中秋月ちゅうしゅうづき 真円形しんえんけいとは 限らない  けしところに 風流ふうりゅう
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行き合いの空へ届かん吾亦紅負けずに伸びゆけクレオメの群れ
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八丈に 台風あらし襲いし 神無月 盛秋の気は 十日ずれたる
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色なき風 金木犀キンモクセイの を乗せて  鼻腔びくうから 秋が始まる
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異常気象と 言えどこよみに さからわず  君とのあいだに 秋風が吹く 
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朝風が 冷たくなりし 神無月 半ば過ぎれば 寝間着も厚く
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「無用の用」我が心にも響き来る鈍き動作も心明るく
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雪虫のふわふわと舞う秋日和近くの山から冠雪便り
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独身の息子の部屋はラディカルで ゴキブリも棲みコウモリも棲む
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温泉に 入浴剤で 早変わり 今日のお風呂は 登別の湯
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朗読会 奇跡を集め 音楽と 宮沢賢治に 酔いしれる秋
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あの道の グラジオラスより 白きシャツ   君の視線の ただ 眩しくて
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秋麗ら 母の写真と 話す日の 多くなりけり 彼岸花萌ゆ
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霧雨を坊主頭が感知して 冷えた空気の訪れを知る
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ひたすらに眠ることと食べること 愛しさ増して 我が家の老犬 \ もうすぐ17歳
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生きている姿のままで動かない 蟹のむくろに靴先で触れ
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日の暮れの西側座席の眩しさが不意に懐かし午後の踏み切り
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ほろ酔いは 心地よきかな 締め付けし 帯の解けたる 思いこそする
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上司って存在自体人間を差別するハラスメントですよ
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気にするな って言わない人のやさしさに  育ててもらった 歌詠む 気持ち
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アルバムを開けば心過去へ飛ぶ秋の夜長は寂しさつのる
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会うたびに玄米食べろと勧めてくれてたやつがこの世を去った
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落ち込んで動けない俺に慰めの言葉をくれマウントも取る
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これ以上危ない橋は渡れねぇわ俺はもう降りさせてもらうぜ
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息を吐くように嘘をつきさらに嘘をつくそれはもう過呼吸だ
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絶対にフリーキックを蹴らないし何もしないが横に立つ俺
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炒飯チャーハンは 細く刻んだ かまぼこの  薄紅色うすべにいろが 味を左右さゆう
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霜降の 前に気温が 下りたり キャメルの上着 駅で多々見る
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十一°C 今月端は 半袖も 下がる気温に ダウン出したり
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露地ものの今年最後の枝豆の 両端を切り丁寧に茹で
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