淋しさを隠して空を見上げてる 私の心この手で包む
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玄関を開けると無限のリビングであの日のきみがお茶を飲んでる
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八戸であがなひきたる八幡馬 男馬女馬を離して飾る
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やわらかな日射しが窓を温めてる 少し眩しく珈琲啜る
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青空に枝を広げる大木のそれぞれ抱く宿り木まろき
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雪の宵 休みの園に影ふたり だるまに捏ねる保育士の汗
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図書館であれこれ迷ふも手の 中に毎回似たよな健康本あり
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賑やかなる足跡語る姿見ぬ生き物たちの訪問経路/積雪
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スーパーに 百円の春 並びおり ピンクのスイートピー まずは仏壇
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先輩へ 花が綺麗に咲きました 瞳に映る朱色の私
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贅沢と車所有を禁じられ移動手段がタクシーな矛盾
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右脚の弾痕示し戦争を 語りし父の享年を超え
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英雄が歴史のうえにいたならば覇道か王道どちらも英雄
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鉄砲が運動会のピストルの音くらいだと舐めてしまった
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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ころころと笑うあなたの手料理の熱々ポトフにまろき芽キャベツ
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口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
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ケースの中 48色の色鉛筆 春の彩り 足りるだろうか
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やはらかな小春日和のぬくもりに 眠る氷河は空を夢見る
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老夫婦 喜ぶ姿 いと嬉し 慣れぬ仕事も 段取り八分😊
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桃色の 花を飾りて 春が来る 長き冬の日 忘れるほどに
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はちみつの瓶を透かして見る未来濁りも苦味も僕の隠し味
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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
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「お先に」とまばたきを一つ交わすとき雪の狭路は白くふくらむ
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生きるのに絶望しても血税で死後の処理とは何か苦しい
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目標は生きる力になるかもとカンパネラ弾く漁師を都度見る
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「忘れてた」とはにかむ君を待ってたい空いた椅子にはひかりの座布団
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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ラブラブのハスキー二匹を唸る犬 恋の火花を春が覗けり
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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