静寂に揺れる鞦韆ブランコそのままに沈む陽を背に童子散りけり
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家計簿を 付けて出し入れ適正化 財務省が 規範を示す
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零れゆく想いを五七にながめれば 三十一文字みそひともじの壁は背にあり
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気晴らしになればと図鑑なども入れ恩師を見舞う雨の茂吉忌
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もし戦後、進駐軍がソ連なら 今頃我らは農奴になってた
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揚げたてのカツを喰らへばザクザクと奥歯のあつた歯肉にささる
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交わしたる言の葉のみが脈打てば行方知らざる君ぞ思はる
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カタログが いいねと総理 言ったから 総選挙後は 贈答記念日 / パロディ
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あたふたと茶碗洗いていそいそと妻にやらずの春時雨かな
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食っちゃ寝の 愛猫きみにマッタリ 癒やされて 家事もサボリて 賄い料理
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雨の降る 少し前には 土の香が 森の香りも 運ぶ春の日
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束の間の コーヒー啜る 視界へと 閃輝暗点 雨の窓辺に
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春の夜のビール告ぐらく はよ飲めと あわやとあわてあわを飲みけり
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望の月朧に霞む春の夜はビールの泡の囁きに酔う /春宵一刻値千金
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巻き貝の螺(にし)をオネジに見立てけん古人(いにしえびと)をわれは敬う /螺子賛歌
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戦争と 平和が織り成す この世界 平和のみにて いつぞ満つるや
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NS 真中まなかに置かるる磁性体 圧を受けつつ身動き取れず
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菜の花の香りがさそうお昼寝を土手の芝生でしてみたい春
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体調の良くなさそうなドクターにお大事にってささやいた母
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ストレッチャー微笑み乗せて遠ざかる父よ遥けき地平の青年ひと
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言の葉は鏡となりて映りけりいましの涙胸に鎮まる
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猫短歌最近詠めぬ感じある詠まない僕にニャンニャンと鳴く
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シャボン玉 空に浮かばせ 祈る夢 真実を待つ 狼少女
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明治には身思ふ声を繋ぎしか音の遺産の壱号電話 [題詠 電話]
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酔ってない 酔っていません 酔ってない ベロベロじゃない 酔っていません
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世を渡る 僕らはまるで 川渡り 一度濡れれば 楽になるから
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冴へ返る今朝は 再び手袋をはめて通勤 雨の如月
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AIに短歌詠ませて投稿をするのだと聞きバカらしくなり
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外出のドアを同時に押し開ける素性名前も知らぬ黙礼
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人生訓詠むも反応いまひとつ あんたにそれを言われたくないか
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