暗闇で主待つ君寂しかろ 灯りとラジオ 小さく点けて出る
16
飼い主が囁いてくる「猫又になりませんか」と小春日の午後
9
眠ってた春服そっと起こすよに 陽光の差すだまりの部屋
24
シュワシュワが少しだけのチェリオを飲む 早く病気が治るといいね
7
ほうじ茶の蒸す間をはかる砂時計 曇りて見むとす細き白糸
14
生まれたる 祖国の違ひ 越えゆきて 育て守らむ ふたりの愛を
9
この世ごと 君を見棄てて 音信不通の四十と九日
6
忙しない 正しさの中に立ち竦む ひとの形を保てない午
6
吹きすさぶ 雪の大地に 咲く花の 君が決意と 覚えなりしか
9
プリプリはエビチリの意を表して君の頬には不足している
8
昼間から暖房つけず凌げたがさすがに寒い如月の夜
8
流れ星じゃないって あれは秒速5キロで進むしかない点P
9
数字など追うな 内輪に逃げるのも止めよ 自由でいたいのだろう?
9
雛鳥が薄氷うすらい蹴って空目指す 泡の弾けるソーダ水越し 
8
ファインダー たった一人を フレームイン 流れる記憶 秘めてた恋慕
7
朝風は冷やりとすれどヒヨドリの遊びに来しか梅の木末こぬれ
25
猫の日に 愛ある出会い譲渡会 新たな居場所すべての君に
17
買物に 作業着羽織る 吾の姿 妻は空にて 怒っているか?
25
力強いぬくめられ吹く東風こちさき蝶々ちょうちょをひらりと乗せて
22
雨が降る 雪溶かし木々潤しつ 春へと導く雨水の恵み
21
三日月の微笑み冴ゆる刀風 斬るや列車は異郷の空へ
17
ジャンバーを着ない散歩が続いてる花粉も舞ってる春はもうすぐ
8
あの人が亡くなってから早一年思い出遠し梅の花びら
18
星屑と 雪の結晶 合わさりて せせらぎ流る 冬の銀河は
23
年老た犬抱き散歩 春色を咲かす 公園のカワヅザクラ
25
現実を 見て見ぬふりを するうちに いつの間にやら 心も冷えて
6
幸福を 語る相手を 間違えて 熱くなっても 喧しいだけ
5
人間と 人間同士 話すより 一人一人が AIペット
5
知性では 人工知能に 勝てぬから 涙ながらの 感動話
6
リビングに 黄色い目をした 老いた猫 聴いているのか 聴いてないのか
6