Lime    フォロー 7 フォロワー 7 投稿数 51

主に二つの海を行き来してます

波止に寄す タグの軋みは お互いの労をねぎらう 小さなお喋り  0

限りない 終わりに向かって 限りなく 正しく踏み抜く 七色の影  0

紅き実の なれる木ぞ良し 南天に 千両、万両、常盤山査子ときわさんざし  0

いやな奴、嫌われ者で、みそっかす  そういう人に 私はなりたい  0

世知辛い 自分のために 襟に挿す スミレ買おうか 牧神の午後  0

恋でなく 諦める人 またひとり  友人帳の 頁は少ない  0

朋友の 祝言挙げし  桐箪笥 仕舞いて久しき 古典を思ふ  0

衣服を見繕うことは 数多なる 可能性と見ゆ  眩暈起こしぬ  0

苦い潮の 寄せるなぎさに穴を掘る  何度も 波に 崩れて埋もれて  0

君よ君、 真幸くあれよと 願ひつつ すべてと別れ 我は征くなり  0

鮨詰めの電車の中で ひとしきり 声高き人に 耳を澄ませり  0

月の裏 残した心は 知らぬ間に 地球照にて 暗く輝く  1

戯れの様に 翔びけり つがいたる二羽の目白と 山茶花さざんか咲ける  0

窓に松 ひよどり叫ぶ 襟口に手を差し 暖をとりたる講師  0

窓硝子 映してみたき 坦懐たんかいと 働くおれの エプロン姿  0

寒椿 薄日も射さぬ 露地裏に 打ち捨てられし 赤きくず紙  0

幾たびに 自分の駄目さを思ひ知る 脱ぎ捨てられる 蛹なりまし  0

仰ぎ見る 人工衛星 あの空は まだ黄昏が 終わっていない  0

霜夜しもよにて 星のしじまに 沁み渡る Goldberg Variationsゴールドベルグ・ヴァリエーションズ  3

神の樹に 成れる御方も 現世うつしよの 風に惑へる 一葉ひとはなりけり  4

朒を食む 衆生に欺瞞と云ふ使徒ヒトの 心のうちは 如何であるらむ  0

喧騒の街も 暮らしのともしびも 結び目得たり 初春はつはるの日に  1

紅白の 根菜などを 細やかに 細やかに切る 初春はつはるのため  0

ふくらかに 匂へる 風呂場に置きたりし 柚子の 徐々に腐りたるを  4

〈道〉と云ふ 居酒屋タヴァンに 飾れる 肖像の 道化女優ジェルソミーナは 喇叭を吹けり  0

「本物の貴方は何処に?」 虚像イメージを 無限反射す 鏡地獄シミュレーショニズム  4

苦しみが 君が一世の神髄で あるべきなどと 言えるか莫迦か  3

信号機 横立つ人の 外套の 綻びたるを かなしと思ひ  1

麦酒ビール以て 赤らむ顔の おれを褒め なじれる友は とくと笑へり  0

桟橋で 踊れる円舞曲ワルツ 哄笑は 闇夜を抜けて 水面に溶けり  3