庭に咲く 花名を聞かれ 我家前 お散歩コースに なっていると知り
8
歳月は魔法となりて皺を消しふたりは今や推しつ推されつ
9
しょっきだなの うえから ねこがみおろして ようじはなあに ながれるおみず
16
日常をこなしただけで日が暮れて保留案件今日も手つかず
19
施しはするも忘れて構いなし受けた施し忘れるなかれ
11
飛べないと飛ばないの差を知った日にひろがる空の飛びたい青さ
4
緑葉は乙女の黒髪の如く艶々として麗しくあり
18
桜散る狭間逆風構わず飛ぶ雀 それだけ
2
感情の執着悲喜は問わずしてやめて人になりたい不思議
2
わけはある叫び出したくなる訳は きみとぼくとをつなぐ泡沫
5
乗っかって乗っかってきて危機煽り我が町からはゴミ袋消え
6
日々重さ増してく神輿担がされ値上げの値上げの値上げの値上げ
8
重くなる神輿をみなで担ぐ日々転嫁できないとこから潰れ
7
世の中の(いく)さ絶えねと諸人の大悲に祈るせんそうじかな
4
「始めの一歩」踏み出す前に できない理由わけ並べて躊躇 足踏みのまま
13
猫の砂くっついてくる撒いてゆくなぜにカリカリいたるところに?
11
亡き母に夢で会い言った「長生きしてよ」困らせたかなただ笑ってた
5
五月晴れ 時間愛おし 目、耳、心 満開にして 今日を過ごさん
7
老害を自覚しているエピソードまだ言わないぞ古希の青春
23
石楠花シャクナゲの 気前良きかな花姿 勇み立たせり夏への覚悟
12
酒に呑まれた オヤジのように ヴォーグォーヴゥ゙ォ゙ー 風物詩ならぬ 睡眠妨害
5
あいつただ走ってるだけに見えるけどなにげに光合成してるらしい
8
餌くれた人越してったマンションの廊下にそっとたたずむ野良猫
14
鳶の鳴く声のまろきにさそはれて き世の心なぎにけるかな
8
出勤の 前の5分ほど 目を閉じて 仕事モードに 切り替えてるらし
5
画面越し君のファイトに安らぎて携帯閉じて坂を見上げる
20
すぅとする背中は独りが寂しいかデンタルフロスの糸を切る夜
18
今日はあの豆柴マスコットを抱きて笑う子の居る木漏れ日思う
17
一か所で 富士と海原見渡せる 道辺に思う北斎の旅
13
空の丘 樹々と家並み 満つ岬 二本弧を描き 舟を抱える
14