幾たびも神戸に行きしボランティアやはり要るなと携帯電話けいたいを買う/亡夫
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スマホから指を離してひらがなの「やすみ」を飲み干す土曜のひかり
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湯気の向こう誰の期待も届かない場所としてある朝の珈琲
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八戸ノ里やえのさと 季節はずれの温い日に 司馬の書斎の小庭を歩く(司馬遼太郎記念館)
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光る紅鮭が2切れウネウネのコンクリートジャングルを祈るように泳いで
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同じ家の並んだ街を寒風と過ぎれば暮るる人参畑
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他人ひとからの言葉を借りてつらつらと君の道など説けば星雲
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だ寝静まりぬ黎明れいめい 阪神を襲ふ震災 忘るるなかれ/一・一七
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トイレ行き夜具り直後に大地震幼時の記憶鮮明にあり/阪神・淡路大震災
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蛍光灯消す事出来ずに寝る幼時心をえぐる地震の爪痕
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本棚の上から 広辞苑落ちてきた あやういところで 頭には当たらず>震災の記憶
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ひたすらに亡き人読み上げTVはこの中この世去る友泣き崩す母/阪神・淡路大震災
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昼前に 少しブラブラ パン屋まで ドアから匂い 食指が踊る
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親なんて自分を棚に上げないとできないものとつくづく思う
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母さんも昔は子どもだったからうざいと思う気持ちもわかる
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直下型宙舞う記憶脳裏には夜具しがみつき成すすべもなく/阪神・淡路大震災
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二十歳なる光の殻を脱ぎ捨ててゆく背なまぶし 息子(むこ)に幸あれ
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好きな子がくれた塗り絵をに寄こす「きらわれたくないからもらつた」
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父は言う 大変だったと あの地震 知らなくても 思いは馳せる
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目が覚めて 時計を見ると 十時過ぎ 珈琲淹れつつ のびのび背伸び 
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採血のあと 痛々し ちま猫ちゃん 3.9キロ もっと食べよう
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受験生共通テスト今日本番後ろ姿が凛々しくて
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父親のトイレ見届けさあ寝るか矢先のニュース31年/追悼阪神淡路大震災
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レアアース 「類まれなるこの地球ほし」と訳してもよし 宇宙的には
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蝋梅に見惚れる吾に枝を切り薫りがいいよと手渡しくれる
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もう後も ないまま告げた 別れにも 彼女は一人 背を向けていた
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土曜日の朝は フルーツ2種と決め りんごとみかんで 気合いを入れる
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ゴミ捨てを ねこが じーっとながめてる ようじ用事はなあに どこでねてたの
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このGはGoogleのGなんだってひとつかしこくなったとキミは
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もし生まれ 変わって やりなおせるなら 高2の夏の パーマは止める
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