平太
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荒波に揺れる孤舟折れぬ心揺るぎぬ信念海よりも深く
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石ひとつ流れに抗いとどまりて揺るぎないもの水に磨かれ
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満月や表は飽きた裏見せて裏では兎と亀が競争してるかな
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煌々と銀色の光円(まどか)なり雲間流れる静かなる舟
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日が暮れてトンボと帰る腹ペコでどうしてあんなに腹が鳴る秋
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夕焼けの川面に映る赤とんぼ あした晴れると誰かが唄う
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赤とんぼくるりと舞って二度見するふるさとの風運んできたのか
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人影の絶えた商店靴音がよみがえる夜夢をもう一度
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時計針少しずれて再びは同じ時には戻れぬ二人
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知らぬ街靴底響く暮れの果て放浪の背に月が寄り添う
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おかしな世日本は一度洗濯をアタックで洗えば綺麗になるぜよ
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アナログの音のぬくもり包まれて過ぎし日想う珈琲の香
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ビートルズ擦り切れるまで聞きながら若き夢を溝にしずめ
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執着を捨ててひらける涅槃の身身心脱落我が身よさらば
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弓矢飛ぶ 一筋伸びる 飛行機雲蒼空の鰯雲切り裂き駆ける
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紅の顔見惚れし猿はすべり落ち百日紅風に散りゆく
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警察詐欺警察手帳を見せ脅してくる逮捕されるかも 「ハイ!喜んで」
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偶然と奇跡のあいだ揺らぎつつ出逢いはそっと運命に変わる
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弱さこそ自信の種と知るとき
揺るがぬ心強く根を張る
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うちの妻夕食に満腹それなのに
 団子ほおばる決まり文句は「別腹」
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おにぎりは何故おいしいか人の手のぬくもり込めて 一つずつ握るから
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伝えない 「マスゴミ達」は 真実を生きる死屍 権益守るために
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女涙乾く速さはドライヤー男知らずにハンカチ差し出す
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夏の夕自然の風は 心地いいクーラーの風 偽モンの風
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仮面して泣き顔隠す道化師はすべるギャグにも拍手浴びたり
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風乾き喉が渇いて水もとめ岩のしずくは魂うるおす
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白黒の テレビが我が家に やってきた前夜眠れず月光仮面に大喜び
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迷わずに小さな一歩重ねゆき山越えしのち大海ひかりぬ
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諦めぬ小さな声が響き合い国を動かす炎となる
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さらば夏声尽きるまで鳴き続け空へ溶けゆくいのち儚く
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