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クリスマス今年は平日クリスマス気楽にケーキだけ食べよう
8
背後から過ぎ行く黒いヘルメットにまるく
映
(
うつ
(
)
)
って今日の落日
10
年末も 休むことなく 働いて 流行語には 負けぬ働き
22
文学の素養乏しき我らにて カラオケなき
短歌
(
うた
)
アカペラのごと
14
多忙にて 休憩取れず イブの夜 番宣に来る サプライズあり
18
父さんの
お母さん
(
おばあちゃん
)
から僕の子へ繋がっている眉毛のアーチ
21
「この服は赤が目立たないからいい」ヒゲまで血まみれサンタクロース
6
カリカリとポッキーの如頭からししゃも食む
曽孫
(
ひこ
)
四才
男子
(
おのこ
)
21
「年寄りのクリスマスイブだからね」とローストチキンをほぐしをる妻
15
きみに会う予定がわたしの睡眠剤 やわいときめきかかえて眠る
11
終業後、悶々連ねてもう二時間 言霊飲み込み雨も上がって
12
声重ね
午未
(
ごび
)
に
宵
(
酔い
)
にと 移ろへば 名さへ忘るる 欠けし逆月
7
「にんじんを星のかたちにしてくれた」娘の中に残る聖夜は
16
五年前生きていた猫に画面の向こうから飼い主のように睨まれており
7
クリスマスカラーに仕上げし具沢山ミネストローネでほっこりとイブ /トマトの赤にさやいんげんの緑
22
なんちゃってケーキだけれど 「母さんのケーキ」と呼ばれ今も昔も
23
大晦日女子会できる幸せよ さぁ始まるぞセカンドステージ
20
太陽は僕に姿を見せないで 今日も黙って沈んでしまった
9
看護師の脈を取る手が冷たくて冬の寒さはそこはかとなく
12
遠出するつもりで リュックに入れていた サラダ記念日回収 チラ見
14
何回も会いたい だけど叶わない 伝えたいことだけ積もる冬
10
信号機 貴方の元へ 行きたいよ 変わるのはいつ? ずっと待ってる
8
雪の夜 光が街に 照らされる 貴方は誰と 景色見たかな
8
シャンパンを交はす
夫
(
つま
)
と
吾
(
あ
)
新婚のクリスマスイブにも この居間で
18
都内では 良心価格の スーパーで
3
号ケーキが
3980
(
さんきゅうぱー
)
円
6
夕暮れの空を切り裂き怪獣のビームのごとく飛行機雲行く
23
あ、痛いな そう気づいたらもう 元の無邪気な日々には戻れない
9
ほら言えよこういう短歌は嫌いだろ?担架の上で啖呵を切って
5
六文銭握ったつもりで空を飛ぶ「ぐちゃ」って音が聞こえた気がした
5
キーパーのいないゴールにシュートする一人呟く「昔はいたの」
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