朝おきた扉を開けて猫がいる可愛いけれどマジ包囲網
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天の泣く そのひと粒を堕天使の 指震わせて掬わむとする
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デイケアでズンバを踊り心地良い疲労と汗に笑顔こぼれる
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公園の前身は駅誰ぞ知る光りつつ舞う六花に問わん
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雪の舞う義母ははの忌日の墓参りローソクの火も早々に消え
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みどりとは赤子につけばみどりごに髪に付ければみどりの黒髪
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新調し 良き履き心地なる靴と 軽やかに通勤路を歩む
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松雪草スノードロップ 白く儚き 君なれど  少し怖いな 花言葉がさ
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心地良く 寒い空気と 温かい 吐く息眺め けふは良きかな
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前に海 背に山控え 串本の 昼はとんびに 夜は鹿の音
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豚さんはカナダ、メキシコ海を越えスープの海でしゃぶしゃぶ泳ぎ
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歌の芽は夜に吹かれて記憶の灯ゆらり炎は歌と戯れ
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教室の隅に透明な僕がいて ポケットの中、拳は熱い
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僕たちの未来が朝を連れてくる落第点でも明日はくるよ
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足早に前を横切るキジ猫の耳にひとひら桜刻まれ
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通学の自転車の群れ見送ってはるか昔を思い出す朝
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曇天と 墨汁なぞる アスファルト 雪衣着て 緑待ちわぶ
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土曜日の朝はロイヤルミルクティー 東京ばな奈のレーズンサンド
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ねこ病院 ちょっとさむいから まふらーを 巻いて行こうね じてんしゃさんで
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値札だけ静かに替はり昨日とは重さの違ふ買ひ物籠や
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ごま団子甘く噛みしめ向かい見る 未来の僕を診るクリニック/団子屋の向かいは糖尿病クリニック
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マタタビを褒美でくれる猫あるじ 要らないけれど喜ぶ演技
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猫あるじ僕の肉こそ食べないが強く殴って遊びはするね
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食事中テレビ消された幼き日 ウルトラマンの登場前に
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冷え込めど竹林はなお青く立ち 冬枯れのなか矜持保てり
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ウヰスキーの酔いのほのかにまわりきてしみじみと聴く前川清
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立ち尽くすスターハウスの真ん中に星がすうっと吸い込まれた夜
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『抱っこして』 十年経てば 言わぬのに  してやらぬわれ 今日はしようか  
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子への愛 気恥ずかしいな 何故だろう  けたる愛が 足りなかったか
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くるくると回して粒を殺してくもちつき機による素敵な仕事
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