毎日が普通に来ると思うほど 愚かではないこの国は今
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善人の言葉の棘がささる時 来る朝だけが良薬と知る
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照明をダウンライトで暗くする 君の寝息がみこんでくる
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尿が出ないびっくらこいて病院に行ったら酒の飲み過ぎだとさ
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一粒が千円のチョコに絶句する 過ぎる贅沢能登の地見れば
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毎日を丁寧に暮らすその意味を 未だ分からず普通に暮らす
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谷川の氷も解けぬ山里に霞ぞ春を空に知らする
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春来れどなほ降る雪に鴬の初音待たるる山里の空
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ようやくに暦が弥生に変わる頃 閉じた本など読める気がする
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若水に映るは老いの影なれど汲めば心ぞ新たまりける
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家人寝て、一人コトコト小豆炊く 静かな夜の季節を惜しみ
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コトリ鳴る鎮座まします仏壇の母のお骨は押し合いへし合い
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DAMチャンネルだけが響く狭い部屋 クリームソーダと気まずさを飲む
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誰のものでもない自分を照らしてる誰のものでもない月光
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地割れした道から芽吹く花ありて 僕らの街も春は来ますか
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人の運 天秤ばかりにかけてみる シーソー如くに揺れて止まらず
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花咲けば青田を翔る風が待つ ゆっくり進めよ ゆらゆらの春
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階段を駆け上がってたねあの頃はよろける老犬と今朝もお散歩
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誰よりも春の風を待っていた 四月はじまりの日記みたいに
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無意識に死なないっておもってる つぼみの多い桜の枝買って
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病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
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気がつけば 短歌口調でぶつぶつと おもしろ可笑し 春待ちの午後
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植物は見かけるだけでいい 育てると恋と同じですぐ枯れるから
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メーラーの F5を押して かくばかり 僕は無用の ものとかを知る
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あー今のは 430ヘルツ 位だな 狂ったAに 僕は反応する
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不自然に 明るく照らす 街灯の LEDが 青く感じる
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無常が どん底であると するならば 希望の光は 見えるワケない
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初彼岸 春を待たずに 去りし君 膨らむ新芽 生まれ変わって
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解ってない 僕が震えて いる理由わけを 君はたぶん 解っていない
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思いを 蒸し返すように 30日後 月は再び 「只今!」と言う
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