雨雲でも君はおいしそうって言うかな
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階段をのぼる足取り重たくてそれでも動く身体より口
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昼休みはちょっとワクッとしてしまう自分で作った弁当なのにね
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私って夢や希望は特に無し持ってもすぐに忘れてしまう
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人間が同じ見た目をしていたら私は女と思えていたか
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人に向け自分を愛し直すのは非倫理的な実験みたいで
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重低音ディーバの慈悲下救われる 憂鬱支配の救いの日もある
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鈍色の空に真っ赤な柿一つ少し痛んで魂の如
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皆違う旅の途中の今日の日の昼のひと時とても静かだ
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冷め切ったコップをレンジで温めて、出して、ただまた冷めている、愛
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通帳に少しずつ増える数字の列一人でこっそりほくそ笑む夜半
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九十歳老後のために貯金始める安心という種をまく朝
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腎臓の数値が悪く 明日入院 今日はべったり 甘々過ごそうね>甘えんぼのちま猫ちゃんや。2日で帰っておいでね‥
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小糠雨こぬかあめ 折畳み傘 開くのを躊躇ためらひ バス停まで急ぎ足
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水木の葉 ヘッドライトに照らされて 揺らめき燃える篝火かがりびのよう
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真夜中に 教師でいらした 貴婦人が 聞かせてくれた ショパンの調べ
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僕のシェイクのストローで もらうコーヒー熱すぎて おどろく僕と微笑むキミ
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合わせれば逸らす視線の動線で見えない壁を張る能力者
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見るとこを変えたら変わる景色なら 楽しい方へ明るい方へ
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君たちが走る道行きその先が 光に続いていきますように
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真冬でも 君のさよならは素早くて 立ち漕ぎなのに泣いてなさそう
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不思議ねぇ夜空の月はぶれるのに青空の月はくっきりと白
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採血終え レントゲン終え ちっちゃなエリザベスカラーカラー どうぞ神様 この子を護って
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あれよあれ… あれだってばさ… あれだって! 日に日に増える 夫婦ふたりの会話
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未来には戻れないから ビフ・タネンみたいな緑ジャージ着てます
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えらそうに指示だけだしてゐなくなり水筒の蓋ぎゆううとしめる
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紅葉を撮りたきところ見つけるもアマ撮影家永く留まり
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白き花風雨乗り越え凍えたるこの手に重し一粒のミカン
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静寂のような騒音満たす街 誰の呼吸も助けぬままに
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甘酒に トマトジュースに パインに サプリにマヌカハニー あー忙しい😮‍💨
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