レコードにならない作詞家は今も夢を見ているいつも青春
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身近な人と送りたいので家族葬泣いてる中のいい日旅だち
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朝刊を待ってて眠れない今日は文芸の日だ載っているかな
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懐かしい食堂にきて懐かしくない献立をいただきました
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かわってく 道路、駅名、ラーメン屋、背すじの角度と結婚観
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そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
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ねこのごとましろのほそきあしそろへちいさきぎんのみみをはねゆく/こいぬ
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この怒り我がものにして誰であれ抑えも奪えも出来ようもなし
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10秒で 返信しないで ポストから 片道3日が ちょうどいい距離
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傘持たぬ人しょんぼりと佇ませ赤信号の悠々と光る
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言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
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病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
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つくしく指先染めて老い二人雨音続くすごもりのとき
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白木蓮あはあはと滲みいづこより来しものぞ燕尾垂れをり
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春暁落雪図庇はばつらぬきとほるまで槍穂を著けと聖霊ふたつ 
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日時計に影 梶尾舟じりじりと炙れ陽炎階段へ靴躙る釘
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絶対的現存在の把握を期して必然死偶然の死ならず・石牢
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右廊・三菱油彩鉛筆風景画展 左廊・村上隆ファンアート展、の地獄
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血の衾よりあれて父母の胎を憎しむ聖霊の目
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十年も経てば君らの叙情など時代のコードもろともに死ぬ2024年現在のドレスコードでお送りしています。
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息子ほど歳の離れた頭脳派は思いやりだけ少し足りない
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私にも麗しき頃あったかと回想の後千切れゆく日々
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「がんばれ!」の声援受けて後ろ足動かぬ老犬朝のお散歩
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キミ達も伐採されてしまうのか今年が最後 桜のトンネル
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あまりにも儚く割れたふたりには残されたもの煮詰まって濃く
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入園式いよいよ今年で三十回 白髪しらがに似合うよピンクのネクタイ
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屋台去り静けさ戻った並木道 犬とお散歩舞う花びらと
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「歩けたね!いつものコース、久々に」老犬抱き上げ頬ずりをする
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屋台消え人がまばらな遊歩道ゴミ拾いする爽やかな朝
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空っぽの記憶の中に残る歌昭和歌謡を母と聴く夜
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