Utakata
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ランドセルに手足が生えて歩いてく後ろ姿を送る幸せ
26
日々増える身体の不調に目を瞑りこれが普通と信じて暮らす
20
軒下に 燕飛び来て巣作りの 風の優しき初夏は来たりぬ
29
おさなごの腕に残りし点滴の 痕の数だけ後悔がある
24
連休の最終日まだ道すひてネコ並走し
叢
(
くさむら
)
に消ゆ
15
「ありがとう」そんな一言さえあれば二年は延びた離婚の決断
14
コットンを潤し頬に貼る夜に目を細めたる
夫
(
め
)
は本を繰る
14
やらかした帰宅し気づく買い忘れ明日まで続く束の間の青
11
朝焼けに映える水面は穏やかで水平線は空と解け合う
13
歯ブラシの 替え時さえも 持て余し 日がな一日 旗日が終わる
21
青空を映す巨大な水鏡 欠けたピースは休耕田か
18
夕焼けを藍が優しく飲み込んで始まる夜を分かち合いたい
10
連休も 変わらぬ仕事 出でたるも 覚悟決めたり 今年が最後と
9
歌うこと好きなんだって
U
t
a
k
a
t
a
のルール変わっても一度思う
22
こどもの日ふと思ひたち草取りす墓石もなき終の棲家で
15
踏み出せば汽笛が鳴るよ後悔とアルビノの目で映した世界
7
メイメイと鳴いて主張の命名権 ヤギと羊の譲れぬ戦い
7
願ってはいけない指と指の間の摩擦熱だけ残り目覚める
7
霧雨に 消えては浮かぶ あの時の 探しはしないと 誓った背中
10
ため息がうっとうしくて絵を描いた 泥にまみれた桔梗みたいな/折句・田植え時
7
物語りまみれで更ける暁に
(
朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに
)
吉野の里に 降れる白雪 /031/100/坂上是則
7
明日から働く人よ頑張れと無職の吾は今思うている/五月六日午後十時
7
東雲
(
しののめ
)
の 越前和紙に
千年
(
ちとせ
)
の香 書き置く和歌と 影を背に行く
9
悠々と あぜ道渡る猫映し 田の水ぬるみ植え付けの
時季
(
とき
)
23
定めとて送り送られ別れつつ春は心ぞもの憂かりける
10
羊から 鶏になる 午前三時 枕投げ出し 天井仰ぐ お題「眠れない」
6
地鳴りする夜間工事にうとうとと二重窓への愛をささやく
6
薬なしでは眠れない冷えた手が去ってしまった静かな夜は
6
リタイアに ゴールデンウィーク 縁なくも 子ども祭りの 気怠き褒美
11
父の弾くギタアといへばいくそたび同じところを間違えてけり
6
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