指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
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木金を休んで八日の連休を自慢するなよ無職の吾に
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1日に二回までのバファリンを信じて眠る 雨の火曜日
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大輪の 薄紫の深見草 甘き香りが我を酔わせり 
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せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
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十月とつきぶりの投稿駄文の掲載にラミネートして外来に貼る
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夜が来て朝が来る前 ことの葉はあとかたもなくこぼれたあとで
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おしゃべりをやめないひとの右上に『✕』がないかと探してしまう
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通知切る 軽い言葉の あぶくなど 底なき日々を 濁らせはせぬ
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鏡には信じるものが映るのみ穢れを祓う柏手一つ
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知ってるかい悪魔が編んだ歳時記じゃ夏の季語だよ腐乱屍体が
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予備一つ常に置きたい玉ねぎに日持ちのしない新玉到来
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左手と右手の違い ペンを持つ方と子猫の背を撫でる方
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手をのばし値札をみては通り過ぐフキもうるいもワラビもタラも
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二月頃寒かったんだと実感す引き落とし額さっき見たから
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手のひらを滑り落ちゆく洗顔の泡を見ているやうな一日
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エンドロール 語りたい君 隣には もういないこと わかってるのに
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世の中は川の流るることながら水にくだくるいわも在りけり
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青天が爽やかよりも汗を呼び 春の終わりを夏が追い越す
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万葉の 人の嘆きを詠めばなほ 千の月日も 人は変わらじ
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愛犬に余命宣告 あくまでも推測 長生き固く信じる
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おばあちゃんに 全部は伝えず 喜ばせ それでいいよと 孫の優しさ
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雨あがる 菜の花濡れて 晩春おそはるの のどけき陽光ひかり 頬にもきて
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日にそよぎ薫りしずかに咲く薔薇の花びらにく淡い蜂蜜
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関東と 関西という 味の差を 優しく繋ぐ ミツカン味ぽん
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もうぬか 問へど答へず たはぶれば 笑みに綻ぶ ちご空寝そらね
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弁当にペットボトルにスマホ2台 日ごとに嵩む鞄の重さ
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漱石に倣えば君は三日月で 笑顔の目元も別れの傷も
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幸せを頬張る口にそそられて膨らむ頬を指先でつく
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幸せと感じたことは遥か昔 肩で寛ぐ野生のミミズク
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