この畳 汗と血と涙 しみこみて 狼どもの 古巣となれり
10
苦しいと思えば苦しネガティブ人 楽しく越えればポジピの宴
8
夢の色をした朝の中 好奇心のままに息を止めたい
7
新月の今宵の空を 埋め尽くす雨雲は 冬の街をきよむる
25
初甥の祝いに寄りて宝塚 冷めた街ぬけ雪の華舞う / 雪組真帆志ぶきさん
17
ほうれい線ひっぱり鏡にかつての私呟きたくなりアイラブユー
14
小理屈を教えてほしい照らす鼻もやもやしてたSF子供/トナカイ
18
の腹のたぎるマグマは鎮まりて妻は茶を飲む暁の空
24
湯気たてた丸ストーブの大やかん 加湿器ミストに消へし吾の昭和
28
大群の羽音を追いて空観れば北風彼方故山の威風
13
昨日まで ダメと言ってた 髪色が 子飼いがしたら ギリセーフだわ
3
目覚めれば 師走の空に茜雲 今朝の気温はマイナス3℃ 
22
今の時代練炭なんか買わないよなんでもかんでもコスパが命
5
自分しか食べることないスパゲッティ綺麗に盛っても誰も見てない
15
何回も 練習したにも 関わらず いざとなったら 肩も抱けない
9
真夜中に ギャン泣きしてる 赤ちゃんが ピタと静かに 不安がよぎる
8
年の瀬にふと思い立ちOSのバージョンアップで心機一転
8
新聞に キミの短歌が 載っている ボクと別れた ホントの気持ち
8
信号の青に急かされ歩く道 僕らはずっとエイリアンだね
17
バーチャルな 狂気に満ちた 地下世界 キミもわが子の 肌の色決め
4
売れてます 売れてないから 売れてます 売れてないから 売れてますいう
4
おみやげに もらったどら焼き 詰め合わせ 味噌あん食うやつ おったんかいな
3
半ケツで 納戸に紙を 取りに行く なにやってんのと 冷ややかな嫁
4
残業で 遅くなるなら 言ってよと 冷めた料理と 不貞腐れたキミ
5
母親が 酔って帰った 誕生日 ロウソクの数 去年と同じ
10
ほっとけない。その心配が傷つける。 あなたのプライド、私の身体からだ
7
冬なのに 季節外れの 暖かさ うれしいけれど そう続かない
10
このゴミが入れば明日は辛くない一回壁に当たって入る/ゴミ箱
23
瞬きをひとつする間に夜の帳たぐり寄せられ夢の入り口
19
濡れた石踏みて思ひぬ 恋も夢も しけたよ と眺む 夜半の月かな
12