樹懶 じゅらい
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すぐにジャングルになろうとする庭と格闘しています。なので、花・樹木・月などの歌が殆どです。Amazonで
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妹と 菓子贈りあう 亡き父母の誕生日やら 敬老の日に
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街角の 南天の葉も色づいて さらりとそよぐ 秋が嬉しい!
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小糠雨こぬかあめ 夏に疲れた心にも 肌にもひんやり うるおいくれる
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稲妻に 一瞬うかぶ輪郭は 知っているもの? 視えてよいもの?
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停電と 雷鳴の中 稲妻でトランプゲーム 懐かし記憶
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青天の 霹靂へきれきそらを引き裂いて ほとばしる雨 夏押し流す
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道端の 百日草ヒャクニチソウは鮮やかに 夏を謳歌おうかす 終わらぬ夏を
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旧暦と わかっていても興ざめな 菊の節句に三十一℃ :温暖化バージョン暦を切望
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月光で 金の反物たんもの織り上げて 宇宙そらゆく舟の帆布ほぬのにしよう
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羨まし 山のの友 ふみ寄越し 冷房なしで眠れる日々と
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大雨の 明くる農道のどかなり 草地に池が 牛・鷺・あひる
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溜めに溜め 降らす土砂降り容赦なく 龍神様は加減を知らぬ
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待ちわびた 熱冷ます雨やっと降り ほっと安心 とろとろ眠る
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ジャスミンの 伸び放題に伸びる蔓 圧倒的に輝く生命いのち
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秋の服 選ぶ愉しさ 雲はまだ 夏の形をしているけれど
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ふと思う 防災リュック点検し 生き延びる理由わけ 今更ありや
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昼の月 二百十日の青空に 上弓張かみのゆみはり 白くかすかに
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待ち遠し 柿・栗・秋刀魚・茸たち 暑さ戻って なおさら恋し
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暮れかけて 行きつ戻りつ飛ぶ蜻蛉とんぼ 浅葱あさぎの空に弦月さがす
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秋めいて 庭の草花種落ちて 雀ついばむ 雨は降らない
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テーブルに 青い小さな黄金虫こがねむし 「夏」のパズルのピースのように
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水捲くと 待ってたようにやって来る 散歩の小犬 足裏冷やす
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ご近所に見慣れぬ家が? 雨降らず 蔦が枯れ落ち地色が見えて
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懸け残る 夏の祭りの花飾り 秋になれない商店街
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八月は こうも長いと思い知る 草臥くたびれ果ててパフェの夢見る
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日暮れ前 雉鳩きじばと鳴いて挨拶を 帰ってきたなら秋ももうすぐ
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長い夏 かわいた庭が慈雨を待つ 如雨露じょうろのかげの立羽蝶タテハチョウ
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帰り道 おしろい花は夕化粧 誰を待つのか 虫の声する
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靄もやと どっちつかずの季節ときの中 二十六夜の月も見えない
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まだ青い 狗尾草エノコログサが ゆらゆらと 秋は遠いか 熱残る風
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