樹懶 じゅらい
3
12
投稿数
71

すぐにジャングルになろうとする庭と格闘しています。なので、花・樹木・月などの歌が殆どです。Amazonで
歌集「テラリウム」販売中です

争いは 絡まりあって ほどけない つる草ならば 美しいのに
11
夜市う うつつと異界 滲みあう 迷わぬように 鬼灯ほおずき買って
11
オレンジの 凌霄花のうぜんかずら 絡みつく 息つまるほど 濃密な夏
9
笹船に 金平糖を ひとつ乗せ 銀河に着けば 星になるかも
15
花火見るたび 考える これこそが 火薬の正しい 使いみち
10
その色を なんと呼ぼうか 夏の海 自慢するよな トビウオの群れ
12
相談に そっぽを向いて 鼻ならし 髭をなでつけ 尻尾をなめる
7
遠雷に 醒めれば驟雨 うす紅き 午睡の合歓ねむよ 火蜥蜴ひとかげの夢
10
ねむの花 ねむの葉の上 ふんわりと ねむの葉の下 光ふんわり
11
葉影さす 昼寝のたたみ 「びわ」と云う 響きも旨し 風吹き抜ける
8
日盛りの 緑したたる 蝉しぐれ 麦藁帽子に 青いリボンを
9