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雑踏の中で光になりかけたのはあなたのせいよ

目が慣れてきた人たちから少しずつ閉まる1ピースの光でした
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盆栽の舎利抱えて歩けば足元で目を合わせる椿の欠片たち
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新しい靴で立春の地下道走れば落ちてる梅味のハッピーターン
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てんやでラバーソウルのジャズ流れて戻る電話越しの虫歯
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銀河に投げた愛が流れ星になって私の網膜を彩るまで
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草原で春風がレジャーシートを突き抜けて今日は小さな祝祭日
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宇宙にレモンを絞ったので今日は星がよく見えることでしょう
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YSLのシャツを着て俯き笑う君に横切るかつて見た鹿の群れ
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薄氷の上を運命線を掴んで歩けば遠くで法螺貝が鳴り響く朝
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髪の長さに宿る月日が目を合わせなくても同じ酢豚をつつく箸は向いて
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光る紅鮭が2切れウネウネのコンクリートジャングルを祈るように泳いで
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あげた花を枯らさないあなたとの間に流れる音量よこのままで
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黒鍵の栞が奏でる最終楽章 仕舞われた棚に余韻は残って
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「あ、蜃気楼」って言った瞬間に冬が来て持ってたアイスが溶けません
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仏が手ですくった中に我らゐて君がほくろの眩しさを知りぬ
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カントリーロードと追風 いつか全部持って帰るまでお元気で
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月の芯に隠れる赤色を握ってどこまでも 新鮮な足は遠く軽く
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長く眠っていたフキノトウが春を思い出して立ち上がれば雪はにかんで
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古びた学舎の割れたガラスに映る私の目にこの街の栄華は続いて
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冬のセピア色の高速に句読点みたいなひこうき雲が遠さがって乾く
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殺伐とした砂漠の中で君は雨水のようにたまって頬を濡らす
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またねがない部分にある卒業 枝分かれの影にいつかの愛は潜んで
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夜中に見る何年も会ってない友人の毎日の足跡に少しの承認
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整理整頓してるのに無重力空間だから雑に見えてしまう愛です
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君がメトロノームだから僕はジャズにもクラシックにもなれる
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見てしまう今より遠くに投げる未来 流れる川はいつもここに
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湖に眠る木もかつて名前があって今は子供たちの家になっている
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生きづらいから表現する居場所を作る親知らずだって抜く
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半分透明になって人の夢に生きたら獏と呼んでください
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どんなに考えても3分後には忘れてしまう僕たち遺伝子の乗り物
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