Lime
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主に二つの海を行き来してます

擬宝珠(ぎぼふし)の 葉はあをあをし みづ色の 玉敷き散らし 七月は嘘
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ソクラテス 以前も以後も無かりせば 自問の檻に 煩悶す 我
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ふと思いだしては “I”(アイ)のかたちだと みずから名づけた 古傷を読み
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盛場に 若き男女のもつれるを たれか私に 嗤へと言へよ
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大雨を 遺せし雲が 谷となす かはの小石は 星となるらむ
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往来の 音に紛れて 密やかに くちぶえを吹く with コロナ生活(ライフ)
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鉄骨を 剥き出すビルは 神殿で 不滅への意志を しろしめすのか
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節約をせむと むね肉切り分けし 腕に静脈 浮きでたるかも
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紺碧の地中海へと 君が背の le Nil(ニィル)をなぞつて漕ぎ出ぬ いま
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出社して 珈琲を淹れ いたづらに くるりと回って 落ちる長針
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洋画の三分の一は 父神(パッパ)との 和解を描く 希ガス  偏見
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あゐいろの 熱の溜まりで 夏蝉のなき初むるらし うゐの残光
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他所様の 風呂の匂いを 懐かしく 思ふ心が おもばゆくあり
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カーテンを閉めて 妄想するのはタダ 隣がチェット・ベーカーでもいい
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水鏡(みづかがみ) 雲霧留む 綿管(わたすげ)は 彼方(あなた)を示す 白し燈と見ゆ
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あるじ病み 草生ふ庭に ひとつかみ 杉菜(すぎな)枯れしを 野晒してをり
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自他ともに 恨み募れど 頭には 哀しきピアノが 徒然に鳴り
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事象(イベント)のフラグ立てども 今日もまた 家の方へと 選ぶ十字路
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側溝の 水音が云う 「血だけなら海に行けるよ簡単に、ほら」
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ペチュニアの 雨に枝垂れて 花弁落つ 軒に煌めく 赤提灯かな
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何ごとも 後手なばかりで ニンニクのチューブ足しときゃ いいもんじゃない
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善悪の まだら模様に 鈍色の 探照灯(サーチライト)が 狂気と踊り
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片割れの 月の行方を 星系を 離れた我(イド)の 彼岸に探す
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実存の信号(シグナル)などと 街頭で 三文オペラの 口笛を吹き
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エナメルの靴で蹴飛ばせ 考えを辞めた奴らの チープ構文
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まぼろしの 夏の名残に 夜が潤み すべて嘘よと 蟋蟀(こおろぎ)が鳴き
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御法度の夜に 半月と 蠍座の星が 赫(あか)らみ 輝けるかも
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夏の夜の Hi-Fi(ハイ・ファイ)な夢と 言わないで Flipper’sの ボリューム上げよ
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嵐雲 陽の入りしとき 黄水晶(シトリン)と 蒼玉(サファイア)の色に 分かつ空かな
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姫蔓蕎麦(ポリゴナム) 繁茂せし家 駐輪を諦めて 幾星霜経ちらむ
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