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残雪を解かしゆきたる
夜半
(
よわ
)
の雨 土匂ひ立ち 今朝ぞ春なる
20
女房の皿に取りおく餃子二個 二個分だけは春日に免じ
11
にぎやかな孫らの声の届かぬに春一番吹くふたりの今日は
17
おおきにと言われた市バス ご夫婦が隣り合うよう席を替わって
23
春一番、幼き子らと戯れた記憶の土つぶ舞う広場跡
13
死語になる 季節のバトン 二季と化し 自然の摂理? 否 「人の業」
14
遥か先霞んで見える富士山の
天辺
(
てっぺん
)
までさ歩いてみよう
9
君は君、私は私でいることが難しくなる 洗濯機が回る
11
整然と 材刻む音して もうお昼 お腹空かねどランチタイム
5
あたたかい風が身体の輪郭をなぞり私を春が見つける
9
「ネギあげる」上目遣いで言う我が子 「私もあげる」とつかむチャーシュー
10
赤の他人→橙→黄色→緑→青→
藍
(
愛
)
に至って 胸先に
恋慕
(
レインボー
)
8
犬置いて スキーできぬと 十五年 銀の世界に 白き
犬
(
こ
)
想う
15
「かなしい」を泣き言でなく芸術に嵌めたい僕の、ゆらゆらが、好き!
9
日の出前 寒さの元気 薄らいで 鳥の声聞く 今日の始まり
15
昭和初期三十一文字(みそひともじ)に命賭し職を捨てにし人もいましき /五味保義
6
初対面 孫飼うチワワの 愛らしさ おもわず頬の ゆるむジジババ
14
家の中 あてどもなく 往き来する 記憶消えていくこと哀しいことか?
10
天皇と言えば昭和の顔浮かび今上陛下浩宮様
17
冬あかね 憎めないから愛になる あんたの声は夜の幻聴
8
きらきらの波間に鴨は揺れながらそろそろ帰る相談してる
23
暁の豪雨は街を洗浄し 朝の
南風
(
はえ
)
は滴を払ひぬ
25
人間の脆さがあまりに嫌だから、君に話すの。冷たくなって?(たぶん愛じゃない)
7
詐欺メール殆ど来ない日曜日 悪党どもも今日は休みか!?
11
実害はなしと言えども詐欺メールに騙されし事心蝕む /詐欺メール
7
歌心なきを嘆きて何ならん拙き歌を詠むほかはなく
11
もひとりの自分の制止振り切りてホテルのタオルくすねんとする /葛藤
8
五本指靴下を穿く煩いは紛れもあらぬ日々の営み
6
小さなる 虫歯削らず 抜く如き 扉の処理に 異議を唱えき /管理組合総会予算案
5
「ふ(2)じ(2)さん(3)」 とだじゃれのような今日の日を若きらは「さぶっ」と言いにけらずや/2月23日富士山の日
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