Utakata
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miyaco
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詠むことでいくらかドラマチックなる似たり寄ったり唯一の私
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微笑んで見つめてしまう夕方の植木にかかるプリズムの橋
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思い出が家出したから窓開けて風通し良い私の心
6
眠れない夜に
溢
(
こぼ
)
した
咳
(
せき
)
ひとつ澄んだ音色は誰も知らない
8
寝室の暗闇を刺す稲光春抱く大気遊ぶ轟
2
返らない言葉が
宙
(
ちゅう
)
に舞う時に一際目立つ余白の広さ
3
少しだけ残った遠慮の塊のポテトチップスあの世の通貨
2
望まない寂しさだけが寄り添って馴れ合う夜は静かに
更
(
ふ
)
ける
5
悲しみに置いて行かれた空白を埋めようとした大寒波の雪
1
一欠片
(
ひとかけら
)
透き通った面影を内緒で持ってていいかな 涙
1
皆眠る午前三時の瑠璃色に朝を呼び込む赤子のあくび
9
ひとしきり甘やかした絶望との別れが似合う
曙色
(
あけぼののいろ
)
1
愚かさを
湛
(
たた
)
えたプールでひとりきり背泳ぎしながら見上げる月夜
1
雨音に溶けて流れた思い出を探しに出かける新しい秋
2
襟元を開く速度で一つずつそちらに届く夏の体温
2
縁
(
えん
)
なんて良いもんばかりじゃないけれどすれ違う度笑いあえたら
2
涙色の吐息がこぼれたあの夜も愛は君の形をしていた
0
散り散りに壊れた心裏腹に人の形をしている私
2
いつだって子供のままの膝小僧青タン見つかるいつものお風呂
3
自分のこと知るより前にあなたへと歩き出す足埋まらぬ
渇
(
かわ
)
き
1
ゆるやかに光の中を舞う
塵
(
ちり
)
の名もない宇宙の朗らかなこと
2
天井に張り付く
灯
(
あかり
)
に吸い込まれ震えて過ごす静かな夜よ
3
じゃむじゃむの雨の日は甘いケーキ食べパリパリ笑う銀紙の淵
1
柔らかな儚いものに触れるかのごとくあなたと向かい合いたい
1
やるせない思いはスープにしとくからあなたはそこで踊っていてよ
4
「足りない」を埋め合う地味な毎日が続く続くよいついつまでも
2
心臓が跳ねて呼吸を邪魔してる水も無いのに溺れるように
4
舌打ちの代わりに舐める辛酸で抽出される涙で乾杯
1
抜け殻の思い出ばかりが煌めくが、新しい服早く買わなきゃ
0
翻訳機通して届くカタコトの 「愛する人よ、聞こえてますか」
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終わりゆく夏の気配を分かち合う孤独なおばけは木陰に溶けて
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