Utakata
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まるや
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日常短歌と創作三国志短歌
秋風に揺れるとばりを押し入りてあなたが落とすわたしのともしび
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冬のみちいい感じの枝みつけたり石ひろったり葉っぱふんだり
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のびるねこ脱いだコートに未読の本つぎの地層がいよいよソファか
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肩の荷の重さ変わらぬ行き帰り徒歩10分のまちの図書館
9
高名な歌がいまいちピンとこぬ我にはいまだ訪れぬ秋
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ぴんと立つ耳のうしろの毛を撫でる画素数低き犬の思い出
10
指先の手応えでわかるこれはガチ約束されしチーズケーキ
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透き通る花がほころぶ晴れの午後カフェラテの向こうはじまりの章
8
約束はしてないけれど大丈夫あなたを待つわ地獄のほとりで
4
書けはする書いてしまえば書けているなんにも懸けていやしないまま
3
骨を断つために斬らせたきみの肉ぼくが集めて焼いときました
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事務机軽々しくなる引き出し音今日まで弊社明日から御社
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父母見上げあるこうあるこうせがんだ日いまや叱咤の歩けや歩け
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冬を告ぐこたつとみかんと北風と少しも減らぬボトルの麦茶
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切り撮ったあの日のかさぶた幾重にもめくれば溢れる鮮やかな赤
7
あの子なに?どういうつもり?聞いてるの?知らぬ存ぜぬわたしが仏
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やうやうと白くなりゆく生え際をガーゼの如きバスタオルで拭く
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花は散るつぼみの首は地に落ちる墓標に眠るこころ守って
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だれひとり知らぬ秘密を抱え逝く墓標にぽつり恋の花咲く
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ほんとやだ!顔も言葉も大嫌いなにより不快な
うしろの絶壁
(
反骨の相
)
7
愛さない慈しまない守らないただそこに在れわれの明星
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そばかすにケシミン塗っておまじないどうかご加護を小林製薬
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過ぎた日のあなたの笑顔好きだった思い出すのはすべて横顔
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秋風に呼ばれて果てるながれ星いのちは続くせかいは続く
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見えなくて手の届かない場所にいておまえの温度に殺されるから
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あなたなどあのとき殺すべきだった私の心はもう殺せない
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苦味避けコーヒー店で紅茶飲むわたしの味蕾は甘やかされて
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ティーラテとチーズケーキの甘き日よかかと地に着くいまやむつごし
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死でさえもふたりを分かつことはない右だけ折れた寄り添うヒール
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未読無視キメて音漏れSpotifyロフトベッドで空城の計
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