妄想をすることはとても好きだけど、妄想の後のため息は嫌い。
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ハイブラの ジャージで人通りを走る 人目が減って きたから歩こう
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あの雲はシュークリームでこの雲はエクレア 空にスイーツショップ
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ため息とともにトイレに入ったら、便座冷たくて、ついに泣きそう。
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そのことに 興味があるわけ じゃないけど 君のことだから 興味があるの
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朝茜 紫雲たなびき 静けしや 山の音ね響き 幾山越えて  山嶺やまね陽射して みどり一色
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ひと夏の恋もたった一文の末尾にばってんふたつ書いてサヨナラ
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脅したり 大声出して 威圧する 軍隊みたい 相手は子供
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支配とか 強制とかは 人権が 一番嫌う 悪質なもの
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意識なく 独りベッドに 横たわる 死を前にして 何を思うか
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日本では 他人とは違う 選択を すればするほど 気味悪がられ
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縁取りも 見本の色も 気にもせず ただただ好きに ぬる子を見てる
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泥被り支えてくれし我が土方ともよ逝き恥さらす己を許せ
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澱む空 ひとり迎える 夜や悲し 孤独とはつまり 緩やかな死
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自分史をながなが語る男には あくびとともに哀しみ誘う
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ほー法華経 千葉の田舎の工場の駐車場にて初鳴きを聞く
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木葉屑草壁若葉花いきれ 牛迷宮に学生帽は燃えつきにけり
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平凡でありきたりだと捨てた日が懐かしき詩の一節となる
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意味ばかり 受けとる人が置いていく お気持ち 拾って洗って干して
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老犬はよく食べよく吠えよく眠る脚さえ動けばキミは若者
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朝一番テーブルの上にはバラの花 静かな善き日 古希を迎える
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しょっぱいのーその目玉焼き、君のさが。いっぺんここらで心にあまみを。
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来し方の出逢い全てが星となり瞬いている真冬の銀河
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人住まぬ坪庭の木に絡みつく昼顔の花侘し夕暮れ
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闇迫る秋明菊の白魂しろたまが仄かに揺れるハロウィンの宵
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週一のデイ送迎の車窓より深まる秋の町並みを見る
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そこにありて 草木の陰に 冴え冴えと なみだに映る 野菊のいろ
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独りでも 生きよと諭す 声に似て そよ吹く風に 母の恋しき
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灯台の 灯火ともしびなれば 君が手を 離さじと思ふ 世が終わりても
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暗幕あんまくに 散りばめられし 銀の鈴 夜風の揺らす 星の いくつ 
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