耳たぶの冷たさをなで身をすくむ 君乗るバスを待つ停留所
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普段とは 違う弱気な 君と会う 目元に滲む マスカラの黒
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やせ婆の遠吠えだってかまわない平和ボケだと笑わば笑え
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咲き初めのしだれ梅にもぼたん雪つかの間だけの白き世界よ
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順風に海風吹いたか島国は 中波小波に大船動かじ
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はすにふる六花りっかを払い投票へ白の景色に平和の願い
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桃いろのプリマのごとき梅の木の燃える想いを冷やし雪ふる
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大変だそう言いつつも一票を守ろうとする雪国のひと
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庭の雪に巨大な氷柱つららを突き刺して「勇者の剣!」と異世界ごっこ
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願うのは議論のすえの採決をたとえ単独2/3も
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「ゲルニカを世界の国旗に刻みましょう」人の心を刻まぬように
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雪国の春雪原せつげんの凍み渡り これに勝る愉しみは無し/異論は認める
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黙々と 歩く姿は 徘徊か エキササイズか  ほくそ微笑む我
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除雪車が 運んできたね 冬の朝 眠いからだを 米で研ぎだす
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送信のボタンを押す指震えている 寒さだけではないのを自覚
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サザエさん日曜にやる始まりでベランダに出て明日を語る
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みぃちゃんのママがドア開けえっと言う髪切ってから初めて会うね
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母買ひし 深煎りの茶は 冷めたれど 味なほ残る 雪解月の日
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真夜中に 月と密会 したことは 家族に内緒の 銀の耳打ち
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挑戦は多難な船出「信を得た」までまだ時間かかるねビール
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雪おもくさくら草泣く声がして白無垢掘れば紫ねむる
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この頃は 短歌うたの浮かばぬ日のありて 言の葉探しに風の吹くを待つ 
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献立の予定は未定 差し出す料理に驚きもせず 食す君
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今日もまた納豆もやしを並ばせて財布の底の静かな反乱
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一年の辛苦に耐えし老い梅の蕾つけしがヒヨドリの
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読みやすさは正義とおもう言葉派とか人生派とか超えて俵万智
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勤務中窓外に見るレアな野鳥メガネとマスクで興奮隠し
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あしひきずる 罪なき鴨を ただ喰ひ 関心あると 動物愛護
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着信の 画面を伏せて 深呼吸 愛していると 逃げたいは、似る
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ビジネスの顔で棒読み本当はあの時みたく笑い合いたい
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