Utakata
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まるや
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日常短歌と創作三国志短歌
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おりがみのひとつの悪い例としてせんせいが挙げたわたしのさくら
9
人生の出会いと別れのバランスは数ではなくて質量でとれる
5
各々のレールが上下に交差して出遅れたぼくはマントルをすすむ
4
嵐の森、悪夢の夜、さいごの日、まだきみを指す赤い針先
3
衝撃のラストを謳う映画には死と愛がある 二千円で買える
6
各局のおいしいとこだけ盛り付ける占いビュッフェがわたしのスタイル
4
もう少しここにいましょうこの氷まだミルクティーの味がするもの
10
未来人の彼がもうすぐ取り返す昨日のわたしが捨てた純潔
4
ガチギレの上司が紡ぐリリックをつたない謝罪のライムが煽る
5
愛か死か刃物を突き付け吠えるきみの人魚姫的な価値観がすき
3
きみとぼく下校イベひとつ起きやしない運命力の初期ステが低い
2
おとなりはカレー 思考を放棄して一日遅れで追ってく献立
8
聞こえないふりをしてます聞かされてない先週の飲み会のはなし
6
きみの手でぼくの心は開かれていま陽の当たる場所で干される
7
吹いてるというよりそのへんに落ちてるみたいなきみの口笛 ぽるり
5
花びらは玄関扉に貼り付いてわたしに春を知らせて尽きる
12
マンションの共有部分でいぬが鳴き見せしめとして倒された二輪
5
ぼくだけが気付かなかった ノイズとして消されたきみの悲鳴は長く
3
立てて読む図鑑の向こうにきみがいてトリケラトプスのひとみと重なる
6
このさきは女王の庭園 咲くことをゆるされた花がティアラを賜る
5
桟橋のふねを蹴り出し見送ったきみはまたあの月の夢を見る
3
不自然にへこんで床に落ちているクッションの温度 気付きたくない
3
綴じ込みの切り取り線をたどる刃がぼくと世界を遠ざけていく
7
無作法なスプレー缶が撒き散らす愛で錆びゆく真白い門
4
均等に分け合おうぼくは右の手を あの子の傾いだひらがなが好き
5
先週は月から迎えの船がきてもう会えないって言ってなかった?
6
きみのこと二度と考えたくなくてシステム手帳の余白を殺す
6
七十年 宛名違いの恋文をはじまりにしたふたりの歩み
5
永遠に騙していてね背を撫でるこの手はあなた目を開けようとも
4
あのひとと話すあなたの横顔が好きだからずっと三人でいい
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