僕だけのブラックホール なにもかも君に想えて全て無に帰す 
9
肋間に貼りしホカロン寝てる間に腰をも癒しルンバのごとく
13
「ありがとう」の五音を脱げぬもどかしさ母の言葉の棘 素手で受く
25
お昼時 選べぬままに 微笑んで よそのお皿に 恋して迷う
9
雪道の両側が大きく盛り上がり行き交ふ車の屋根こすれ合ふ
7
冷え込みぬ宵 ウインターソング聴き ホットミルクで 白いひととき
25
父母ちちははと布団にくるまれホッとした 息子に残る三歳の記憶 /忘れない。阪神淡路
30
「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を傷(いた)める
30
やっと来た群れ作らずも良き時代 至福となりや一人の時間
34
公園の隅の厠に臘梅の一枝いっし隠れて春を呼びおり
33
「また明日」西日が照らす 交差点 仄かに薫る クチナシの花
19
冬ざれや 取り残された柿の実に 真白き雪が覆い隠せり 
24
一番を飾る門出は古希からの再スタートでずっと青春
22
震災後 三十一年 過ぎし朝 竹灯籠に 祈りを込めて
31
突き詰めた 先に出てくる 口癖は 『人生なんて こんなもんです』
8
今日もまた 狭い世界を 走り抜け 気づけばいつも 夢の入り口
11
怨み節直球投げても良いのなら数多飛び出す堪忍袋
28
お金では私の傷は治らないこのトラウマも脳障害も
26
あなたがさ別れる前に待ったのは『慰謝料いらん.!』の言葉だったか
23
そうだよねよく解ったよ心まで動かすものが札束なのかい
19
綺麗事口にしていた恥ずかしさ『心はカネで買えないじゃない』
26
すみません 謝る際に 呼ぶ時も お礼の意味と 便利な言葉
9
人として どうなんですか 人として そう言わせたら そろそろ終わり
5
真夜中の目覚めとなりにいたの夢だったALS妻はもう
20
良質な 睡眠求め スマホ断ち 迷い込んだの 本の世界に
10
下の子の 右目の下の 黒子見て あなたのことを 思い出してる
5
話を聞くとき目を離さないあなたは頭の裏側も見えてそうだね
6
他人ひとの夢 笑う人ってモブキャラね 語る夢すら持ってないのね (目が眩むような夢を!)
14
詰め込んだ仕事に吾は惑わされチョコレートとか腹に詰め込む
8
きみの声すら思い出せないのにあの時食べたココスのハンバーグだけは憶えてるんだ
5