しっぽ
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拾い上げるほどではないけれど
眺めるには退屈しない程度のものを。

ひっそりと朗読をはじめました。
https://www.youtube.com/@Sippo_4

ジャズよりも 少し自由に 息を吸い 生きていくため 叩くハイハット
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この心 踊らせるのに 才能は 必要ないと されております
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寒空に 白い溜息 たなびいて さよならだけが 人生だろう
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もうすでに 3%の 辰年を 浪費しました お知らせします
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野良猫が 時間を刻む 足取りで チクタク歩く チクタク歩く
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デカければ デカいほどいい 「ハンバーグ」 「業務スーパー」 「犬」「道の駅」
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漁火の さらに向こうに チカチカと 揺れているのは わたしの命
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親指で なぞる世界の 手触りに 私はもはや 電子信号
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誰よりも 悲しみ知ってる ふりをして 甘えてるだけ 甘えてるだけ
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真夜中に 道理忘れて 花ひらく 電照菊と 青すぎた夢
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何食わぬ 顔で今日とて 靴を履く 夜には雨に 降られるだろう
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せつなさや 重ねた嘘や あきらめが 研ぎ澄まされて 樹氷のようだ
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参道の 雪を集めて おどけてる キミの白さに 勝る白なし
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この風は 明日になれば 新品の 空に還ると 理解している
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夕暮れに 今年を全て 置いてゆく 笑い飛ばして 涙残して
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夜空から 月の明かりを 盗んでは 世界を脅す 午前二時過ぎ
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訪れた寂しさがこの寂しさを塗り替えていく いい夢だった
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からまった 言葉のあやも 電線も 缶コーヒーの 湯気でほぐして
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満ちるのも 欠けてゆくのも 夢のよう 27.3日の恋
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年の瀬に 無神論者が 見た神は 祈りが響く 燭火礼拝
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雪降らぬ 街に一輪 六の花 冬に至りし 風に舞い散る
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卯の歳に 話してみたいと 思いつつ きっかけ掴めず 辰に喰われる
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日付線 越える瞬間 息止めて もう少しだけ 昨日を生きる
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カルキンが 家でアローンに なる季節 ながら作業の 正月準備
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寒空を 少し温め 野に帰す 朝には陽気に 変わるのだろう
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軒先で 一期一会の 雨宿り 雪に変われば ここを出てゆく
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致死量の 朝日を浴びて ふらふらと 布団に戻る 我はドラキュラ
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気怠げな 猫のあくびと 有線と ミルク煮詰める 音がするだけ
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世の中に ついてわたしは 無知だけど 雪になるまえの 雨はうつくしい
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煩悩の 数が人より 多いので そろそろ鐘を つきはじめます
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