暁に 勤めに向かい 横見れば 宵闇に居た 猫が見送る
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タレ過ぎて 塩に嵌りて タレ戻る 齢の旨み 焼き鳥のごと
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デジタルの18度18時 18歳じゃうはちの君 青き光に
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雨の露あやめの甘き香りたつ嵐の去りしさやけきあした
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青春はちょっとビターなくらいがいい マドモワゼルに惑わされるな
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割り箸を折らずに捨てた弁当が指定ゴミ袋でする蜂起
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たんぽぽの綿毛夕日に透かされてカッと燃え立つファイヤーボール
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地下鉄の窓の泣けない堕天使はすみれに染まる我が心
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この時期に寒くなるのは田に張った水のせいだと皆口にする/真偽
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雨上がり いつしか陽光力増し まだ柔らき ものの芽に降る
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そよ風に 乗って大空舞う綿毛 自由を求め雲の彼方へ 
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逆風で腹一杯の鯉のぼり。吾にはなきその強きメンタル
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白雲をまばらに隠す鳥たちは天国なんて目指していない。
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季違いのもがり笛熄む丑三つに 蛙の鳴き音ふいに戻りぬ
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さっきまで てをつないでいた ははおやが レジまえにいる このひとはだれ?
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薫風が だるい背中を 押してった まだ動くかな やる気スイッチ
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手はなさば 生きて帰らぬを重ね 二度目の春の 横顔盗む
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生きていく沢山の花を抱えて歩いていく砂場の裸足に
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喪失の 度に一首を 創出す 一種の素質が 自死阻止続ける
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自閉症のアーティスト居る床屋さん稼げるほどのマネージャーが居て
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夢はあるすっと画家だけ目指してた絵を見てもらう術を知らない
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財布の中1000円札の数を見て千円札を旧札と知る
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働きたいでも障害が邪魔をするそれでも出来る仕事をしたい
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マイカーでガソリン入れて走るよりタクシー使え?矛盾している
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金が無きゃ気持ちを込めて作れない買えもしないよ生活保護で
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風光る 水面に届けや 葉桜の 風にひらひら 舞い空埋み 五月晴れ
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「このそらは全部オレの!」と神木は緑の腕を伸ばし続ける
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ボイジャーが宇宙の果てを目指すころ私は部屋の灯りを点ける
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花冷えの 夜風にぬるい くしゃみして 心を清め 思う君かな
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高々と 波の傾斜が 上下する 船にお金は 出したくは無い
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