Utakata
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狭山茶
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14
モノクロの雑踏掻き分け上野口 デッキの雪さえ心
温
(
ぬく
)
く
7
ひび割れのモルタル寂し公団前 人は変われど街も変われど
6
軒の下明けてくれるな松の内 友の年賀はたった四枚
8
茜空彫るは富士の
嶺
(
みね
)
の黒
直
(
じき
)
に消えよう
蒼
(
あお
)
に交じりて
8
ふじの色見えぬ澄空結露越し センチメンタルだけの残月
8
滲みゆくロングコートの主は
亡
(
な
)
き 抱けど話せど片道切符
10
神宮前 待ち人
去
(
い
)
にけり初詣り 隣に居たならさぞ楽しかろ
9
この頃はまだあったのだと云う父の つむじ寂しや
儺追風
(
なおいかぜ
)
の
夜
(
よ
)
10
留まらぬ
憶
(
おく
)
と面影
懐
(
おも
)
いつつ 君の口癖さえ忘らりょか
4
月命日 長き通い路耐えかねん 泣かせてくれるな待宵の君
6
雪の木戸まだ起きぬ街
微睡
(
まどろ
)
みの中で燻らす煙草の寂しさ
10
学友
(
がくゆう
)
の
棺
(
ひつぎ
)
百合
(
ゆり
)
ごと
白
(
しろ
)
き
肌
(
はだ
)
せめて
華
(
はな
)
やげせめて
華
(
はな
)
やげ
16
哀
(
かな
)
しき
袖余
(
そであま
)
り
浮浪雲一
(
はぐれぐもひと
)
つ
彼
(
かれ
)
の
遺
(
のこ
)
した
香
(
か
)
もいつまでか
6
ファインダー
縁
(
ふち
)
から
溢
(
あふ
)
るる
向日葵
(
ひまわり
)
ら
現像出来
(
げんぞうでき
)
ぬ
広
(
ひろ
)
がりを
見
(
み
)
せ
2