Lime
18
22
投稿数
279

主に二つの海を行き来してます

青梅の 実にくちづけて 青酸の 甘い悪夢に酔ひし 雨ふり
0
紫陽花に 匂ひなかれど 喉元に 悲しみに似た エステルが落つ
2
海峡を渡る列車は ちょっとだけ 此処を離れて 死電区間デッド・セクション
0
書き出してみれば 安っぽい与太話 二束三文 わたしのconteはなし
0
Banalités月並みな 些事に追われて 口ずさむ « Je ne veux pas travailler - je veux fumer働きたくない、タバコが吸いたい. »
2
二日後に 嵐来るらし  ジャスモン酸メチルの香り ふと過ぎ去りし
2
月浮かぶ 淘陵こゆるぎの浜に 波寄せて 砂礫鳴らせり 刹那のことはり
2
気仙沼 向かひし汽車の 前方に 線路の終わりを 見据えたる昼
1
琴線に 触れる人とは 心持ちの 優しきひとだと 胸痛む夜
2
ひとみから生まれた 小さなひと雫が 頬の平原 旅をする夜
1
地下鉄の ホーム流れる 地下水の 行方想って 石油層降下
0
耳鳴りは 薄っぺらでも ただ無二の 実存ゆさぶる スクラッチ・ノイズ
0
Raksinが遺せし “Laura”の旋律は ぬばたまの夜に 澱と沈みぬ
1
朝は朝 生を選びぬ 夜は夜 罪の告白  ベッドの祭司
0
仇花も 命はありき あめつちの 情けあれよと 祈りしあした
4
借りものの 砂の小島で 暮らすため 泡のつぶやき 逃さぬように
1
嘆けけども 春はまた来る 酷薄を 寒緋桜カンヒザクラの 夜映ゆに見し
1
なけなしの 思ひで箱を さらつては 愚鈍の痛みに 項垂れてをり
0
誰にでも あくまで等しく 雨は降る そんな事実に  ただ目を瞑り
2
身のうちに 飢えるこどもを 眠らせむと 雨の夜中に 牛乳を飲み
1
波風に 巻き立つ砂は 忘れゆくなにかのかどを 削り流れる
0
西ゆきの 列車に乗ろう 失くしたけど 損なわれてない ものを探しに
0
夕影ゆふかげの 富士の白嶺に 風すさび 雪はけぶりとなつて 散るらむ
2
飛行機は 風の終わりを 追いかけて 春嵐来る 南へ入る
2
時経ちて ふと思ひ出し  速報に 並ぶ人等の 絶えなかりしを
0
髪の毛を切りし帰へさの 梅の花 何ごとなしに ただ咲けるのみ
0
いちにちの 所作の重さに 耐へかねて Zoetrope〈回転覗き絵〉の 夢想に耽り
1
戯れて 友を泣かせし 女児ありき 水面に透かす 大鷭おおばんの脚
0
いつの間に 剥いてしまったささくれと 痛むこころに ワセリンを塗り
1
チョコパイを 昼の代わりに食べた日の 桃色の陽に 溶ける夕暮れ
2