腕を上げ翼が生える気がしてる 連休前の準備運動
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おしゃべりをやめないひとの右上に『✕』がないかと探してしまう
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葬式がわが人生の初主役ワクワクしちゃう踊りだしそう
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手をのばし値札をみては通り過ぐフキもうるいもワラビもタラも
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指切りをする手が蝶に見えるから交わしたあとは春野に逃がす
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公園で遊んだあの子は一番に幼なじみは五番になりぬる
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お気に入りの傘にかれし向日葵で雨跳ね返しいざ進みゆく
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いっさいは過ぎていきます繰り返し目覚めるうちにもう朝顔が
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激安な呑み屋のワンオペ店員に愛想がなくてちょっと嬉しい
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真っ白い百合になりたしハルジオン俯くな咲け空からの茎立て
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木金を休んで八日の連休を自慢するなよ無職の吾に
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口笛の成り損ないは空へ舞い街を奏でる雨として落つ
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全員が三倍速のこの街で蟻を踏まないように生きてる
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おばあちゃんに 全部は伝えず 喜ばせ それでいいよと 孫の優しさ
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せわしなく検温をしてまわるひと家で待つ子の言えない微熱
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1日に二回までのバファリンを信じて眠る 雨の火曜日
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隔てなき空にふと手をかざしみる誰にともなく限りある身で
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雨音で起きてまどろむ窓白し 届く子供の声は目覚まし
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ふきのとう身を寄せあってのびてゆき川原にそよぐこびとの団地
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夜が来て朝が来る前 ことの葉はあとかたもなくこぼれたあとで
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十月とつきぶりの投稿駄文の掲載にラミネートして外来に貼る
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大輪の 薄紫の深見草 甘き香りが我を酔わせり 
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校内で制服に光るキラキラを借りたタオルでそっと拭き取る
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雨上がり 虹の掛かった 夕空に 願いをどうぞ お一ついかが?
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通知切る 軽い言葉の あぶくなど 底なき日々を 濁らせはせぬ
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鏡には信じるものが映るのみ穢れを祓う柏手一つ
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「帰るよ?」と伝える君を思い出し「待って」と呟いたとて独り
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また明日 まだ途中でも 大丈夫 今日はやすんで ではまた明日
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湯気立ちて 眠気を払う ティーカップ ミルクの甘さ 心ほどける
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現実を受け止められず左折した広がる原野に希望は見えず
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