温度より風の強さが大敵と睦月に散歩の吾思うなり
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新玉が 産直市にすまし顔 外には真白の 紙吹雪舞う
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言ったから にはやらなきゃと 言い聞かし 自分を鼓舞す やる気スイッチ
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持病有いまだにマスク外せないだのに日に日に増える口紅
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髪の長さに宿る月日が目を合わせなくても同じ酢豚をつつく箸は向いて
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穢された記憶は消えず白かった 過去の光が私を殺す
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庭のに黒く汚れど溶け残る あの雪みたく私れたら
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「もう少し遠くまで行ってみようか」 セルフレジにも言い聞かせてる
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きもちわるい こわい かなしい 喪失は綺麗になれる手段じゃなかった
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どこまでも追いかける覚悟 きみを見て一喜一憂しているうちは
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エアコンの温風ならずフィルターを開けてビックリ埃の山で
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Wifiの 調子が悪い 身に染みる AIなしの 我の無力さ
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変わる世も変わらぬ我もいずれ散る 霜柱張る地面に溶けて
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物忘れ酷くなったと嘆く友お互い様と言って慰め
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霊峰を目指す峰道 叫ぶ風 眺めて死すな登って死ねと
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娘等が 巣立った後にタイマーの ありがたさ知る夜更けの帰宅
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大寒も三寒四温をくりかへしいづれめぐらむ桜花爛漫(医師脳)
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ひょんなこと からはじまって ひょんなこと ばかりで生きて ひょんなことで死ぬ
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嵩高に積まれる雪を眺めては大きイチゴをひと口に食む
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目の前の優しい瞳は恋の華「バッタリ会えたら」今日だけ浸り
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暖かき診察室をはしごして出ずれば昏き街は大寒
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たまらんなぁ喉元通る黄金の泡の刺激で疲労回復
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若き日に収監されし友は今介護の仕事に日々を頑張る/学生運動にのめり込み
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足るを知る 削ぎ落とすのも 心地よき でも無駄という 余白もいと
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ぬか漬けで 白飯を食む 冬の夜 漬けたわけでは ないんだけれど
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穏やかな優しい曲を選ぶ朝 寒波と頭痛は一緒に来るから
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冬の家事 動き出せない朝 まずは熱い紅茶で内からぬく
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探しても あなたの中には もう居ない 半年前の 綺麗な私
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鴨一羽放水路を流れゆく 10分で呑むロング缶の酒
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大日の沢越え開く眼前に 越後三山白く輝き
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