机から小筆が地面に落ちるとき 佐藤も大きな声を出すのか
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ボケよけに水のみ歩き飯を食ひ快便なればまだ働かる
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知っている景色の酸素の薄さから逃げるためだけ歩く午前2時
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キミひとり? いつもの5人は どうしたの? 何も聞けずに 2人だけの夜
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今日残業? いつものお店と キミが言う 嬉しい誘い みんながいても
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帰り行く? 友達来ても 仕方ない とにかくキミと 一緒にいたい
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帰りどう? キミを食事に 誘ったら 友達5人 ついて来た夜
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歩いても 滑るツルツル 路面では 車もやはり ツルツル滑る
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毒もって毒を制すと言うならばあなたの音はまさに毒だろう
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俺だって原生林ジャングルだったあの頃を勝ち抜いてきたはずなんだがなぁ
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芯のない生き方してる そんなんじゃ伸びた背中がまた曲がってく
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問診票 服薬中を 書く欄に 別紙持参し 書く二十五種
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と耳を月の裏に隠したら少しは楽に生きられるかな
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「誰か」って理由がないと自分すら変えられないならそのままでいな
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前世をも予知する辻の占い師 あなた自身の運勢いかが
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ナイスミディ遥かに超えた五十路には着地場所無いダブルアクセル
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履歴にはわずかに話した跡がある削除した事後悔している
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思い人彼はスターと思えばいい誰を愛していようといまいと
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辛いのは得られぬ事と思うから与えるだけの恋で止めよう
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やる気なし50Lピーピーピー 明日のごはんで眠りたいのに
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ぐらでえしょん指先まで見える足跡を霜焼け、切り傷、かき氷苺味
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祖父から酒と煙草を受け継いだ あなたの孫だと知らしめるために
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厚き布かたを沿えクリスマスソングなんか聴きたくない夜もあるだろ
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躁鬱の丹精込めた雪だるま春先あたいと曾根崎心中
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高らかに 勝鬨かちどき上げよ 終わるとて 我等が魂 此処に刻めり
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きっさきに 奔る閃光 散る火花 同じ散るなら 我が生き様も
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死んでいる言葉で自慰と自尊心 俺の美学だ これで良いんだ?
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感情の吐露が色情と化していた 冬は露出狂 捕まりもせず
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くったりとねむる わがを抱きしめて お風呂に入ってくるねとささやく
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曼陀羅華 溶ける快楽に飲み込まれ  まだらな宇宙で息をしている
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