ちま猫ちゃん けさも にうにう牛乳 のみました ごっきゅごっきゅと いいおとたてて
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護るチカラ この手に宿れ 月光よ 月よ星よ風よ 無限の力を
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寒い朝深めにニット帽被り首を竦めて猫背で歩く
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寒空さむぞらに 風に叩かれ 舞ふ紅葉もみじ 我も叩かれ あかぎれ痛し
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講堂の時計の灯りが月のごと 大隈通りは人影もなく
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乱れ髪 待っていたら 固まった笑
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かまびすし駅のホームのベンチにて むしろ静かな心地で眠る
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木枯らしにイルミネーション寒々と分倍河原のまちは眠りぬ
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残余てふ時を数える年の暮れ 「忘年会」を誘う罪びと
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五円玉 穴から覗いた幸せは 蝋石・チウインガム・紙芝居
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公園のならの落ち葉の乾く音もオレンジ色に染まる夕暮れ
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友の妻ギラン・バレー免疫暴走で夭折す げに恐ろしやワクチンの痕
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七十九歳しちじふくのMRIを「完全に正常だ」と言ふホワイトハウス
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降車せしホームにて腑と見返りぬ ひむがしの十三夜の視線
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朝焼けの グラデーションに 言葉なく 絵画のごとく 空に描かれ
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失言のかたちを借りて本音漏る「そんなことより」「どうかんがえても」
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良く見らば水かさ少なき川ノ辺のヨシの隙間で何見し鴨よ
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冬に入る 狭庭のモミジ葉を落とし 敷き詰められし絨毯の赤 
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他人の目 気にせず自分を 貫いて 三十余年 白ブリーフ派
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宇宙とか 詠んでおいたら 壮大な 歌作れると 矮小思考
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うろうろと キミの瞳に うつろうと したけど今日の キミの目はうつろ
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明日から 子供の頃をやりなおして あなたみたいに息を吸えたら
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一等星 煮詰めて冷やし音楽をきかせてみたら君になるだろう
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果たしてねこの時期にやる祭りがよ熱量を放ち雪をも溶かすか?
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お疲れ様雪が降ってますお疲れ様その後に続くこちらはを待つ
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寒き夜 湯気は昇りて ぬるき湯を  追い焚き使い 冬は長き湯
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どなしたん 大丈夫やでここにおる 水の吾は 何度も君に掬われた
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ふたご座の 流れ星だって見たかった 目の前にいる君は遠い星みたい
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銀色の 顔ばかり溢るこの街に 今年こそはサンタさん みんなをHappyにしてよね
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細胞を ちぎられ検査に 回されて 吾も細胞の 塊と知る
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