まるや
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日常短歌と創作三国志短歌

月みえる?うちは満月 東京もおなじ夜だと信じたかった
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錆びついた学生時代の自転車に夏の日が差す まだいてもいいの
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さよならのスイッチ押すね だいじょうぶ消えるのはわたしだけだもん、ほら
3
真実の愛などどこにもないはずで わたしがわたしに鳴らす警笛
8
今日くらい羽目を外して踊ろうよ(明日までにきみのブレーキを折る)
5
ぼくたちのつむじを撫でて飛び立った最終便がいて座をくぐる
4
午前二時 窓の外をゆく野良猫をわたしの咳が射抜いた ごめんね
6
そのつもりだったと笑う もし語尾を震わせていたら愛してくれた?
4
使い切りタイプの愛です使用後は保存しないですぐに洗って
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渡ってく自転車の群れが昨日より白くひかって 夏が来るんだ
10
ベーグルがおいしい店のベーグルを食むベーグルを噛み切れないぼく
3
いくつものバターを吸ったトーストでかれらを殴る 羨ましかった
3
それぞれの不幸自慢が終わるころ店外に並ぶ迎えの馬車たち
6
老医師が往診のたびに持ち帰る折り鶴の群れがいま北へ発つ
11
書斎からあふれた本がキッチンの生態系を壊して殖える
11
祖父はまた工場で編んだセーターをつかって人魚を獲る話をする
8
目が覚めるときは仰向け 棚裏に架かるクレヨンの虹を知ってる
4
はじめから無かったものだあの夜も約束もぼくを愛したきみも
6
胸元にブローチの穴 焦点はまだきみにあり雲さえ晴れたら
5
三日前できたばかりの恋人とミルクレープを剥がして食べる
7
ふたりとも望んだはずだ分岐路と行き止まりのたびずれていく歩幅
8
止めようかスクリーンには新作の広告だけで二時間になる
4
テーブルのエンジェルヘイロー飲み干したグラスの底を福音が濡らす
6
衝撃をやわらげるもの ひとりぶんの不在を埋めるホワイトノイズ
3
弛まざる献身の先に信頼の証として見たいぬの肉球
10
音もなく広告収入 熱を持つ端末だけが月をみていた
5
今だから言えることもある放課後にきみの席から見えた夕焼け
11
永遠のいのちの対価ぼくたちの食費をきみの電池代として
2
立ちのぼる伊吹の幹は地底から遥かなみ空を留める螺子釘
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ひとつだけ確かなことは留守にしたあいだの三十センチの移動
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