多摩の空若き二人の夢の先 誠の武士へと立てた誓い
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春駆ける愛馬いっそう逞しく自ら掴む勝利の予感
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目覚めれば 何処から歌声 東風こちに乗り 聞こえ来るよな春の朝
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「触れちゃダメ!」カタンッと響いたピタゴラが狙う命は館の中で
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うそつきでかっこよくてかわいくて 時々泣いてるお前が好きだ
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貧しさを 愉しむ余裕が 豊かさで 豊かなことは 豊かではなく
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勝ち負けで 考えるのを やめてから ただの一度も 負けてない俺
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損得で 考えるのは 損だよと 計算高い 新人に言う
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ハスキーで音痴なくせに懸命に歌う卒園ハンカチ足りぬ
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保育園卒園式で歌わない娘が今は保育士になる
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無配慮の免罪符酒羨ましい 嫌悪を越して溺れ死にたい
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三年は へこんだままの ガードレール 並んだコーンの あかい葬送
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落とし込むギュッと丸めて泡に込めつつく烏がいない夜空へ
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うぐひすのはかそけくも春をまつ君が袖へとひとひらの舞ふ
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澱む空 ひとり迎える 夜や悲し 孤独とはつまり 緩やかな死
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桜咲き 浮かれ気分のそんな中 北国にまた雪予報あり
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四十路まえ練乳なめて歩いてる閉経はまだ春はすぐそこ
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長閑な寝室のような君の心も 二人で住むと狭くなるでしょう?
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ネガティブな 話題が多い 毎日で 桜の開花 貴重なニュース
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日の出見て 重ねる影で また光る 灰皿の上 重ねた夜風
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雲がまたかたちを変えて流れてくなににもなれないわたしを置いて
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無垢なまま過ごした日々はもう遠く大人になれないめだかの学校
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透明な空気を吸って今日もまた濁ったものを吐いて生きてる
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雨雲は埃でできているらしいとまじめな顔で告げる弟
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三毛猫の人形が僕を見つめてる 僕も悪いと思ってはいる
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ウメジロー 枝から枝へ 蜜の味 梅の香こぼれ 春はすぐそこ
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「弱音吐いちゃだめだよ」と言って祖父は小遣いをくれた。私は三十路。
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春彼岸実家に帰り墓参り桜は咲かぬが牡丹ぼたもちいただく
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明日にも花が咲くから見届けて貴方が魅せた桜みたいに
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フルートを教えてくれた貴方の背銀河の源流星を生むひと
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