納棺時 嫁の体に 我が母が 掛けるセーター 涙止まらず
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僕と君 二つの青春が いつか また交わって 繋がる日まで
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春遠き 沈む心に 皆の詩 心和ます 我の灯
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オオワシが風を掴みて舞ふ勇姿 この目て見たし流氷の地で
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漆黒の 夜空見上げし 雨つたう 昨夜満月 見るの叶わず
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白木蓮あはあはと滲みいづこより来しものぞ燕尾垂れをり
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血の衾よりあれて父母の胎を憎しむ聖霊の目
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シオン 無辜の羊に刺青あり豫死登録‐罰・死蘇生録
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会議後のカラオケくらいさ楽しみはリタイア出来ぬ夫のつぶやき
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忙しく貧しく物思はざる他者の恥を快く愉しむは たれ
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「なんとなく、愛国。みんなで売ろう兵隊を君がその兵だけれども」
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十六年一緒に暮らしてようやくに分かってきたかも 犬語なるもの
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あるじ亡く ねだられ買った 腕時計 何も知らずに 時を刻みて
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ありがとう 冬を彩る パンジーを そろそろ土へ 返してあげる
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私より料理がうわ手の娘婿「お母さん、包丁研いでおきました」
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ゆめ知らず智慧の階段踏みしめて錬金化学に塩基無水・素
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「ニャーオニャーオ」動けぬ老犬我を呼ぶ いつからキミはねこになったの?
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「がんばれ!」の声援受けて後ろ足動かぬ老犬朝のお散歩
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キミ達も伐採されてしまうのか今年が最後 桜のトンネル
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思い出の 二人で見てた この桜 涙の筋に 貼り付く花片
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入園式いよいよ今年で三十回 白髪しらがに似合うよピンクのネクタイ
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屋台去り静けさ戻った並木道 犬とお散歩舞う花びらと
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桜詩 美しき詩 皆詠い 我詠う事 時に忘れし
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風そよと西空まぶし春夕焼け 木々をねぐらの鳥影に照る
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家康いえやすのお手植えされし桜の木 真に信まことか利他の鐘撞く
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老犬のお尻吊り上げ散歩するリハビリ毎日 私は筋トレ
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ラジオからゆったり流れるピアノ聴き気分は高級ホテルの朝食
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ダンテ・ゲイブリエル・ロセッテ画伯憎しみき群天使、葡萄、鳩尾
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戦後生き 戦前を生む 私たち せめて届いて カナリアの声
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新緑や 君が隣にいた頃も こんな緑に 囲まれていた 
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