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羽広げ 一点見つめ 飛び立ちぬ 朝の白鷺 雲間に消える
37
春の野は思い出たどる宝箱れんげ畑で日がな一日
31
内定も卒論もただの紙だけど 僕は震える
肉体
(
ひと
)
としている
33
主人
(
あるじ
)
無き空き家の庭に春告げむと咲くムスカリの青さ切なく
41
物乞いの 子らいる国に みっちゃんは ただ
愛おし
(
慈悲
)
と 日本を乞うて
36
ハイハイで 一目散に 孫三女 ママをスルーし たこ焼き見つめ
27
宇宙人のガイドブックの片隅に「美しいけど残念な星」
32
墓参終え伊勢を巡りて帰り来む杖つきつつも春の陽を浴び
44
心臓よ、 高鳴らないで 今だけは 鼓動が彼に 聞こえちゃうでしょ
26
岸壁の風に傾く舟宿のすすけし看板
生業
(
なりわい
)
の後
43
花ながれ枝たゆたえば古の栄華ぞ散りぬ楼門の風
20
『徒歩圏内』 なんと魅力的 これからの 優先順位 これかもしれぬ
16
施設より帰宅の道を探すよに「どやってきたの」と何度も
義姉
(
あね
)
は
26
小糠雨 休憩室の
窓外
(
そうがい
)
に 子らの声なき広場の桜
39
桜桜
(
さくらさくら
)
花を
抱
(
いだ
)
きて 舞う月夜
永遠
(
とわ
)
に散るなと 願い
愛
(
め
)
でつつ
26
一歩ずつ踏み出す足にいのち載せ幼な子笑むや 春の
階
(
きざはし
)
26
その手すり まだ要らぬと 言いし夫 いまや一番の サポーターとなり
18
冬ごもり春日を待たず
去
(
い
)
にけるを惜しと云はぬが華の
枯人
(
かれびと
)
15
富士の嶺にかかる浮雲かくせしを払わざらなむわれならなくに
12
ユキヤナギ ぽつぽつ残る 帰り道 風は柔らか 桜咲き初む
33
君が去り空白ばかりのひと日には花の下にてひとりで歌おう
25
誘われて 春の匂いの する方へ 花々ひらき いのちあふるる
21
命日は春爛漫の花の頃笑顔の似合う君が決めた日
26
剣岳の天井空へゆうらりと我よ飛び立て味わう煙草
17
空近き 稜線へ立つ童子を照らす小鉢の碧い竜胆 「りんどう」
14
ささやかな夢に酔ひたし
輝々
(
きき
)
の春あてなき浮世に花を愛でつつ
28
春風
(
はるかぜ
)
に 揺れてうつつの
水仙
(
すいせん
)
の
陽光
(
ひかり
)
を浴びて 夢を見にけり
21
暴君は 屍の数を 気にもせず 骸の行方 知ることもなし
18
ひさびさに ちま猫ちゃんの「おきてニャーン」 起きるよ食べるよ チーズ蒸しケーキ/アップルパイ売り切れ
23
子らよ子らその温かき
先生
(
ひと
)
の手に引かれ桜咲く道を進めよ進め
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