ほろ酔えば いつものきつさが 苦しくて 心のベルトを ニ穴ゆるめる
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母伏して 徹夜付き添い 入院し 『帰りたい』との 母を説き伏せ
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まだわたし道を聞かるる人にあり冬海岸にほのと南風はえ 立つ
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の机使ひて思ふ引き出しの何処に悩みを仕舞っていただろ
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コンビニで流れるラスト・クリスマス 降誕をまつ今が幸せ
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色褪せし表札にある取り消し線 故郷に残る旅立ちの日よ
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右脳うのうには 声静かなる 人棲みて 我を動かす 物つく
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必ずや 新大阪で 立ち寄って たこ焼きうどん 勝負めしなり
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のぞみにて 作りし資料 確認す 新幹線は 会議室ナリ
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腹を押す医師の温もり身に沁みて眠りに落つる冬ざれの夜
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病みあがりリハビリジムの笑顔にも立てば千鳥の震える枯野
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やすらかに息づかいさえ聞こゆればそばにゐるだけそれで足りたり
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君知るや 人目も恥じず 睫毛墨マスカラ の 落ち滲みたる 我は泣きおり
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しゃきしゃきの玉葱噛るつわものは毒に倒れて夢にさまよう / 玉葱中毒?
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の腹のうだる痛みに凛と立つ妻は修羅場の花の神なり
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なんということもない事なんとなく上手くできないそんな今日です
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風そよぎ景色ぐるりと独り占め無量の歓喜誰も奪えぬ
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火をくべて ほくそ笑む軍需産業 この手にあるは 水か油か
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鳥かごに冬の日差しを閉じ込めて蜜柑の皮を剥けば香し
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人波にマスク重なる交差点行き交う日々に祈る幸あれ
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難しき講義のあとの自販機でコーンポタージュ選ぶ冬の日
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の腹のたぎるマグマは鎮まりて妻は茶を飲む暁の空
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「親友」の言葉を舌でころがしてとけないことを確かめている
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焼け石に 水でもいいと しぼりだす 言葉 3滴 ジュッと蒸発
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膝乗りて 触れなば逃げん 天邪鬼 君の前世は 猫じゃなかろか
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捨てられた残飯(つまるところの夕焼けではないか) 小さき文字夕焼け。になる テスト~テスト~test
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夏の瀬に 線香花火 握りしめ なかなかつかない マッチを擦る 
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暗いけど 分かるもんだね 君の顔 そんな顔 しないでいてよ
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僕たちの羽はまだすこし短くて飛べない壁の前で手を引く
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糖衣錠を舐めてるような生活と分かっていても飲み込めなくて
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