Utakata
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しっぽ
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拾い上げるほどではないけれど
眺めるには退屈しない程度のものを。
ひっそりと朗読をはじめました。
https://www.youtube.com/@Sippo_4
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こんなにも 世俗に汚れ 生きるなら せめて遺骨よ 真っ白であれ
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すでに日々を終えた人が植えていた 水仙がまた春を求める
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降り飽きた 雪と雪との 間隙に 空即是色 ヒヨドリが舞う
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少しだけ 年賀じまいを 遠ざけた 懐かしい文字 言の葉の癖
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吐く息の 白さはまるで 折々の 記憶に挟む 栞のように
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母からの 深海色の 手袋を 時が経っても 覚えていたい
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裸木の 何も纏わぬ 潔さ 何も持たない 確かな強さ
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鐘の音に 身じろぎもせず 龍になる 夢を見ていた 春を待つ蛇
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年の瀬の 慌ただしさと 距離を置く 霜降る朝に 残された菊
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点々と 路地裏に咲く 窓の火は 辿った龍が 落とした鱗
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戸を開ける わずかな雪の 囁きに 積もることない 私の街で
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北風に 椿は凛と 咲き誇り 街を賑わす 何処ぞのメシア
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あきらめて 閉じた瞳に 燃えている 野心を隠す 雪よ降れ降れ
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上手いこと いったつもりの 0時半 違ったかなと 7時3分
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吹く風の 寒さばかりに 気を取られ しぼむ心を 照らす冴え月
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何もかも 空に帰ると 知りながら 君の全てに 一喜一憂
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「頑張れる?」「うん、頑張れる。」 寒月に 一人芝居の 侘しさが映ゆ
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電飾の 明かりはどこか 他人事で せめて言葉よ 優しく灯れ
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パタパタと 軽くなりたる カレンダー 色なき風に 急かされて冬
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東雲に 言葉は散って 消えてゆく おどけてみても 風が吹くだけ
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木枯らしは 世界を連れて 勇ましい たとえ私が 立ち止まっても
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少年は 一番星の 輝きに ついぞ気付かず 家路を駆ける
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暖色の 落ち葉の海に 揺れている それは即ち 残り日の夢
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木漏れ日に 武器など置いて お茶いかが ますます鈍い 鉄の惑星
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冬の気に 凍てつく前の 草花を 花瓶に隠す 静かな暮らし
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寄り集う 泡立草が 夕暮れに 色を残して 季節を閉じる
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揺れながら 落ちる紅葉と 恋心 畳の縁を なぞる指先
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飽きもせず よく降るものだ 残された 朝顔が喰む 水の塊
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秋雨に はぜた木の実が 濡れている 目で拾っては 心の奥へ
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軒先で しまい忘れた 風鈴が 音も忘れて 揺れているだけ
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