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まだ眠る 藤花
(
とうか
)
見下ろし ひこうき雲 初夏の翼を 置いて消えゆく
14
手をたたき鬼さんこちら育てしがいつの間にやら鬼は先行き
17
宣ひし貧しきものぞ幸はひの証を問へよ楼閣王に
8
赤っ恥晒して生きる我が身には 新芽青々 心
疼
(
ひいら
)
ぐ
10
最低だ降りたばかりの陸橋をミニスカ追ってまた昇る俺
10
花は天よりぼんぼりとして降りる地はゆうたりと微笑んでいる
17
三十一
(
みそひと
)
に込めれぬ想い溢れすぎ山に向かって相談してる
22
いつもより 幾分早く 家を出る 話せるかもと 期待を胸に
14
水温み駆け足でゆく白き砂ちいさき手をひく鼓動の伝ふ/妹との思い出
22
霧雨の花はしとりと散りゆきて繋ぐ手解く「さよなら」もなく
25
はなやかな長い旅路で見たものは図鑑にもない黄色い魚/折句・ハナミズキ
13
賞味期限の中で目一杯踊ればきっと忘れないヒカリゴケ
7
きみが今やっと笑ってくれたんだ嬉しいのにさ泣いちゃったよね
15
鳩羽色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
8
ちょろちょろと おれのうしろを ついてくる こねこにあげる おにぎりちぎり
8
亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に その影長く ジャスミン香る 乙女去りぬ
4
亜麻色の 出尻鳩胸 押し寄せる 陽のあたる坂に ジャスミン笑み交わす
4
言語のなき猫の
仕種
(
しぐさ
)
に 憶測をしては ナレーション入るる
夫
(
つま
)
と
吾
(
あ
)
22
生足のミニスカ娘に気を取られ 狸寝入りは薄目を開けて
18
「帰ったら『だれかきた』って言われた」と昭和の父の乾いた笑い
10
バグってた 商品∶梱包 対比率 簡素化努めた ことを称える
8
父が刺すボタン外れしワイシャツも窓打つ雨もみずいろの濃し
21
夏物の背広を羽織ってちょうど良し 少しひいやり心地よき朝
19
目覚めると 隣に君の息 足元に寝てたはずなのに 寂しかったんだね
19
朝まだ早し ひんやり風に首すくめ 薄手の上着襟立て歩く
17
緑
(
あお
)
冴えしえんどう豆をともに剥く母の指先ふと見つめおり
29
山吹の花を
蛙
(
かはづ
)
と惜しむらむ春の終りの井手の里人
19
花散りて 桜の枝先若葉萌ゆ
季節
(
とき
)
は巡りて新緑の風
19
出口まで「さんぽしましょ」と看護師の白き温き手 明日へ背を押す
30
報道に 節度なければ パワハラで
数多
(
あまた
)
あるはず いわれなき傷
12
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