Utakata
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主に二つの海を行き来してます
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問
12
ビカリアの図を描き損ね加点をば得ず旧理総
B
3
「おつかれ」と自分にメールを打ってみて、なんか知らんが涙出てきた
12
麦飯を炊く湯気にさえ形なく やがて近づくアラームの音
8
お芝居がはけて歓喜と陶酔と悲哀に濡れる恩賜公園
12
手に食い込む袋の重さよ 食べ頃の恋とサクレは短いいのち
5
私鉄から眺める白い積雲は連なっている
ピレネーの城
(
ルネ・マグリット作
)
6
目が合った、気がするような。蒸散にうだる夜道に謎のぬめゝ
6
買い替えぬ雑さのために
珈琲
(
コーヒー
)
の氷を計量カップに仕込む
7
圏界の向こうが送る風を待つ
錨泊地
(
アンカレッジ
)
に伏せる帆の影
6
身罷
(
みまか
)
りしひとも家をもなかりせば 藪枯らし抜く夏または来じ
9
レタスの葉あげたみどりの芋虫よ はや旅立てや 目を離す間に
10
春雨の雲に隠れる立山の白嶺と海の
朧
(
おぼろ
)
な
位相
(
フェーズ
)
7
みちのくの遅い春には湯の里をかすみと花が覆い隠して
11
潰せば
幽
(
かす
)
かにサリチル酸メチルが匂う そんな大人になりたい
3
投げ渡す時計の針の指す向きににヴィエンナ・ワルツのあくどいパロディ
5
治らない指のささくれ血が滲み 痛みに逃げる自らを知る
3
乾風
(
からかぜ
)
がやみてしづまる町裏に枯紫陽花がなほしがみつき
11
空腹は夜の
翅
(
つばさ
)
を剥ぎ取って
И я стала королевой
(
そして私は女王になった
)
7
武蔵野を模したる森の
小径
(
こみち
)
母が子に
望遠鏡
(
スコープ
)
あたふか問ひし
5
賢治忌がすぎて星負うあらし雲
夕
(
ゆうべ
)
に紅く灼け露落とす
9
信濃の地 拓くひとが為 稲の穂も、栗、栃の実も いざ熟れめやも
7
「落ち着け」と気軽に言うが それだけでできたら 何の苦労もねえよ
4
濡るるごと深くなりける
早緑
(
さみどり
)
に縁どられゐし役所の灯
5
鬢
(
びん
)
掻けば生の証左が舞い落つる床にて
処方箋
(
くすり
)
のききめを祈り
9
ポロネーズ第六番の律動は波蘭の舞踊と言ひし母かな
9
麋角羊歯
(
ビカクシダ
)
水とひかりでこと足りし たふとさおぼゆ 丑三つの刻
3
女生徒のソックス 秘密を漏らさじと しめやかに踏む 図書館の床
6
地下鉄に駆ける人々訝るは 都会気取りの慢心なのか
2
玄関に合羽さげたる家あかり
縊
(
くび
)
りしひとかと 驚かれぬる
6
水たまり よどむ灯の矮星に 雨の
光子
(
フォトン
)
が われさきに逝く
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