まるや
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日常短歌と創作三国志短歌

わたしたちうまくやれるわ そこらじゅうクリームまみれになったキッチン
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一度でも夢で逢えたらほんとうの気持ちをおしえて 腕の中のきみ
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アマプラが教えてくれる昔きみと千円で観た映画の結末
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年月は欠けたグラスを治癒しないセロハンで継ぐ母の手を真似て
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月なんか見上げなかった あなたさえきれいだねってつぶやかなければ
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忘れたいこと忘れたくないことの合い挽きをつなぐ粉々の感情
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昨日まで背景だったきみがいまぼくを見つめて 駆け込んでくる!
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糖尿の赤松さんが差し入れる手作りのチョコブラウニーおいしい
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金曜日十七時五十九分の駆け込み患者よ健やかであれ
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蛇行する救急カートでこぼこな熱型表に足を取られて
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待っていて次の三日月が焼けるころいぬといっしょに戻ってくるから
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この国のルールによれば理論上ゆるされているぼくらの結婚
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きみと暮らす 窮屈になった靴箱に考えあぐねて寝かせたヒール
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高くなる初夏のひかりは窓際のきみたちだけを選んで照らす
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引き潮を見送るきみの背に向けて明滅はじめる懐中電灯
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玄関の扉を閉じれば小指から澱んだ空気に溶け出すわたし
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休もうかドアチェーンが切られるまでは死んでいられる おふろに入ろう
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きみがくれたことばを綴じた花束が窓辺にならぶ 色褪せていく
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その様子じゃ知らなかったんだねぼくがきみのAlexaと呼ばれてること
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泣いたあとわたしは少しだけさかな目尻からのびる鱗を剥がす
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つらくて、つらくて、つらくて、駆け込んだ知らない路線の座席の緑
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あと半周 揺れるふたりの密室を切り落とすようにきみへの着信
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方法はいくらでもあるただきみにネコと和解する覚悟があれば
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手を繋ぐ 連れて帰ってほしかった打ち捨てられる壊れたビニ傘
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こんにちは地域のみなさんわれわれは今夜のおかずにサンマを焼きます
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永遠を定義するなり起動したきみを求める循環参照
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いまはただ来るか来ないかにかかわらず食べたがってたケーキを焼いてる
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この傘が赤くてよかった覗き込むきみへの気持ちを隠し通せる
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どうして?あなたはずっと笑ってた 寄せる波の音ばかりうるさい
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呼吸するたびに増えてく後悔をかさねて築く逆バベルの塔
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