Lime    フォロー 7 フォロワー 8 投稿数 133

主に二つの海を行き来してます

店外で ファスト・フードを 待つひとの 見てゐし方を 我も見て遣り 

真夜中に ギター爪弾く ささやかに ひとつふたつの コードしか知らねど 

五月晴れ 外にいずれば 眼裏まなうらの 敢へなき悩みを 陽の光に灼き 

百代はくたいも ただ見蕩れたし 瑞瑞し 百合リリィの蕾に 露したたるを 

青梅の 実にくちづけて 青酸の 甘い悪夢に酔ひし 雨ふり 

紫陽花に 匂ひなかれど 喉元に 悲しみに似た エステルが落つ 

海峡を渡る列車は ちょっとだけ 此処を離れて 死電区間デッド・セクション 

書き出してみれば 安っぽい与太話 二束三文 わたしのconteはなし 

Banalités月並みな 些事に追われて 口ずさむ « Je ne veux pas travailler - je veux fumer働きたくない、タバコが吸いたい. » 

二日後に 嵐来るらし  ジャスモン酸メチルの香り ふと過ぎ去りし 

月浮かぶ 淘陵こゆるぎの浜に 波寄せて 砂礫鳴らせり 刹那のことはり 

気仙沼 向かひし汽車の 前方に 線路の終わりを 見据えたる昼 

琴線に 触れる人とは 心持ちの 優しきひとだと 胸痛む夜 

ひとみから生まれた 小さなひと雫が 頬の平原 旅をする夜 

地下鉄の ホーム流れる 地下水の 行方想って 石油層降下 

耳鳴りは 薄っぺらでも ただ無二の 実存ゆさぶる スクラッチ・ノイズ 

Raksinが遺せし “Laura”の旋律は ぬばたまの夜に 澱と沈みぬ 

朝は朝 生を選びぬ 夜は夜 罪の告白  ベッドの祭司 

仇花も 命はありき あめつちの 情けあれよと 祈りしあした 

借りものの 砂の小島で 暮らすため 泡のつぶやき 逃さぬように 

嘆けけども 春はまた来る 酷薄を 寒緋桜カンヒザクラの 夜映ゆに見し 

なけなしの 思ひで箱を さらつては 愚鈍の痛みに 項垂れてをり 

誰にでも あくまで等しく 雨は降る そんな事実に  ただ目を瞑り 

身のうちに 飢えるこどもを 眠らせむと 雨の夜中に 牛乳を飲み 

波風に 巻き立つ砂は 忘れゆくなにかのかどを 削り流れる 

西ゆきの 列車に乗ろう 失くしたけど 損なわれてない ものを探しに 

夕影ゆふかげの 富士の白嶺に 風すさび 雪はけぶりとなつて 散るらむ 

飛行機は 風の終わりを 追いかけて 春嵐来る 南へ入る 

時経ちて ふと思ひ出し  速報に 並ぶ人等の 絶えなかりしを 

髪の毛を切りし帰へさの 梅の花 何ごとなしに ただ咲けるのみ