春が来るそれはよろしきことながら そのあとに来る夏がうとまし
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花ひとつ新芽に咲けるサボテンの 人の痛みに寄り添わむとか
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ピタゴラの玉の軌跡のなぞる詩 転がる変わる心トリック
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雨催あまもよひ 冬の星座の無き闇夜あんや とこに就き 明日あすの雨を待ちぬ
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聞こえ来る カーペンターズ ラジオ深夜 ひょっこり春 連れてきた
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雨もやにあずけて行こうほころびを癒していくさ僕の呪文で
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桜の木ほんのり樹皮があかいのは雨のせいかな春のせいかな
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血圧とレギュラー価格がだんだんと近づいてをりまだ夜明け前
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日和よしやってみなはれ背にかかるやさしいはずの春の雨
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おかあちゃん かくにんしたら またねるよ ちま猫ちゃんは おかあちゃん・らぶ
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生活の生産者たれ我が子らよ 一筆足すなら創作者でもあれ
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たくさんのものを壊したけれど 君が笑えてるならそれでいいや
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白百合のように笑うきみに "月はずっと綺麗でしたよ"なんて
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発熱で二日寝込んだ老いの身に今日の雨はちょっと優しい
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白梅が一輪二輪咲き初めて春の雨にもやさしく笑う
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孫からの半日待ちし「明日行くよ」 LINEを見れば頬は緩みぬ
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冬芽のごと 静かにじーっと待っていた 心が急に動き出す春
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前足をぐーんと伸ばし 背伸びして 欠伸をひとつ 君の朝の始まり
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静寂を 微かに破る 針の音(ね)に 幼き頃の 学び舎を想ふ
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歩道脇 雨にうたれて 泣いている ぬしと相棒のなき手袋
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川面にも春がきらきら漂いて何もせぬまま二月も半ば
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世の中の時間の流れ速すぎて島村丈の装置が欲しい
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このごろの子らのはなしをきき掃除みがけば多少はおちる水垢
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童謡を歌ってた頃流行ってた伊東ゆかりをモバイルで聴く
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起きてまず ねこにおみずやり そのあとで ホットミルクに よもぎの大福
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今はただ 寂しき枯野 やがて巡る 春が辺りを様変わりさせ
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なお貧す豪奢に遠きリノベーション浴衣羽織れば気分は夏日/折句
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思ひ遣りを 絵画に託し 中吊りに 子どもらの 乗車マナーポスター
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不足ない 社会福祉 衣食住 平和の種子飛べ世界中へ
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選びし道は 君の道 とりあえず 歩いてみよう 人に会うまで
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