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五時の鐘 二度と戻れぬ場所にいる気がして不意に詩が生まれる
14
雑踏で老いにし君とすれ違い後ろ姿に面影重ぬ
24
車座で何を語るや若き人 花ぼんぼりに明かりを取りて
44
逢いたさは時として胸を噛み
瞼裏
(
まなうら
)
に彼岸の桜愛でる君の映りぬ/友の命日に
14
何もない日が幸せと言えるほど 良い環境に置かれてみたい
22
聞こへ来るエンジン音さへ春の音 冷気ほどけし朝の向こふの
39
君が代も無くふつり閉ずさまを聴き今朝は閉じたと案内も聴く/ラジオR2終了に
21
朝採れの 菜花、スナップエンドウの たっぷりパスタ 春きらめきて
20
駆け込みで のぞみ飛び乗り 東京へ 桜の車窓 しばし見とれて
32
父と夫二人の影を背に負ひて 息子のなかの光へ歩む
27
暁
(
あかつき
)
に 寝覚めて 十首詠みて恋ふ 雲と見まごふ 白き
花枝
(
はなえだ
)
33
弥生末 ねこたちまだまだ 冬ベッド ふたりなかよく 暖を取りたる
26
五00キロ 離れし友を訪ね行くプチ家出だと高一の孫
34
叙勲
(
いさおし
)
の記章を磨く術もなく
認知
(
わすれ
)
の父は私を呼ぶなり
26
満開の 桜便りは届けども 我がふるさとの蕾は硬く
29
花冷えに ちま猫ちゃんは さんかくの おにぎりになる おててはのばして
29
三年前僕もあんなに「ふきのとう」だっただろうか泥を跳ねつつ
24
今月に入って「すき」と告白を数えきれぬはエイプリルフール
28
テレビから無意味なギャグが流れおる無言で食す夫婦の夕餉
23
繰り返し
訪
(
たづ
)
ぬ春にも
年毎
(
としごと
)
に 異なりぬ風 異なりぬ匂ひ
33
窓枠に切り取られた空の青 雨に洗われ 何と清々し
24
萎るるを知らず散りたき桜花散り敷くものは涙なりけり
12
病院へハート舞う風 並木道 帰りにケーキ春のご褒美
23
期待せぬときに雨は降るものと 納得をして
桜
(
はな
)
は散りゆく
12
陸橋を渡る列車の窓うつす川瀬つつみぬ蒼き夕暮れ
25
ゆっくりとバイク走らせトンネルを抜けては眩む目に在りき母
24
何かこう 口さみしくて キッチンと 居間行き来する 花の雨の日
18
エアでいい両腕曲げて開閉だ器具はいらない妄想の志士
17
目に星と月照る首相のニュース見て寝チャイなそっと告げるララバイ
14
「ミスター」
(
長嶋茂雄
)
と
「爆発おじさん」
(
岡本太郎
)
似ているね 仕草言動 やっぱ天才
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