Utakata
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樹懶 じゅらい
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すぐにジャングルになろうとする庭と格闘しています。なので、花・樹木・月などの歌が殆どです。Amazonで
歌集「テラリウム」販売中です
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降りそうで 降らぬ天気が じれったい 嵐になれとは 願わぬまでも
17
蝉たちは 命懸けとも 生きるとも 思わずに鳴く 夏の終章
17
ぶどうの葉 郵便物に まぎれてた 差出人は 狐か狸?
19
送り火の 煙流れて 盆も過ぎ 夕空涼し
風船蔓
(
フウセンカズラ
)
17
「一日無事に過ぎますように」 ぜいたくな願いなのかも知れなくて
14
ぴょこんと跳ねて 遠ざかり 間をはかる ハエトリグモの愛らしさ
12
両腕いっぱい
槿
(
むくげ
)
の花を くれた隣人他界して もう家もなし記憶だけ
11
段々と 遺品整理が進んでも 彼の靴下なぜ捨てられぬ
10
鉄路沿い 柵に巻き付く あさがおは 目も覚める青 その健やかさ
17
しその葉を一枚残さず食べたのは どこのバッタかキリギリス お盆でなけりゃ許しておかぬ
14
愛用の センスの悪い マグカップ 射的の景品 あなたの遺品
19
目を閉じて ただ雨音を 聴いていた 大丈夫だと なだめるような
15
二人で行った色んな町に どこか似ている知らない町を 独り彷徨う 夢ばかり見る
10
猫の耳 ぴくんと動いて 薄目開け 面倒そうに 片手で伸びを
15
新品の 八つ手の葉っぱ 初めての 雨を
弾
(
はじ
)
いて 楽しげに揺れ
14
陽の位置に 追い立てられる こともなく 洗濯もなし 雨の休日
17
濡れた
羊歯
(
しだ
)
想いはめぐる ジャングルや 恐竜たちが 群れ行く大地
13
その昔 四季と云うもの あったのだ 教科書に載る 時が来るのか
17
墓前にて 迎え提灯 火を入れて 寄り来る蝶に 母かと問うた :青山田歩歩様 私も三年前母の新盆でついこんなことを
14
眠る猫 だんだん伸びて 長くなる とけてほどけて くてくてだらん
14
耳元で 風鈴ひとつ 鳴らしては 眠りの中に 風を呼ぼうと
10
西空の 雲
金色
(
こんじき
)
に
綾
(
あや
)
なして
シャングリラ
(
桃源郷
)
への 地図
垣間
(
かいま
)
見せ
8
炎暑の街は
人気
(
ひとけ
)
なく
百日紅
(
さるすべり
)
花火のように 咲いていた
13
朝の庭 プリマドンナは 白い百合 露草たちが 群舞を務め
9
通り雨 きれいさっぱり 流し去れ ほおずき苦し つぃと吐き出す
13
祖母は憎んだ 彼岸花 末の子の 戦死を聞いた 花の中
14
庭を掘る 海の
余波
(
なごり
)
か
殻鮑
(
からあわび
)
螺鈿
(
らでん
)
の虹で
土塊
(
つちくれ
)
飾る
12
狐の嫁入り てんき雨 駆け出して 化かされついで 虹さがす
10
氷のようなプリズムは 行きずりの
祭
(
まつり
)
屋台で 買った虹
5
分不相応 手もかかる されど尚 彼が愛した 庭だから
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