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靴底の溝に嵌まって出てこない どれほど我をおもうか
こいし
(
小石/恋し
)
22
咲くことの 無きクリスマスローズに 言葉かけ
三年
(
みとせ
)
を経れば 今日
蕾
(
つぼみ
)
持つ
23
深夜2時 子の胸の上下確かめる 母は強しと 聞いていたのに
9
三冊の図書を借り出しお年玉ちいさき包みを両手に受ける
30
間違えてばかりの地図をひらいてる私に「赦し」の雨が降る夜
26
雪の紋 貼りつけ走る 車窓から
大雪山
(
だいせつざん
)
の 気高き稜線
39
誕生を今か今かと待たれる児生まれる前に既に幸有り
17
母さんが土砂降りを君に降らせては晴れた後から虹が痛くて
25
読み違え一太歯ぎしり足元で小川ながれるせせら笑って
11
奇妙でもこの言葉たち紡がせて 伝わらなくてもいいからどうか
10
明けた空キラリ
微笑
(
ほほえ
)
む月がいて 微笑み返す今日は記念日
37
積読の中に埋もれたあの頃のアイデンティティと出会い沈黙
33
あの人に一票入れて一年ですこうなるだろうと思ってましたか?
19
膝で寝て 口チュパチュパしニヤリ笑う 夢でも君の 母ちゃんでいたい
9
白い空をじいっと眺めている猫のうしろ頭をにんまり眺め
20
年始から 残業続く 吾の身にも 福は来たりと 半月の言ふ
31
口開けて良かつた歌を思ひだしこそぎ落され歯垢とともに
12
暖房の部屋の窓際ピキピキと氷の城のような冷気よ
33
丁寧に愛情込めて育てても伸びぬ実らぬ咲かぬ子もある
28
「当たり前!」若い頃の 生意気が 今は懐かし
言霊
(
ことだま
)
の
覇気
(
はき
)
10
『この世なの?』 『あの世なの?』 言葉遊びで
更
(
ふ
)
けてゆく夜
9
お年賀の 焼酎の栓 開ける夜 芋の薫りが 気持ちを癒す
28
時雨来る予感のあたる冬夕焼け 着膨れて行く五分のポスト
37
静かなる炎を抱きて闘いし タイ緩むるを背中で感ず
11
削れゆく鉛筆走る音さえも染みゆかむかな 雪の白さに
18
大家らの寝静まる朝ひとときの 安寧求めジャズなど流す
17
叫んでた「ここにいるぞ!」と実在を
遊芽
(
ゆめ
)
公園の遊具の上で
4
食道を熱して下る大根を ビールで追わん寒夜の
夕餉
(
ゆうげ
)
28
「わたしのお母さんはおばあちゃんです」ちょっと恥ずかし次女の作文
27
日々追われ中途半端な子育ても
姑
(
はは
)
の愛にて子等健やかに
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