見上げれば 満天の星 ひろがりて 息のむ程の プラネタリウム
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厳冬の宵 暖求め 我が膝に丸まりぬ猫 命のぬく
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宵の間に流布せし蝶の飛ぶ先へ暁至りて冴える極彩
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子の頃に一瞬目にしたオニヤンマいまではキャンプの虫除けフィギュア
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ワイマール超民主主義国家 多党で澱む国会に しびれをきらせた国民が、「彼」を選んだ
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受験生 子に持つ親が選ぶのは 政策よりも当確候補
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冬眠の熊の夢らし樹氷みな怪獣になり雪に戯る / 蔵王
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すずしいと思う、宇宙のくらやみの喉をとおってすぎさる風よ
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連綿と続くや月の満ち欠けは 幾人詠みたり今宵の月を
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冬ざれの 羽が膨らむ寒雀 梅の枝先春を待てをり 
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その刹那手中に何があるのだろういろんな候補が浮かんで消える
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月下げっかなぎ 水面みなもに星が うつれども 下半分は 風前に
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チーママに 同伴の子と 叱られる 盛り上がってても 入店は九時
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お飾りで夢だけ肥やし生きている風は冷たく君を試して
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このまちで もっともいやな できごとは 欄干で吸う葉巻の匂い
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挟まれてる栞の数だけ 感動と興奮 少しの寂しさ
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水はもう花を枯らした価値観を擦り合わせるのは多分できない
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泣きたくて猫を抱けば、僕だけが不純物なり。窓外は銀河
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値上がりのコーヒー淹れて飲むなりはじっくり味わいゆっくり飲んでる
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さっきまで 撫でを要求 してたのに 今は要らない 気ままな猫よ
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黒板を滴る粉、涙 湧き上がる歓声 跡を遺して
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能動的ニヒリズム戯けるのにも飽きてきている飽きているのに
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年金をたったひと月未払いで何度も「最終」催促通知 (税金の無駄遣いは止めましょう)
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風船が消えていく冬空 白く遠く昨日のわたしを乗せて
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年月としつきを 超えて出す癖 マグカップ 戻す棚より あの日が匂う
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希死念慮 浮かぶのは夜だからだと 言い聞かせながら ふとんにもぐる
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帰り道マスクにメガネ赤い暈夜道にわたし止める信号
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スパ銭で半日過ごすくらいでは癒せぬ疲れ思い知らされ
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ふと消えボールペン何処?ドタバタと猫が何かを追っかけていた/???
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正月に親戚で囲む円卓の 繋ぐ会話にアンカーはなし
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