Utakata
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手札事故
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思ってもいなければ詠む必要もないそらごとを無理やり歌う
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不整脈のごと通知音、永遠の愛はたとえば関節に毒
5
Flügel
(
つばさ
)
てふ
実
(
げ
)
に脚長く腰高く
地震
(
なゐ
)
なき地にて成れる
形
(
なり
)
かな
4
黙
(
もだ
)
、それはありふれた珍味のような、ちがうな、すこしのどがかわいた
6
慾望するところすべてが
昏
(
ねむ
)
りをるデッキボトムを刻む、夢まず
2
「ほんとうのこと」という比喩。むきだしの「まこと」から目をそむけるための
4
まるでアヒルのように泳ぎつ草を
食
(
は
)
みアヒルのように啼く影を追う
4
ゴアトランス空のボトルもてあそぶ小春日プードルに後輪あり
1
境界にて感覚されし刺激なる一塊の棘皮てふ我
3
追い風こそ悪辣に吹け flex bg-夜爪-ハイポニキウム
3
月食にかこつけて熱燗をすすり、人という不合理にかじかむ
5
曇天になほ橋頭堡またたくや我が手を引ける
躍度
(
ジャーク
)
月色
1
歌が帰してゆくと同時に生まれいづるところなるなり我らが泡は
2
最初はただ音楽が好きだっただけで例えば歌はそうじゃなかった
4
何食わぬ顔で信号はポッ立ち、ふわり、一本の古傷になる
3
僕はkawaiiく居たいんだと言い、
八硝基立方烷
(
オクタニトロキュバン
)
のようにほほえむ
1
おあいにくながら乱数表よりも歌が不得手な身・身・身でしてね
1
ありがとうございます。あの何か他に訊きたいことはアブラカタブラ
2
形式の虹霓にぶっとばされないよう構えて膝をゆるめる
2
盤上に手が
飽和
(
サチ
)
るとき遠くからざらついたシャコンヌがきこえる
3
抗ヒスタミン剤の世代を数えている手毬唄または朝焼け
2
光速の一億分の一倍におけるウラシマ効果の多少
1
仙骨マウスパッド・正解バナナボート・即席探偵ノート
3
しらくもの
8
分
(
はちぶ
)
と
12
分
(
はちぶさんれん
)
の
同時演奏
(
コンフレ
)
を幻想とよぶこと
5
其はアルファケンタウリより訪れるに赤デカンタのみ干して帰れり
3
妄執は再誕す
(
パラノイア・リバース
)
。以てわが舞いと為し、懐中に鋭利なる有り
1
どうせこのように眠られない夜ならシドの星にて明かしたかった
3
感熱紙ゆえすりきれながらささやかな価値をぼやかしながら堆積
2
もう誰もファンタをコーヒーで割らず、あらしめられなくなった濁色
1
J-POPのように
発情
(
ふけ
)
た
雁首
(
がんくび
)
に魔とかデペイズマンを差しこむ
3
(
耗
(
ち
)
びた靴鋲)(ふわふわの生クリーム)(蝉鳴くというウラジオストク)
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