平太
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振り返ることなく静かに歩むふたり決意の別れ背中が語る夕暮れ
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さよならも告げずに遠く去る影が別の道へと音もなく散る お題・別
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あの一言言葉の毒は抜けもせず脳裏の影に現れては消える
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組織には毒と薬にもならない奴いなきゃ困る ムードメーカーだから
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見てしまい心ざわめく目の毒に聞けば沈むよそれも気の毒 お題・毒
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季節とは息をするように嘘つきで夏の背を追い秋は去りゆき冬の影 お題・息
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液晶をのぞき込む世界指の波紋スワイプゆらぎ知らぬ国へと お題・液晶
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深き森光も知らず苔むして年輪の声過去へいざなう お題・森
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驚いた熊と遭遇あわてずに逆行に歩き伏せて頭を守る お題・逆行
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幼い頃 「コピペパン」よく食べた 料理番組コピーして バター・ペースト塗る お題・コピペ 失礼しました🙇
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竜王戦 来年の干支の 馬の絵が桂馬がぴょんぴょん 藤井永世竜王が誕生
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スクラッチの技冴えわたる熱き盤魂叫び夜明け迫る お題・DJ
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酔いのまま行き先つげて身を沈め覚めれば夜の見知らぬ辻に
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一時ラジオ深夜便流れ運転手が ぼそりと話す人生と走る
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木馬に揺れ遠き日の夢たぐり寄せ見上げる空はいつも青色
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日が暮れて戦い破れ傷のあと城門くぐる木馬を知らず
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幾千の声の波立ちデジタル庭ひとつの言葉心に滲みゆく
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タイムライン過去と未来の橋を行く 時の川辺の声はあたたか お題・タイムライン
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君が主役舞台に立てば華が咲く俺は影で輝きを支える お題・主役
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京の秋人波かきわけ清水や紅葉の海に山霞みゆく
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四季薄れ二季となる世の桜花紅葉とともに巡れと願う
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スキャンダル 世間の氷 きしむ音かくまうほどに 割れて知れ渡る お題・かくまう
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通帳に少しずつ増える数字の列一人でこっそりほくそ笑む夜半
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九十歳老後のために貯金始める安心という種をまく朝
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静けさに苔むす岩に山つくり剪定の刃に宇宙を見たり お題・盆栽
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夢破れ「But still I move on」と呟けば朝焼けの道希望が灯る お題・しかし
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金木犀記憶の路地に香り立ち過ぎし思い出約束の秋
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元カレと元カノが出会って恋におちるしかし喧嘩別れ 元元カレと元元カノになってもた
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法廷に崩れゆく嘘正義の秤かすかに傾き真実はどこへ
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ざわつきの収まりしとき法廷に氷より冷たい張りつめた空気が お題・裁判
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