Utakata
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しっぽ
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拾い上げるほどではないけれど
眺めるには退屈しない程度のものを。
ひっそりと朗読をはじめました。
https://www.youtube.com/@Sippo_4
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軒先で 一期一会の 雨宿り 雪に変われば ここを出てゆく
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致死量の 朝日を浴びて ふらふらと 布団に戻る 我はドラキュラ
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気怠げな 猫のあくびと 有線と ミルク煮詰める 音がするだけ
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世の中に ついてわたしは 無知だけど 雪になるまえの 雨はうつくしい
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煩悩の 数が人より 多いので そろそろ鐘を つきはじめます
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おのおのが 不平不満を 持ち寄って 焚き火にくべる 金曜の夜
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駄菓子屋を 潰して作った 駐車場 チョコバー代わりの 遮断バーひとつ
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亡き父の 年齢告げる 体重計 軽くなったな ゼロキログラム
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暖色の 部屋の灯りに 微睡めば 誰かが観てる 夜景のひとつ
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窓際で 花瓶に挿した 切なさが 揺れているだけ 揺れているだけ
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名も知らぬ 路傍の花に 励まされ 靴は濡れても また息を吸う
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雨に濡れ 星屑宿す アスファルト 俯き帰る われ観測員
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金網に すがるように咲く 朝顔を ほどく指先で 季節をなぞる
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さぁお食べ たくさん食べるね いやしんぼ まだまだ食べると ねだるセルフレジ
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世界まで まどろむような 秋雲に 花は枯れても 今日もまた暮らす
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もう少し 大人になりたいと 少しだけ 大人になり過ぎたの 隙間で生きてる
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往く秋と 慣れたフリした旅人を 乗せて電車は どこまでも行く
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今はもう 半分忘れた 思い出の 恥ずかしい方だけが 残っている
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「おしまいだ」 服を脱ぎ捨て 浴室へ シャワーで流せる 程度の憂鬱
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秋風を 少し吸い込み 野に還す 花は枯れても 今日も靴を履く
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のんびりと しすぎる私を 置き去りに 地軸傾く 秋晴れの街
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無作為に 手を取り 外に連れ出して 話がしたい 私の作為
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真夜中に 喉の渇きで 目覚めても 水場は遠し 咳払いひとつ
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賑やかな 冬デザインの ニベア缶 〝 そういう時期か 〟と 移ろいを知る
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踏みしめた 落ち葉が囁く 「おかえり」に 心色づく 秋の夕暮れ
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秋雨が ビルの鋭角 柔らかに 隠すように降る 角の立たぬよう
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残された ツクツクボウシは 寂しげに 声を枯らして 命尽く尽く
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苦月去り 思いも新たに 自由月 夜空に誓った 実らせの秋
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カフェラテが ぬるくなるまで 眺めてた 名月よりも 明るい横顔
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意思もなく 産まれた世界で 「意思を持て」 「考え生きろ」と 無理難題だ
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