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動かざる思ひ知りたる雨の歌ひとり受けたし
歩
(
あゆみ
)
静かに
30
父さんの
お母さん
(
おばあちゃん
)
から僕の子へ繋がっている眉毛のアーチ
50
集まり後いまだ一人の反省会 損だと思ふこんな性格
46
縄跳びで大波小波夕暮れを削り取ってたとも気付かずに
27
便りあり支えなき父歩けぬと冬柿の枝さぞ細かろう
32
独り身の寂しさ煮詰めたかのようなレトルトカレー食む寝正月
27
止まらずに まわり続ける 暴れ駒 張り手一発 作法はそこから
29
寒風に負けるもんかと下向きの椿の花が一輪二輪
19
初雪が名残りの柿を白く染めめぐりそこねた季節を隠す
23
見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
50
一筋の祈りみたいな名前やね「のぞみ」私は東京へ発つ
23
習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ
心痛
(
しんつう
)
きわむ
19
肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
55
行った店 歩いた道に観た映画 記憶の花が咲き誇ってゐる
14
嵩高に積まれる雪を眺めては大きイチゴをひと口に食む
35
木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
49
晴れ空に老若男女集う日の美よ美のままであれ航空祭
14
来世とか あるとしたらば 犬かネコ 木とか花とか クジラがいいな
14
悲しみの 雨にうつむき 泣いてては 空に昇った 虹に気づけぬ
31
アルバムを
捲
(
めく
)
りて若き吾に問ふ 夢見た未来獲得出来たか
44
きさらぎの 神に捧げる
榊
(
さかき
)
には 新芽がのびて 雪のふる春
48
カサついた くちびる見つめ 今夜だけ 映画のような 君を信じる
14
退職の日は近づきて 吾の中に 被害者という 鬼が目を出す
29
弱き支配到る處に晒されて候補の顏がよごれて立てり
25
部屋干しで みるみる上昇 湿度計 洗濯日和に お日様ゴメン \ 関東はカラカラです
44
独り夜に 炬燵に入りて
口遊
(
くちずさ
)
む 涙を誘ふ「♪ かあさんの歌」
37
玄関に立てば「おかえり」亡母の声 幾年経れど忘れえぬ声
41
隙あらばガチャが出来てるストリート またかなんてはヤボな話ね
25
喧嘩して、仲直りして、ご飯食べ。家族という名の終わらない恋
26
幼かった私に贈る指定席「大丈夫」という切符握らせ
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