テスト前 ふと脳内に 浮かぶのは 単語じゃなくて 君の横顔
13
きみゆえに無性に無常考えるこの世はあの世あの世はこの世
6
君のそのポケットに入れた涙ひとつそっと見ている夜の街灯
14
吐く呻きが静かに夜に溶けていくマックの袋ぶら下げる道
9
いつからか友仲間から遠ざかり一人宇宙を彷徨っている
8
店に来た恋人たちが気になるが店員だから気楽でいい我
8
一日中汗流しただろうおじちゃんの冷えたビールが誇らかに立つ
15
地球よりもでかい猫の腹の上で眠る夢をみたい
14
もしやまだ…と思いて置きし扇風機やっと仕舞ひて神無月秋
26
ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
47
明日の晴れ 夏物洗う 淡々と 夏の疲れも 洗い流して
24
シャーペンで引いたみたいに細く降る雨の日だけは詩人になれる
21
柿の実が たわわに実る 晩秋の 貴重な晴れは 洗濯日和
28
久々に犬も食わないナンとやら 秋刀魚の塩焼き二人で黙食
61
紅葉の映える峠を二つ越え歌友まつ街の吟行会へ
24
どこまでが昨日でどこが今日なのか 夜闇に溶けた小道を行きつつ
14
しとしとと傘打つ雨音聴きながらしとしとしとしと家へと帰る
24
ひきだしの奥のフリースひっつかみ季節は急ぎ3マス進む
25
制服の四人泣いてる道の端 あそこがきっと世界の真ん中
11
インスタにモナリザ見つけ凝視する 思い出だよと口動くかな
12
境内で 走る子供に 重ね見る もう戻れない あの日々たちよ
19
椋鳥の大群賑やか大宴会 味をしめたか柿は食べごろ
57
ぎの水が日々にちにち冷えてゆき吸水時間長くしてゆく
24
ひなたでは暑いんだけど日陰では寒くて 僕には居場所がなくて
13
虚空から何を招いているのやら 逢魔ヶ刻に揺れるススキは
17
氷よりヒヤリとしそう飲んだなら朝の淵からこぼれた月を
15
宝物隠すがごとく球根を土にうずめて冬を迎へり
32
「春は来ない」そう信じ人生を歩む これ以上不幸にならぬよう
8
桜葉さくらば 一葉ひとはのこらず 落ち果てて 届かぬ手紙 どどと着くよに
42
蚊がいる夜気づいたら寝てたよ六時だよ十一月初日だよん
11