流れゆく時間を止めて風になり人情深き縁者召さるる
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車窓には短歌うたの題材散らばりて少し残さる稲穂の意味など
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忙しき監房 日の丸の旗の門居楯つればいづこ見張る目
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萬歳三唱の就任ぬけ出でて英靈とふ悉皆靈の惡も反故 か
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神の旗増えゆく駅傳の選手に振りつ國民の傲りたるも見ず
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落ち葉掃きすれば空蝉混じりいて深まる秋の夕暮れわびし
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吸湿し 発熱するはず この毛布 寒くてどうした あたしの代謝
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薄明の空オレンジ色を背景にV字飛行のシルエットたち/白鳥
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椋鳥の大群賑やか大宴会 味をしめたか柿は食べごろ
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この蜜柑可愛いねって幼児おさなごが笑えば今朝は温かい朝
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仮装して長過ぎシッポを笑ひ合ふ何と平和よこの国ニッポン
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響いてる心の雑音消したくて 刺し子をしたり空見上げたり
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未来予想 オールドメディアは煽りつつ紙面の片すみ 干支の運勢
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夕食後のコーヒーに添え半額のどら焼きつまと半分こする
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雨に散る金木犀はまだ濡れて仄かに甘い香りの朝で
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友からの枯野に雪舞ふ画像くる 冬を覚悟の文言添へて
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歌の宿命とはおもふ有明の月蝕旅館から仇敵の余名出づ
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料亭「花月」女房出奔しエルサルバドルより見し都市砂漠
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携帯が震えてほしい一心で罵詈雑言の売買をする
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きみといる世界はとてもいいもんだ 笑っている顔天使にみえる
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言の葉の 獲得自在 信じたり 騙されちゃったり 心透けたり /
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誰もも駅へと急ぐ朝の道 吾立ち止まり空を見上げる
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獅子王候外交談話贖へる署名の火箭の取引一覧
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一人では旅など無理と思いしが末のと行く秋の湯めぐり
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柘榴石ガーネットを溶かしたようなドロドロが我が体から出るのを見てる/採血
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utakataに集う人らの金木犀 次々に咲き香りのつづく
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金沢へ 嫁いだ友は 道産子で 小箱につめて 「これが木犀」
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さそり座が最下位だった今日だけど なんてことない平和な1日
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ハロウィンにのび太とジャイ子のコスプレをローカルテレビで堪能しました
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忙しくもペットに和んだ子育て期 亀の名コナン楽し昔日
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