赤珠
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不合格 狭き門なり 火の設備士 されどならねば  我が家の危機よ
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半纏を 脱いで家路に 帰りゆく 夏祭り終え 白ダボ揺れて
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行きつけの 麺屋月末 閉める也 あわてて入る 夏の哀しき
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夏祭り よりによっての 嵐中あらしなか 早き空晴れ 我願いたり
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楼閣タワマンが できて久しの 盆踊り 嵐の神の 諌めなりしか
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プールなく 涼みもなきし 我が母校 今も悔いたる あの校通いを
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夏祭り 準備そなえ始める 月曜日 宗派違いの 我が身を惜しむ
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イチバンと 叫ぶ闘士ホーガン 天に往き ドナルドくか 盛夏の悲報
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巷では 夏休み来て 生徒見ず 朝のラッシュにも 姿少なきか
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想い人 今頃いかに しているか 七夕過ぎの 熱夜に想う
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七夕の 浴衣纏いし 夫婦めおと見て 我には未だ 伴侶なきかな
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帰り道 窓の外見る 黒き雲 線状降水帯スコール降ると 家路を急ぐ
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電車待ち 跨線橋下 熱波避け 待ちても来ざる 苛立ち覚え
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空梅雨も 空見上げれば 雲黒し 梅雨は未だに 明けてはおらず
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今年初 東のみやこに 熱波襲いし 未だ水無月 盛夏を憂う
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空白く 我が周りに 纏わりし 湿り気感ず 梅雨入り前に
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天よ何故 ミスターの召し 遅れたる 氏の晩年は 身体動けじ
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薫風は 長嶋翁を 天に呼び ディマジオやメイズ さぞ待ちたるや
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苦労人 ダービー勝ちて 涙落ち 重傷の苦 報われたるか
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占いを 見て感ずる 我が未来 闇夜の中で 綱渡るごとし
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試験前 仕上げ行う 我が身には 不眠と焦り 春終しゅんしゅう惑う
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春終わり ぐずつく空を 見上げたる 今年の梅雨は いささか早し
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皐月下 三十度なる 昼下がり 軒下借りて 踏切を待つ
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半袖を 皐月半ばに 纏いたる 酷暑の予感 また抱きつつ
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早十年 あの人見かけ 最後なる 目見えも途絶え 縁はなきしか
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あの人が 撮りし写真は この時期の 神田祭に 臨む姿よ
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子どもの日 乳母車にて 座りし子 見た目五歳の 拘束具なり
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ただ悲し 三冠の君は 沙田シャティンにて 脚を砕きて 新緑に散る
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馴染みある きんつばの店 移転して 故郷の影は また遠くなり
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夢洲の 厠詰まりて ただ壊れ 万博の仕舞い 早くなりしか
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