ちさき庭 日に日に紅く 色づいて 最後のひと葉 つたの葉揺れる
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陽は落ちて ムーミン谷に 影深く 彗星探し 海底を行く
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もうなにも言わないでもう出てってよ愛してたから殴りたくない
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生活に咲く花を摘み歌にするいつかあなたに届くだろうか
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抱かれても 何も感じぬ 穴埋めの作業に あいは存在しない
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水に出で風に運ばれ火で食し ただ地へ還るさいわいを知る
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朝ぼらけ 四十九谷しじゅうくたにに満つる霧 鹿よ導け 天命の道
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親でさえ 理解できぬまま君かばい 疲れ果てたる日々に涙す
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物忘れの病を受けし妹を義姉あねは励まし果ては叱りき
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切り替えが 下手なままでは生きられず  外はあんなに晴れた日なのに
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幼き日 母を見上げる瞳だけ  今でもさがす 我に戸惑う
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頑張ってもひとつになれない私たちふたりを楽しく過ごせたなら
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語るごと鳴き交わしいる白鳥の次の予定を謀りているか
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それぞれの良い部分だけと付き合っていくのが円満 一生の課題
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秋夜長あきよなが SASサザンを聴いて 刺し子する 曲に合わせて チクチク進む
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とんかつを深夜三時に揚げるんだ(ほら、負けないで僕の胃袋)
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不安とは、分からないから抱くもの 理由が分かれば安心かもね
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大谷氏十二時間も眠るとか お陰で早寝 朝寝ができる
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あの夏はSASサザンを聴いて恋もした 懐かしいなとひとりつぶや
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送別の宴いつまでつづく、そろそろ次の土地へ旅だとう
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別れはいつも、さびしいかな、新たな出会いも、また楽しみのひとつ
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花のごと 少女のままに笑む君に 幸せになれ さとき娘よ
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今宵また 眠れる夜に 想うこと ごくごく普通 夢のまた夢
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霜月に夢かうつつ丑三つ時うしみつに蚊の羽音にて起こさるるとは
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低く垂る 黒き雨雲見てをりぬ 気になる特売チラシと交互に
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晩秋の 風は冷たく 空澄みて 梅の葉落ちて 冬が始まる
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母から子へ子から孫へと思い出と共に受け継ぐ白い振袖
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掌を返したような当選に納得する人立腹する人/真相はどうなんだろう?
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すわコロナ咳と発熱慄いて簡易検査は無事であったよ
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居合わせた消防団の活動に級友たちが頑張っており
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