一限目 ものさしに触れ 身震いす
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本日は鍋をお風呂に入れ皿をまんべんなく 撫でるので定時で帰ります
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人であることを最低限にして
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サザン流れる後部座席で不自由さ抱えてたあの子を乗せて噛む果実
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クソサドの防衛担当齋藤が私に言うの君は機械だ
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僕たち林の中を逃げ回る泥だらけで笑う 遠くにいるから君が好き
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蓋が重なり固まり凝る 出してほしいと叫ぶ我/都々逸
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逢えぬ日は 吹く風さえも 足音に 月あかりすら きみの姿に
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ひとりでも道を切り拓ける馬力 ひとりでは繋げぬこの旅路
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便宜上時間を遡れることにしておいたから。あと、よろしくね。
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友達に戻ろうと言うひとの目に 昔のを見て何も言えない
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私たち大口を叩いてようね青年という生き物だから
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吾が友の踏みつけられている人の自由訴う筆頼もしき
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揺れ動く自分の覚悟とアイデンティティやめてほしいよ決意したのに
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おじいちゃん 私の髪の毛優しく乾かす もう一度その手のひらで乾かしてほしいよ
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恋焦がれ君の姿を追いかけて かなわないと分かっているのに
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思い出すあなたの優しさ思い出と共に これが愛だと気がついたんだ
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ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
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あの頃に思い描いた大人とは程遠いけどホームへ向かう
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割烹の女主人に咎めらる丈夫の二尺上の崑崙
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三十一の文字は牢獄ならずと舎にいへ蒸し焼かる牝鶏
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じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
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一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
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後輩にもらった絵だけ持ってきた 知らない土地で星を探した
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覚めやらぬ 夢の疲れに ぽつぽつと 鹿の子絞りに 鳥は群れ飛ぶ
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無人駅 氷雨で濡れる単語帳 私は私を好きになれない
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見るだけで満足だったあの影を 今は見るのがとても苦しい
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北風は 行きずり水面 騒がせて 白鷺は行く 何処かの夏へ/r
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ピークなる疲労の夜に浮かぶ星やさしいオリオン私を照らす
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ケアをすること業にする人たちをケアできたならと密かに思い
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