Lime    フォロー 8 フォロワー 9 投稿数 86

主に二つの海を行き来してます

身の程に 耐へ難くして “Demianデミアン” を紐解き  Sinclairシンクレエル に為らむ 

枝豆を食みて 聞きゐし  亡くなりぬひとの上に 水子五つあり 

フリジアの地に建つ 蒸気の水門に ひとは頼めり  昔も今も 

船寄せし 宮古の浦の 月山がっさんに 月かかるさま 見し宵ありし 

をりふしに 古書街ゆきて 百円の 文庫もとむは 楽しかりけり 

振れ廻る こころの為に 捨てよとは  その心馳を 無下にするのか 

火曜日の夜に 酔ひ伏す 人にふる 金木犀キンモクセイのかほり  無下かな 

灰霧に 世界は沈む  珈琲コーヒー糖酒ラムを落として 風雨のラジオ 

横顔に 青春時代 アドレセンスの 陰見たり 尾崎豊の唄 君は愛で 

時化ゆえに 訓告与ふひと 耳は故郷くにのことばの 間延びしを追ひ 

産み出さず 死骸を喰らひて生きる 我らと良く似し 銀竜草ギンリョウソウ此処に 

幸福や 希望とかの 実在を 嘯くような もりの木漏日 

帰り路に 地虫の鳴きぬ か細けき声 沁み入りし 春夏の速水に 

引つ詰めた 髪にスーツに 黒鞄 隠したきこと  額になきか 

赤いひとと 碧いひとの 臨終を  指折り数ふる 横断信号 

北極星 視えぬ君の 指し示す  織姫星の その明るさよ 

そぼ降れる雨の隙間に 半昔前の 蕺草どくだみの 葉のあをくささ 

柏手を打って 願いは特に無く 一応平和と 駅のホームドア 

窓灯 ホームドラマは 可能性・不可能性の あわいの私 

賽の目の 選ぶ禍福も 一巡り  なべてこの世は 零和ゼロサムゲーム 

閃いた指輪の先だけ 分けたまへ  家の桜を愛す心を 

星の如 遠い岬に 君となら行ける気がした くらい渚で 

境内に 咲きし天竺牡丹ダリヤは 泰然と待てり  主人に頸打たるるを 

こうもりを 横に提げたる をとこらの 膝を突きたし 微雨なるあした  

「襟足は刈ってください」  四月の陽 木香薔薇咲き 香り滴る 

追憶の 山の霞は 山法師  それとも只の 葉のきらめきか 

人疎ふ 心にあれど  君慕ふ 心理は如何に 分析さるる 

春宵の artistic芸術的に照らされた 桜は斯くも、 artificiality紛い物に見ゆ 

今はまだ 立ち上がれない 窓の外 くつろぐからすに まだ居て欲しくて 

火照ってる指を 貴方に押し付けたい 焼きごてのように 記憶されるため