笑わずに教えておくれチケットを買うところから離陸するまで
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スーパーに 百円の春 並びおり ピンクのスイートピー まずは仏壇
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見ない間に 変わっちゃったね 君の表情かお 私が恋した 貴方じゃないのね
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右脚の弾痕示し戦争を 語りし父の享年を超え
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英雄が歴史のうえにいたならば覇道か王道どちらも英雄
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鉄砲が運動会のピストルの音くらいだと舐めてしまった
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まくりするほどぬくし如月の めぐむ大地を吹き抜ける東風こち/萌む=芽吹く
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振る袖を羽根とぞ広ぐ青き君 舞ひ立つ時を今と知るらむ
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口紅も 着けない君の 佇まい どこかに忘れた 裸のココロ
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湯上がりに 姉とふたりで 飲むビール 姪らはココア 日帰り温泉
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やはらかな小春日和のぬくもりに 眠る氷河は空を夢見る
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老夫婦 喜ぶ姿 いと嬉し 慣れぬ仕事も 段取り八分😊
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桃色の 花を飾りて 春が来る 長き冬の日 忘れるほどに
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はちみつの瓶を透かして見る未来濁りも苦味も僕の隠し味
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バス停のおじいちゃんの笑顔こそこの街に咲いた 最初のさくら
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「お先に」とまばたきを一つ交わすとき雪の狭路は白くふくらむ
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「忘れてた」とはにかむ君を待ってたい空いた椅子にはひかりの座布団
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白紙こそ最強の歌。泥を撥ね生きて戻った俺がキラーワード
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赤い糸 たぐり寄せたその先に 君との出会い あの日の譲渡会
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二の月はハートの行事いろいろで追いつ追われつみんな狩人
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惜別か ブラームス四番シンフォニー 小さき窓越し鳥の声あり
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「義理チョコを今年もあげる」と手渡され そうか今年も 味はビターか
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指先を砂糖まみれにして食べるシナモンシュガートーストがいい
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私もう信じるからと言いわたし心の渡し断ち切るわたし
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親心「おや」とも思わぬ子心に手心くわえる小心の親
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あっいけねポンカンの種飲んじゃったせめて短歌のネタにしなくちゃ
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紅をさし手鏡うつるおのが顔 口にはさせど頬はおぼえず
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酒片手にネイルケアーのリール見て時を弄する幸せが在る
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よる独りたわむれ歌を書きおけばそでのうちよりかすむ妻
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五時間目船漕ぐ君の肩つつく 期間限定僕の特権
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