やる事が 終わらぬうちに また別の 優先順位が 割り込んで来る
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転寝うたたねのふくらはぎから沁みてくる猫がいてくれることの幸せ
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簡単な 引き算すらも ままならぬ かたむいていく 我の脳力のうりょく
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降りしきる 雪の合い間に 一筋の光りはありて ひた走る春
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満月に誘われるよに南から一等競い春風は吹く
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今日も待つ昭和レトロの喫茶店指切りをした仲でも他人
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ぼたもちを 自分で作って 棚にのせ 偶然じゃない けれど幸せ
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輪郭が ぼやけたままの 月ひとつ おぼろな夜に 窓埋める雪
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「撫でさせてやってもいいぞ」と横たわり撫でるまで猫はそこに居る。ずっと
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今日のこの 星の並びを またいつか 観るのだろうか 君と一緒に / 過去詠再掲
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昼も夜もひたすら眠る十六歳(愛犬) 「散歩行くよ」とそっと抱き上げ
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支えられゆっくりゆっくり散歩する 懸命に生きるキミは励みだ
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かたくなな 心ほどけて 血が通う 根雪解けゆく 春の水音  / 2018年詠
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わだかまる。漢字の由来 知るにつけ 永い歴史の 人の魂
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抱きしめて頬ずりをして 兄ちゃんら 奪い合いです 妹誕生
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優雅なる馬車に引かれて春は来る轍にとりどり花々咲かせ
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図書館の 棚で偶然 目があった 私を見ていたような 背表紙
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誰からのアンコールかな降る雪に桃の節句は白く染まって
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傘の下耳を澄ませて聴いている降っては積もる雪の衣擦れ
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カーテンの隙間からさす陽の光 私の闇夜も照らしてくれれば
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こんにちは、僕らの夢まで行きましょう。手を繋いで、ほら駆け出して!
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足元を 雪にとられても この桜 咲いてみせると 花芽膨らむ
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また一つ冬を超えたねたなごころ皺に塗り込むハンドクリーム
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右頬に ぽつんと面皰にきび ただひとつ 何をいまさら 夢を見てたの
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雪女郎ゆきじょろの この踏ん張りが すぎゆけば 春風が吹く 彼の岸からの
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戦争の 反対は 趣味  儲からぬ それでも豊か 歌も平和も
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天空から 呼びとめられて ハッとする 陽をね渡る 四羽の白鳥 / 一番乗り着ました
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一塁ファーストはポニーテールの女の子少年野球の言葉ぞ古し
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ツツピー と 求愛の声 高らかに ヒトも素直に 好きと言えたら
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ビブラートきかせて叫ぶ愛の唄 あなたの胸を震わせられたら
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