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眠りから覚める合図や梅一輪開きて庭の色づき始む
21
樹々の間に小さく聞こゆはそら耳か優し調べは春の声やも
27
降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 霜柱踏みて待ち人来たる 灯り灯り 馬いななくや
2
ふき味噌の 香りと苦味のハーモニー 春の息吹を噛みしむる朝
22
ベランダにそそぐ
春陽
(
はるひ
)
の強さ増し庭の雪塊もちりちり昇華す
8
春寒(はるさむ)に 悔いることなし おぼろ影 陽射し影朧 夢かうつつか
3
春立ちて 花こぼれ散る 枝垂れ梅 おぼろ月夜に夜の影朧 去ぬ後ろ影
2
滝つぼに 梅の花 散る 樹つららの 雫したたり 梅の残り香
6
子の熱に眠り削りて添う母に 豆電球の明かりやわらに
23
応援と 寂しい気持ち 葛藤し 誰にも見せない 零時の涙
7
缶コーヒー ひとくち飲んで 深いと言う キミは笑うが マジだよ俺は
2
きみがいう のこったしろみは どうするの? のこったしろみに きみをかさねて
2
きみが3 しろみが4の レシピみて しろみのきもち わかるときみが
4
重だるい幕を開ければ花ばっかむやみに咲いてばかにしやがる
5
「やったか」と言ったばかりに残党の不安がわたしの寝首をかいた
4
「ダメな奴だ」と自分を呪う癖にようやく気付く夜/都々逸
3
「いつ帰ってもいいように」ドアのチェーンはいつも開いてる
2
霧ふきて 白きをまとう 冬立ち木 風の織りなす 雪衣かな
8
降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 霜柱踏みて待ち人来たる 灯り灯り 馬いななくや 春隣
3
山深の 雪解川 岩を噛み 薄氷弾け 春を待つ 紅梅の一輪
6
波がしら 引いては寄せて 泡となる 朝霧湧きて 磯小島映え 光さし 目覚むる海に 舟を出す 静寂(しじま)を抜けて 明日(あした)を拓かん
2
寒さ返る 囲炉裏火弾け 茅葺きの 峠凍てつき 月影冴ゆる 独り酒酌む
3
夕支度 お味噌ひと匙 溶きながら 三十一文字が ぐるぐる巡る
12
涙のち伝説だ5位からの大逆転だ金メダル「りくりゅう」
10
失った命のためにできることあなたがちゃんと幸せなこと
26
今日という
一日
(
ひとひ
)
薄めて飲み干せば 猫と秘密の台所ひかる
23
「おやすみ」と 喉を鳴らした猫の背に 魔法をかけて 灯を消すキッチン
27
届くか届かないかは関係ない手紙 宛先はあの子じゃない
6
公園の木に咲く花を撮らむにも曇天の下たゆたへる吾
7
わずか四十五分の体操もきつく感ずる七十五才
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