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その人の語ることには想ひ出を手放すにはまず深いものから
4
咲く花のちりぬる前の静けさや我らの前に杭は立たずや
4
部屋用のフレグランスを机に置けばあっという間に脳は喜び
4
愛してください 愛してください 嘘でもいいです。貴方に愛されてみたかった。
4
白コーデの日のハヤシライスの緊張感 獅子座の
1
位が試されるとき
4
早朝の買ったつもりのツナマヨは わかめおにぎりだったもう厭だ
4
ゴミ袋のセット、靴下裏返し、タオル取り替え、いちにちがおわる
4
サイコロを 振ってゾロ目が 出たならば 結婚しよう 毎朝振る俺
4
替えかけた 衣やっぱり 寒いから 冬の格好 再び袖を
4
君のこと、好きな人など居なくなれ。世界は「二人」が丁度いい。
4
川のなかにただ煙追いつくように桜とともに流れてく
4
葉桜の言葉に余る気持ちさえ紫煙たちが解いてく
4
スーパーは隣町まで行ってます会ってもどうせ目をそらすんで
4
もう父に 届かぬ歌を 詠む夜道 去年の桜は今年もそこに
56
愛してる つぶやいてみても 叫んでも 抱きしめるほうが あったかかったよ
10
月
灯
(
あか
)
り むせび泣くよな 虫の
音
(
ね
)
は 夏のおわりを 告げる絶唱
44
いなり寿司けんちん汁に串揚げを作り孫待つ猫とじゃれつつ
37
一九三一年九月画を画き戰端を開きぬ旧宗主の名を日本 といふ
35
朧月と寄り添うように山々は佇んでいる穏やかな夜
33
言葉にはならない気持ち 春風が吹いて撫でてくこの感情を
57
老木の ひなたの桜 満開で パワーもらいし 五十二の春
32
死ななくていいんだよって
理解
(
わか
)
らせて機械になりきってきた身体に
8
卒業を見守る親の列長く親の歩みも一段落か
16
「うたかた」の色取り取りの生活を眺めておれば今日も安穏
15
約束の印をなぞる 日曜も赤き手帳に文字は踊らず
27
水仙の咲く星があり水仙の咲く春が来て花また咲いて
54
「反戦歌うたっても武器作るなよ」被爆二世が言ってもムダか
32
猫を撫で コーヒー淹れて ウタカタを あとは天気が 上がるのを待つ
23
市役所は どこですかと問う 留学生 まっすぐな瞳に エールを送る
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君が去り空白ばかりのひと日には花の下にてひとりで歌おう
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