顔中にご飯くっつけ笑ってる幼よいくさ知らずに育て
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簡単にクレゲで獲ったぬいよりも掴みきれないわたしのハート
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「そのバッグまだ持ってたの?」ママ友よ一生出汁巻き失敗してろ
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哀しみは捨てずに抱く わがししの芯を創れる光なるゆえ
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猫は好きひっかかないし人見知り聴こえてくるよ猫の鳴き声
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連綿と続くや月の満ち欠けは 幾人詠みたり今宵の月を
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ゴミ箱に 捨てるばかりの この思い 一つ一つを 拾い上げてく
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仕事場の 窓から聴こえる 清志郎 あわせて鼻歌 うたう休憩
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雪中花(水仙) ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
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朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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竹を食むパンダの消えし園のなか働く人の靴の音ひびく
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母の背を追ひ越し時ぞ誓ひけり 嵐の日こそ傘をさすらめ
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通勤路 朝陽に道が照らされて 鏡のようで 怖すぎまして
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みどりとは赤子につけばみどりごに髪に付ければみどりの黒髪
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寒風に乗せて届けるこの想い 愛しい君へHappy Birthday
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新調し 良き履き心地なる靴と 軽やかに通勤路を歩む
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終電を逃す友連れ 山茶花の散りぬ小径を夜半よわ 家路に就く
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通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
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邦土ほうどにて 百年越しに開花せし リュウゼツランの跡地に新芽/一昨年の夏の開花騒動以来
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同じこと今夜も話す受話器越し 祖父はただ今二巡目生きる
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失敗を数々刻み林檎剥く このひとときがすべて正解
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雪国の厳しさ少しは知った今春の気配に浮かれもできず
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「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
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はらわたに焼けたハラミをブチ込んで心身満たし己を冷やす
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仕事終え 空見上げれば まるい月 残業だけど 月が明るい
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ひい孫が補助輪外しあぶなげに自転車練習冬の公園
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大根の 鋭利な旨味 一筋ひとすじに  集めてからし かいわれ大根 
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明日には 貴女に会える そんな夜は ドキドキしつつ 笑い止まらず
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