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ぱらぱらと雫は頬に傘以外のものならぜんぶ持っているのに
27
締切と 雑務に追われ ひと月が 過ぎて気づけば 花香る春
22
お互いに 云いたいことをぶつけ合い 吐き出してもう赤の他人さ。
20
空覆う 雨雲に似て 気分まで もやる 溺れる 水たまりの奥
29
桜映ゆ 水面に憩ふ 鴨たちも ふと花見とや はしゃぎゐるらむ
15
どんな
風
(
ふ
)
なメロディだろか春風に揺れるネモフィラ奏でる音は
50
私はソメイヨシノと声上げる高速道路の
雑木
(
ぞうき
)
の中で
29
「ただいま!」と母に抱きつく一年生 登校三日目 桜満開
60
とりあえず番犬だけど 人間はみな善良と信じてる
瞳
(
め
)
だ
43
山吹の枝垂れる様の美しさ丸く刈り込む
夫
(
いも
)
いまいまし
25
着飾って 見え方気にする よりずっと 素直なほうが 可愛げあるじゃん?
23
新緑に皐月の花の咲き
初
(
そ
)
めて青空仰ぐ紅ぞあざやか
24
オメラスを 去りて彷徨う道半ば 自由という字の 檻に似ており
29
信号が青と気付けど膝痛でダッシュ出来ない吾は
老人
(
おいびと
)
35
耳元で振り シャンシャンと
幼時
(
おさなどき
)
友と鳴らして遊んだ
薺
(
なずな
)
39
新聞の人生相談読みながら飲むコーヒーがひときわ苦い
30
雨音に 耳を傾け 筆を執る 疲れた日には 雨は優しく
33
慣れるまで三年かかりし尾張弁 今では我もその一員に
29
逃げ逃げて此処まで来たり桜樹のもと 涙拭いし
桜花
(
はな
)
の褥に
16
封鎖する?レインボーブリッジであるまいし海の血管ホルムズ海峡
34
せせらぎを 泳ぐ花びら 追ひかけて 躊躇ひ覗く 春の望月
15
てってってっ チリチリチリンと 音がする ねこが起こしにくる音がする
28
疾風に
攫
(
さら
)
はれ 人の行き交ひぬ歩道へ舞ひ込む 店の貼り紙
31
両膝に炎症が起き水たまる 痛みの根拠あるのが嬉し /線維筋痛症ゆえに
32
巣作りの 燕は強く 逞しく 排気ガスをも 物ともせずに
33
朝の陽へ撒きし餌へ舞う群れ鳩と触れ合う爺の影は伸びやか
20
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ
季節
(
とき
)
は巡りて新緑の風
24
父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
26
「帰ったら『だれかきた』って言われた」と昭和の父の乾いた笑い
15
生足のミニスカ娘に気を取られ 狸寝入りは薄目を開けて
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