Utakata
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令和でも
霜月師走
(
しもつきしわす
)
へ 変わりけり 雪でも舞えば
猶
(
なお
)
ぞ嬉しき
10
大好きと 気まぐれにしか 言えぬから 初めて君に 会いし日想う
8
この想い 姿を見ぬと 伝えたい 姿を見ると 伝えられない
14
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
は 変わっていくのが
風情
(
ふぜい
)
なり
流行
(
はや
)
り
廃
(
すた
)
りは
専売特許
(
せんばいとっきょ
)
9
手土産の かんころ餅が 呼び起こす この懐かしさ
未
(
いま
)
だ
解
(
わか
)
らず
14
秋空の 青と白とに 刺さりたる
常磐緑
(
ときわみどり
)
の
松葉鮮
(
まつばあざ
)
やか
19
近頃の 秋は
玉響
(
たまゆら
)
なればこそ
鱗雲
(
うろこぐも
)
さえ
儚
(
はかな
)
く見える
18
赤い丸 輪切りで
出
(
い
)
づる
五稜星
(
ごりょうせい
)
スターカットは 楽でいいかも
6
炒飯
(
チャーハン
)
は 細く刻んだ かまぼこの
薄紅色
(
うすべにいろ
)
が 味を
左右
(
さゆう
)
す
13
溶
(
と
)
けてゆく 口に含んだ チョコレート 愛に
近
(
ちか
)
しい 味がする
8
街灯の 一つも照らぬ
田圃道
(
たんぼみち
)
仰
(
あお
)
いだ先に
天象儀
(
てんしょうぎ
)
7
政
(
まつりごと
)
合従連衡
(
がっしょうれんこう
)
複雑怪奇
(
ふくざつかいき
)
日は
出
(
い
)
づれども 名君は出ず
6
切れ間ない
曇天
(
どんてん
)
まるで
水彩紙
(
すいさいし
)
想いは
暈
(
ぼ
)
けて 雨は
滲
(
にじ
)
んで
9
迷い猫
網戸越
(
あみどご
)
しから
覗
(
のぞ
)
いてる
愛嬌
(
あいきょう
)
に負け
煮干
(
にぼ
)
しを渡す
10
くだらない 取るに足らない その中に
風雅
(
ふうが
)
の
塵
(
ちり
)
が
一二三
(
ひとふたみっ
)
つ
7
人と熊 山の神との
邂逅
(
かいこう
)
は
悉
(
ことごと
)
く
皆
(
みな
)
すれ違いから
8
渋柿
(
しぶがき
)
に
焼酎
(
しょうちゅう
)
かけて 二週間
甘柿
(
あまがき
)
よりも
赫
(
かがや
)
く
身不知
(
みしらず
)
/
身不知柿
(
みしらずがき
)
が恋しい
12
蕃茄
(
ばんか
)
買う 返してみたら 割れていた 今日のカレーは 赤くなる /安売りしてたトマトの詩
8
暴れ熊 人の都合で
怒
(
いか
)
れども
俺等
(
おれら
)
も動物 ごめん戦う
10
子は宝
憶良
(
おくら
)
が
云
(
い
)
った 当然を
千三百年
(
せんさんびゃくねん
)
経
(
へ
)
て 減る宝かな /子育ては国事
8
街に熊 森から君を 追いやった 人の
都合
(
つごう
)
は 秋空
凌
(
しの
)
ぐ
7
恋の花 寒さで
蕾
(
つぼみ
)
が
綻
(
ほこ
)
びて 実をつける頃 また寒くなる
8
異常気象と 言えど
暦
(
こよみ
)
に
逆
(
さか
)
らわず 君との
間
(
あいだ
)
に 秋風が吹く
13
色なき風
金木犀
(
キンモクセイ
)
の
香
(
か
)
を乗せて
吾
(
わ
)
が
鼻腔
(
びくう
)
から 秋が始まる
16
育ち良き 口悪くとも 気品あり 麻生閣下は 最後の貴族
10
中秋月
(
ちゅうしゅうづき
)
真円形
(
しんえんけい
)
とは 限らない
虧
(
か
)
けし
処
(
ところ
)
に
風流
(
ふうりゅう
)
が
住
(
す
)
む
14
実
(
み
)
の色が
黄
(
き
)
から
橙
(
だいだい
)
朱
(
しゅ
)
へ変わる 秋の深みが
柿
(
かき
)
に
写
(
うつ
)
りて
18
ごおごおと 風と
鉄塔
(
てっとう
)
奏
(
かな
)
でたる 季節
移
(
うつ
)
ろう 音がする
9
秋色
(
あきいろ
)
に 染まりて気付く
葉緑
(
はみどり
)
の
尊
(
とうと
)
さまるで
夫婦
(
めおと
)
の心
10
極楽寺
(
ごくらくじ
)
権五郎
(
ごんごろう
)
の
力餅
(
ちからもち
)
波の如くに
甘
(
うま
)
み
寄
(
よ
)
せたり
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