Utakata
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Lime
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主に二つの海を行き来してます
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がりがりと歯ブラシの軸を噛み砕く そんな夢でも 心晴れまじ
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旅の果て たましいふたつ ゆき逢はむ 嘉内に宛てた 歌のかずかず
1
おぼつかぬ暮らしに融けて冷蔵庫の
圧縮機
(
コンプレッサ
)
の音は生きてる
6
悲惨さを子どもの死とかで描写して消費している
感情産業
(
エモエコノミー
)
4
真夜中のかたちなぞつて見えぬ月の杯で嗜む海底捞针
2
お出かけの機を失つた日曜の午後に傾くstill water
2
絶望に人びと喘ぐ映画観てエンドルフィンを分泌する君
3
歓楽の街に行き交ふ人々の首をめがけて粉雪が降り
1
彼の国の船にやあらむ 小樽港 タール塗りたる 鋼鉄の牛
2
無下にしたいろいろなものが流れ着く岸でシリウス墜ちるの待ってる
4
珈琲の缶の底だに掻くように 余裕のなくて 寄せ集めの朝
3
妄想のフロンティア江戸の照姫とワンチャンあっていいじゃないすか
2
良い子にはなれそうもなく 狭い戸に頭と脛をぶつけつづけて
6
いい年で何が愉快で騒ぐのか 図説にあった
Bosch
(
ボス
)
の絵みたいに
1
青素
(
ジシアン
)
と二原子炭素で何となくすいかの匂いしそうな彗星
4
物憂へば斯かる氷雨に濡れそぼち傘開く手を暫しとどめむ
4
帰路リッター足りず補給すキクマサの銀のカップで女子力糖衣
2
鉱泉の熱に灼かれて解くゆきを送り出してし立春の月
3
延伸の終わりが来ない薄炭の街をそれでも鉄路ひたゆく
1
天国は遠いものかと 舞い落ちる 黄金色した 木の葉の気持ち
6
冬鴨の眼は象嵌で
西比利亜
(
シベリヤ
)
を追われ来たのち またすぐ戻る
2
あさまやまかかる朝日は霜枯れし花を飛天の光輪と為す
2
悔恨に胸みつるとき ひとさしの 煙草に灼けし 哀したましい
2
水平の北斗は
創造主
(
カミ
)
の疑問符で 存否の虚を突きつけるのか
3
想像の我を縊って埋めたとて 糧はうまくてささくれ痛い
1
世に出むと英語習へど MCの鼻のかかった発話が憎し
0
カーテンの裏に 夜な夜な降り立てし ひとの匂ひは 金木犀で
3
うつし世の先に見透かす
薄野
(
すすきの
)
で 影なき月を此処に宿して
2
わかりみが深い掲示に立ちどまり マタイ六章第三十四節
1
祈りなど
理解
(
わか
)
りもせねど 聖母子の つめたい御手に
額
(
ぬか
)
を衝きたし
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