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戸が開くと逃げてみよかと猫が寄る雪と寒さにたじろぎ回る
19
流れゆく電車の外と時がただ 我を切なく振り返らせる
9
今年二度目の雪が降る前に親指より細いボールペンをセルフレジに通した
4
健診を 終へて解禁 唐揚げを
同僚
(
とも
)
と味わい 残業続く
22
天気図に早も台風一号と… まだもう少し冬に浸らせて
20
夕暮れに甘えた声で鳴く鴉待つもののありねぐらへ帰るか
13
インフレの波に飲まれたレアキャラに分不相応にもシンパシー
5
「寒いね」と 言えば彼女が 手を出して 「手、繋ごっか」と 君は笑うの
8
降圧剤 父の記憶を小分けして 同じ薬をお古のケースへ
17
オギャーっと 声高らかな 号砲に みなで喝采 旅路のスタート
13
風だけがたどり着く街 道はなく家もなく 砂一面の朝
8
長所とか才能みたいなのはないがそこそこ美味いタコス作れる
7
冬の陽の低く届きぬ工場の舗道舗石の目地のやはらか
17
爆乳を 前にして沈黙 ただ満ちる 白き重みに 夜が膝を折る
5
ヤマザキの 白いボウルは 人気者 設置したらば よくおみずのむ
18
目的をクリアに持てば大丈夫思考も晴れてまた歩み出す
21
絶版の歌集をさがす 白樺の林のような古本屋にて
19
彩雲
(
さいうん
)
を
纏
(
まと
)
いし
冬日
(
ふゆひ
)
現れる
或
(
あ
)
る昼さがり 良き昼さがり
12
隼
(
はやぶさ
)
が
日翳
(
ひかげ
)
り
空
(
ぞら
)
で
諍
(
いさか
)
うを 地べたで
眺
(
なが
)
む
吾
(
わ
)
は
徒
(
ただ
)
の人
10
君のこと忘れたけれどエクレアは今もかならず下向けて食べる
6
選択し洗濯してのくりかえし心のシミは落ちにくいから
11
さしのべた手は優しさか迷惑か 花と散れずに枝つく枯れ葉
11
初雪が名残りの柿を白く染めめぐりそこねた季節を隠す
16
妻と母 語らい尽きぬ 昼下がり ひかりの束の 天窓の下
17
ねこたちは すやすやねてる 寝かしとこ おかあちゃんは 寝室で練習
17
おみかんと トマトスープのパスタ食む 左手の桜ネイルだけ 塗り直し
18
内容は自分で考え 定型に落とし込むのはAI任せ
5
新しい
OS
が追加したものは 古いワードを開かせないこと
6
満たされた同じ時間を過ごしてるようで違った目の向く先は
17
あたたかいミルクに溶かす高純度の絶望飲みこんで吐いたら死
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