雪だるま並んで浴びる如月の日差しよ僕も溶かしておくれ
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黄砂来て薄汚れたる雪原を 染め直せるか如月の雪
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燻炭を撒いて融雪促すも 新雪積もって元の木阿弥
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伊丹発福岡行きの定時便 洗濯物干す我を見下ろし
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今日はまた 音もなく雪は おちてくる 軽やかに しかし明らかに地に
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春にまたひと足近くなるために 恵みの雨が大地潤し
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体調の良くなさそうなドクターにお大事にってささやいた母
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暮れていく西の空は茜色 雨の1日結ぶいろど
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濡れくすむ河津桜と梅を見て足元濡らして傘を濡らして
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はげましの言葉はどれも空しくて何も言えずに並んですわる
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親友がインターホンに映ってる カメラ目線でモデルのポーズ
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心配がなかった頃のふりをして 実家の椅子に深く沈んで
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わずか四十五分の体操もきつく感ずる七十五才
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不揃ふぞろいな個性あふれる塩鮭しおゃけの重なる切り身に当たりやはずれ
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国民の声を聞いたか?高市の男系発言 失望しかなし
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編み上げて春はもうすぐそこだけど髪の悩みにベレーをかぶる
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時は今天下を制しいつぬかな寺に押し寄せ是非に及ばず
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考えて 無になるくらい 悩みつつ 藤沢の海 一人で泣いて
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熱意結実夢へ羽ばたけ待望の春は歓喜の秋へ乾杯
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根元から切られてこぶの酔芙蓉 夢を紬ぎて如月を生く
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春風にベランダ干しの布団さえ 右に左に揺れて喜ぶ
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気を抜いた背中の写る一枚にどこの老婆と目を疑いし
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白鷺が 春の朝陽を 浴びながら 川を渡りて 水面は光る
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春風が吹いて香りと思い出の切ない化学反応起こす
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一時間睡眠増やさな良くないな矢先の寝坊言わんこっちゃない
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残業の 超過警告 メール来る 仕事終わらぬ 理不尽な闇
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防空頭巾爛れて千々に孔開きぬ蒙る儘焼かる火に
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最敬礼のこころに星条旗楯てぬ新愛國婦人會長を 撃て
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嬰児虐殺に残りたる頭の割れて受難人形劇の耶蘇置く
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裸木の坂の途中の大イチョウ剪定されて少し寂しき
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