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鎚
(
つち
)
振れば割れてひらける石のなか祖父の面影化石に映り
18
ことさらに人恋しくてこの夜は朔の月さえ空になくらし
23
選手らの背を追うドローンは戦場で 兵士を襲う恐怖ともなり
25
ふた
七日
(
なぬか
)
ゆきくれてゆく梅の香に弄されて満つ夜半の月かも
15
茜雲広がる風景君からの1枚今でも待ち受け画面で
24
涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから
18
悪寒あり 妻が作りし玉子酒 晩酌代わりにおかわり却下!
24
お汁粉は美味しいけれど飽きもくる 口が整う塩昆布欲し
23
降車ドア
開
(
ひら
)
かば 眠気覚むるほど 冷へ込みぬ宵風 目的駅
26
人は皆こころに憂うこと有れど 面(おもて)に見せず笑いで隠す
16
羊羹の栗大き方きみに遣りふと手の触れし春炬燵かな
18
まどんなと呼ばれし蜜柑いくかして萎むを見れば萬の元に
10
幼き子キュンやグズるや竹の子や
少子
(
しょうし
)
に笑み咲く歌に癒され
15
唇を 重ねし折の 温もりに 君が鼓動の いたづらを知る
10
明日から 期末テストの 筈だった インフルBで 自宅療養
11
計画が上手くいかない
金盞花
(
きんせんか
)
最善尽くし自分を生きる
6
畔
(
ほとり
)
わき 香る萌芽の 眼差しに 君が季節の 来るをぞ知る
8
風の音に合わせてダンスをこの町であの怪獣と踊ってしまえ
2
それとなく それとなく立つ それとなく 立ちたくなって それとなく立つ
2
ゆっくりと握りしめてく薔薇の棘わたしの皮膚とどっちが強い?
2
風渡り 揺るる水面と 玉しぶき 陽炎のなか 消ゆ後ろ影
2
指揮棒に追いつけぬまま怒鳴られる夕日に
奏
(
かな
)
づユーファニアムよ
2
陸橋に揺れるスカート西陽差し冬の終わりは風の音に知る
2
ゆきどけに水面はあり冬舗道ひかりを受けていずこにも空
41
ゆび先の 当たるつよさは 不安定 だけど気持ちは ショパンかリスト
26
球体の破壊あるいはたんぽぽの綿毛をとばす 遠くへ あるいは
28
簡単な人でありたい薄い雲ばかり行き交う夏空のもと
33
この町の
駅舎
(
えき
)
のライトに照らされてひとりにひとつずつ影はある
42
逆光のなかにある街 清水の舞台の傾斜たしかめながら
19
みみうしろ やわらか猫毛 もふもふし 思い出すのは 子猫の時代
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