朝食の支度のじゃまを やめたねこ 楽だけれどね らしくないんだ
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うらやまし、おばちゃんたちはカンパイって 駅弁アテに朝ビール呑み
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一打差も勝てば嬉しき負け悔し 飛ばぬ白球止まらぬ破顔
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桃色の河津桜の連なりてカップ掠める白球 そよぐ
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飛ばぬのはクラブのせいと言い訳す 風のせいさと言い張る朋と
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雪解けの水は盈ちたり千曲川 頒けて欲しかな乾きのダムへ
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今日もまた病院通いの道すがら 徳なき振る舞い淀む心よ
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テーブルの上で応援歌の合唱 仕事頑張る君を知ってる
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インクのフェロモン辿る本の虫 活字の森にお花摘んでる
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軽井沢しらかば林の名残り雪 眼を灼くほどに反射する白
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枯れ草の 生い茂る地に 風吹きて 復興の種 蒔かれたりおり
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弥生晴れ浅間の山の綿帽子 散りた綿毛かこぶし花咲く
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今朝はまた気圧配置に救われた昇る朝陽よ我の援軍
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ビル風にコートの襟をかきよせる 大気はなおも警策を打つ
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雨音は されど水しぶき立つ道路 大小兼ねた交響楽
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啓蟄の近し今宵は 十六夜いざよいさやか 雨の昨夜よべは ワームムーン
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ストレートなげてしまったまっすぐな月を見てたらいてもたまらず
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履歴書に貼った写真は笑ってた。その時は未来を知らなかったから。
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「お互いにブスは損だね」そんなLINE受け取り私は強い酒飲む。
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祖父がくれた無印良品の袋にはヘルパーさんが握ったおにぎりが。
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靴下が意外と派手なことを知る。何気なく組み替えられたその脚。
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今日の空は、あの頃毎日保健室の窓から見ていた空と同じだ。
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「さよなら」と送ったスマホが、枕元、一瞬震えて再び静寂。
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充電がなくなりそうだ。あの人のx閉じて、星でも見よう。
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ピーピーと 鳴く椋鳥に 「うっせぇー」と 怒鳴るおっさん あなたがうるさいです
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目の前の美し顔のおんなの娘 鼻すする時ちょっと変顔
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ひな壇のかたづけられし和室には神棚と仏壇のみが鎮座す
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油価騰がり陰で笑うはたれあらん バーコード髪風になびかせ
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しわよせて僕の話で嫌な顔、しないで欲しいブラジルにいても
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沈黙でを通した組長ぶしひとり 飄々と生き仲間のもとへ
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