空想の 世界で遊ぶ 少女の日々 年取りてまたあの頃に戻りぬ
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ピタゴラの玉の軌跡のなぞる詩 転がる変わる心トリック
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花ひとつ新芽に咲けるサボテンの 人の痛みに寄り添わむとか
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春が来るそれはよろしきことながら そのあとに来る夏がうとまし
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いっしんに冬の太陽あびて立つ風にゆれてもゆれないススキ
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目覚めれば 久々の雨音 本物の春来る前に こんな朝も良し
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夢見てた? ニヤニヤ寝言 言ってたよ へぇそうなんだ なんて言ってた?
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空っぽのエレベーターがお似合いのマトリョーシカの僕は空っぽ
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あの夏を 満たすは 誰も 知らない 日 雨は 亡くした 記憶の かたち
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コルティナの 白き山々輝きて 歓声の渦歴史を刻む 
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夢を食む 声なき声を芽吹かせば不戦の旗は草の根に立つ
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時間なき 我をみかねた カフェ店長 ひと休みしな クッキー差し入れ
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納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
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木の芽月 陽射し日ごとに力付け グリーン吊るすや明るき窓辺
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帰宅する食べるすぐ寝るチャージするしばれる割れる湖面の上で
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しだれ梅 硬い蕾が 揺れている 春はまだかな 口ずさむ夜
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生涯ではじめて君との約束を小指じゃなくて薬指でする
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スナックで 知り合った人 皆あだ名 お通夜の晩に 本名を知る
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ビジネスの顔で棒読み本当はあの時みたく笑い合いたい
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付き合って 結婚をして 子どもいて まだ下の名で キミを呼べない
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作っては比べて作りまた比べ 好きで終われぬ 終わらぬ創作
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今日もまた やさしい人の朗らかな挨拶だけで生き延びていた
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再調査 済めば一刻 再稼働 我の人生の 基準値知らず
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争点が 絞り絞られ こぼれ落ち 声なき声は 闇に消え去り
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一生の 振り子を持つは 運命と 知れども今は 君に預ける
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飛行機の 音が近づき 遠ざかる 70キロ先 仙台空港
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忘れたよ 大阪万博 マスコット ああ「ミャクミャク」だ 覚えてる?
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国のため 自分のために 生きる世に 人の未来は 消えてありなむ
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永遠に 同じ空間 過ごしたい 塵になりたる 命なれども
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現代の 経済格差 表出す オリンピックは 差別の祭典
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