蛍光のベストで子らを護る人 頭さがるホタルブクロと
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空も地も花から何から全部「きれい」でまとめたい暑すぎる朝
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鞄から出てきた古いレシートにひっそり宿る旅の思い出
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五月なら車で昼寝も出来たのに今は暑すぎマックで涼む
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降り注ぐ朝の陽射しにシジミ蝶草がはびこる我が家の小庭
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コンクリに叩きつけられ背骨折れた金曜の朝満足バー
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餌を乞う犬の鳴き声背に受けて 男塗りするビオレUV
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もうそろそろ 自分のために 生きていい 座学ばかりの 頭でっかち
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電車乗る昼のまどろみ心地よくガタンゴトンの子守唄聞く
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ココの写メスマホの壁紙亡き日より いつでも一緒どこへでも行ける
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仏壇の 写真眺めし 亡き父の 形見に触れて 想いに馳せる
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あなたから「好き」と言ってくれたのに 別れの言葉もあなたからなの
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電線の影の上だけ綱渡りナマケモノのごと寝そべりたいけど
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好きの言葉も要らないわ 抱きしめて 囁いてほしい わたしの名を
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ありきたりな生活いまだ飽き足らずあくせく生きる新たな明くる日
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古も 吾も変わらず 人恋ひて 割れても末に 想ふ心は
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つづられし 詩詠人うたよみびとの 背景を 我に重ねて 時になみた
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夏至過ぎて もう夏終わりでいいじゃんと 自販機にコーラ買いに行く君
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刈り込まれ紫陽花根もとに玉の青 木陰に揺れる炎天の朝
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旅人が変われば揺らぐ街並みに冷をくるる落書きの自販機
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あと少し手を伸ばせば届くのに あなたはいつも近くて遠い
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いつの日か 君と笑って 語れるか 宛てなき手紙 綴る思い出
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やっと来たエレベーターが満員だ もう待ちませんあなたのことも
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あの頃に戻りたいと願うたび この恋はもう終わりねと察し
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同じ空の下にいるのに会えないね あなたに会いたい 早く会いたい・・・
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元カノのことを詠むの上手だね 私のことは恨み節のよう
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誰にでも 生きてく価値はないだろが 価値などなしで生きていこうぜ
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手を繋ぎ あぁ幸せと 実感し これで良いんだと 滝つぼに落ちるの
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太陽が自動ドアからこの国に入ってきたよおはよう世界
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紫陽花の葉末の露のひかる朝アマガエルじっと緑に染まる
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