明日こそ 明日こそとは言い続け 明日が来ないと 知ったその日
8
それぞれに持ち主の子の夢色に染め上げられているランドセル
10
ゼロ地点スタートライン駆け抜ける 稲妻みたいに君とふたりで
4
王子様 私をキスで 目覚めさせ そのまま息を 止めてはくれぬか
7
天が泣き 数多の王が集う夜 命は再び地へと還る
5
リアタイで連載読んでた漫画とか今更アニメ嗚呼懐かしき/奇面組・昭和55年~
8
ノーランの映画みたいに後ろから歌集読むのが好きなんだおれ
6
初恋に再会したらばあちゃんの愛はしつこく「めちゃくちゃいいね」
9
床を這う黒い稲妻どこいった 殺虫剤を構えびくびく
6
(簡単に言えないけれど大好きな貴方とお揃いでいたいから)元気!
4
くたびれて 酢を求むるは 道理なる 美酢みちょをあいにく 切らしてをりぬ
18
仏が手ですくった中に我らゐて君がほくろの眩しさを知りぬ
7
十年をひと昔とする傲慢を知らず始めしふた昔前
15
雪道を「洗濯板」と喩へても若いナースに伝はらざりき
7
お気に入り プレイリストは 今もまだ 君が鳴り出し 胸が春めく
7
初詣 君との永遠を 願いてし 大学入試 七日前かな
10
ない袖は振れず なおさら触れもせで <詩的飛躍>の 得難きにほい/改
13
よく知っているけど 未だにスマホでは打ったことない言葉:『巻き尺』
5
「おーいお茶」妻に呼び掛けてたなんて 今は爽やかオオタニさん
11
長年の 友の観察 鋭くて 胸にしまった 想いつぶやく
18
『愛してる』 それだけでいい それなのに あなたの目には 私はいない
5
実家にて 調整役を 降りてみる 波ありつつも 終わり良しかな
11
本当は明後日食すものらしき体の暦がしるこ欲しがる
11
二人きり向かうちっちやな宴なり喜寿を迎えし夫をことほぎ
24
月見し夜 漱石を借り 「月きれい」 君は我見て 『百倍綺麗』
6
じっと待つハシビロコウの気分なり 遅読愉しむ夫急かせずに /本をシェア
25
旅立とう道連れもなく金もなく明日だけあるあの日のように
5
暖房の部屋の窓際ピキピキと氷の城のような冷気よ
25
母が逝き未だ悲しい涙出ず葬式欠席後悔もなく /悲しき現実
27
結露、結露 滴るしずく拭えどもパッキンの黴ニタニタと黒し
11