秋空の 雲の切れ間に 差す夕陽 レンブラントが 大地を照らす
25
じゃが芋を黙々と剥くピーラーは二十余年の現役選手
48
一つ石二つ体を寄せ合いて一つ衣の夫婦地蔵よ
42
合わせれば逸らす視線の動線で見えない壁を張る能力者
11
切れるべくして切れてきた縁があり、空の財布と向き合っている。
11
淹れたての コーヒーの香りは 時を止め 秋空の雲を しばし見送る
22
山茶花の花びら降るる日溜まりの僕に秋の日静かに降るる
49
人の無い夜中の街で一人きり雪に残った靴跡を追う
20
北風の冬の朝には日が澄んで歌の言葉をほどいてくれる
45
なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
49
いつの日かダイヤモンドとなることを今日も願っておやすみなさい
13
気が狂う ほどの激しい 静寂が 君と僕の 横たわっていた
28
未来あす思う いいことばかりじゃ ないけれど 続ける日々が 層になるまで
27
健康でありますように本年がよい一年でありますように
24
初春の 明けの明星 はく息は 白く彼方へと 静かに消える 
13
蜂蜜を紅茶に垂らす一年が穏やかなれと出初めの朝に
59
朝ごはん 富士山望むリビングに ちょっと優雅な気分に浸りて
39
止まらずに まわり続ける 暴れ駒 張り手一発 作法はそこから
27
息子から 少し早目の 贈り物 幾つになれど やはり嬉しく
29
粉雪が開けた窓より舞い込んで外は真白く塗りかえられていく
28
棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
49
あちこちと ガタくる身体 予告なしサプライズ メンテしながら 1マス進む
31
もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる / 思秋期
35
見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
47
高3生 決意を胸に あとにした 教室に光 しづかに満ちる/明日、共通テスト本番
30
青空に溶けて蝋梅咲き薫る寒の緩みも今日までらしい
33
もう後も ないまま告げた 別れにも 彼女は一人 背を向けていた
11
上階で移動させてる家具の音再び家の建具が開かない
21
「お母さん、ごいりょくってなんの威力?」持ってる全ての語彙でうんちく
31
朝焼けのビル立ち並ぶベランダで嗅覚動く猫の眼哀し
15