昔日の夜 家族で団らん囲みし時間とき 何気ないしあわせ 今無きしあわせ
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荘厳な直下の滝の天上を目指す稚魚らは砂金なる朝
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輪郭を白砂にぼかし俯瞰する写真の街はおもちゃに見えて
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青かった春は帰ってこないけど夏秋冬がこれから来るよ
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あの海の砂できらめくペットボトル純情だけで満たされている
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春月に「綺麗なままで」いかないで「人は元から汚いんだよ」
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ダウン脱ぎ タイヤ交換 お片づけ 待ちに待ったと 春を迎えに
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歳を取りお互いほんと笑えないそんな話で笑いましたね
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父遺す大工道具で1階を車庫にする日々感謝ひとしお 「父さん有難う」
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集まれり 球児ら開く ドカ弁へ 母の祈りの 光り照らせり
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お師匠の声に呼ばれて軽トラへ積むのは釣りのお土産話し
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渓流の釣りの前夜の上り坂ゆくぞライトだトライと進み
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国家とか 人種とかは 戯れ言で 目の前の人 助けましょう
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塩だけの握りが美味い噛むほどに田を持つ人の愛も広がる
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悩む時 心音「こころね」へ問う返る音の灯の霊掴み火影とすべし
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自らは 十代半ば 黄泉の人 吾を見つめる 吾が抑えり
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月の灯に白さ消ゆれど仄蒼く道を示せし雪柳かな
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興味抱くモノは調べて読み学ぶわが身と人の明日の光影
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Hey Siri 今どんな気分? そうですね 今のあなたとほぼ同じです
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「あれ等みな球根に毒持つ花だよ」赤、青、黄。 「先生、それは悪意でしょうか」
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紡ぐは景色の糸で僕を織る僕を導く紡ぐひとみ
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花散らし 頬を撫でるあの風を 僕の手中に収めたくなり
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いまきみのラインがくる気配がした スマホを見る今日の幸せ
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夜桜に映えし君の横顔を じっと見つめ みたらしを食ふ
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明日こそは花の便りを掴まえに南下してみる北国の春
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「ありがとう」デカフェの甘み溶けだして 誰かに言いたい今日という日を
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払うべき自動車税を払わずにファミチキを買い満たされていた
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遠巻きの我をいざなふ桜かな寄れば触れれば歌に酔ひしれ
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繋ぐ手のひらに書かれた「いつまでも」の消費期限を知らないふたり
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「いま電車?」 永遠に電車です 私は応答しない
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