お上がりの息子のシャツ来て鏡見る「若返ったわよ!」にニタッと笑う
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卒業と入学のの春風は、こぶしの白い花を揺らして
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花韮のちいさき花はかぜにゆれ みつばち一匹弧を描きとびゆく
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途切れなく次々飛び出す昭和歌謡  ジュークボックスと呼ばれた夫は
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ガンセンターシルバーの群に少女いる うつむく母を夕陽の映す
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父に借り蛇腹カメラで撮った日の写真にはミヨちゃん笑ってる
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恋する火細くなる今しみじみとあきらめと言う老いのようです
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返信の文字で聞こえる言い回し確かな貴方の言葉と思う
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春嵐も過ぎゆき晴れの門出かな 澄むよに青い空よ続けよ 
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我が子との繋がり途絶えこの先の何を目指して生きてゆくのか
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雪ほどけ自転車を漕ぐ緩い坂秋から春で解けた脚力
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「ぬばたまの」が夜の枕詞なら私の場合は「きらりらの」にして
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けがれ水海月なしただよふくににありて稼働炉つぎつぎと廃炉のひかり
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癲狂院しづまらず木の鞭撓へり一頭の青年剥き出して肋骨
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コロナ禍はマスク買えずに作ったな今パンストで髪の毛結ぶ
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障害と聞こえ悪くもその裏の「秀でた才能」見てはくれぬか
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使い手に寄り添う意匠父のよう偉大さをまだ超えられぬ古希
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母が逝き 父が見ている 寂しげに うらやましそう 祖父母の喧嘩 /息子作
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黄水仙 ムスカリの青 西国の 国旗を思い 平和を願う
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春暁落雪図庇はばつらぬきとほるまで槍穂を著けと聖霊ふたつ 
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日時計に影 梶尾舟じりじりと炙れ陽炎階段へ靴躙る釘
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絶対的現存在の把握を期して必然死偶然の死ならず・石牢
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血の衾よりあれて父母の胎を憎しむ聖霊の目
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シオン 無辜の羊に刺青あり豫死登録‐罰・死蘇生録
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十年も経てば君らの叙情など時代のコードもろともに死ぬ2024年現在のドレスコードでお送りしています。
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畦道を 同じ速さで 走り抜け ぶつかるように また出逢えたら
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会議後のカラオケくらいさ楽しみはリタイア出来ぬ夫のつぶやき
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清らかな 水面の中の 数個の輪 石投げる事 我には出来ず
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忙しく貧しく物思はざる他者の恥を快く愉しむは たれ
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「なんとなく、愛国。みんなで売ろう兵隊を君がその兵だけれども」
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