そんな夜はひっくりかえったスリッパとお話するのさ。おもて向くまで
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棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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折れちゃった今日は母さん休みます何もしないよなんにもしない
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エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
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画面越し 勉強中の 君の瞳 「きゅっ」ってなるのは なんでなのかな
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本日の 心予報は 曇り模様 念には念を 心の傘を
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最前で胸に子を抱く若き男性ちち 車窓見せつつ楽しげ語る
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いい歌をつくり作ったその手柄誰かに取られクソ炎上
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せっせっと低い踏み台作ったよ 落ちた筋力取り戻すのだ!/無理はしない
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「そのバッグまだ持ってたの?」ママ友よ一生出汁巻き失敗してろ
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哀しみは捨てずに抱く わがししの芯を創れる光なるゆえ
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猫は好きひっかかないし人見知り聴こえてくるよ猫の鳴き声
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ゴミ箱に 捨てるばかりの この思い 一つ一つを 拾い上げてく
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降車せし少女のリュックに吊るさるる ミッキーのぬいぐるみと目が合ひ
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目の前の うずくまる人に 我慢 説く 立派な理屈が 私を冷やす
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朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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天の泣く そのひと粒を堕天使の 指震わせて掬わむとする
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デイケアでズンバを踊り心地良い疲労と汗に笑顔こぼれる
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公園の前身は駅誰ぞ知る光りつつ舞う六花に問わん
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雪の舞う義母ははの忌日の墓参りローソクの火も早々に消え
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通勤路 朝陽に道が照らされて 鏡のようで 怖すぎまして
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みどりとは赤子につけばみどりごに髪に付ければみどりの黒髪
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新調し 良き履き心地なる靴と 軽やかに通勤路を歩む
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ソリをした斜面は枯れ草見えていてベージュと白でお菓子のようで
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オレンジに熟すクチナシゆらゆらと枝葉の揺れる風冷えの午後
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松雪草スノードロップ 白く儚き 君なれど  少し怖いな 花言葉がさ
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心地良く 寒い空気と 温かい 吐く息眺め けふは良きかな
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前に海 背に山控え 串本の 昼はとんびに 夜は鹿の音
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豚さんはカナダ、メキシコ海を越えスープの海でしゃぶしゃぶ泳ぎ
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歌の芽は夜に吹かれて記憶の灯ゆらり炎は歌と戯れ
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