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劇薬の ごとく広がる 憎しみは 甘い蜜より 早く脈打つ
9
夕暮れの薄青き空ひんやりと三日月浮かべさよならを言う
11
なまぬるい涙にまみれ目を開ける夢のつづきはもうみたくない
6
一人では 立てぬ背骨を 寄せ合って 「自立」のふりする 群れの醜さ
9
新たなる
試練
(
やまい
)
に心ざわめいて
春風
(
かぜ
)
はこんなに暖かいのに /夫
27
老いて老うまま生きんとすれど 足掻く心は未だおさめ難し
15
今晩の月と 短い連絡を 仕事終わりに見てほしいです
6
「カップ麺食べると早死にしちゃうのよ」言いながらカップ麺すする先輩。
13
弱虫めお前のことは無視したり責めたりなどもしてはやらない
9
道連れがなければ死ねない弱い僕を赦してください行きずりの人
9
学舎
(
まなびや
)
を巣立ちぬ我等に 贈られし鉢植パンジー 門出の祝ひ/小学校卒業の日
27
夜
(
よる
)
降
(
お
)
りて オリオン低く みなみ空 誰かが云った また来ん春と
15
藤壺の花の重荷と伏す影の深きを君は踏みて行くらむ 〈題詠 壺〉
9
花や木々 空の蒼さや風さえも
短歌
(
うた
)
詠み
初
(
そ
)
めし日々変わりゆき
23
珈琲の向こうに君の笑い顔 世界をちょっと許せてしまう
23
伸びる雲 夕日隠して 広がるは 十五の頃に 見た青い空
9
ミサイルが空を裂こうと、庭先にブルーベリーのひかりは伸びる
25
抗うに 嗤う豚にも 睨むなら 蓋し少女よ 人間であれ
5
赤触手 身を委ねるは 愚かな
娘
(
こ
)
嬌声響く 苗床の部屋
4
カッターで青い画用紙切るようにツバメが一羽飛んでいく朝
27
絹の雨 しなやかに降り 朝霞 濡れて色濃き 野辺に咲く花 香こぼれて 乙女ときめく
3
すべて嘘 この世ははりぼて悲しいね そう言いながら今日も着飾る
9
この間夜逃げした中国物産店。お店の奥に佇む仏像。
5
飽和した しゅわしゅわブルーのびい玉に しつこく残るキミの分度器
4
もしも選べるとするなら死ぬときはあの夏の海に身を投げたい
4
じーちゃんとハイタッチすると孫が言いウインド下げる息子の背中
19
ボイルイカ我の旨みが欲しければ海まで来いと白く横たえ
16
空腹のこの喜びをたれぞ知る飽食牢を釈放間近
9
フォークルとトワ・エ・モアと赤い鳥 プレイリストはこれだけでいい
14
晩年の母 慣れぬ手つきで
嬰児
(
ひまご
)
抱き ひろがる笑顔最後の写真
20
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