両脇にカボチャをかかえ猿走る 田舎の秋の運動会は 
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「アマゾンでこれたのむわ」と母の声 九十七はまだまだ生きる
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あれこれと些末の用事詰め込んで 一日早し七十代は
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母はの われは息子の 心配す いくつになっても 親の愛情 /「澄様」お気持ちわかります
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夏の日に届いた葉書手に一枚 返事をせずに秋は来にけり
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霧雨の降り注ぎたるツワブキの 黄の花の上秋は止まりぬ
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風向きの変わりしことを風鈴がちりんと告げて夕の雨降る
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浮かびゆく光のかたち 温もりの君の右手が 私のひと足
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落ちていた銀杏いちょうの葉っぱ 手に抱え 「おはな」と笑っていたあの頃
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窓の外ここは日本と思うほど 蘭の街並み気分は異国
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海の上動かぬ御艦おふね眺むれば 海はゆかぬが国を動かし
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人間の形も残さずあの光 最後の街は長崎で
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一瞬の光に包まれしこの街に 残るるものはなにがあるのか
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秋の朝緑を散らし流るるは 小川を滑りゆくは大海か
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異国の地玉を散らすは一枝の 祖国無念は多くのこりしか
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富士吉田しずかに見れば勇み立つ 化粧を落とし夏の山かな
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桜咲くせちなる想い気づかるる あなたの栄をただ念じては
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花の色変わりて今や幾年か 千々の想いは静かに散りて
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破れても想いは変わらず今もなお 目頭熱く戀は悲しき
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「次降りるボタン」 押すひと 押さぬひと 見つめるままに 乗り過ごすひと
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二日目の栗ご飯に キミの気に入りの お惣菜サラダと 焼き芋で秋>一日遅れの焼き芋の日🍠
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目が覚めて暗がりの中起き上がり深夜三時に響く耳鳴り
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紅葉は たわわに実る 銀杏の 落下おさまり 静かに幕開け
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柔らかな 柿よりガリっと 硬い柿 好きなんだよね 白和えも良し
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いつだって 愛伝えたい 最高の 私でいたい 難しいけど
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勘違い 連休あとの 火曜日は なんかやっぱり 月曜みたい
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こうやってりんごをこの木にさしてるとすずめさんたち遊びに来るの
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せわしなくまつ毛にうつる虹色の重なる輝きその名もプリズム
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春の花 枯草の下 芽を出して 夏草の種豊かにこぼれ
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揚げた芋だけでこんなに幸せに なれる私のお手軽さが好き
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