脳内の弥生時代の地層から 発掘される土器かわらけの数
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ゆめでだれかの抱擁をうけ ひふ細胞だけが憶えていること
4
いい値する ビニール傘を 買ったけど ものの5分で 不燃ゴミと化す  
5
人として 残念な人を 受け流す ことが出来ぬ 我未熟なり
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身熱みのねつを乗せ急げば看板の問ひに惑ひて右左へと
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AIの指示に従ひパソコンの設定変更を半日で終ふ
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言の葉に悩み 窓外そうがい眺むれば 曇天の夜半やはんに朧月
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静けさや 灯影揺れ 山おろし 氷雨窓打ち 雫滴る 山眠る
2
冬凍る 足跡絶えて しじまかな おろし風吹き 白銀の舞い 凍てつく梅の 雫滴り 露の玉
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独りゆく 雪の足跡 振り返り 雪降りしきり  木立凍てつき 枝を透かして  氷る月影
1
冬晴れの ひともと咲くや 水仙の  香りこぼれて 風に漂い 冬の朝
1
濃い紅葉 いにしえ語る 古刹かな 鐘の音響き 紅葉舞い散る
5
天冴ゆる 凍てつき寂し 峠道 風の間に間に 粉雪吹雪く 一歩ひとりの 影法師
2
十五度がまあるくかこむ朝の息 春眠だものまた目をつむろ
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「買ったんだ」つれない素ぶりの息子達 「食べる?」を期待し しっぽぶんぶん
4
山奥の精霊宿る木々たちに 春のエナジー伝わり行きぬ
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どす黒い 闇の衣に包まれて こころも体も まっくろくろだ
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人生を 振り返っても 苦が多し 楽を見つける 難かしさ
5
寒し地の雪は溶けたか二月尽 雪洞ぼんぼり灯る春は近付き
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目覚むれば 屋根にポツポツ雨音が 乾いた心に染み込むように
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一日が 長くて長くて といふ日 あっといふ間に 過ぎ去る日もある
4
根元から切られてこぶの酔芙蓉 夢を紬ぎて如月を生く
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紹介状 レントゲン撮り 説明する医師 「どうされましたか」 は不要ですか?
3
かかかかか このもんどころ かかかかか めにはいらぬか かっかっかかか
3
見た目ほど若くはないとつぶやきつシルバーシートの遠き夕暮れ
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空腹を束の間埋めし珈琲の夫婦喧嘩へ 『風桶』理論
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今晩も 僕が開けるよ 缶ビール 笑顔の君は 黄色いネイル
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背負った業ごうわざを磨いて業なりわいへ わたくしなりの自業自得
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ドライみかん 唾で実って甘くなる 食べても枯れない ぼくは死なない
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静かなる星のマグマは地の底で大地を穿つサファイア抱いて
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