夜も更けてトラが空寝をはかるとも世に大阪の駅は許さじ(百人一首・六十二)
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前世から見初めていたよと笑う君嘘か本当かもう逃げられない
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厳しめのキャバのミサゴのヤニ臭さ超小声でもニオイするから(百人一首・六十一)
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あくびする 指示待ち社員 現れる 何もしないで 定時に帰社を
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ませている 大人のような 子供たち 幼稚な大人 子供より以下
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ゴールデンウィークに並ぶ傘マーク 期待曇らす週間予報
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好きという無垢な言葉は使えずに触れる指先に熱を灯して
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魂の 鼓動が波うち 乱れてる 海を眺めて 心が整う
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父母の 南の島の 元旦の 朝陽にまたたく 真砂と子蟹
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ハブ駅で分かれた路線が見えている本当はあちらにいるはずなのに
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薄紙で 蝶を切り抜き 青空いっぱい舞わせてみたい 春よも一度
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月曜に朝から見事な土砂降どしゃぶりの水溜みずたまりまで風にしぶく・・・か/しぶく=激しく吹き付ける又は飛び散る様子
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雨に濡れゆらめく窓に映るのは微かな波の吹きゆく硝子
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本歌取り 詩的飛躍の再点火 SDGsへ リユースなるか
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長袖の猫柄パジャマは 暑いかな 悩み始める 卯月の末に
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銀色のフックは君に届くかな 天とを繋ぐ伸縮リード
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量刑は己が下せば完結か為さざる罪に無名のこころ
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痩せ我慢一つ覚えの減らず口死んで治れば苦労はないが
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雨音に慰められた夜もある伊達を気取って濡れて歩こう
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ゆふぐれに黒を一滴さしたあと不機嫌な雲しっぽをのばす
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雨の日は 映画鑑賞 定番とす 晴耕雨読せいこううどくを 楽しみにけり
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真っ二つ割れたお気にのマグカップ僕の身代わり傷を引き受け
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俺はまだ本気を出してないだけだそう呟いて鼻くそほじくる
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干し物を取り込みぬ午後 ベランダを舞ふ蝶に癒さるる 薫風
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紫陽花よ母の愛せしつぼみたちのぞく紫あさひを待てり
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娘より「和顔愛語」と諭されて寂しき顔のピエロの笑い
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妹の「びっくりしたけど大丈夫!」LINEに安堵す 早朝の揺れ /十勝
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ショボ雨が 家出るや否や サザ雨に もうワイパーも 追いつかないほど
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雨粒が 藤の魅力を 引き立てて 疲れた我に 癒しを与え
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何故だろう ふと寂しさが 込み上げる 眠れぬ夜に 貴女を想い
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