慌てずに指紋を消して血を拭いてあとは凶器とホトケの始末
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物乞いの 子らいる国に みっちゃんは ただ愛おし慈悲と 日本を乞うて
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参られる側にお前ももうすぐになるんだという墓からの声
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春の色 愛を奏でる 歌う野辺 揺らぐ春の陽 黄色一色 
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微笑んで 悪意はないと 言うけれど 目の奥ひそむ 毒の棘が光る
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春の色 愛を奏でる 歌う野辺 黄色一色 揺らぐ春の陽 陰り幻の
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冷静で知性の武士が誠る己の信念譲れぬ武士道
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国であれ 人がする事 愛憎も 駆け引きもあり 何処に落とすか
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連休が 明けた雨の朝 憂鬱を 一手に引き受け クリスマスローズ
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給食は残さず食べるべきなんだああそれなのにキノコが見てる
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春の色 愛を奏でる 歌う野辺 黄色一色 揺らぐ春の陽 陽炎立ちて その影独り
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ドラえもんわさびになって久しいが 母の声マネ変わらずのぶ代
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猫を撫で コーヒー淹れて ウタカタを あとは天気が 上がるのを待つ
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一人背負しょい二人はバギーで「こんにちわ!」細い身体でたくまし 母は / 娘
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休憩室。クッキーが置かれていたティッシュ。一枚一枚片付けていく。
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残された夫の動画ひとつ 何度もスクロールし 声聴きに行く
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取り出して 眺めて聴いた 「レクイエム」 モーツァルトの 最後の手紙
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澄みし朝 小高き丘は 萌黄色もえぎいろ 田舎の桜蕾おうらい まだまだ固し
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抽斗ひきだしの整理 宝探しの如 失くしたはずの 記念の硬貨
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西の窓 沈みゆく陽をでた夕刻 今家々の屋根が遮る佳景
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本当の ことを言っても 信じない 信じたいこと 信じる人たち
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天道虫飼うと云うからアブラムシさがす菜の花畑の朝に
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恋人と呼べずに去りし人送る横浜駅のやさしい雑踏
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池の島松ヶ枝に立つ白鷺に 射竦まされて暫し動けず
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混雑を 避けて近場で 見物す 呼吸ひとつ 花が満ち足り
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川べりで 白鳥送る 人もなく 声のみで知る しばしの別れ
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早起きの ベランダ手摺り ぬれてゐる 昨日の雨を 僕は知らない
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鳥雲に追いかけるように二人して北へ北へと恋の逃避行
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貧しくも思いは高くと言い訳し株は疎くて短歌うたに溺れる
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生涯を誠に捧げし島田魁巨漢の武士同志を支え戦い続けり
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