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賑わいは跡形もなき宅地にて二度と戻らぬ優雅な香り
7
曇りでも混む週末よりマシかもと桜並木をゆっくり歩く
12
「ジャガイモの芽出た?」「三本な」楽しげな会話を聞きつエアロバイク漕ぐ
23
菜の花に降りしきる雨車窓より眺めつ向かうデイケア施設
22
恋人が残していったセーターの残り香悲し箪笥にしまう
12
出会わなければ 良かったなんて 思わない そんな別れが また一つ
11
落ち椿池や山辺を赤く染め春の草花静かに悼む
9
桜綺麗だねってそれぞれ報告する桜綺麗ですね
4
八十で初婚の叔父に若菜摘む
(
君がため 春の野にいでて 若菜摘む
)
我が衣手に雪は降りつつ 15/100 光孝天皇
8
綿雪の 地に落つる間に 牡丹雪 独りゆく 雪の足跡 振り返り
6
すくすくと
生
(
お
)
ふる土筆の愛らしき
小
(
ち
)
さきからだに春宿らせて
24
音曲
(
おんきょく
)
に 詩歌に絵にと
謳
(
うた
)
われし 桜は生きむ 時代を超えて
23
林檎の真ん中射抜くごと詰られて わかってる恥じているよと胸の内で/其の二
4
真ん中を射てしまうのは怖くて 少しズレてる自分を装う/其の一
7
うしろ髪 しなやかに揺れ 匂い爽やか 恋の旅路は 風のみぞ知る 春の夢
3
タンポポの 黄色一色 日溜まりに 咲き綻ぶや 坐して酒酌み 草枕
6
友とランチ 応援めしと 決めて行く 聴くだけでよし 頷くだけでも
12
どこ行くも 見上げる空は 曇りつつ 晴れの日ばかり 詩歌生まれず
15
蕾には期待と希望 咲く花にチカラ貰えて人は優しい
13
コンビニも 一足先に 春越へし 店先には 冷し麺の
幟
(
のぼり
)
29
低空で群れなし鴉が飛んでゆく 夥しい羽根歩道に散らばる
6
金曜の夜のサイゼリヤ。混んでいる。それは皆、誰かと一緒だから。
5
黙礼し征夷大将軍のふと気まぐれに吹いた紅い口笛
6
堕落した兵士
容貌
(
かお
)
から溶け出して空に瀰漫するチェシャ猫の
眼光
(
かお
)
7
世間には口にするより大切な事があるので切除する舌
6
絶え間なくネクロポリスの風が吹く非現実ならボタンひとつで
5
つづら折り 峠越えるや 朝陽射し 白雲走り 日高く昇る 黄色一色 向日葵の
5
不死鳥の羽根を毟れば一億の回虫死して生の爆縮
7
ケンカ中 脈絡も何も「サボテンを 枯らすなや!」って なんで今それ?
6
仕事での 桜の名所 視察には 誘惑多く 空腹続く
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