港町のスーパーにしか売ってないお惣菜を見に行く朝の
7
嫌われるカラスの色は濡羽色ぬればいろ 人は見てない無限の色を
10
それが毒だと知っていてもあなたがくれたなら飲み干すわ 愛してる
8
山鹿は秋の紅葉を蹴り上げて ひとり奧山冬へと消えて
18
サルビアの蜜を吸い吸いランドセル 同じ色した夕日が沈む
9
単純に友達作りしたいだけ 邪魔するだけのサクラよ散れよ
7
陽当たりの良き敷地には 紅白の山茶花さざんか 師走のバスの車窓
15
分からない樹はプラタナスと言ってる この世はプラタナスで満ちてる
9
恋をしてみごとに散ったあの日さえ愛しく想う秋の夕暮れ
12
落葉に侘しさ感ず歳になり残り少ない葉をおもひいる
12
旅終えて通りすがりの人想う階段掃いてたあの人の手
9
熱心に漢字練習する子いて我もきちんとしようと思う
10
大気澄み冬の陽射しを身に浴びて ニューバランスに足をつっこむ
19
葉牡丹も 冬の寒さに ギュッと凍ゆ ベーグル持って お散歩行こう
14
休暇得て午前の二度寝に目醒めれば 三十路に還った心地になりぬ
12
基地局を小型ドローン左見右見とみこうみ調査か健気けなげに青空を飛ぶ
18
気持ちよく寝過ぎた朝の腰痛に悩みせしまに師走となりぬ
15
毀誉褒貶激しき「ときの落ち葉」踏み 秋の残り香 聞くひとひとり
11
聖橋 少し下ると 喫茶ショパン あんプレスに 念仏と成る
4
青空よ 寒さ忘るる 美しき 青をたたえて 我らを染めよ
13
僕の名もサンタの名簿に載ってない Muchas gracias. ザ・クロマニヨンズ
6
寒くってとっくりのシャツ着ようかなタートルネックと今は言うのか
12
聖橋 少し下ると 喫茶ショパン
1
今朝雪は真冬みたいにサラサラでなのにくっつくスノーダンプダンプべたぴた
15
観覧車 空とハートにタッチする 今がてっぺん 一瞬の夢
13
地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
6
受験期にしぶしぶ覚へし古文語が 今役立ちて雨月物語読む
20
カーテンを開けると ぱあっと日がさして 明るい未来を 指し示すやう
20
ちま猫ちゃん けさも にうにう牛乳 のみました ごっきゅごっきゅと いいおとたてて
15
護るチカラ この手に宿れ 月光よ 月よ星よ風よ 無限の力を
17