Utakata
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しっぽ
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拾い上げるほどではないけれど
眺めるには退屈しない程度のものを。
ひっそりと朗読をはじめました。
https://www.youtube.com/@Sippo_4
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暖色の 落ち葉の海に 揺れている それは即ち 残り日の夢
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木漏れ日に 武器など置いて お茶いかが ますます鈍い 鉄の惑星
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冬の気に 凍てつく前の 草花を 花瓶に隠す 静かな暮らし
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寄り集う 泡立草が 夕暮れに 色を残して 季節を閉じる
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揺れながら 落ちる紅葉と 恋心 畳の縁を なぞる指先
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飽きもせず よく降るものだ 残された 朝顔が喰む 水の塊
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秋雨に はぜた木の実が 濡れている 目で拾っては 心の奥へ
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軒先で しまい忘れた 風鈴が 音も忘れて 揺れているだけ
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号令が 稲穂の森に こだまする 秋は確かに ここにあったと
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ぬくぬくと生きてきたとも知らないで 色づく葉の名さえ知らないで
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空っぽを 慰めるため 積み上げた 三十一文字を 踏み越えてゆく
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夏場より少し丸みを帯びたのは月より私を見て欲しいから
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透き通る ような季節の 道すがら 路傍賑わす 野菊の盛り
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秋ツバメ まさかお前は あの海に 投棄してきた 夏の残像
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名月に 見惚れてうっかり 地に落ちた 色づく前の 山葡萄の実
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みなさまが 綺麗、綺麗と 囃すので 日々遠ざかる 含羞の月
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たなびいて 流れる雲が 五線譜に 捕まり鳴らす 秋の音階
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上弦を 過ぎて満ちゆく 長月が 夏と秋との 境界に照る
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「本当は・・・」 言いかけ飲んだ 言の葉を 夜空に還す 晩夏の夜更け
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にぎやかな あの者たちは 今どこへ 閉じゆく夏に ヒグラシ一匹
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夢果てた 瓦礫の街で 揺れている 灰の心に 不死鳥が舞う / 終戦
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待ち人の 想いを受けて 起動する 帰らぬ者の 帰省システム
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わぁわぁと泣いているのは蝉だけじゃないと知ってる八月の朝 / 長崎原爆忌
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坂の上 風の行方を 目で追えば ほてりを冷ます アサガオの青
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白百合が かみなり雲を 貫いて 盆へと続く 目に見えぬ道
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其処此処で ラムネの瓶に 閉じ込めた 夏が噴き出す 陽に溶ける街
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今はただ 風が吹くのを 待っている 犬と私と 錆びた風鈴
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(
あまあい
)
雨間の 名もなき虫の コーラスに 一億ちょいの 主旋律をば
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薫風が 揺らした笹の 紙擦れに 願い瞬く 星の水底
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諦めるのか立ち向かうのかでなく 諦めながら 立ち向かってる
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