泣き喚き「僕も死ぬんだ」銃抱くいつかの君が立ちし証言台
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カフェの奥知り合ひし日の想ひ出を語る友の背陽光降り注ぐ
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つつつぃーと水面を広げカモの行く彼方の雪山目指すが如く
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冬のおり 御霊みたまとらはる父母ふぼしあれば われ置きりてゆけ花の風
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来る春を如何で知るらむ花の子よ 虫と土との言ふを聞けるや
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おつまみを作るときには気付いてる今日の私はどれほど酔うの
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小さき木が石畳浮かせ伸びる様 子に説く父は雄弁となり
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雨降れば 鹿も宿れる 軒の下 古都奈良ではと 笑みも浮かびて
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図書館の 棚で偶然 目があった 私を見ていたような 背表紙
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冷たさに慣れた心を置いていくように色づく街を見ていた
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笑顔見て心温かくなれること敬宮様に教えられし春
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幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
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老木に梅一輪の寂しさや亡き父影元気出せよと
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たたまない毛布みたいな春休みルイボスティーだけ丁寧に煮る
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あの春に一生ぶん大好きだった もうないけれどたしかにあった
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全て持ちながら無いもの憂う友 幸も不幸もなるのは簡単
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降る雪に風流よりも心配が先に立つなり明日の道路よ
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弥生なか真白き頭の伊吹山梅も戸惑う風の冷たさ
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散歩道 春の陽の下白猫の天使と見まごう昼寝顔見る
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ありがとう あきらめかけた夢のこと 笑わないで聞いてくれてさ
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また一つ冬を超えたねたなごころ皺に塗り込むハンドクリーム
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夕飯はケロッグコーンフロスティ私は夜に子供に戻る
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カラオケで 最後のデュエット 三月九日 ひきつる笑みで 点数落とす
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お誘いに乗ってくれてる優しさを  どうして愛だと見紛みまがった
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小賢しくサイコな悪役てきがちょっと好き 昔の俺に似てるからかな(笑) /「中二病」
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四字熟語 十人十色 趣舎万殊 古今東西 老若男女
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恥じらいを隠しきれない君の顔 溶けた真夏のアイスクリーム /「照れる」
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れ言をはき(吐き/掃き)散らしてはまた集め 溶かして漉いて本にしようか
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曲名タイトルも思い出せない古いうた 口ずさんでる浅春はるの夜更けに
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早起きの春に支払う三文は 神酒と祈りと朝摘みの花
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