Utakata
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茶縞なずな
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全てフィクションです
雨粒が雨樋奏者となった夜 隣の寝息とデュエットでデビュー
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水たまり 輝く粒は、ランウェイで私を照らすライトの代わり
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11
月
22
日
(
いい夫婦
)
無視しちゃうのも悪いからお好み焼きにマヨのハートを
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半袖に死んだ猛暑が縋りつき「また来年」と約束をした
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春の日に子供は地面を見つめて舌から下に水を落とした
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「明日中に食べて」そう言われたけどオレまだ寝てないからいけます!
3
淡いときめきとキスの名残で「どんな夢見た?」にあわあわする朝
3
一期だけ見たアニメの完結みたいだ 元彼の「結婚した」は
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クーラーがきいた部屋から飛び出た瞬間みたいだな9月の五時
3
知る由もない人生が別れ話の伴奏になる高架下
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逢引を映えと言われたくなくて今年も雨降る七夕の夜
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訃報に喪服がないと焦る夢見た 服なんか最後でいいのに
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大雨の中すずめが飛んでいく電車は朝から止まってるけど
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台風はいつも見えてる対岸を雨で隠して海に変えてく
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生煮えニンジン熱々ポテト、デパートのパスタ 父との思い出
5
冬日和 すりガラス越しにのれんの影を追い蕎麦を待つ午後二時
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「甘いの食べたい」と言った私の前でプリンと待っている笑顔
3
トランポリンに甘やかされたあと地球の硬さを思い知る足
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好きなのはあなた以外の誰かです だからあっちへ行ってよ早く
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「これは銀木犀」と通るたび教えてくれる秋の課外授業
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炒り卵と錦糸卵きれいな方をくれた君と冷やし中華
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歯磨き中もかまってほしくてわざと左足を爪先で踏む
5
人々が一様に空を見た のんびりとゆっくり欠けてゆく月
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おやすみのあとすぐ寝た君の寝息が夜の海へ私を誘う
3
清らかな雨で作った静かな場所で凪いでいる年末の朝
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腹を踏む五キログラム 明らむ空の外に出せと催促し鳴く
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死んじゃったじいちゃんの顔 赤色のめっちゃ可愛い額でおめかし
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