多分もう会えない人だ 読み終えた童話の中でほほえむように
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スマホには操られぬとリテラシー半信半疑考えが似て
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達成はハットトリック活躍へ期待に応え愛されただけ
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カド番のもう古希あっけなく2敗はや過活動膀胱にイヤ
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真夜中に「タクシーで来て」ラインして既読待つだけ「おはよう」もなし
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簡単に覚えたいなの記憶力あっ期限切れサービス券よ
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ツツピー と 求愛の声 高らかに ヒトも素直に 好きと言えたら
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キミの声遠ざかってく日々だけど 私は今日も月を見上げる
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もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
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年度末「およろこび料」なる金一封 梅子でなくて栄一ラッキー!
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海外で ツ と シ は笑顔の記号だと 知ってから見る ツツジ にっこり
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言の刃を ふりまわしたい気分の日 斬ったら切れていたのは自分
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すれちがう バスの運転手さんたちの 挨拶 見たくて いつもこの席
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カッコウの 声を合図に 次々と 花を咲かせた 魂いた
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草退治 お困りの様 老夫婦「ついでだから😊」と 嘘ついて刈る
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気が早く 今年の漢字 「米」ですか? 残り半年 「災」無き様…🙏
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大雨で 心も折れる 除草工 矢車草を 刈るに躊躇ちゅうちょす /まだ咲いてる…
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ニュース見て 米の「古」の文字 日々増える コ・コ・コって 鶏も鳴く
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凸凹の 豆が潰れた わが両手 幼き日見た 親父と同じ
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左手に電話を持って謝罪をし右手はペンでお花書く癖
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白い傘張り付いた花びら見つけ「いつからいたの」愛し美し
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干し鰈ふわふわの身を食むときに海の気配が二、三分なり
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轟音のいつものくしゃみに遮られ 歌にならない母よ 元気で
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効くよって一匙くれたマヌカハニーときめきだけがさらりと溶ける
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延々と推しの見切れる画面観て梅雨明けの報せの濃浅葱
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ばあばン いっつもあると思ってる ゼリーを作る わんぱく来るぞ
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暑い夏あの日も今も去って行く 私は今も待っているのに
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思い出すあなたの優しさ思い出と共に これが愛だと気がついたんだ
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いつだって通知も瞳も見続ける ずっとずっと待っているから
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思い出喰い 夢と思い出 再生産 全てを美化して 苦しいままで
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