たまに買うピザポテトくらい気まぐれに 私を襲う深い絶望
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ひえびえと夜のしじまを回遊す先行き見えぬ翻車魚マンボウの街
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教室に並んだ背表紙待っている親友のごと君の笑顔を
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濁流よ吾をさらってくれまいか宵待草の河のほとりで
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そのすべて己がみぬちにならしめむいとし父母骨を食むひと
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生きるなんて 無駄な労力 希望とか 夢とか光 滅びてしまえ
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テレパスの彼女が欲しい僕の愛重くなったら捨てていくよう
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信頼は積み重ねと言うけれど 1段目が作れなくて話にならぬ
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今日明日と 生きる力を貯めるため バーカウンターに 肘置き祈る。
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大きくて温かだった父の背は愛と哀とを教えてくれる
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「手作りのチョコなんてさ」と言うひとの口を塞いだ深夜のカレー
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甘いのは 少し苦手と 言う君に 世界一甘い 私をあげる
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いちご狩り 行けばなんて 言わないで 甘いいちごを 君と食べたい
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雪が裁つ まやかし呑まれそうなきみの名前の補助線たどり
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雪、雪、も傘などささぬ彼の地では 半袖まぶしカーリング女子
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明るくて 天から降る 妖精か 今にも空に 飛び立つように
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天にまだ 空きがあるから 我慢して 欲に塗れて 溺れぬように
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さようなら 先に言っとく 狡いけど 悲しみよりは 苦しみよりは
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現実を 生きる男が 好きなんだ まずは落第 夢追い人は
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触れるほど 近寄りがたし 君の手に 触れたら終わり 夢から醒める
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僕ほどに 君は愛して いないけど 当たり前だよ それでいいんだ
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さよならと 言って別れる その後も 瞼に映る 君を姿を
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躊躇なく今日も眉毛を抜いていくレールからはみ出たのを選んで
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柔らかな布団に包まれ三時間寝れない僕は間違っている
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死んだ目で煙草吸ってた君のこと 懐かしいだけ 懐かしいだけ好きではなくて
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死ぬことは怖いけれども君だけの言葉のナイフに刺されてみたい
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お互いに虚無に呑まれるまでの間を並んで水に垂らす釣り糸
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ほおばった赤いイチゴにキュンとなり薔薇のかおりが不意に喉つく
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あの「けど」のほんとの名前を知りたくて あなたと昔来た歩道橋
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初めての店で頼んだコーヒーが悲しいくらい少しすっぱい
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