タンポポの枯れ花一つ抱き風に抗い踏めど揺れる自転車
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陽と風に 白き帆揺れど 船停めて 記憶綴りぬ 日本丸かな
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陽を抱いて 黄色ピンクのオキザリス 風と終待つ 故に恋しい
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薄氷の 弾け砕ける 春日和 淡雪溶けて 雪解川早し 岩を喰む  
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近づいた君との距離もいつの日か本当の濃度が薄れてゆくのか
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歳をとり生きているほど難解なこの世の摂理を教えてください
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母を送り父を送りてはたとせのやうやう溶くる春のゆふくれ
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溜息もすぐ湯気に変わるから今はさみしくないよひとりの露天
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仙道は 慌てないでと 言ったけど 白馬の王子は 道に迷った?
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泣きながら夜道を歩いた人にしか見れない綺麗な星空がある
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夢路にて 今亡き母と笑い合い 時間ときが戻りて こころ満ちる夜半よわ
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窓際に住み着く天使は微笑んで美味い飯屋を教えてくれる
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診断書に脂肪肝と書かれて腹の肉をつまみ月に向かって「ごめんなさい」
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トモコレの世界の私は現実の私より本能に生きてる
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洗面台の横 ちいさなスポンジ 30年後の自分
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左手薬指 光るそれは恒星
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薄墨流し 山の端おぼろ 桜散る 春を惜しみて 泣きしたたり  雁落ちる
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マウントに馴染まぬボランティアなれば柳に『スルー』の風を吹かせて/自治会にて
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日曜に月曜からを指すときに今週来週どちらを使う
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沈丁花の香にさそはれて庭見しに花ならずまだ蕾にてありき
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初夏のな 暑き日差しと 進む季節とき 寒き心の 雪解けを…待つ
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海峡を白波砕き連絡船みるみる迫り揺れる波止場に
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夢で会う秘術を知りに通ひける名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもかな /025/100 三条右大臣
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曇天と紺色の海を眺めてさ 海風にそよがれていようよ
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鶏の 声に目覚めず きじの鳴く 哀しき声に 朝焼けを知る
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穢れた世嘆く事も「ジャッジ」だと 私の失意はジャッジされる
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ミスチルの『楓』がふと聴きたくなって独りで歩く夜の国道
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正解を英語でなんて言ったっけ?「政界?」と聞く母がかわいい
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黒月曜幾千回と繰り返し ヘーキになるのが大人というもの
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天国の番人ふたりで蹴り倒しきみは現世へぼくは地獄へ
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