Utakata
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夏が好き計らいもせず晴れの日も君と相合傘ができる
8
輪郭が徐々に薄れて窓際の花か君かはさほどのことでは
7
水底に覆る靴二人分仲間はずれじゃなくてよかった
4
燦々と照る陽の光と蝉時雨湯気の向こうの美しい終わり
4
君にまだ話していない気がしてる地球にデコピンした夜のこと
3
紙とペン掲げて子葉を踏み潰し説く先々に癌を流布する
2
占いに蝕まれゆく心根の代替品を探し出す朝
6
達観と諦観によるグロテスク現代を司る悪心
3
焦らせてしまってごめんさもないといなくなってしまうかと思って
1
月を見て綺麗と呟く君がいる僕は月など見てはいけない
4
空を切るボディソープの音がして君がいないこと思い知る夜
5
戦争と宗教と花屋の値札教科書通りの○×クイズ
3
手つかずの不幸話にロマンスと頂き物の呵責を一つ
4
稲妻が掛け巡ることで初めて身体が定義されし夏の日
5
透き通る一等星越しの太陽は地面に着くなり陽炎と化す
9
ろくでなし僕を形容する五文字簡潔であり適切である
7
学生服鮮烈に夏無謬にも影に見えるはその後の暗喩
5
目論見の範疇である仕草にも日夜鏡が練習台
5
名前など分かるはずない贈り物君がくれたもの名前はいらない
6
道すがら食べたことない食パンの味がした気がしたさようなら
5
触覚がないので感じることがない私に恋する数多の人を
3
待ち侘びたあの娘の寂しさやってくるけれども僕はまたもや寂しい
5
難しく考えすぎる方がいいそうでなければ人生ではない
6
酩酊の15時過ぎに春一番向かうところは敵だらけだなと
4
君はもう夏の暑さが分からないそれほどまでに冷たくなった
6
霧散する痺れる午後の坂道に彼らが見ている情景描写
5
梅雨が死にビールと線香の煙篭った熱は馴れ初めの風
4
風鈴の音で救われる命今年も夏と会うことができた
7
言葉にも心地よい住処があって露出を好む傾向にない
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散りばめた平行四辺形の愛で夕立によるガソリンの街
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