春寒の氷雨に一輪椿咲く 風に揺れつつ白無垢の雛 (3/3)
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寒緩み買い物帰りにセカストで明るき色のコート手に取り
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冒険という名の種族 転んだり笑ったりするそうして生きる
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人殺す武器の輸出に耐え得ぬと矜持の道ゆく社長の光り (3/6)
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透明の水彩画からこぼれ落ちだいじな欠片かけらうまくけない
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真っ白な紙の中から現れし尾っぽを立てて迎え出る猫
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青空へ白木蓮のつぼみ立ち再起の君へ春を祈りぬ
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ピンクから黄色に変わりし店先の居並ぶ花に頬ほころびぬ(再考)
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夕方はすみれ色してまほろばの如く優しく染まる街角
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頬流れ そこに揺れるの 花影と 名残る雪影 落ちる露音
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いただきを 目指せ 困難 有ろうとも 高い場所ほど 風吹くものだ
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春を編む文字の飛び込みはっとすは闇夜に詠みしやさしこころね
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スカートのゆらぎを気づかれないようにそっと心の窓を閉じてる
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空いてる日 聞こうとする指 止まるのは わからないから 自分のことも
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雨雲が虹を内包するように君への憎悪も恋の病だ
8
蔦の這うひかりに鏡うもれいる うちに眠れる人おだやかに
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くしゃみして春こじ開ける君とぼく その断面を分けあうルタオ
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カレー鍋かき混ぜつつふと覗き見れば 混沌に踊らされし我の見ゆ             
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バナナとかミカンであるとかブドウとか手だけで剥ける果物が好き
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夢半ゆめなかば 散りし御霊みたまの 思ひ留め 辛くも生ける これも供養と… /311改めて思ひ
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「終わったらミートドリアを食べましょう」 喪服の母が小さく笑った
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寒もどりふくらみかけの桃一輪ぎゅっとまぶたを閉じて待つ春
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何思い うつむきて咲く 菫草すみれぐさ 淡き一世ひとよを 陽だまりの中
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サックスの音色の響くライブにはナベサダさんの柔和な笑顔
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朝方の夢に追われて庭に出ず 一叢ひとむらの水仙ありて呼吸いきととのひぬ
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求めても求めてもまた求めても与えようとせぬ君のプライド
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悲しみて戦地の鳥は見るだろか そこで傷つく大地と人を
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値上がりは 二十円です。 灯油です。 赤紙みたいな 葉書一葉いちよう / 氷点下つづく
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ほどきたる古着の紐を玩具にし 鼠の尾に見立てじゃるる猫
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「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことで怒り鎮めん
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