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風鈴や蛙の合唱舞う蛍この街に無い夏の憧れ
27
温い風、肌灼く日差し、蝉時雨 ぼんやり歩く真夏の街路
14
五輪祭 地続きで鳴る銃声よ
79
年の広島忌
哉
(
かな
)
36
気がつけば靴も鞄もTシャツも電車柄だね二歳のわが子
40
油絵のような大雲黄金色 夏の夕暮れただ息を呑む
38
平和論者の唇うすき遅夏もくれなむ重機工場の夕
11
「正しい教育と歴史認識のもとにわれわれパリ市民は生まれた」
9
「あたしたちのイエスさまが変になっちゃったのよう」魚眼レンズ直視
9
ほおずきが有るからきっと迷うまい心細気な
灯
(
あか
)
り添えつつ
20
復活祭へにがき蕗煮ていもうとはロザリオなどゆめかけざらむ
8
蝉時雨 ふと立ち止まり目をつむる 矢の如くゆく光陰の中
43
どんなにか素敵だろうかあの人に〝ありがとう〟って伝えられたら
44
降る雨の雫の中に秋がある 清めの如く
轍
(
わだち
)
を染めて
34
風運ぶ 青さが少し薄れゆく ホットコーヒー 夏に句点を。
19
茹でたての枝豆を噛む喜びよ 夏という名のご馳走がある
42
黄金比律に六弁花百合の落雁はかわきをり 誰そこぬも
8
人体機関へ昏き淵あり鐡芯の骨組みきウェヌスは婦人
8
通勤の改札出れば天気雨 夏の終わりの香りが満ちて
49
子を産んで2年育てた家を越す 壁のシールを剥がすも愛し
48
いつだってぼくらはきっと若すぎる 上手くできないことばっかりで
45
朝夕に耳朶を掠めるそよ風の 淡い冷気が秋を
囁
(
ささや
)
く
18
六十年ともに過ごした古ラジオ 時代・時代の歌を聴く
朋
(
とも
)
38
新しい街の生活 少しだけバカンスのよに一週が過ぐ
42
颯爽と走る若者つい見とれ 背中を見送る私と老犬
27
画面には笑顔溢れる
娘
(
こ
)
と孫が 心によぎる会えない寂しさ
25
秋来ぬと窓を開けども頬を打つ 風の熱さに夏がまだいる /「残暑」
15
鳳蝶
(
アゲハチョウ
)
ひらりひらりと舞ってゆく 季節に乗って翔び去ってゆく
35
帰り際こっそり小遣いくれた
義母
(
はは
)
微笑む写真を今日も眺める
35
夏という季節が決壊した様な豪雨が僕を叩き続ける
42
ゆりかごの歌を一緒に口ずさむ 親子互いの歌声聴いて
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