Lime
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主に二つの海を行き来してます

忘却の河身投げたし! 物なべて 哀しきことと なり果てつ今
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勤めあけ 雲とりどりの 空見れば 白ひとすぢの 月を詠むかな
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小遣いで 買ひし 廉価の鉱石を 矯め(た)つ眇(すが)めつ 眺む日もあり
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わんわんと 止むこと知らぬ 室外機に 耳傾けて 小夜更けるかな
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断罪も 祝福もなき この娑婆の 真空地帯に 時雨れつるかな 
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あやまちに 塗れたこの道 帰り道 夕餉にせむとて 刺身かふかな
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将来は 世に出むべしと 英語など 習ふ人など 眩ゆけれども
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堪(たへ)がたき 喉の渇きに 潮出(いず)る 井戸水汲みし  明け方の夢
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夕べ吹く風は 孤独を誘ひしか 青田集ひし 青鷺の群
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出張の帰(かへ)さの 電車を待ちわびて 下校途中の 語らひ聞きぬ
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いつの日か 河原で拾った 鬼胡桃の 殻の片割れ探すよ 今日も
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透明にならむと 雨にそそがれし 空気呑むかな 煙草屋の軒
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苦しみも 所詮はもの云ふ肉塊の 生理と云へば 気は晴れるまし
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海原に 日が落つるとき 鳴り止まぬ アダージェットが耳に木霊し
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無愛想は Heelのわたしの 処世術 ー不管喜欢还是不喜欢(好む好まざるに関わらず)。
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「現代」と いふ名のなかに 貧乏や悲惨隠しぬ あの街明かり
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店外で ファスト・フードを 待つひとの 見てゐし方を 我も見て遣り
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真夜中に ギター爪弾く ささやかに ひとつふたつの コードしか知らねど
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五月晴れ 外に出(いず)れば 眼裏(まなうら)の 敢へなき悩みを 陽の光に灼き
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百代(はくたい)も ただ見蕩れたし 瑞瑞し 百合(リリィ)の蕾に 露したたるを
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青梅の 実にくちづけて 青酸の 甘い悪夢に酔ひし 雨ふり
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紫陽花に 匂ひなかれど 喉元に 悲しみに似た エステルが落つ
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海峡を渡る列車は ちょっとだけ 此処を離れて 死電区間(デッド・セクション)
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書き出してみれば 安っぽい与太話 二束三文 わたしのconte(はなし)
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Banalités(月並みな) 些事に追われて 口ずさむ « Je ne veux pas travailler - je veux fumer(働きたくない、タバコが吸いたい). »
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二日後に 嵐来るらし  ジャスモン酸メチルの香り ふと過ぎ去りし
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月浮かぶ 淘陵(こゆるぎ)の浜に 波寄せて 砂礫鳴らせり 刹那の理(ことはり)
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気仙沼 向かひし汽車の 前方に 線路の終わりを 見据えたる昼
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琴線に 触れる人とは 心持ちの 優しきひとだと 胸痛む夜
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ひとみから生まれた 小さなひと雫が 頬の平原 旅をする夜
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