降りそうで 降らぬ天気が じれったい 嵐になれとは 願わぬまでも
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髪を切る前の入念なる打ち合わせ こころの澱もバッサリと
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痣さえも愛おしいのだ自分ではこんなところにつけられぬから
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リンゴ酢のサイダー割りをぐいと飲み シュワシュワとした一服の涼
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食欲はないし噛むのすらめんどくさい、もずく酢は飲み物ってことで
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実家から持ち帰りたる金平糖 昨年のお盆のお供え菓子よ
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インド綿 記憶を頼りに手洗いし お昼はハワイアン ガーリックシュリンプ(ファミマのハワイ。ラス1を見つけてきてくれた店員さんお姉さん、あの日はホントにありがとう!)
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煙の糸ほどけて揺れる唇に横顔涼し青浴衣の君
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脳内の基本ソフトのサポートが終わったような時代の流れ
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他人よりひと足遅い盆休み、もう少しだけ残ってくれ夏
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この人は赤ちゃんフェロモン出してるね 散らかし放題 周りがフォロー
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「もう時効だよ」と話している笑顔 どうしてあなたが決めているの?
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ひやりとした薄茶が見る私は白亜紀から流れ着いた
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憧れの凛と座った小麦姫 今も見習い背にはもたれず
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焦りますか 私が誰かといるだけで 手放したのは あなたなのに
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ドジャースが勝ち切った朝はなんとなく 穏やかな自分になれる気がする
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滅びゆくその日はきっと猛暑日で 冷凍庫に置く大事な想い
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暗がりに思い切り手を振り返す そこはもう昼じゃないけれども
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急降下稲妻大地にキスをして夕暮れ婚姻譚の始まり
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対となるグラスに挿したひまわりに見せつけるビール また夏が逝く
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雨穿つ宵と炎天、アスファルト ぺトリコールと誰が呼んだか
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地獄釜閉じてしまうな疾く逝くな夏場の厨は鬼とて堪える
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川上に高足立ちてる鷺の差し足歩くそのたたずまい
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時々は笑って欲しい父の遺影あの世とこの世の境なき盆
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甥が姉 姉が父から借りている 包容力がマトリョーシカ
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ぐにゃぐにゃに曲がったきみのiPhoneが映し出す新しいパラダイム
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猫吸いは ほんに心が癒される わずかな匂いのちがいも一興>おなじゴハンたべてるのにね😸😸
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橘も 檸檬も茂るヴェランダで アヴォカドだけが萎れてしまう
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夜明け前目覚める 老いの楽しみは 明けの明星 蜩の声
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買い出しでからのやぐらをながめ見て夏祭りの風お勝手で聴く
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