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秋の夜に哀しみ撫でる白き手を払えば闇に雨の
音
(
ね
)
のふる
35
朗読会 奇跡を集め 音楽と 宮沢賢治に 酔いしれる秋
26
一日中汗流しただろうおじちゃんの冷えたビールが誇らかに立つ
15
地球よりもでかい猫の腹の上で眠る夢をみたい
14
もしやまだ…と思いて置きし扇風機やっと仕舞ひて神無月秋
26
いつもなら つがいの雉鳩 ぽつねんと 今日は素直に ごめんて言うよ
51
紫の朝顔ひとつ残り咲く黄の葉をゆらす秋の夕風
32
灼かれると知っているのか?夕暮れの蛍光灯に飛び込む虫よ
14
「雛ポーズやってみようか」カメラマンがキメの弱いグラドルに指示
6
君は会社不適合者ではあるが社会不適合者ではないぞ
17
上司って存在自体人間を差別するハラスメントですよ
8
車窓から見えるススキの穂は白い 今年はじめて長袖を着る
16
会うたびに玄米食べろと勧めてくれてたやつがこの世を去った
23
秋の夜に震える僕の鳥肌をさすってくれた君の手のひら
17
あのときもマンション価格爆上がり 若きは知らず 泡の顛末
22
童謡も ファンタジーだと すまされぬ 人里で会う 森のくまさん
22
この蜜柑可愛いねって
幼児
(
おさなご
)
が笑えば今朝は温かい朝
47
いつかまた明るい
短歌
(
うた
)
を詠みたいな 秋空のよな澄んだ心で
41
透明な花火のように広がった 波の下から見上げた雨は
18
ひなたでは暑いんだけど日陰では寒くて 僕には居場所がなくて
12
栄冠に一歩及ばず泣く子らにそぼふる雨のなぐさめのごと
24
白鷺がそろりと足を運ぶたびふわんと揺れる紫の花
24
言ってやれ分からずどもにハッキリと俺の宇宙だ黙れと叫べ
8
雨音が鼓膜の奥へ流れこみ私の中の水は澄みゆく
22
言の葉で 連想されし 情景は 心の中で
象
(
かたど
)
られゆく
29
氷よりヒヤリとしそう飲んだなら朝の淵からこぼれた月を
14
『この人はもう戻らない。』花束が机の上で主張している
18
笑顔だぜ嘘っぱちでも笑顔だぜ笑って逝けば閻魔も笑う
13
退勤後フードコートに集合でみんなで食べるラーメン旨し
40
朝礼の後ろ姿の頼もしき診療開始十五分前
18
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