雨粒が車のルーフを敲つ音は 冬の終わりを告げる調べに
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抽斗ひきだしを整理整頓 混沌こんとんす思考と共に 心整ふ
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兄弟子の悲壮な顔を見たくなく 討論の場を宰相は避け
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兄弟子にとどめを刺した宰相は 薔薇付けるにも笑みは浮かべず
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紙パック 交換される日 待ちわびて 今日とてルンバ壁に佇む
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人並みに悩みはしますただ持続しないんですよそれが悩みで
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言の葉で 人を傷つけ 傷ついて… そんな私を 変えた「遍歴」
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「子供っぽい」思われたくないでも相応に 可愛い服も着てみたい
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手が届くきらめくものにそんな夢 覚めたら天井と散らかった部屋
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残雪の遠くかすむは夢の中 球宴いまかと ふとテレビを見る
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水滴を 吸い付くように吸い尽くす ニトリのマイクロファイバータオル
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秋は熊冬雪下ろし夏熱暑春なんだっけ防災無線
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冬と春繰り返し来るこの冬はまた雪解けてもう冬要らぬ
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生活の生産者たれ我が子らよ 一筆足すなら創作者でもあれ
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クリスマス以来の雨に傘さして明日は通院買い出ししとかな
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詠んでいく自信はあなたに譲ります 悔やむことなき空蝉の泡
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詠みきれぬまま返却日『あなたとわたしの短歌教室』
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如月の雨のそぼ降る 休日よ 友は映画に 我はおこもり
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コロコロと枝先につく蕾こそ不意に私の目を奪いけり
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おかあちゃん かくにんしたら またねるよ ちま猫ちゃんは おかあちゃん・らぶ
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甘えたり突き放したりわざとじゃない私は距離が測れないの
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濡れるの嫌 毛嫌いせずに 受け止めよう 恵みの雨を 落ち着く空を
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正体を隠す仮面を並べては 鉄、ガラス、虎、それとも猫か
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死神も神と数えて私たち、ずいぶん長いお祈りだった
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日和よしやってみなはれ背にかかるやさしいはずの春の雨
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パンクした自転車ひいて夕焼けの家路はとおく擦りむいたひざ
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枯渇の木々 雨の雫染みわたり 眠りし冬芽 春へといざなう
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血圧とレギュラー価格がだんだんと近づいてをりまだ夜明け前
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CMがないから見てるNHKやたら番組宣伝多し
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言語化はできないけれど諦めず突っ走る古希まだ若いから
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