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布団から 顔だけ出して 窓を見る まどろみの中 ふと浮かぶ顔
4
井戸の中 蛙移動せず 相変わらず 既に足るを知る 心
無意識
(
イド
)
の中
2
空を指し 「あ、オリオン座」と 君がいう どこで覚えたの?うちのおりこうさん
2
花びらが 焼けた肌みたく 剥がれてく 白く輝く 初夏が覗く
2
追い追われ 想い想われ 手を取って このまま共に老い終われたら
4
子の目方 三千グラムに 胸膨らむ 期待と乳に 膨れをるらむ
2
公園の便所の床を這い回る雀蜂を見て僕だと思う
13
生きていて"ごめんなさい"と"よかった"を反復横跳びしてる僕たち
16
ただ会って話して食べてまた話す また会う日まで生きるとしよう
19
ニンジンの 新芽の横でニンゲンも 朝日を浴びて水を飲む今日
13
もう誰も「よき倫理を!」とは言わないし 神は死んだと嗤う声も無し
8
君の瞳が 開く 右手が息を吸う ここが世界のまんなかになる
6
悲しみを悲しみとして受け入れる シンデレラにはなれない私
6
連日の熱気 はらりと夢になり
9
日
(
ここのか
)
過ぎれば ここも秋です
8
病床で歌う「ふるさと」ゆるやかに かのやまの
彼
(
か
)
を
忘却
(
わす
)
れゆく人
36
ここに今 わたしがいると知っている わたしのために
篝火
(
かがりび
)
を焚く
35
「分かるよ」と絶対容易く言わないで でも君だけは きっと分かって
6
鳥籠の中で産まれた鳥は皆 飛び立つことを
病気
(
ビョーキ
)
と思う
7
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
28
そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
20
亡くなりし犬のにほひの残る家 庭の
白梅
(
シラウメ
)
今年も咲いて
54
短歌
(
うた
)
を読み思い起こすは故郷の一家総出の田植えの五月
17
眠る
犬
(
こ
)
の耳元にそっと「さんぽだよ」ささやく夫に優しさを見る
20
カーネーション長持ちさせるって難しい 日に当て水やり大事な花たち
14
スピードに今さら驚く遠い国旅する息子と瞬時のやりとり
14
手抜きでも「美味しい」と言ってくれる
夫
(
ひと
)
それで上がらぬ私の腕が
17
人知れぬ痛み悲しみ誰も持ち
短歌
(
うた
)
で知らさる分かつ喜び
19
娘から「これから行くね!」突然に 今日の予定は「孫」に変更
16
後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
14
プレゼント箱を開けるとまた箱が 最後の箱には指輪がひとつ\思い出①
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