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分厚めの 段ボール箱に毛布敷き 冬じたくして あのミケを待つ
40
病床の猫にチョッキを編んだ日は独りぼっちの今日を知らない
44
悪くない風が吹いてる小春日は会えない人に会いに出かける
60
ホラー映画見て寝られなくなっている自分 なんだか愛おしいよな
12
冬空に明星一つ煌々と遺す光は地上を照らす /追悼 谷川俊太郎様
49
冬風と戯れるよに舞う
鳶
(
とんび
)
空は遥かに広くて青い
41
また明日遊ぼうねって今日の日の終わりを惜しみ吾子とつなぐ手
40
来る年は 言祝ぐうたを 詠めるよう 願いを込めて拭き掃除する
39
故郷の冬は寒くて冷たくて夜は暗くて星が綺麗で
48
お野菜は三食取りなと言った日から 確かに歳を取った気がする
18
もふもふの
愛犬
(
いぬ
)
の形の空洞を抱えて生きる ささ身を供える
16
足下に からだくっつけ 横になる 年老いた犬 ふわりあったか
29
切り開く未来の意味を持つと知る 父が娘へ 贈る包丁
38
やる事が 終わらぬうちに また別の 優先順位が 割り込んで来る
39
転寝
(
うたたね
)
のふくらはぎから沁みてくる猫がいてくれることの幸せ
18
簡単な 引き算すらも
儘
(
まま
)
ならぬ
傾
(
かたむ
)
いていく 我の
脳力
(
のうりょく
)
29
今日も待つ昭和レトロの喫茶店指切りをした仲でも他人
24
「撫でさせてやってもいいぞ」と横たわり撫でるまで猫はそこに居る。ずっと
16
気負い過ぎ空回りする吾を見て楽に行けよと風花の舞ふ
51
惜別の気持ちを込めてザクザクと踏む霜柱少しおどけて
51
図書館の 棚で偶然 目があった 私を見ていたような 背表紙
67
帷降り 風に抱かれた 月の下 荒れた世界で ただ我独り
12
焼けた雲 離した君の手 時経つも 目蓋によぎる 話した夢の絵
13
幼少に祖母と過ごした春の日がふと蘇るセビアの色にて
45
カーテンの隙間からさす陽の光 私の闇夜も照らしてくれれば
15
こんにちは、僕らの夢まで行きましょう。手を繋いで、ほら駆け出して!
8
図画工作評価一の奴が描くみたいな 空しやがって あっぱれ三月
12
履歴書の特技の欄にいつか書く「自分の機嫌 取るの上手いです✴︎」
12
四千キロメートル北へ行く旅の途中の白鳥
(
かれら
)
そっと見守る
20
雪解けて道幅広くなった帰路春を思えど不馴れな景色
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