寒風に月もきりりと冷える夜は甘い梅酒をお湯割りにして
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揺れる木々 りては渦を巻く枯葉 もりに満ち満つ冬の音聴く
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振り返る少女のそばに天使たち「遊びましょう」とダンスで誘う
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輝きに当てられ閉ざすひとたちは闇に呑まれて自我を失ひ
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死にし後 人は何処いずこへ 皆行かむ 薔薇色の雲に 問えば消えゆく
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とてつもなく巨大な壁を軽々と跨いでやって来る巨人の夢
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辿り着くことの出来ない僕たちが目指す境地が別にあるんだ
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wifiのルーターが月と交信している緑と黄色と赤のランプで
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華のある時代もとうに過ぎ去って不思議な星に長居してます
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マタニティマークの方に 席譲る紳士を見掛け 安らぐ心
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緑内障 忘れた頃に やって来る 地震と同じ 災いの元
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湯船にて 眠気堪える 冬の夜 北風紛れ 鈴の音が鳴る
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傍に居て欲しい人いなくなる だけど僕は明日の朝起きる
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鈴ならしてるよ 君が好き だけどやっぱりトナカイさん 貴方の鈴には勝てないよ
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氷の中の恋心 君の手だけが溶かすけど 君のそっけなさにまた凍える
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私はね 差し伸べられし傘 いらないの ただひらすらに雨に濡れたい
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ぽけらーと 年賀状作りつつ 鍋を煮る タイムテーブル やっと出た出た>FNS歌謡祭・第一夜
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口紅をふざけてつけた放課後に雄の孔雀の鮮やかを知る
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午前5時 開店までは まだまだの 3時頃から 並ぶラーメン人
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体育館プール図書館工事中あの地震からもうすぐ二年
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夕飯は何年ぶりかのバーモント体は憶えている作り方
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ケセラセラ 明日は明日の 風が吹く なんくるないさー なるようになる
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期待には 応えにゃならぬ プチっとの 鍋といへども 今宵は冷え込む
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足の裏の棘抜くようにこいごころ拾い上げては雨、あめのよる/おっさんずラブ 四宮要
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文庫本二冊とラジオを戦友にあさって受ける手術に臨む
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小さめの罪悪感が巣を作る レシート捨てるための入れ物
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そこでまず相手の登記を確認し まだこの話サウナでします?
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ありがとう 君にいつも助けられて だけど僕は言えないな 君の前でしか笑えない
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キラキラね 光る街がすごく綺麗 ただその影だけが好きだった
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君には花が似合うから 僕が毒を吸ってでも どうかずっと枯れないで
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