Utakata
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主に二つの海を行き来してます
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延伸の終わりが来ない薄炭の街をそれでも鉄路ひたゆく
1
天国は遠いものかと 舞い落ちる 黄金色した 木の葉の気持ち
6
冬鴨の眼は象嵌で
西比利亜
(
シベリヤ
)
を追われ来たのち またすぐ戻る
2
あさまやまかかる朝日は霜枯れし花を飛天の光輪と為す
2
悔恨に胸みつるとき ひとさしの 煙草に灼けし 哀したましい
2
水平の北斗は
創造主
(
カミ
)
の疑問符で 存否の虚を突きつけるのか
3
想像の我を縊って埋めたとて 糧はうまくてささくれ痛い
1
世に出むと英語習へど MCの鼻のかかった発話が憎し
0
カーテンの裏に 夜な夜な降り立てし ひとの匂ひは 金木犀で
3
うつし世の先に見透かす
薄野
(
すすきの
)
で 影なき月を此処に宿して
2
わかりみが深い掲示に立ちどまり マタイ六章第三十四節
1
祈りなど
理解
(
わか
)
りもせねど 聖母子の つめたい御手に
額
(
ぬか
)
を衝きたし
2
並び立つ カーブミラーの 右に死を 左に猫の 影をもとめて
2
寄せて引く 潮は指先すり抜けて 寝息に遠い海鳴りを識り
1
都会では 利回りのため 三陸では 暮らしのために 溶かすセメント
2
けふもまた 薄暮の名残を抱き寄せる
En la orilla del mundo
(
こんな世界の端つこ
)
にて
2
真盛りの 夏の日差しに 吹寄せる
槐
(
エンジュ
)
の花は 蛍光の雪
0
伝えたい 言葉はあるけど 角が立ち 麦茶はいつでも 夕暮れの色
9
出た賽の目に泣けよとて 「正しさ」の
正統性
(
レジテマシー
)
の 影縫いながら
1
Brute-force attack
(
総当たり攻撃
)
夜道で スネークマン・ショウの台詞を キメられなくて
0
擬宝珠
(
ぎぼふし
)
の 葉はあをあをし みづ色の 玉敷き散らし 七月は嘘
2
ソクラテス 以前も以後も無かりせば 自問の檻に 煩悶す 我
3
ふと思いだしては
“I”
(
アイ
)
のかたちだと みずから名づけた 古傷を読み
1
盛場に 若き男女のもつれるを たれか私に 嗤へと言へよ
2
大雨を 遺せし雲が 谷となす かはの小石は 星となるらむ
1
往来の 音に紛れて 密やかに くちぶえを吹く with コロナ
生活
(
ライフ
)
0
鉄骨を 剥き出すビルは 神殿で 不滅への意志を しろしめすのか
1
節約をせむと むね肉切り分けし 腕に静脈 浮きでたるかも
2
紺碧の地中海へと 君が背の
le Nil
(
ニィル
)
をなぞつて漕ぎ出ぬ いま
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出社して 珈琲を淹れ いたづらに くるりと回って 落ちる長針
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