スピードに今さら驚く遠い国旅する息子と瞬時のやりとり
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手抜きでも「美味しい」と言ってくれるひと それで上がらぬ私の腕が
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人知れぬ痛み悲しみ誰も持ち 短歌うたで知らさる分かつ喜び
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娘から「これから行くね!」突然に 今日の予定は「孫」に変更
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清貧を崇む私に初夏が来る端切れ草履に素足をはさむ
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後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
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プレゼント箱を開けるとまた箱が 最後の箱には指輪がひとつ\思い出①
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「こわれもの」小包届く海越えて 現れたのは ふわふわコアラ\思い出②
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丁寧に紙とテープで修理する 夫と半生歩んだ聖書
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葉も枝も切られてしまって丸坊主 桜の樹々は寒そうに立つ
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この国に欠けているもの教育ね 年々増えゆく朝拾うゴミ
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ひと言の「ありがとう」に励まされ さあ、拾うぞ明日もゴミを
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ああ今日も桜が一本伐られゆく 痛い痛いと泣いてるようで
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下校する二人の児童歌いつつ 素敵なハモりに思わず拍手
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ビワの木は挿し木してから二十年 今年もたわわに大きな実を付け
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故郷に今年も咲いた亡き祖父の自慢の深紅の霧島ツツジ
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母とは揃いのバッグでツーショット 嫁ぐ前の最後の旅行
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ひそやかに小さな本棚組み立てる 幼子眠る土曜日の午後
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半袖にオーバーオールのお出かけも夕暮れ風は肌に冷たい
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今は亡き友のアドレス名簿から消去できなく時々眺める
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別名を十字架草と言うらしき ドクダミの花を花瓶に生ける
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「できたよ!」と喜ぶ孫に拍手する 私は増える出来ないことが
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18時半の夕空明るくて 人生全てを一瞬許す
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出来ることまた一つ増えて立ち上がる「ほーら どこにもつかまってないよ!」
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立てた子は何度も何度もやって見せ 兄は並んでスクワットする
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「癒されます」その一言で頑張れる 今日も歩くよ老犬と私
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百均で選んで欲しいと投げかける誘惑の中決めかねている
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眺めれば全ての場面が宝物 写真の整理は今日も進まず
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ちょっとだけ愚痴ってしまった今朝の我 一呼吸して味わう感謝
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お隣の八百屋小さな店構え整然と待つレジ前の客
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