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今宵また 眠れる夜に 想うこと ごくごく普通 夢のまた夢
11
冬空に明星一つ煌々と遺す光は地上を照らす /追悼 谷川俊太郎様
48
にびいろの冷たい空に湧き上がる憂鬱の霧わたしを閉ざす
43
真夏には木陰をくれた くぬぎの葉 お疲れさま と ほうきでなでて
38
ファミレスに行って帰っただけだけど じぃじ・ばぁばと大切な今日
37
「良かったら」席譲る声一駅ごとに心遣いの下町トラム
16
心なる野生があって私なる中途半端な生き物がいる
50
ラブレター書く癖ついた春の夜にしたのはあいつ明日逢うけど
5
隣人のいびきに起こされ午前四時思いもかけず満天の星
30
今日という特別な日よ吾子からの人生最初の〝おかえり〟の日よ
39
きび糖の熱い珈琲牛乳の甘さは記憶いつかの冬の
44
冬風と戯れるよに舞う
鳶
(
とんび
)
空は遥かに広くて青い
40
眠剤
(
みんざい
)
と
安定剤
(
あんていざい
)
を 少しだけ
多
(
おお
)
く
飲
(
の
)
んだら 何が起こるかな
11
ママチャリは「ぶたこまにひゃく」連呼する子を積みながら環七下る
29
消えろよと 脳の奥から 響く
音
(
こゑ
)
消えろよ消えろ 消えろ消えろと
12
稲穂を 刈ったあとに また伸びる 稲の芽燃やし 息吹きを殺す
16
幾千の瞳が微笑みあっている今宵は一緒に光の中へ
16
天気予報 外れて今朝の空は焼け 寝ぼけ眼のシャッターをきる
10
年の瀬に にぎわう街の踏切を くぐりし母子 ひきとめる修羅
33
来る年は 言祝ぐうたを 詠めるよう 願いを込めて拭き掃除する
38
「愛してる」言わなくなっていい仲にあと50年古希の初恋
10
泣きそうな 親子に逢ったら 今度こそ 声をかけたい アメと折り紙
47
天邪鬼
(
あまのじゃく
)
ぶっきらぼうな優しさとすみれを添えて、なんてかわいい!
12
一日の限定冬眠食べたきを食べひたすらに眠るひと時
23
親という 一番近い歴史見て 繰り返さぬと誓ったんだが
43
なすすべも ないと思える夜にこそ ハチドリ習い 一滴の歌
37
すり林檎母の差しだす匙舐めた回数分だけ大人になって
30
実家から見上げた空が天国に一番近いと知った夕暮れ
19
公開は積極的にされてない逃げているのか嘘つきなのか
14
お野菜は三食取りなと言った日から 確かに歳を取った気がする
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