キツかった ウエスト少しユルくなり 「痩せた?」「いや違う」『ゴムがのびたの』
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ぽつねんと庭先に咲く花桃の紅白濡れて門出のあした
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七十路の君の復職迫り来て震える凝りを溶かす山の湯
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外界の荊棘で身を取り囲みぬかるみの良さを背中に掲げ
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標識の読み方について深く知り最寄りの標識を今日も無視する
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掌のダムカードは季節を連れて いつかの旅はきみの道標となり
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人形に確かな意思があるのなら彼は私とハグをするのか
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何回も線路に戻り走り出し、Kummerspeckに車輪をずらされ
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気がつかば優しき亡兄あにがそこにいてスッと消へたりあけぼのの夢
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あの街の一番綺麗な角を見て、後ろに見える絶景忘れ
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一年でこの今だけが、今日だけが、恐れを忘れ口を開ける
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一昨日を何度も何度も懐かしみ消しゴムの角は削れてゆく
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本日は 嘘をついても 良い日なり 誰が決めたか 何を言おうか
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一瞬を楽しむことができたなら、セーブデータは埃を被る
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満開の 桜便りは届けども 我がふるさとの蕾は硬く 
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今日という日の始まりを告げるよう 朝五時すぎの階段の音
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薄っすらと汚れ具合も布製の文庫のカバー手に心地好し
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LILIDOG!その究極の軽さゆゑレトロパソコンで動画たのしまる
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想像の果てに宇宙の全能の神へ捧げる言霊一つ
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見上げれば 春来らんと 欲しては 息吹立つ声 風楼に満つ
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すぐバレる嘘を沢山つかれても愛へほほ笑む4月1日
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幸せか? そういうことを 聞くやつは 不幸せだな 100%
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逝く時は 一緒だよって 抱き合った ああ俺ごめん 先に逝きます
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みちばたで みちにまよって みちをきく みちゆくこらに みちをおそわる
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見抜いても 騙されてやる 春の夜は 嘘でもいいから 繋いでいたい
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「うそなのか(笑)」 笑顔張り付く 泣き顔で 期待募らせた 自分を恨んで
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縫い幅は縮めて愛し名を赤き刺繡で満たすハンカチの隅   「ミシン好きです」
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「うそだよ」と 言われたあとの 余白ブランクを 笑顔で埋めて 一人に帰る
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「うそだよ」と 笑う瞳の 奥にある 震える熱を 暴けずにいる
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盾ごしに 聞こえる声が 本物と 知ってて騙される ふりをする
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