Utakata
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Lime
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主に二つの海を行き来してます
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窓硝子 映してみたき
坦懐
(
たんかい
)
と 働く
己
(
おれ
)
の エプロン姿
0
寒椿 薄日も射さぬ 露地裏に 打ち捨てられし 赤きくず紙
0
幾たびに 自分の駄目さを思ひ知る 脱ぎ捨てられる 蛹なりまし
0
仰ぎ見る 人工衛星 あの空は まだ黄昏が 終わっていない
2
霜夜
(
しもよ
)
にて 星のしじまに 沁み渡る
Goldberg Variations
(
ゴールドベルグ・ヴァリエーションズ
)
2
神の樹に 成れる御方も
現世
(
うつしよ
)
の 風に惑へる
一葉
(
ひとは
)
なりけり
3
朒を食む 衆生に欺瞞と云ふ
使徒
(
ヒト
)
の 心のうちは 如何であるらむ
0
喧騒の街も 暮らしの
燈
(
ともしび
)
も 結び目得たり
初春
(
はつはる
)
の日に
1
紅白の 根菜などを 細やかに 細やかに切る
初春
(
はつはる
)
のため
0
ふくらかに 匂へる 風呂場に置きたりし 柚子の 徐々に腐りたるを
3
〈道〉と云ふ
居酒屋
(
タヴァン
)
に 飾れる 肖像の
道化女優
(
ジェルソミーナ
)
は 喇叭を吹けり
1
「本物の貴方は何処に?」
虚像
(
イメージ
)
を 無限反射す
鏡地獄
(
シミュレーショニズム
)
2
苦しみが 君が一世の神髄で あるべきなどと 言えるか莫迦か
2
信号機 横立つ人の 外套の 綻びたるを
愛
(
かな
)
しと思ひ
1
麦酒
(
ビール
)
以て 赤らむ顔の おれを褒め
詰
(
なじ
)
れる友は とくと笑へり
0
桟橋で 踊れる
円舞曲
(
ワルツ
)
哄笑は 闇夜を抜けて 水面に溶けり
2
祈りなく 祝いし
降誕祭
(
クリスマス
)
にあれど
麵麭
(
ぱん
)
と
葡萄酒
(
わいん
)
は 食卓に在り
0
「
薔薇色の薔薇の樹の薔薇色の薔薇
(
プレヴェール「五月の歌」より
)
」 桃色の桃 百合色の、百合?
0
白銀の まろみし月を 蔽ひける
蛋白
(
たんぱく
)
石の 薄片あまた
0
傾
(
かたぶ
)
きし
Oude Kerk
(
旧教会
)
の晩鐘は 世を儚みし 嘆きにも似て
0
Centauri
α
(
あるふぁ
)
と
β
(
べーた
)
に導かれ 捧げられたる 南の十字
0
羊らは 書を
紐解
(
ひもと
)
けり 絶望を 名付けて
括弧
(
かっこ
)
へ 入れる為に
1
濃密に 薫りたりける
肉
(
しし
)
の為 屠らるものの 血潮と脂
0
授業
(
クラス
)
にて 畑の
焚
(
や
)
けるは 寒冬の風情と書けり 教師解せず
0
La plus que lente
(
レントより遅く
)
歩きて幾つもの 背を見送りし 明日も斯くあれ
4
寂寥
(
セキリョウ
)
に暮れて 負いたる背嚢に 我が
脊梁
(
セキリョウ
)
は ぎしりと鳴れり
0
旧
(
ふる
)
き夢
凝
(
こご
)
りたりける氷山は 死をもたらせり 直ちに避けよ
0
X
「波と風、実在すべし」
Y
「主観なき世界で 誰ぞ識るべしそれを」
0
喪ひし 家より見ゆる 大山の 肩戴けり 富士の小白嶺
0
寺山は 愛と云ひけり
Prévert
(
プレヴェール
)
は 死と云ひけり 桜桃の
核
(
たね
)
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