Utakata
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miyaco
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詠むことでいくらかドラマチックなる似たり寄ったり唯一の私
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頑張ってもひとつになれない私たちふたりを楽しく過ごせたなら
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私にと宛てた言葉じゃないけれどおかげでふっと心、軽やか
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日常に草木を愛でる瞬間があるから豊かに思える通勤
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木を植えし先人達の声響く枝葉のこちらも聞こえてますよ
8
生まれ変わるルーティンひとつこなせないうまくいかないパンでも焼くか
9
ぐずり出す我が身に付き合い夜を
往
(
ゆ
)
く浮腫んだ体をさすりてあやす
11
ヤバそうな雲をギリギリ回避してニヤリひと息カラリと背伸び
11
桃を包む果物ネットの柔らかさみたいに自分を抱きしめてみよう
15
1
㎜
(
ミリ
)
も傷つけたくない人浮べ手繰り寄せる大きなクッション
6
穂が揺れる田を覆う空雲流れあの人がふっと微笑む温度
7
天高く付き添った昨日の悲しみが今日は静かな雨に還って
6
耳鳴りの隙間に流れるラジオから「お疲れ様」と労う休日
12
夜毎
(
よごと
)
襲う不安を
祓
(
はら
)
う温かな朝日にそっと指を
絡
(
から
)
める
9
ばらばらな日常に服を着せること。私が短歌を作るということ。
8
神様も寂しさ埋める為人を作ってちやほやされたかったの
4
内海
(
うちうみ
)
の小春日和を背に感じ猫ってこんな気持ちにゃんだな
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もう一度出会えたならば幸せになるため関わらないでいようね
3
ザリザリと噛み砕けない飴玉を転がすように
口籠
(
くちご
)
もる僕
11
明け方に生まれた君は少しだけ素直になれる時間をくれる
6
微笑んで見つめてしまう夕方の植木にかかるプリズムの橋
5
思い出が家出したから窓開けて風通し良い私の心
8
眠れない夜に
溢
(
こぼ
)
した
咳
(
せき
)
ひとつ澄んだ音色は誰も知らない
10
寝室の暗闇を刺す稲光春抱く大気遊ぶ轟
5
返らない言葉が
宙
(
ちゅう
)
に舞う時に一際目立つ余白の広さ
6
少しだけ残った遠慮の塊のポテトチップスあの世の通貨
6
望まない寂しさだけが寄り添って馴れ合う夜は静かに
更
(
ふ
)
ける
5
悲しみに置いて行かれた空白を埋めようとした大寒波の雪
2
一欠片
(
ひとかけら
)
透き通った面影を内緒で持ってていいかな 涙
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皆眠る午前三時の瑠璃色に朝を呼び込む赤子のあくび
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ひとしきり甘やかした絶望との別れが似合う
曙色
(
あけぼののいろ
)
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