あけ口があけちゃだめだとかたくなで辟易してる今朝の食卓
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子どもらのひとあし先に期が変わり一月決算出会いと別れ
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口元が映し出される手鏡に夕影は濃く濃くなりし髭
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ただ君を 好きでいるだけ 今までも きっといつかは 叶えと願う
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毎日の晴れて乾いて冷え込んであいも変わらずただ冬らしく
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大福をひと食みしては茶をすする 老夫婦ふたりの春の可も不可もなし
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まいたけと ベーコンのスープ つくりましょ このまま大台 切ってみせるわ(体重)
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西の空 うっすら浮かぶ 残月や どうぞ わがらを 護り給え
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競い合うものでもなくて それぞれに 個性があって そこがまた良し
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明日こそ 七時に起きる そう告げて 翌朝十時 発狂す
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ストーブに一番遠い季節呼ぶ窓の雪見つガリガリ君を
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かざしたりふれたりしたり六畳の四人よりそう火鉢なつかし
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除雪車が削ったカーブの側面は 巨大なケーキに見えて楽しい
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使命をば果たさんとせど宿敵の一輪の花優しさ染みる/チェンソーマンレゼ篇
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名前負けしてる気がするこのメダカスーパーミユキわりと短命
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哀しみも今の私の一部なり 焼きたてのパン切り分ける朝
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めくるめくめくってみたいこの傷の血はどこまで流れるのかを
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車窓から景色流れる冬空に旅鳥くの字ゆっくりと過ぐ
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神様がうっかり空を引っ掻いてできた傷から漏れる夕焼け
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寒さゆえおしくらまんじゅうぎゅうぎゅうに詰め寄る雀みんな仲良し
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叫んでた「ここにいるぞ!」と実在を 遊芽ゆめ公園の遊具の上で
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癌といふ猶予のときの陽だまりに枯れ木の梅の蕾膨らむ
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大家らの寝静まる朝ひとときの 安寧求めジャズなど流す /皆さま、おはようございます
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靴下を左右揃えて干すうちに 飲み頃すぎてゆく一杯(ひとつ)あり
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そこにある魔法のランプ擦ったら 君が出てきて「おはよ」、なんてね。  
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削れゆく鉛筆走る音さえも染みゆかむかな 雪の白さに
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静かなる炎を抱きて闘いし タイ緩むるを背中で感ず
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幼日おさなびの雪の夜 もしも積もったら 雪だるま作ろうねと 姉と
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玄関を 他所行きの靴が 埋め尽くし 茶の間の温度が 2℃上がる
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時雨来る予感のあたる冬夕焼け 着膨れて行く五分のポスト
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