鉛筆を折って布団を切り刻み水飲み干して自分を守る
4
深煎りの豆を貰えば粗く挽く僅かな手間で吾の好みに
5
脳みそが馬鹿になってるから今朝もあの子の影を踏み間違えた
5
窓開けて雨の香りを胸いっぱい木々の吐く息彩<いろどり>そえる
7
今月に入って「すき」と告白を数えきれぬはエイプリルフール
21
伝えてね 伝えていいと 思ったら もう伝わってるよね なぜ聞きたいの
4
未来から招待とどくキャンパスに返信切手の花びらを貼る(春)
14
息白き花冷えの朝コート着て空のはずれに薄日をさがす
8
花弁はなびらが 妻 居た部屋に 舞い入りて 笑顔こぼれる「お帰りなさい」
27
春の気を鎮め潤し降る雨に 心置きなく深呼吸する
23
生きてゆくわたくしだけの役割を果たす私はわたくしらしく
21
散り散りに緑の光消え失せて望み通りに摘まれた蕾
7
経済が 能力有無を 決める今 追いやりましょう 貴方は貴方
13
空に消ゆ打ち上げ花火明日あすもまたいくらか命 生々流転
4
賽銭の小銭足らずをコンビニの一番くじで崩した小僧
4
春の花はどこか心に遠けき儚き色さえ吾にも重ねつ
5
いつかまた帰ってくるか知らないが春泥棒にまたねと叫ぶ
7
風の音は多分明日も聴こえないそんな夕焼けに手を振ってみた
5
真新しランドセル背負うひい孫の写メを写真の夫にかざせし
28
眠りたる社会科準備室の窓際に色褪せた地球儀と午後
6
不足なり 過剰なれど エンドルフィンのうないぶっしつ 精神を病み 国をついばむ ※「エンドルフィン」=「脳内麻薬」
8
人生を舐めてる五十路の先輩が、渡してきた使いかけのホッカイロ。
4
数十人を巻き込みし亡母はは四月一日エイプリルフール 仰天の遺伝子我に有りや
9
実体の無きまま ふわりとした君に 暁あかつき逢ひぬ 黄泉よみを旅して
26
山肌を 染むるとばりの 残照に 君の面影 重ね映さむ
9
四月一日わたぬきの度 嘘をき笑ひ合ふ 学友から 今はつま
27
人生は 夢か幻 いずれでも うつつのままに エイプリルフール
2
高級な お菓子もいずれ 胃に達し 駄菓子と同じ エイプリルフール
2
どうしてかどうしてでしょう王子様(芙) / 花の宴(えん)にもお姿のなく(虎杖麿付句)
9
お別れに お菓子を配る 習慣は 女子特有の エイプリルフール
3