昨日さくじつの 白花蝋梅しろばなろうばい 思い出し  生成きなりのシャツに 袖通す今日
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舞い戻る不安と発作日常がゆらりと揺れてグラグラ足元
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傘鳴らす 雨音は腑と しづまりて 凍へる夜さり 初雪の帰路
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科学的根拠はないけどこの先もあなたはわたしを好きにならない
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ぬくぬくと 毛布にくるまり 我が愛猫 どこで過ごすの?寒波の野良ねこ
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本当は極右か極左に行きたいが 大人げないので中道を行く
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教室を 隅まで照らす 太陽は 帰り道では 陰に甘えて
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日暮後に 微笑ほほえむ月は 足早で 冬の星座に 席を譲りて
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曇天をかき分けてゆく白鷺の 羽毛の如き初雪ひらり
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合唱で 声出てたたねと 女子が言う スカした俺は 普通だと言う
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大寒を過ぎらば直に春の立つ暦めくりて早に春待つ
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大寒の 睦月の夜に震えつつ 遠き灯りに家路を急ぐ 
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告白のためらいに似て初雪の降り止みしばし漂う風花
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睡眠を導入してくれなくなった 薬も鬱になったのだろか
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眠れない眠れないから何かして上手く行かずに追加の眠剤
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例えれば雪に倒れて死のうとも見つけてくれたらそれでいいから
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イメトレは馴染みのOLDだるまでワンショット此岸しがんはしのちびたベンチで
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あふれ出る 想いを胸に 押し込めて きょうもあなたと ともだちの振り
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僕は面接でこう言う 私今 恋、しています。叶わないからです
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さはさりながら一介の今際いまわきわに行き暮れて海猫ひとつ映る影なし
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いつもより 雪が少なく 雪かきも 楽だと言った あれは嘘です
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アジェンダを回す社会に中指でEnterクリック 就活終活
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白でも黒でもない恣意のグレー 上から全て塗りつぶす虹色
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短歌とは レゴのようだと 腑に落ちて また今宵も カチカチ組み立つ
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噛み跡も 膝の温みも 愛しくて 奪い合え僕を、なんてみている
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甘噛みは 子どもの遊び この膝の 温もり知らぬ おまえ人間哀しき
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「髪の毛を自分で切れるものですか?」「無敵のダイソーすきカミソリで」
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その腕に甘噛みを許されしは我 あんた毛玉の役目じゃないんだから
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福祉課の訪問の今日ドア開けて「あっ!」と視線は私の髪の毛
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三が日 休まず部屋に こもりつつ 励んだ孫に おめでとうの報
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