かなしいと書けばかなしく思えてくるけど本当はさみしいだけさ
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わたしから伸びた無数の棘たちの ひとつひとつに綿をかぶせる
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地球が夏の終わりのにわか雨からだに浴びて火照り冷ましてる
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いつの日か「頑張らないのが大事」さえ理解する日が来るのだろうか
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人生は伏線拾いだとすればまだ拾えない線が気になる
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書類裁断機は紙の屠殺場 ゴミ袋いっぱいの挽肉
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総裁選誰が日本を変えられる?重圧を背負う二十分の一
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食洗機使い出したら手放せぬ今日もよろしくスイッチON
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坂道で米を持ってはくれないが 家路を急ぐ理由は貴方
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目が覚める頑張るぞと思わせる りんごジャムのハンパない存在感
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可愛いいは無償の心の表現だほんとかわいいほんとかわいい
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硬質なベッドにかかった 白妙の 病人寝かす シーツが難い
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飛び跳ねる仔犬の体抱き上げて頬ずりすると小さき舌で舐め
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GUで買ったダボダボジーンズの 本当の名を私は知らない
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蝉時雨 切り取り部屋に 入れたなら 冷房効きすぎ 黙る蝉
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午後7時すっかり暮れた帰り道 虫の音色に包まれ歩く
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深い深い森の向こうに点る灯があなただとしてこれは幸せ?
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見つめあい 信頼しあい 笑いあい なのにどうして 愛じゃないのか 
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切れないで君と僕との赤い糸結ばれてるの古からは
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欲しかった靴だ ありがとう 一緒に散歩に行こうよ そんな夢を見た
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2人なら 寂しくはない のだろうか 重荷になっては いないだろうか
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最北で山車だしお囃子聞こえたら短い夏の終わりの始まり
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薄闇の中でゆらめく光源の君かもしれず前進できない
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宿題を駆け込み終わらす夏の終わり 君は集中母は応援
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気が付けば 花火一発も 見なかった そんなもんか 引き籠りの夏
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自転車のライトを背中で感じてる君かもしれないでも振り向かない
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米不足 「ならば食パン 食べなさい]  「すまぬが僕は 菓子パンがいい」/おこちゃまの舌&絶対太るやつ
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見上げれば、夏の花火の君の顔遥か上空微笑んでいる。
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雲に乗り、悟空のように 空を飛び、やって来てくれ わたしのもとへ。
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マスカラが 溶けてにじ滲みし スクリーン 閉じるまなこ眼に 沁みる『ルックバック』
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