赤珠
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二十億 光年にアトム 詩を記す 谷川翁は 果てへと向かい
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父去りて 明けに訪ねし 礼拝で 父の冥福 願う晩秋に
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兄の妻 我驚し その方は 母が裂きたる 元部下なりと
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代替わり 従兄弟いとこふたりも 代わりたり 加わらじは わが身のみなり
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涙雨 父の旅立つ その朝は 何故なにゆえか寒き 秋の半ばに
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父の死で 喪服取り出し まず端に クリーニング頼む 晩秋の夜に
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川口の 花火の音が 響きたる 父への手向けと 祈る立冬に
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ホラー描き 恐怖ありしも 深き題 秋に惜しむる 楳図翁往き
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赤白せきはくの 象徴たりし 楳図翁 漫画を憂いて 秋空に往く
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ドナルドが 返り咲きたる 選挙戦 報せと共に 吹く木枯らしか
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選挙勝ち 政権奪還 狙えども 敵は官僚 晩秋憂う
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与党負け 朝に打ちつく 秋雨は 愚か者への 裁きと見倣せ
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純生を 今向こうで 飲みたるか 旭國関 麒麟児関共に
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神無月 下旬なれども 半袖で 過ごせる昨今 げに恐ろしき
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寒暖差 体調崩す 神無月 夏日あるのか 霜降の前
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この国は ギャング組織が 勝ち組か 闇のバイトも 奴等の主宰
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こりゃヤバい 神無月だが 三十度 ネルシャツ未だ 箪笥の肥やし
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巨星墜つ 西田翁にしやん往きし その晩に 置き土産なる 秋満月あきみつき照り 
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うちのが 夜中鳴きたる 神無月 寒き感じて 布団に潜る
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未来から 来たる青猫 その声は のぶ代女史なり 今も忘れじ
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無念なり 持ち込み事件 貴女もか 菜七子騎手ぬ 秋のターフを
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秋冷雨 旅人チンペイの戻り 告げたるか 一年経ちて 昴忌と呼ばん
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一日で 暑さ払いし 風吹きて ようやく来たる 秋の十月
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安打王 追放の咎 戻れざり 天の球場フィールド せめて彼招け
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黒視点 ひたすら示し ついに尽く 山藤翁よ まだ描き足らずや
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赤羽の 水門でやる 秋花火 浴衣納めと 我見つけたり
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総裁は 我等平民 選べざる 早苗落ちしを 嘆くは何故に
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西空に 筋雲を見た 夕暮れに 雨の予感を ただ感じたり
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秋分は 我が猫寒さ 覚えたり 我が横に来て 大の字眠り
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涼風が 吹く秋分に クーラー止め ようやく終わる 今年の夏よ
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