なにもかも 望みどおりに ならぬなら せめて平和で 平穏であれ
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なによりも 幸せにする 贈り物 天から賜う キリストの愛
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お前だよ 壁に向かって 独り言 落ちてゆく日々 寝てられない
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くねられてくねるくねらるくねられられる秋に返しを待つということ
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癖うつしあって喧嘩してる私たちカートゥーン風味
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ページ捲れば伊豆の踊子暗闇に絶景望む露天風呂
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おしりだえおおきなとらっくのゆうひだえいなほだえすてきだえね
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永遠の波打ち際に君は立つ 夢のかけらは潮騒の音
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同じだと思っていたこと言えなくて影踏みばかり上手な僕だ
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見たことのない海に辿りつきたい、たとえば君の爪先のブルー
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しんしんと終着駅に降り積もるあれはいつかの記憶の亡霊
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( わたし とは海を浸したこの躰)だれもしらない名前をつけて
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ほんとうは人並みに生きて死ぬなんてまっぴらごめんだとは思ってる
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とおいとおい場所で暮らせし彼の人が必死にわたしを呼ぶ夢をみた
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美しい夢はそのまま美しくけして汚すな涙に濡れても
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爪先で浅く引っ掻いた虹色が淡く消え去り私を泣かす
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出会いさえなければ別れもないのにと涙を流して出会いを探す
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この夏も儚く散ってしまうのねあれだけ大事に積み上げたのに
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まじないはすべてのおわりとはじまりをひらりほどいて花とちるらむ
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憂鬱ユーウツ幽霊ユーレイのため息のこと 泣けない夜はまたきみに逢う
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「ごめんね」が夕方の風に溶けていく 涙まで連れていかないで
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ねむりなさい おまえはわたしだからこそひとりではない わたしはおまえ
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乱れたときだけ生活にリズムがあると思い出す深夜二時半
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打たれてもいいよ君のその金の瞳は夜を継ぐ光だから
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コーヒーのカフェインでぐわんぐわあんの頭の中で降る蝉時雨
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茜さすアイスクリームは地に落ちて喉元過ぎればみんな前世だ
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この星のあおあおあおのみずうみに生の数だけ降る蝉時雨
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雲だけが夏みたいだね君が言う指を触って春を待つ僕
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ケーキ三等分できたときにだけ私の中にある全能感
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恋に似た、されど恋ではないはずの この感情をどこに置こうか
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