柔村
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107

ときどき、のんびりな投稿です。

多分もう会えない人だ 読み終えた童話の中でほほえむように
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ひび割れた足をあぶくが笑うけど、それでも波と踊りたかった
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僕達のことばは炎 揺らめいて熱を残して消えていくもの
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きみのこと映す液晶の熱さに繋げやしない手のひらを思う
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まちがったパズルピースを無理に嵌め込んだみたいな恋だったので
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叶うなら澄んだ藍色をすくってあなたに全部与えたかった
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食パンもバターも厚く切り分けてあげる 今なら愛もあげちゃう
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遠い日にぼくら混ざり合うのだろう それをしるべに駆ける、翔けてく
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いつの日かわたしは雨になるからね きみに会えたら髪を撫でるよ
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星だった君が光の尾を引いて降ってくる また「はじめまして」を
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おそろいがほしいよ あなたとおんなじ煙で肺を黒くしたいよ
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しあわせの消毒液を吹きかけるたび埋まらない傷にしみるよ
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折り癖がついちゃうくらい読み込んだページは祈りのようでしたね
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いつかまた火星に戻るその日までにんげんごっこをつづけるごっこ
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さようなら! 愛したすべて まっしろな水平線の先で会おうね
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頭からつまさきまでを貫いた まばたきの度ひかる青雷
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翅をピンでとめるように丁寧にあなたの影を踏んで歩いた
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飲み干したブリックパックの紅茶が薄味すぎて終われない今日
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えぐれてる口内炎を舐めながら「にくづき」を月と書く訳を知る
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ぐずぐずになるくらいまで傷んだらジャムになりたい 好かれてみたい
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しゅうまつはきみお手製のカレーごと化石になってしまえたらいい
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切れちゃった蛍光灯を資源ごみに出し 天使は人間になる
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毛布というさなぎの中でとろとろに溶けて、飛べない朝がまた来る
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掃き溜めを手探りでゆく 皮膚を裂くガラスのうつくしさも知らずに
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孵らないたまごをじっとあたためる わたしの好きはそんなだったよ
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タイムカプセルの中へと詰め込んだ夢は二酸化炭素になった
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現実もゲームの中もくるしいね 村人Aの叫び「ああああ勇者
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ちりちりと光の粒が舞う窓辺 まつげの揺らぎばかり見ていた
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かなしみは目を背けると追ってくる ムーンウォークを身につけなくちゃ
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ただ息をしていたかった それだけで重ねた日々のあざやかなこと
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