山茶花の 散りしきる庭に たたずみて 逢はむとすれど え逢はぬ君よ
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この人にならさらわれてもいいかなと思えるような人はいなくて
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自分を蹴っ飛ばしながら走り続けるのにはもう飽きた
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短歌にと 昔日の澱 思い出す あの時どうすれば 良かったのかな
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もっと上 彼方から見て 私達このままで良いか 教えてほしい
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待合室 みんなのストレス想像し 心が重いよ! 寝かせてください
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自分には自分を治すちからがある そういう誤解は残り続ける
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もがけども 終ぞ届かぬ 秘めし愛 舞ひては消えゆ 粉雪に似て
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友人の子どもの豆まき動画見てやっと気がつく昨日は節分
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朝顔と君の横顔花開く 笑顔咲く君見つめていたい
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焼きそばは買わないよ 私の右手はあけておくね せっかくの浴衣だし
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「もう時効だよ」と話している笑顔 どうしてあなたが決めているの?
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半券をノートに貼ればあの日観た舞台は記憶の標本となり
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掴みたいものはだいたいこぼれゆく 吊革だったらすぐ掴めるのに
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「さめざめ」を高速で溶かして回せば かなしいわたあめになる。食べたい。
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液体の磁石のように自意識が近寄ればとげとげしだす心
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唐突に宇宙へ放り投げられる「どこでも好きなお席へどうぞ」
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ゲームカセットの値下げを報告してる 誰にも届かないアイラブユー
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胸の中を掴まれる感覚が好き。寒い日に吸う煙草の話。
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雨垂れが石を穿つ要領で、きっと空いた靴下の穴
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名月を収めた画面 夜8時 送信ボタンは、まだ押せてない。
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友人が自分の母を褒めている その気遣いには感謝を告げる
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久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
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朝起きて毛布に包まるうちの子が またしもやけと付き合う季節
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だいだいの小さき花から漂う そのかぐわしさに胸膨らませ
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「意外とさ、嫌いじゃないねこの味は」 わたしゴーヤチャンプルでしたか
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女王蟻に肖し式服の白纏ふ偶像たらむ。宰相寫眞も
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死んだあと、きっと世界をこう見てる。屋上の景色。羽はまだない。
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「光あれ。すると光があった。」マジ? お金あれ。「いや、そういうのじゃない。」
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愛犬の匂いの残るこの布団 そおっと下ろす小さな骨壷
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