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冬たどる春のうたうたうたふまにこよなきともは電気ヒーター
4
ついさっき嬉しい知らせ届いたの思わずちょっと小躍りしちゃう
14
財相がバブルな巻き髪こだわりて 女性支持者の嘲笑を買ふ
13
落葉
(
らくよう
)
や 一掃されど 道端に 積もり積もりて 秋を
描
(
えが
)
きぬ
24
宰相が眉毛の描き方変えたので 内閣支持率高止まりする(前より良くなった!)
12
群青の空 オレンジの屋根 白い猫 窓越しに見るまだ眠る街
9
寒いけど吐く息はまだ白くない 歩を速めればややも汗ばみ
19
コンサート予定に入りてあさぼらけ車中にひびく指揮小澤征爾
11
従業員出入り口から踊り場のけしき三日目多言語標語
13
山茶花を覆ふ枯葉の隙間から 顔だす一輪かくれんぼの笑み
28
近づかば ささっと飛んでこちら見る 嫌われカラスに遊ばる小春日
29
次々と 枝先飛び来るムクドリの 啄む柿の実風に揺れをり
22
一休はお釈迦様さへネタに詠み「嘘も方便」と笑ひ飛ばしけり
10
三人前 食えてなんとか 一人前 半人前が 当たり前に言う
4
その歌さ いい歌だよね 誰の歌? わかんないけど 母の持ち歌
7
朧月 ふっくらとして 満月の 近きを知るや パワー貰おう
21
野良犬を 見なくなったな この街も 吠えてもムダと 気がついたのだ
8
来月の ことなんだけど 来年の 一月と言う 残りひと月
7
煤汚れみたいと言われ猫の柄とても愛しい君の個性よ
11
天井を 鏡みたいに見つめてる なぜかなにかを期待している
5
タコからも 怒られたから サメ帰る 首傾げながらカニたちも帰る
5
王林がビール飲んでは「たんげんめぇ」こんな可愛い訛りにひかり
22
田舎者まる出しだから訛など若い時分は嫌いだったよ
25
中空に半月薄く張り付いて言葉足らずの帰路を追いくる
27
悪人に刺されて死ねたなら星座にして飾れるほどの結末
5
仕事する、あなたと話す、服を買う、明日も生きる、緩やかに死ぬ
6
窯の火を再び燃やし焚べる薪 炎を映す器を求め
17
僕もそう寂しい星になったから遊びにおいでよ手を繋ごう
14
言葉には正解なんてないでしょう そこんとこどう ねえ定家さん
5
息を吸う 乾いたなにかは喉奥に今も張り付く 欲するものは
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