越してきて カーテン無いのに 気がついて 週末までは 真っ暗で暮らす
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電話器をくるくるするゆび「へえ、ふうん、木星までつれてってくれるの?」
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真面目とは 考えることを 放棄した 覚悟のない奴 の言い訳
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歌を機にめて用ひる言の葉衆 今か今かと袖から覗き
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電線が空を縛っているために 天使が泣いて還るのを見た
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健康に ストレッチして 筋トレも 鍛えていても ポテトチップス
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人類が滅びた後の異星人 文字の宝石 短歌に酔いしれ
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股越しに降る雪ならば昇るはず「ぐぐぐ重力」僕らを縛り
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君の名で常に頭はギチギチと試験中は消しゴムの中へ
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きっと君は女を使い捨てしないでもそのノックに応えられない
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恋煩い泣き叫ぶより歌で鳴く仄かな愛が消え入った夜
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5歳 母はお礼に一台づつ園児は窓辺でミニカー走らせ
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折り紙で箱と受け皿作り出すユーチューバーの魔術を盗む
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あの日々の 君の背ばかり 追い求む そこにあるのに どこにもないの
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独り身に還れば義理が通らない重責を負うバレンタインチョコ
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真面目そう最初の印象字で変わる蛇かミミズか恋の始まり
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釣った魚に餌やらぬなら 逃げ出してしまえたい焼きくん
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いつもとは逆の電車に飛び乗って 可愛いあの子がどこかへ行った
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受験生 手が痛くなり思い出す 帰ってきましたお久しぶりです
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「すごいよ」とそんなに真顔で言われては ほんとにすごい気がする不思議
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あれ、私あなたのことが好きだったみたい。だなんていらない気づき。/20260129
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起き抜けの布団の型をそのままに 袱紗のように包まれる夜
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傍らに 餅入り最中 桜色 貴女の笑顔を 想い噛みしめ
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十代に聴いてた音が沁みる日々今夜は特に深夜高速
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窓硝子に重ねる君と眉月を雨粒は石を穿つらしいし
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竜宮城 梅田うめだはかつて埋田うめたにて デパート店員みな鰻
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寒そうにほおっと息を吐き出して他人ひとも生きてると思い出す朝
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テノールのあなたが吐き出す純白を ドレスに変えてまといたい
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『気遣いの出来る優しい人でした』私が死んだらどうなるのだろう
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君がいま 面影ゆれて はらはらと 鏡となりし 雨のみぞ知る
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