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貴様には1%も復号できぬ言葉を呪いと誤解しておけ 

くらやみに熱なくひかりおびただしき六花ゆきよ濃く降れ更地の今年 

エモいとか言って結局何がしたいんだお前は布団から出ろ 

詩とは詩でしかない きっとどこかには見たことのない海が待ってる 

おみくじのいい加減さを見習って放送禁止用語で話す 

この街に住み始めはや七年に けれどもなぜか君に逢わない 

駅までの十五分いつものバスの指定席歌人になり春を詠む 

各駅の我と急行の君恋し新幹線ひかり源氏 

見苦しく必死に足掻くその瞬間がきっと何より美しいから 

咲けるぞ人もひける山里の風の散らすは桜のみかは 

レタスから千切れて落ちた革命の可能性ならゴミ箱のなか 

歯みがきが下手くそな夜飛行機のランプまたたく空を飛べそう 

やわらかな白いアスパラ湯がいたらあなたの腕に似てて食べない 

愛や恋、ロマンスなんかではなくて待ち受けているのはただの梅雨 

なじまないハンドクリームみたいだねコンドームのぬるぬるのところ 

ゆるやかなすべり台から駆け下りる恋の終わりを早めるように 

マヨネーズセロリにつけてかじりつつさっきの抱擁は事故だろう 

骨のないマネキンのよう終電で手すりに身体ゆだねた人よ 

戸のすきま白馬のよぎるつかのまのゆめまぼろしの世をわたりゆく 

ブラウスのシミを抜いたら出掛けようひらひら風に舞って留守番 

スプーンの柄に彫られてる貴婦人はカメラ目線でインスタに棲む 

舞茸のようにひらひらになったらハチ公前ですぐ見つけてね 

崩れてもまた崩れても食べられるピラフになりたいそう言って泣く 

今夜から眠れないからダージリン買って帰るね渋い恋だね 

いちはつの散らまくをしみ手折れどもいのちはかなくしをれたりける 

確かめてみたらいいよと言う人に背を向け帰る勇気が欲しい 

「デブ」と「ブス」交互に言われて来たけれどみごと痩せたらもろに「ブス」だけ 

今夜また会えるといいね右袖のカフスボタンを渡すあけぼの 

朝焼けを濁した雲よわたくしの過ちそっと責めているのか 

図書館のどこかで眠る栞には夕焼けの色染み込んでいる