Utakata
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脈々と波打つ色気の奥底に穴があっても入りたくない
5
その頬の色で感じた秋があり冬はいつまでも来ないと思った
7
摩耗した時間の数を本棚と肯定していき終いに辿る
9
例えばの話と切り出す君からの聞きたくなかった方の将来
9
沈殿を繰り返していく週末に終止符を打つ冷めないコーヒー
6
こんなにも狭くて大きな夜が来て月が一人でほんとに良かった
8
眼をまなこ四月を卯月と呼ぶ君に名前をつけて呼ばれる子らよ
7
秋空に馳せた想いと裏腹に一途なままの君見て笑う
9
秋雨が呼んだくしゃみと笑い声羽織る予定の上着をあげる
6
頼むから好きなら好きと言ってくれ決して僕には言えないけれど
4
曇天が似合う僕には雨傘のような貴方が必要だった
10
床落ちる冷たい水の一滴も私の一部になるはずだった
5
したためた恋文の末明くる日の月が照る夜明滅の夜
6
いつも右足から履いた靴下を今日は左から今日はここから
9
まるで恋しているように色づいて揺らす葉なんだかわざとらしいな
8
瓦解するホメオスタシスの闘争は未来における淋しさの意味
7
背に受ける風がいつもより冷たい貴方が感じていたはずの風
6
清涼と羽が織りなす秋の色君が明かした程遠い夜
5
雨がやみ尖った草木と彩りを踏みしめていき秋を知る猫
12
いつもより風が涼しい広い部屋食べきれない鍋つつく秋の日
11
夕立が染めた頬一雫垂る鳴かず飛ばずの僕に一瞥
6
彼は今無性に季節の風媒花夢見てどこゆく光を蔑む
8
向日葵の花弁のような笑顔にも輝く風の陰りが芽吹く
8
昇華したポップな淋しさ見ないふりアサリになって出汁をとりたい
7
空を見る冴え渡るまま羽広げ無機質な夜殺すカラスら
5
僕達は平行ではなく離れゆくあの日は確かに交わっていた
7
日々醒めるテトラポットの憂鬱と解を失う九十九里浜
10
手の甲に見知らぬ冷たさと熱を感じ続ける夏のCメロ
3
澄んだ水凛とした音淋しさと無数の光を浴びる大海
5
海は死の匂いで満ちた楽園で誘われるまま終わりに連なる
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