詠み人の数多の人生垣間見る その場所で咲く意味の深さよ
30
大丈夫 気にしてないと小さき嘘 生きる術だね老若男女
14
感性は縦横無尽に飛び交いて 空詠む人も 鳥詠む人も
16
笹の葉がさわさわ騒ぐふと黙る俺の噂をしてたのだろか
10
友が逝き 早三年の 日は過ぎても さかいゆうの 歌に落涙らくるい
13
ようやくに暦が弥生に変わる頃 閉じた本など読める気がする
20
未だなお 冷たさ残る 空の下 かすかに登る 春の土の香
17
庭活を夫はしており黙々と 子等の為とて寂しさ滲む
26
いいね横 いいねの特大あったなら迷わず押すよ心を寄せて
19
傘持たぬ人しょんぼりと佇ませ赤信号の悠々と光る
16
「二十五を過ぎたら死ぬしかない」という歌詞に私は生かされている
4
露濡れた綿毛の子らはじっくりと舞うときを待つ 一歩ずつ行く
10
静かな夜 田舎の宙は 淋しさを 癒してくれる 今夜満月
25
「できたよ!」と喜ぶ孫に拍手する 私は増える出来ないことが
27
船内の露天風呂より日本海眺むる先に故郷が待つ
20
亡き父の自慢の庭は花爛漫 届いた動画に故郷恋しく
16
我が夫短歌うたは詠まぬが短歌うたを読む 私の短歌うたにも厳しい批評
18
老い忘れ放物線を描き飛ぶイメージ外れふらふら落ちる
12
孫が来る 退散するまで待っていよう 朝の掃除が夕方になる
19
頭頂がちょっぴり薄くなってきた 言うのは止めとこ 夫の散髪
15
母よりも子育て上手にやっている 娘を見ながら懐かしむ日々
27
鳥たちは頭寄せ合いついばんで 草刈りの後に残ったご馳走
20
愛犬の為と夫は仕方なく 冷え冷えの部屋で布団にくるまる
26
車窓には 田んぼの緑 果てしなく 来世をさがす 旅のはじまり
31
きずなとも家族かぞく仲間なかまとかまびすし 独りで居るがそんなに変か
6
視る者と視られる者の交錯を 覗きて記す箱男の壁
7
クセ強の つわ者どもは カヤの外 云えば噛みつく 云わねばのさばる
21
許さぬと かたい文箱 ひも解けば から念佛と 白髪のわたし
16
ささいな言葉幾重にも積み重ね やがて大きなささえ木と成り
11
4ヶ月で10キロ減を達成す アラ還だってやれば出来るぞ💪
9