雀二羽 ぷっくり膨らみ 植え込みに 天敵のない 青空のもと
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一面に白き寂寞降り注ぐ庭にくれない差す寒椿
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夏、アイス 冬、缶しるこ ねだられる 娘と散歩 1歩進んで2歩下がる
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一晩を 身を寄せあって 隙間なく 埋めつくしても 孤独な息吹
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雪をわけ団栗見つけ食む栗鼠の音の響に染まる苔かな
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言葉とは土地にて育つものなのか「寒い」以外の言葉知りたい
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眠れずに記憶の海を漂ってこの人生もわるくはないと
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日は過ぎるものではなくて送るもの今日を大事に送れますよう
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放課後の音とにおいが好きだった心パンパンだったあの頃
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憂きことはあれど仕舞いてデイケアで体動かし心弾ませ
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そのペットボトルホルダーっていうのはペットボトルとどう関係ある
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この道を選ばなければ…なんてまだ言ってる私しっかりしろよ
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午前二時合わせ鏡のその奥に仄かに揺れる懐かしき影
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高3生 決意を胸に あとにした 教室に光 しづかに満ちる/明日、共通テスト本番
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もう後も ないまま告げた 別れにも 彼女は一人 背を向けていた
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隠し事してはイヤよと医師に言う 祖母はお茶目な少女みたいに
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畦に立つ翁笑顔で「温いけな」モンキチョウ飛ぶ冬の菜園
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春節を 前に渋滞 するダンプ 除雪の雪を 山盛りに積み
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習い事ともに学びし青年の病いに伏せつつ心痛しんつうきわむ
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このところとんと見かけぬ野良猫何処いずこに去りてあの月を見る
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幾たびの 心変りを 重ねても 星をひき連れ さざ波はあり
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白内障目を患いし我が猫は勘を頼りに平明に生き
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時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
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いつの日か風になる日がきたならば君のうえではやさしく舞うよ
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冬空にゆずの黄色がうれしくてとげも忘れて手をのばしてた
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大寒波訪れ予報のかたわらで われ関せずと眠る愛猫(あいびょう)
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肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
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あふれ出る 想いを胸に 押し込めて きょうもあなたと ともだちの振り
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黒幕を知ってるドラマ再放送やっぱり同じとこで驚く
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窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり
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