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春雨を吸ひて
蕾
(
つぼみ
)
の膨らみぬ隣家の藤は 初夏への準備
38
廃屋の荒れにし庭に水仙の栄華の名残り一隅を照らす
21
6人でグループLINE作ったよ 四六時中が着信祭り
33
ストーブを点けて観ている Tシャツの誰かの春と同じ国とは
32
歩道橋から見渡せるパノラマの街に桜の敷き詰められたり
33
アイデアを まとめる為に 夜散歩 カレーの香り パワーが溢れ
20
花筏かたち変えつつ揺れゆれて
誰
(
たれ
)
か棹さし運ぶ泡沫の夢
20
一戸建て 庭付き無しが
趨勢
(
すうせい
)
も 庭の有る家 少し豊かに
21
物音に動じず 熟睡す愛猫 よほど疲れてゐたのだらうか
29
ふうわりときみのうなじをくすぐった春風にさえ嫉妬している
23
春の上飛行機雲と電線があやとりをなし蒼空ほぐす
15
ブロッコリーに おかかを混ぜて つゆをかけ 春の味する 朝の食卓
33
黒き羽ゴミを見張って塀の上 話しかければ春の友達
22
春風になれたとしてもこの声は あたしのこの手はあなたの元へは
8
ハムエッグ久々に食うハムエッグ気持ちいいほど
薄
(
うっす
)
いハムだ
27
またひとつ着ている服を薄くする桜青空六月の陽気
28
真夜中に イタズラ叱った 次の朝 より念入りに ねこを撫でよう
32
保育園の担任妻はピタリ当て足掛け五年つかんだ人事
15
死ぬ事に不服は無しと豪語せし 我の服薬手のひら一杯
15
「さくら味バウムクーヘン」食べてみたなるほどこれは桜餅味
26
ははそはの母の
湯湯婆
(
ゆたんぽ
)
しまはれて一万日の日は
捲
(
めく
)
らるる
10
気を張って電車の中で踏ん張ってみんなロボットテリブルトーキョー
13
夜半
(
よわ
)
にふと 伸ばした手の先君が居る そっと背を撫で また夢の中
24
コローの絵の 如き森なり
金色
(
こんじき
)
に
霞
(
かす
)
みて暮るる この夕雲も
28
「今日は四月六日ですね 今年も一年よろしくお願いします」/三十一音届く
18
今日だけは逢いたかったし今日だけは声が聞きたいキミから着信/ありがと
22
名物のおみやげお菓子個包装
明日
(
あす
)
の君への口実を買う
20
誰よりも 優しききみの 未来には わたしと違う 姿ありけり
8
さよならと 世界に別れを 告げしとき またどこかで 世界始まる
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多種国語まとめて作る 新種語 の淘汰 抗え桜の我ら
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