲か婆ちゃんから もらい 花より野菜のタネ 選ぶ 孫
38
はちみつの瓶を透かして見る未来濁りも苦味も僕の隠し味
33
忙しき夫の背中に手を合わす 湯気立つ飯を 絶やさぬ祈り
32
コーヒーに「昨日」を溶かしてはちみつの厚い光で今日をはじめる
31
人生が汚れ裂かれて台無しで子供の私に声をかけたい
36
歌詠まぬ日々を重ねて帰りつく「ただいま」という一番の歌
34
手放して出来た隙間を覗いたら見え隠れする大切なもの
49
「楽しかった」と 昨日に告げる ばいばいは 未来を走る コースの合図
29
浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
22
「安全」と「必要」と有った震災
前
(
まえ
)
古き広告よぎる朝かな/柏崎原発試験的発電開始に
25
浮き雲に寝ている心地 ごめんねと言えてすべてが軽くなりけり
30
酒片手にネイルケアーのリール見て時を弄する幸せが在る
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