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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
32
コーヒーに「昨日」を溶かしてはちみつの厚い光で今日をはじめる
30
生きるのに絶望しても血税で死後の処理とは何か苦しい
29
目標は生きる力になるかもとカンパネラ弾く漁師を都度見る
31
歌詠まぬ日々を重ねて帰りつく「ただいま」という一番の歌
33
まだ暗い 部屋にひとりの呼吸音
宇宙
(
そら
)
とわたしの 秘密の時間
33
浅瀬ゆく小石の光り掬わむと水に透くる手幼き紅葉
22
浮き雲に寝ている心地 ごめんねと言えてすべてが軽くなりけり
30
恋
(
こ
)
ふと
云
(
い
)
ふ
二文字
(
ふたもじ
)
の中に
綺羅星
(
きらぼし
)
と 風と泉と
夜櫻
(
よざくら
)
が
棲
(
す
)
む
29
僕たちが 不動と信じ すがるのは 昨非今是の 正義に過ぎぬ
22
何回も動画見ながらリハーサルボンボンショコラは無事に納まる
30
透明な
高次脳機能障害
(
ハンディキャップ
)
に包まれた重さに倒れ誰も気付かぬ
34
選手らの熱き滑りを追うて飛ぶ
小
(
ち
)
さきドローンが健気にも見え /ミラノ・コルティナ五輪
32
涙星 泣きたいときは鳴けばいい いつかは渇れて 忘れてくから
20
知らぬ間に流行り廃れる人たちの有象無象の欲が舞ってる
23
「雨水」だと気付いただけでホッとした雨が降るから春が来るから/明日雨水
28
乗り合はす
女性
(
ひと
)
の
鞄
(
カバン
)
に吊るされし マスコットのシマエナガの視線
32
懸案の債権回収成功し やれやれやれとロング缶呑む
18
閉ざされた 我が
城
(
こころ
)
へと 差す光 わたしを変えた
革命の訪問者
(
うんめいのひと
)
23
「母さんがちゃんと手作りしてたから」
料理男子
(
息子
)
のお褒めの言葉
33
寒風を漕いで夜行く受験路に十五の春の蕾膨らむ
34
戒名に「牛」と「肉」の字入れ込めばジュッと成仏しそうだ祖母は/祖母百歳。大往生
20
空青く風ばかり強く吹いている雨の待たれる雨水朝かな
22
寿命乗り越へし愛犬との人生続く奇跡の日々を噛み締む
27
細い月 光の筋に 見えるほど 寒い夜空を 優しく照らす
30
選挙後に改憲の風高まりて事前は忖度マスコミの罪
25
夕月夜 なれにし袖の梅の香を標とぞせむ 夢の通ひ路
18
笑み浮かべ 逝きしあなたの 面影を 独りたどるは 梅花の旅路
14
吟醸酒 嗜むほどに酔ふほどに 人肌恋し如月の夜
23
集まり散じて人が変われば 仰ぐ理想は流転するもの(赤茄子日本翁へ返歌)
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