眼裏まなうらに浮かぶ何かに呼びかける返ること無い返事を待って
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放課後も解けぬ問題 青ペンは数式よりも君の名なぞる
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それぞれの背負ふ荷物の重たさを触れずに終わる今日の女子会
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彼方から始発が響きまっさらな今日の端っこ解(ほど)かれてゆく
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黄砂来て薄汚れたる雪原を 染め直せるか如月の雪
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肉まんを 耳当てがわり 笑わせる お茶目な部下は 還暦間近
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燻炭を撒いて融雪促すも 新雪積もって元の木阿弥
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もの言はず追ひ越してゆく息子の背ほのと匂ひて犬見まはせり
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粉砂糖ふりかけたごと朝の雪昼には溶けて雛飾り出す
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この街に 何年ぶりかの 雪が降り 小5の僕が スマホを翳す
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名の知れたクローチエパンのモーニング一時間待ち天気も良ければ
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あと10点 ヤマザキ一瞬お休みし 春の三色あんぱんなど食む
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脳みそがないクラゲたち傷つきもしないのならばいっそ来世は
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宰相は軍拡狂女と謗られど 笑みで返せる肚を据えたり
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停車する観光列車が田園にトラブル?違った撮影タイム/快晴の雪景色
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西の空 下弦の月を 眺めつつ 明日を想い 珈琲含む
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あしたはさ いちご狩りだと 孫が言い カットメロンを 食後に食べる
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他意の無い「励ましたい」がそんまんま伝わると良いな今度会ったら
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春巡り辛口老舗の蔵開き 夫と旧友とも行く 乗り継ぎ県越へ
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翼賛の会の景色の勢いに震え戻るや歴史の振り子
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お刺身を食べてアクティブうちの亀 冬眠しない啓蟄知らず
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力強いぬくめられ吹く東風こちさき蝶々ちょうちょをひらりと乗せて
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言えなくて誰にも相談できなくて辛かっただろう苦しんだだろう
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辛かった苦しかったね母さんに打ち明けてくれて嬉しかったよ
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ちょっと前 雑草魂 はて今は 個性と防御 サボテン魂
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「もういい」と夫のことば遮りて目の前の河みないふりする
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いつの間にわれを気遣う年になり孫は手をふり家を出てゆく
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われもまた輪のなかにいてちひさき手にぎればかへすちひさきいのち
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パン祭り 一日二日 お休みし ラストスパート のこり7点
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おおきにと言われた市バス ご夫婦が隣り合うよう席を替わって
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