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ほんとはね おまえにガツン いいたいが 胸の内にて みそひともじに
14
見渡せば 勉強している友達の 意外に多いことの憂鬱
16
風呂桶を少し擦って洗ったと 威張り赦されるの小五まで /五十の大家は掃除もできぬ
10
単語帳を開く 何にも掴まらず 電車の中で大人になった
7
「キャンセル」の陰気な語感
厭
(
いと
)
わしく 「風呂スキップ」と我は言ふなり
15
忍び寄る人の憂鬱人の影ひとりじゃ生きていけないけれど
13
消えていく紅葉たちの命の火タイムリミット木枯らし吹いて
14
久しぶりに「ヒポクラテスの誓い」読み我が天職とステトを磨く
7
純情可憐な私は今日も君に会うためパフェを食べるの
7
フード越し風が鳴るのを聴いている星瞬いて流れて消えて
22
僕が好きと言うからには僕だけに赤裸々な心を覗かせて
6
推しと好きな人の違い 成りたいか傍にいたいのか
4
必要とされたかっただけです生きようとしていただけですどうして、
6
不透明ガラスの窓の
夕光
(
ゆうかげ
)
に塀行く猫の大いなる影
20
ある日にね 父が私に 大変だ 米が茶色だ それ玄米よ
12
吹く風に飛ばされ来たか庭の隅アシナガバチの死骸が二つ
23
玄関は吹き溜まりなり 帰り来て最初の仕事落ち葉の掃除
24
何事も実は笑いと受け取ってイルカになってジャンプがしたい
9
昔からよく聴いてたよ!っていう嘘が プレイリストもぐちゃぐちゃにした
4
孫六人 サンタのいる子もいない子も 振込人は みんなの
爺
(
じいじ
)
19
修正ペンで塗りつぶした一角がそのまま流れてくエンドロール
7
三十一の 言の葉
解
(
ほど
)
け 湯に浮かび 掬いては結い また
解
(
ほど
)
きたる
18
言葉では 表しきれん 君のこと いかに表す 君の魅力
6
あるがまま受け入れようか抗おか 加齢の波にゆらゆら揺れて
25
寒さ増し 形見の衣
纏
(
まと
)
ふ冬 妻の帽子と 父のジャンバー
28
蝋梅
(
ろうばい
)
の 花芽迎へし 山寺に 母の手引きて 歩む石段
27
海馬
(
かいば
)
てふ語を聞くたびに目に浮かぶ光る海原駆けゆく
天馬
(
てんま
)
17
8枚切り食パン&チーズに 薄切りの きゅうりを乗せて ツナマヨを盛る
13
暖かさ与えうるおい奪ってく安エアコンに苛まされる
8
凍ってる道がキラキラ陽を浴びて目を奪われる 危険は綺麗
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