抉るだけ抉れば終わりか死に様も美しくありたい私は女
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初売りのプラン乗り換え 「ご褒美」の値引きされたか 分からぬままに
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厳冬にこの様ならば当面は天使モードになれそうもない
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冬疲れ大儀な朝に唐突にユッサと傾ぐ地震ひと揺れ
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寒さうに見へる裸木はだかぎ 陽を浴びるために 枯れ葉を脱ぎて越冬えっとう
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色眼鏡配慮体裁特別視好奇白眼玩弄排他
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戦でも誰かに当たると犯罪だ 銃を上にして「よーい、どん!」
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初夢は終わったころにやってきてほんの少しの勇気をくれる
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破滅から衆愚を救うそのためにたった一人で磔刑を受く
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視線とは言葉以上に人を刺し鋭利な刃物ちらつくようだ
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息子よ、ごめん。完璧じゃないから「お母さん」を一緒に育てていこう
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必要とされていることの幸福をわたくしは抱く 湯あがりタオル
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よいしょ、でも持ち上がらないこの心君に半分持ってほしいな
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排水溝から立ちのぼる白い湯気ゆるまぬ寒さ初春月よ
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日常が戻りし今朝は味噌汁と漬物並ぶいつもの食卓
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伸ばしてもあの背中まで届かない 私は彼に気づかれてない?
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消し滓が硬い床まで届いたら 音のない街の端っこにいる
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珈琲とトーストの香の日常が厨に戻り睦月寿ぐ
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正月に聞き手が増えて曾孫はペらペらペらと喋くりやまず
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子がついにドラクエハマり大冒険試練乗り越え人生学べ
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お正月終われば節分バレンタイン時の早さに我しがみつき
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風を受け飛砂ひさ積もる道ペダル漕ぎ 稀有なる千鳥に頬温まり
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今ちょっと忙しいからウミガメの夢を見ててよぼくの代わりに
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好きなこと、 なりたいものを 笑われて 何がしたいか 分からなくなった今
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懐かしい一ページ目を開いてみる「愛」の横に「きみ」と書いた夏  
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どうしても 今日はベッドとお友達 やむを得ないさ まだ一日目
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新春の 初ららぽーと おかわりのコーヒーうれし ミスドで老夫婦ふたり
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ため息を美味しく有意義な吐息にするためだけに悪い子になる
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こぼれ落つ希望や救い果ては未知ふたり寄り添う幸福を抱く
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寒さゆえ 自販機のお汁粉 求めて出るも 売り切れ表示よ
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