Utakata
登録
Login
Lime
フォロー
16
フォロワー
21
投稿数
277
主に二つの海を行き来してます
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
8
…
次 ›
最後 »
並び立つ カーブミラーの 右に死を 左に猫の 影をもとめて
2
寄せて引く 潮は指先すり抜けて 寝息に遠い海鳴りを識り
1
都会では 利回りのため 三陸では 暮らしのために 溶かすセメント
2
けふもまた 薄暮の名残を抱き寄せる
En la orilla del mundo
(
こんな世界の端つこ
)
にて
2
真盛りの 夏の日差しに 吹寄せる
槐
(
エンジュ
)
の花は 蛍光の雪
0
伝えたい 言葉はあるけど 角が立ち 麦茶はいつでも 夕暮れの色
10
出た賽の目に泣けよとて 「正しさ」の
正統性
(
レジテマシー
)
の 影縫いながら
1
Brute-force attack
(
総当たり攻撃
)
夜道で スネークマン・ショウの台詞を キメられなくて
0
擬宝珠
(
ぎぼふし
)
の 葉はあをあをし みづ色の 玉敷き散らし 七月は嘘
2
ソクラテス 以前も以後も無かりせば 自問の檻に 煩悶す 我
3
ふと思いだしては
“I”
(
アイ
)
のかたちだと みずから名づけた 古傷を読み
1
盛場に 若き男女のもつれるを たれか私に 嗤へと言へよ
2
大雨を 遺せし雲が 谷となす かはの小石は 星となるらむ
1
往来の 音に紛れて 密やかに くちぶえを吹く with コロナ
生活
(
ライフ
)
0
鉄骨を 剥き出すビルは 神殿で 不滅への意志を しろしめすのか
1
節約をせむと むね肉切り分けし 腕に静脈 浮きでたるかも
2
紺碧の地中海へと 君が背の
le Nil
(
ニィル
)
をなぞつて漕ぎ出ぬ いま
0
出社して 珈琲を淹れ いたづらに くるりと回って 落ちる長針
1
洋画の三分の一は
父神
(
パッパ
)
との 和解を描く 希ガス 偏見
2
あゐいろの 熱の溜まりで 夏蝉のなき初むるらし うゐの残光
2
他所様の 風呂の匂いを 懐かしく 思ふ心が おもばゆくあり
1
カーテンを閉めて 妄想するのはタダ 隣がチェット・ベーカーでもいい
1
水鏡
(
みづかがみ
)
雲霧留む
綿管
(
わたすげ
)
は
彼方
(
あなた
)
を示す 白し燈と見ゆ
1
あるじ病み 草生ふ庭に ひとつかみ
杉菜
(
すぎな
)
枯れしを 野晒してをり
2
自他ともに 恨み募れど 頭には 哀しきピアノが 徒然に鳴り
2
事象
(
イベント
)
のフラグ立てども 今日もまた 家の方へと 選ぶ十字路
1
側溝の 水音が云う 「血だけなら海に行けるよ簡単に、ほら」
2
ペチュニアの 雨に枝垂れて 花弁落つ 軒に煌めく 赤提灯かな
1
何ごとも 後手なばかりで ニンニクのチューブ足しときゃ いいもんじゃない
0
善悪の まだら模様に 鈍色の
探照灯
(
サーチライト
)
が 狂気と踊り
0
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
8
…
次 ›
最後 »