バグってた 商品∶梱包 対比率 簡素化努めた ことを称える 
6
父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
18
夏物の背広を羽織ってちょうど良し 少しひいやり心地よき朝
17
目覚めると 隣に君の息 足元に寝てたはずなのに 寂しかったんだね
15
朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
14
あお冴えしえんどう豆をともに剥く母の指先ふと見つめおり
26
山吹の花をかはづと惜しむらむ春の終りの井手の里人
17
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ 季節ときは巡りて新緑の風 
17
出口まで「さんぽしましょ」と看護師の白き温き手 明日へ背を押す
27
報道に 節度なければ パワハラで 数多あまたあるはず いわれなき傷
10
夕焼けの 陽の矢射し  引いては寄せる 貝殻ひとつ 拾いてこぼれ 秋の夕暮れ
3
日の出前 空気の揺れと 鳥の声 住宅街は 気配に満ちて
16
最初から わたしのことを 狙ってた? 「確信犯」じゃん いや「愉快犯」
3
寝る前に 話したことを 振り返り ウケたところを 反芻して寝る
4
かんがえる なぜにんげんは かんがえる にんげんだけが なぜかんがえる
3
ポケットに賢治の詩集お守りに深夜は道の真ん中歩く
9
モノクロの 古き乙女の 写真から 初恋乗せた 荷馬車近づく
4
不慣れにて処置オーダーの入力を女孫めまごのやうなナースに教はる
5
心まで見詰め返して来るギリア愛する人に思い届けて
19
稀なりや心に燃ゆる蜃気楼やおら夢世にわが身いざなひ
20
今日くらい早めに眠れ、と愛犬の 気遣い受けて布団に入る /介助のために昨晩徹夜
19
カスミソウ優しく包み彩りの華々映ゆる春の晴れの日
29
初恋の寂しさ耐えて一日で萌えるカタクリ長き旅路へ
26
九州の男が堕ちる地獄にはご飯の準備する人はいない
9
キンセン花 命の捧ぎ萌えてなを慈愛果てなき道へいざなう
16
底を裂く尖る相棒ポシェットを縫って改良バージョンアップ
10
擦り傷の膝に手を当て塗る祖母のキランソウだよ遠き日消えず
24
離れてもハイビスカスを二人して育ててゆけば一緒と同じ
15
おはようの音を奏でるサックスの銀色褪せてセピアなる朝
21
いつ会える金曜日なら平気ねの文に溜め込むランチの笑顔
17